◎夜8時に帰宅していない父親

 夜8時に帰宅していない父親の割合の国際比較――
 本を読んでいたら、こんなグラフがありました。

 東京    61・5%
 ミュンヘン 17.7%
 ハンブルク 18・2%
 リヨン   14・7%
 パリ    26・6%

30 夜8時に帰宅していない割合の国際比較


 ダントツに多い東京。この本は『シリーズ田園回帰』(農山漁村文化協会発行、全8巻)の1巻で、「時代はじっくりゆっくり都市農山村共生社会に向かっている」というコンセプトのシリーズです。

 本では、東京は、「一極集中」の「覇者」のイメージがあるが、爆発的な高齢化にみられるように、日本が続けてきた「大規模・集中」の犠牲者と指摘しています。そのなかに付けられたのが夜8時に帰宅していない父親の割合の国際比較です。

 6割以上の家庭で、父親が不在のまま、夜の食卓を囲む寒々とした風景が浮かんできます。日本では、“一家そろって団らん”の風景は、減り続けています。魔法瓶で知られている象印の調査では、「週3・5回」(1982年)→「週2・7回」(1994年)→「週2・6回」(2006年)となっています。

 東京だけではなく、日本各地で共通でしょう。背景には、日本がドイツやフランスと比べ、長時間労働だからです。日本の正規雇用労働者の年間総労働時間は2200時間を超えますが、ドイツやフランスは1300時間台です。

赤旗 2013年11月24日
(年間総労働時間の国際比較、「しんぶん赤旗」2013年11月24日付)

 トヨタ自動車の年間総労働時間は、1957時間(2012年)、1952時間(13年)、1950時間(14年)です。トヨタをふくむ全トヨタ労連加盟の組合(製造)の企業では、2125時間(12年度)、2155時間(13年度)、2157時間(14年度)と2200時間台です。

 長時間労働をなくすことなしには、“一家そろって団らん”の実現は不可能でしょう。来年の17春闘(ゆめW)では、時短を要求しようではありませんか。
職場は今 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/04/07 19:03

◎プリウスの堤工場 直間拡大中止

 新型プリウスを生産しているトヨタ自動車の堤工場は、4月4日(月)から直間拡大が中止になり、元に戻ります。昨年12月9日からの4代目プリウスの発売にともない、1月から1直、2直の直間を拡大し、残業を増やして初期需要に対応してきました。

 堤工場は通常、1直(6時25分~15時15分)、2直(16時10分~1時)の連続2交代制です。この1、2直の間を15分間拡大し、2直の出勤時間を16時25分にしました。

 これによって1直は1時間、2直は1・25~1・5時間の残業が可能で、2直の場合、1・5時間の残業をすると、間に10分間の休憩を入れて、終業時間は真夜中の2時55分になりました。

堤工場と新型プリウス
(堤工場の門前に展示されている新型プリウス)

 自販連によると、プリウスの1月の販売は2万36台(前年同月比187.7%増)、2月は1万9010台(同144・9%増)で、いずれも日本の車種別でトップでした。

 現在の納期のメドは、トヨタのホームページによると、プリウスの一部グレードは、「工場出荷予定までに期間を要しております」といいます。シェンタの7月以降、ミライの2019年以降に比べ、プリウスの納期は順調のようです。

            ◇

 この記事は、4月4日にアップの予定でしたが、都合により前日にアップしました。
職場は今 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/04/03 21:11

◎志位質疑の通り、安倍首相は「月45時間」の残業規制を

 産経新聞は3月26日、次のように伝えました。

……
 安倍晋三首相は25日の1億総活躍国民会議で…「36協定における時間外労働規制の在り方を再検討する」と表明。また「健康確保に望ましくない長い労働時間を設定した事業者には指導強化を図る。下請けなどの取引条件にも踏み込む」と述べ、塩崎恭久厚労相らに具体策を早急に取りまとめ、ただちに実行するよう指示した。
……

トヨタ テクニカル
(出勤するトヨタテクニカルセンターの技術労働者ら)

 残業の上限規制については、昨年2月20日の衆院予算委員会基本的質疑で、日本共産党の志位和夫委員長が長時間労働問題などを取り上げました。このなかで残業の限度は「月45時間」とする厚生労働大臣告示を法制化するよう安倍首相に迫ったという経過があります。

 その際、トヨタ堤工場の内野健一さんの過労死、カムリのチーフエンジニアの過労死の2つの実態をくわしく取り上げました。トヨタの「36協定」では、「月80時間」までの残業が可能となっていること、「月80時間」は、厚労省が過労死ラインとしているものと指摘しました。

 このなかで志位委員長は、厚労省の通達では、「月45時間」を超えると、健康障害のリスクが徐々に高まると強調。法律で残業は「月45時間」までとするよう求めたものです。

志位基本的質疑 パネル
(志位委員長が基本的質疑で取り上げた健康障害のリスクのパネル)

 しかし安倍首相はこの時、「慎重に検討すべき課題」とのべるにとどまりました。それから1年余りたったいま、唐突のように36協定のあり方を再検討するとのべたものです。

 安倍首相が、労働者の健康確保というのならば、志位委員長が基本的質疑で取り上げたように、法律で残業は「月45時間」までとするようとの提起を直ちに実現するよう強く求めるものです。
職場は今 | コメント(7) | トラックバック(0) | 2016/04/01 16:02

◎トヨタ、生産再開 何事もなかったように

 トヨタ自動車とグループの16工場は、愛知製鋼の爆発事故(1月8日)で部品が滞り、生産を停止(2月8日)していましたが15日の月曜日、1週間ぶりに生産を再開しました。

 大同特殊鋼など他のメーカーへの委託生産がすすみ、特殊鋼の調達ができるようになったために再開にこぎつけたものです。

 このうち、昨年12月から4代目プリウスの生産を始めた堤工場(豊田市)では、まだ暗い午前6時25分からの1直生産(昼勤)に合わせ、労働者が続々、出勤しました。

堤工場 4代目プリウス
(生産を再開した堤工場の門前には、4代目プリウスが展示してあります)

 ある労働者は、「ラインは順調に回っています。何事もなかったかのようです。今日は30分の残業になりました」といいます。ライン停止前は、プリウスの増産で、1直で1時間、2直(夜勤)で1・5時間の残業が続いていました。

 6日間の生産停止のうち、8日(月)は休業日になり、連続2交代勤務の場合、1直(昼勤)は4月9日(土)に、2直(夜勤)は4月16日(土)の1直に振替出勤になります。

 9日(火)、10日(水)は、労働基準法39条の第5項(労使協定で5日を超える部分は年休取得日を特定できる)にもとづき、「年次有給休暇の計画的付与」でした。

 11(木)、12(金)は、組立関係の部門は出勤日になり、設備点検や改善、教育などを行いました。13日(土)は、年休推奨日でした。
職場は今 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/02/16 08:36

◎トヨタ 堤工場 人影もなくガラガラ

 トヨタ自動車の工場は、2月8日(月)から13日(土)までの6日間、生産停止になりました。グループ会社の愛知製鋼の爆発事故(1月8日)で、特殊鋼の部品が入らないためです。

堤1 生産停止
(生産停止で人影のない堤工場)

 4代目プリウスを生産している、トヨタでもっとも忙しい堤工場(愛知県豊田市)は8日、工場の出入り口は人影もなく、工場前の労働者の駐車場や完成車のヤードはガラガラです。

堤2 生産停止
(堤工場の門前に展示してある4代目プリウス)

 生産を停止しているのは、豊田市内の堤、高岡、元町の3工場と愛知県田原市の田原工場。それにトヨタ車体やトヨタ東日本など、グループ5社の11工場です。全工場の生産停止は、2011年の東日本大震災以来です。

堤3 生産停止
(労働者の駐車場はガラガラ)

 労働者は、2月8日(月)は休業日で、連続2交代勤務の場合、1直(昼勤)は4月9日(土)に、2直(夜勤)は4月16日(土)のそれぞれ1直に振替出勤になります。

 また、2月9日(火)、10日(水)は、労働基準法39条の第5項(労使協定で5日を超える部分は年休取得日を特定できる)にもとづき、「年次有給休暇の計画的付与」になります。

nhk 堤工場
(NHKも堤工場について報道しました)

 年休を6日以上保有している社員は、年休としますが、年休が6日未満の社員は、①自由意思による年休、②特別休暇90%(期間従業員は特別休暇90%相当の手当)、③出勤の3つから選択します。

 11(木)、12(金)は、組立関係の部門は出勤日になり、設備点検や改善、教育などを行います。13日(土)は、年休推奨日です。2月15日からは生産再開になる予定です。
職場は今 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/02/08 17:36

◎トヨタ 生産停止にともなう出勤

 トヨタ自動車は2月3日、愛知製鋼での爆発事故によって特殊鋼の供給が滞っているために生産を停止(2月8日の月曜日から13日の土曜日までの6日間)すると発表しましたが、労働者の出勤については次のようにすることを明らかにしました。

 (1)2月8日は休業日とし、後日振替出勤にする。連続2交代勤務の場合、1直(昼勤)は4月9日(土)に、2直(夜勤)は4月16日(土)のそれぞれ1直に振り替える。

 (2)2月9日(火)、10日(水)は、会社とトヨタ労組との労使協定にもとづき「年次有給休暇の計画的付与」とする。

 年休を6日以上保有している社員は、年休とするが、年休が6日未満の社員は、次の3つから選択する。①自由意思による年休、②特別休暇90%(期間従業員は特別休暇90%相当の手当)、③出勤

堤 つつみ工場
(トヨタ堤工場)

 つまり、年休が6日未満の場合は、年休にするか、賃金90%で休むか、あるいは出勤するか、を選ぶというものです。11(木)、12(金)、13(土)は、組立ラインは動きませんが、補給部品の生産や工程整備などで、職場によっては出勤するところや出勤する社員がいます。

 なお期間従業員の振替出勤日は、休日出勤扱いとする(賃金は45%増)としています。

 2011年3月の東日本大震災の場合も、3月23、24、25日が「年次有給休暇の計画的付与」となりました。

職場は今 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2016/02/04 16:45

◎トヨタ 16組立工場で6日間生産停止

 トヨタ自動車は2月1日、自社の4工場とグループの12工場の合わせて16の組立工場で、2月8日(月)から13日(土)までの6日間、生産を停止すると発表しました。

 グループの愛知製鋼知多工場(東海市)での爆発事故(1月8日)の影響で、エンジンや変速機などに使う特殊鋼の供給が滞っているためです。先週の段階では、残業や休日出勤を取りやめるだけとしていましたが、供給が予想以上に滞っているためです。

 2011年3月の東日本大震災では、堤工場が2週間、他の工場が4週間、生産停止になりましたが、それ以来の全面停止になります。在庫を究極的に減らすトヨタ生産方式のもろさを改めて見せつけました。

生産停止になる堤工場
(6日間、生産停止になるトヨタの組立工場。写真は堤工場)

 トヨタ本体では、4代目プリウスを組み立てる堤工場をはじめ高岡工場、元町工場(以上、豊田市)とレクサスを組み立てる田原工場(愛知県田原市)の4組立工場です。

 グループでは、トヨタ東日本(岩手県、宮城県、静岡県)の3工場、日野自動車(東京都)、岐阜車体工業(岐阜県)、トヨタ車体(愛知県の2工場と三重県の1工場)、トヨタ自動織機(愛知県)、ダイハツ工業(大阪府と京都府のそれぞれ1工場)、トヨタ九州(福岡県)の合計12組立工場です。

 トヨタの1日当たりの生産台数は約1万4000台。6日間の生産停止で、8万台前後が生産できなくなります。しかも、3月の期末前で一番車が売れる時であり、プリウスをモデルチェンジしたばかりの時でした。

東日本大震災時の生産停止は、「いっせい年休」や賃金80%の「休業」などでした。ある職場の労働者は、「8日(月)は休日扱いで、それ以降は“年休推奨”になった。年休がないとか、いやなら出勤して清掃などを行うことになる」と語っています。

 
職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2016/02/02 09:47

◎雪だ! 振替出勤なしにホッ

 暖冬だった日本列島を大雪が襲った1月20日、東海地方でも名古屋で積雪が9㎝になって交通が乱れました。トヨタ自動車の本社、工場が集中する豊田市でも、トヨタ労働者が1直(6時25分開始)のクルマ通勤中に、「前が見えないほど」(労働者)降りました。

 登坂を走れないクルマも出ました。幸い数㎝ほどの積雪で終わり、大きな混乱はありませんでした。職場では、「操業中止で振替出勤にならず、よかった!」などの声があがりました。

豊田 雪1

豊田 雪2
(豊田市内、1月20日朝の6時半ごろ)

 というのも、東日本大震災の年の2011年1月17日の大雪で、部品が工場に届かず、1直は1部操業停止、2直は全面操業中止になったことがあったからです(積雪は名古屋で9㎝、豊田で5㎝ほど)。

 このため、1直は残業で挽回生産しましたが、2直は同年2月26日(土)に振替出勤になりました。このブログ、「トヨタで生きる」は、次のように伝えました(2011年2月6日アップ)。

……
 降雪によって生産がストップ(1月17日の2直)しましたが、トヨタは2月26日(土)を出勤と決めました。多くの労働者は、振替出勤をやめて欲しいと思っていただけに、「なんだ!」という声があがるなど、ぶつぶつと不満がくすぶっています。

 2月4日(金)、職場では、上司が新美篤志副社長の話しを報告しました。それを聞いた労働者は、がっかり。

 「新美副社長は、昨年のリコール問題のこともあり、信用回復のためには出勤して欲しいとのことだった。それに、1日も早く顧客に車を届けて欲しいという内容だった」

 こうした問題で副社長が直接指示することはあっただろうか、とその労働者はいいます。

 1直は、出勤になったものの半日くらいの生産遅れだったために、1週間、毎日30分の残業で遅れを取り戻しました。それだけに、「2直も日々の生産増で取り戻して欲しい」という声があがっていました。

 わざわざ土曜日に振替出勤したくないのです。土曜日は会社のカレンダーで休日なのに、手当も付かないからです。それに、最近の急激な減産で、ラインタクト(1台当たりの生産スピード)も遅くなっており、日々の生産増で十分こなせるからです。

 職場のあちこちで、「どうして土曜日になぁ…」「残業にしてよ…」とぶつぶつと不満がもれています。2月は、年度末の土曜日出勤と合わせ、これで2回も土曜日出勤になります。ある労働者がいいました。

「自然災害で生産がストップしたことや。“出勤したこととみなす”といって土曜出勤をなくしてくれたらなぁ! トヨタの株も上がるのに!」
……
職場は今 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/01/21 10:09

◎在宅勤務 トヨタの「現地現物」が失われる?

 トヨタ自動車は、労使で在宅勤務について議論しています。問題の1つとして、トヨタ生産方式の「現地現物」が失われるのではないか、という懸念が出されています。

 先行している日産自動車の在宅勤務について、日経新聞(1月16日付)がまとめています。それによると、2006年度に仕事と育児・介護の両立をめざして導入されました。

 利用対象が年々拡大され、14年からは目的を問わず最大月5日(40時間相当)に拡大されました(生産工程を除く)。利用者は、管理職をふくめ3427人に広がっています。

 利用当日は、勤務開始・終了メールを上司に送ります。上司や同僚のパソコン画面には、家で勤務する社員のリアルタイムの顔を映し、本人は仕事の状況ごとに、「連絡可能」「取り込み中」「応答不可」「一時退席中」と表示を切り替えます。在宅勤務社員の姿を、ある程度は把握できる、といいます。

在宅勤務 日産自動車
(日産自動車の在宅勤務について伝える日経新聞=1月16日付)

 トヨタの第4回「事技職の働き方変革 労使検討委員会」(15年12月16日)についての報告(トヨタ労組の評議会ニュース)では、労組が行った指導職以上の組合員約1000人のアンケート結果をもとに議論しています。

 組合側からは、トヨタ生産方式の要(かなめ)の1つである「現地現物」について、▽問題が起きた時に原因にたどりつける機会が減る、▽仕事の進捗が見えづらくなる、▽チークワークが難しくなる、▽当事者意識が希薄になる、▽教え、教えられる風土の機会が減ってしまう――などの懸念が出されました。

 また組合は、勤務ルールについても高い遵守意識と正確な知識を持ち続けることが必要と主張しました。会社側は、在宅勤務者は「いつでも連絡を取れる状況にしておくこと」や自宅勤務のトライアルを行う、パソコンのログオン・オフ時間の表示での勤務時間管理をすすめる――などと回答しています。

 総務省の調べでは、日本の在宅勤務者は2013年で720万人ですが、企業の導入率は2010~13年の4年間は、10数%で推移しており、増加する傾向にないといいます。

 在宅勤務を導入しない理由として、「必要性を感じない」「勤務時間があいまいになる」「自宅では集中できない」「打ち合わせなどのコミュニケーションがとりにくい」などをあげています。
職場は今 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/01/18 09:31

◎堤工場 1月から残業1~1・5時間へ

 トヨタ自動車は、昨年12月9日から4代目プリウスを発売しましたが、同車を生産する堤工場では1月から1直、2直の直間を拡大し、残業を増やしています。発売日までに6万台の事前受注があったなどのためです。

 堤工場は、1直(6時25分~15時15分)、2直(16時10分~1時)の連続2交代制です。この1、2直の間を15分間拡大し、2直の出勤時間を16時25分にします。

堤工場 201512
(トヨタ堤工場=豊田市)

 これによって1直は1時間、2直は1・25~1・5時間の残業を可能にして生産を増やそうというものです。2直の場合、1・5時間の残業をすると、間に10分間の休憩を入れて、終業時間が真夜中の2時55分になります。

 それから自宅に戻ると3時半ごろから4時ごろになります。風呂に入ったりしていると5~6時前後になります。設備などのトラブルがあると帰宅時間はさらに遅くなります。かつてトラブルで、仕事が朝までになり、1直者と“おはようございます”のあいさつを交わすことがありました。

 堤工場では、明日1月9日(土)も休日出勤になり、土曜日はすべて出勤になります。

4代目プリウス
(4代目プリウス)

 トヨタは、昨年10月から今年3月までの6カ月間、全社的に1日両直で最大2・5時間の残業などの特別な生産体制に入るとしていましたが、昨年12月の労使懇談会で堤工場を除き、残業を減らすことを明らかにしました。

 昨年11月の中間決算で、16年3月期の連結販売台数見通しを、第1四半期決算時点(昨年8月)より20万台下方修正し875万台にしたためです。北米などは好調なものの、資源国・新興国が資源安、通貨安で販売減になっているためです。

職場は今 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2016/01/08 18:35

◎「支援する会」への憂鬱

 トヨタ労組の職場会が開かれ、来年夏に行われる参院選候補者の「支援する会」への入会が事実上、強制されている。選挙のたびにくり返される入会。多くの組合員が黙って入会する。

 今回の参院選では、元トヨタ労組役員で民主党の直嶋正行議員(比例代表選挙)が引退し、トヨタ労組の役員を経験した浜口誠氏が比例代表選挙で立候補する。この浜口氏を支援する会への入会を労組が行っている。

 トヨタ労組の上部団体、連合加盟の自動車総連(組合員76万7000人)は、浜口氏を組織内候補として擁立している。連合からは、今回の参院選挙比例代表選挙で産別ごとに12人という大量の候補者が立候補する。

 前回の2013年の参院選挙で、連合から9人が立候補したが3人が落選している。このため今回は、産別ごとに熾烈な争いになるといわれている。

15 はまぐち
(組合員に配布された自動車総連の浜口誠氏の資料)

 その3年前の2010年の参院選挙で直嶋氏は当選したものの、得票は20万7821票にすぎず、自動車総連組合員数の3割にも満たなかった。「支援する会」に事実上、強制加入させても組合員の多数は投票していないのが現実だ。

 民主党という特定政党の支持を押し付けるのは、思想・信条の自由を保障した憲法に反する。選挙活動は、労組とは別に組合員有志が後援会などをつくって行うべきものである。

 トヨタ労組は、職場会で「支援する会」への入会を行っているが、家族をふくめて住所、電話番号を記入しなければならない。入会を断るには勇気がいる。組合員から見ると、選挙のたびにくり返される憂鬱な風景だ。
職場は今 | コメント(12) | トラックバック(0) | 2015/11/11 18:04

◎時間管理をより柔軟なものへ 事務・技術職の働き方議論

 安倍政権は、9月末まで大幅延長した通常国会で、労働基準法を改悪して“残業代ゼロ”法案を成立させる予定でしたが、「戦争法」(安保法制)の成立を最優先させる安倍首相の強い意思で継続審議になりました。

 同時に、何時間働いても事前に決めた労働時間分しか賃金が支払われない「裁量労働制」を営業や管理業務にも拡大したり、出勤・退勤時間を自由に設定できるフレックスタイム制も、労働時間の清算期間を1カ月から3カ月に延長するなど労働時間制度の大幅な規制緩和をねらっています。

 こうした動きのなかで気になるのがトヨタ自動車の「事技職の働き方変革 労使検討委員会」の動きです。その第2回労使検討委員会が9月22日に開かれ、それを報告したトヨタ労組の評議会ニュースが職場に配布されました。

テクニカルセンターです
(裁量労働制で働く技術労働者が多いトヨタのテクニカルセンター)

 1回目では、会社側から、飛躍的な生産性向上を目指し、「1分1秒たりとも、決してムダにしない…極限の成果を追求する」という、めざすべき働き方が示されました。

 2回目で会社側からは、「時と場所に捉われない働き方を目指し、時間管理制度を、より柔軟なものへと見直しを図っていきたい」と提案がありました。具体的には裁量労働制やフレックスタイム制度について自宅での勤務やより自由度の高い制度へと見直しをはかるべく検討したいと主張しました。

 さらに、時間・場所に捉われずに働くために、「1分1秒たりとも、決してムダにしない」ために、スマホやVDIパソコンの活用は不可欠であり、TV会議システムやLync会議をこれまで以上に推進する必要があるとの考えを示しました。

 組合側は、これまでの長時間労働を前提とした働き方からの脱却や、組合アンケートをもとに、残業を多くしている人を高く評価する風土が一部に存在することの問題点などを指摘しました。

 安倍政権の残業代ゼロ法案には、トヨタ労組の上部団体の連合は強く反対し、「残業代ゼロより過労死ゼロ」を求めています。残業代ゼロ法案は、1日8時間労働制を崩し、長時間労働とただ働きを助長するものです。

 こうした安倍政権の動きと、「時と場所に捉われない働き方」「時間管理制度をより柔軟なものへ」というトヨタの主張とはどう関係しているのでしょうか? 今後の議論の行方に注目したいと思います。
職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/10/24 10:35

◎トヨタ 2050年にはエンジン車ゼロ?

 トヨタ自動車が2050年には、エンジンだけで走る車をほぼゼロにするという報道が流れています。10月15日付の日経新聞や読売新聞、SankeiBizなどが伝えているものです。

 これは、14日にトヨタが発表した「トヨタ環境チャレンジ2050」での記者会見や内山田竹志会長、伊勢清貴専務役員らの講演、話をまとめているものです。

 「チャレンジ2050」は、「新車CO2ゼロチャレンジ」や「工場CO2ゼロチャレンジ」など、「クルマの持つマイナス要因を限りなくゼロに近づける」という6つのチャレンジから成っています。

 このなかで、2050年のグローバル新車平均走行時CO2排出量を90%削減するとしています(2010年比)。

 当面の具体的目標としては次のようなものをあげています。

 ▽燃料電池自動車(FCV)の販売は、2020年頃以降は、グローバルで年間3万台以上、日本では少なくとも月に1000台レベル、年間では1万数千台程度(注、ミライの現在の生産は手づくりで1日3台。17年には年間生産3000台規模にするとしています)。

25 ミライの生産
(手づくりのミライの生産現場)

 ▽燃料電池(FC)バスは、2016年度中に東京都を中心に導入を開始し、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて100台以上を目途に準備を推進

 ▽ハイブリッド車(HV)の販売は、2020年までに、年間で150万台、累計で1500万台

 ▽2020年グローバル新車平均走行時CO2排出量を22%以上削減(2010年比)

 その上で、伊勢専務役員が50年にはガソリン車やディーゼル車は「生き残るのが難しい」とのべていることから、トヨタはFCVやHV、PHV(プラグインハイブリッド)、電気自動車に集中し、ガソリンやディーゼルだけで走るエンジン車はほぼゼロになるという見通しだというものです。

25 4代目 ハイブリッドシステム 20151013_01_24
(4代目プリウスのハイブリッドシステム)

 ベンツが1886年にガソリン自動車をつくってから100年以上は、エンジンで動くガソリン車が自動車の主流でした。トヨタがHVの量産車、プリウスを発売したのが1997年、FCVのミライを発売したのが14年12月です。

 自動車は、約3万点の部品で組み立てられているといいます。エンジン関連の部品・下請け会社もたくさんあります。トヨタには、上郷工場のようにエンジン専用の工場があります。

 自動車は、鉄の塊からソフトウエアの塊になったといわれるほどぼう大な制御ソフトを搭載しています。また、ガソリンに代わって動力源をため込む電池技術の進展は日進月歩です。

 2050年といえば、いまから35年後です。エンジン車ゼロは、雇用や部品・下請け会社の経営などに直結するだけに、大きな問題をはらんでいるといえるでしょう。
職場は今 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/10/16 10:22

◎成果主義賃金 漫画入りのパンフレット配布

 毎月評価、毎月賃金が変わるという、他の大企業では例のないような“成果主義”賃金が来年1月からトヨタ自動車で導入されます。それを解説した漫画入りのパンフレットが職場に配布されました。

 この成果主義賃金は、まず工場の労働者(技能職)に取り入れるもので、続いて事務・技術職にも導入するために労使の検討委員会が立ち上がっています。

 パンフレットは、「持続的成長に向けた強い職場づくりを目指して―技能職人事制度の見直し」(18ページ)というタイトルです。

 この成果主義賃金は、「規律性」など4項目で評価し、「技能発揮給」を新設することに最大の特徴があります。+4点の「期待を大幅に上回り、職場の模範となる」から、-1点の「期待を大幅に下回る」までの6段階で評価します。+1点が「期待どおり」の標準点としています。

 標準額は7万円で、1点あたり5000円。最高の+4点評価では8万5000円、最低の-1点では6万円となるために、最大で2万5000円の差がつきます。

15 成果主義賃金 漫画2


 当初の会社提案は、1点あたり1万円だったために、最大で5万円もの差がつきます。職場から反対・懸念の声が噴出したために、半額の2万5000円へ修正。いかに不安の声が大きいかを示しました。

 また、「顕著な頑張り」には、5人に1人に加点として1点を設けるとしています。

 パンフレットでは、基本を漫画や図などで解説しています。このなかで、次のように説明しています。

 「各月で考課点に変動があった方に、評価の変更理由などの確認、『働きぶり』についての評価が上司からフィードバックされます」
 「その時々の働きぶりを評価(翌月の技能発揮給に反映) ※働きぶりが大きく変化した場合に考課点が変動。変化がなければ前回の考課点を維持」

 制度として、1人ひとりの賃金を毎月評価し、毎月変動するものとしていることが最大の特徴です。運用面では、変わらないこともあるというものです。

 職場では、このパンフレットを使って説明会がありました。ある社員は、「労働組合の職場会などで議論する場が一切なかった。漫画で周知徹底しようというのか」と語ります。

 毎月評価する側の上司からは、「マイナスをつけて部下に説明するなんてできない。部下に、順番に5人に1人の加点の1点をつけていくか…」などの困惑した声があがっています。
職場は今 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/10/14 18:23

◎マツコが見たトヨタの夜の工場

 タレントのマツコ・デラックスが10月1日のテレビ朝日系の「夜の巷を徘徊する」(3時間スペシャル)に登場。東京ディズニーシーなどとともに、トヨタ自動車の元町工場の夜の生産現場を“徘徊”(見学)しました。

 元町工場(労働者約8000人、東京ドーム35個分の広さ)は、クラウンやレクサスGS、燃料電池車ミライなど高級車を生産するトヨタで最も古い乗用車生産工場です。日頃は、社員といえども工場内は撮影が厳禁。テレビカメラは、プレス工程や塗装工程、組立工程、ミライの手作り工程、食堂までをマツコとともに、くまなく追っていました。

マツコ2
(元町工場の組立ライン=テレビ朝日から)

 元町工場に先立って、豊田章男社長の案内でトヨタ鞍ケ池記念館を見学。1936年に生産されたトヨタAA型乗用車(レプリカ)などを見学。当時の車のロゴマークは「豊田」をそのまま使っており、「かっこいい」(マツコ)の声が上がります。

 豊田佐吉が作った自動織機は、今も動きます。自動織機といっても、今は「児童食器」と間違えられ、マツコが「食器洗浄器と思ってしまう」と言うと、大笑いに。

 この後、マツコは豊田社長の運転で、トヨタが世界で500台限定生産したレクサスLFAに乗って元町工場へ。最大級のもてなしです。トヨタの組立工場は、連続2交代制勤務(原則、1直は午前6時25分から午後3時15分、2直は午後4時10分から午前1時まで)です。

 マツコが訪れたのは2直勤務時間。巨大なプレス機で鉄板を乗用車の形に切り取ります。マツコからは、「早いなぁ」と感嘆の声が。バンパーの工程では、若い女性が男性にまじって働いています。元町工場では90人の女性技能員がいるといいます。

 夜の“昼食”時間になり、マツコは豊田社長とともに社員の第1食堂へ。広く明るい食堂の入り口には、“マツコカレー”(大)のメニューがありました。399円です。カレーに「M」の文字が。

マツコ1
(社員食堂で、社員らと食事をするマツコ=右=と豊田章男社長=左=、テレビ朝日から)

 マツコガ注文したのは、そのカレーの小と天ぷらソバ。豊田社長は天ぷらソバでした。食堂でマツコらは社員といっしょに食べます。マツコの斜め前、豊田社長の左隣に座っていたのは北海道から単身赴任で来ているという期間従業員のTさん(23)でした。

 Tさんは、組立課のドアラインを担当しています。ラインタクトは160秒で、1日約320台の車を生産していると工場側が説明します。さらにTさんは1年12カ月後に登用試験のチャンスがあるといい、Tさんも正社員になりたいと語ります。

 豊田社長が「面接(試験)になったみたいね」と語ると、みんな大笑いに。マツコらはこの後、Tさんの働いている職場へ回り、Tさんもマツコを見つけます。

 工場の上司は、Tさんの働きぶりについて、「サイクリック(無駄なく作業をくり返すこと)に動けている」「いい筋です」と働きぶりに太鼓判を押します。マツコらは、さらにミライの手作り工程へ。ハンマーでボディの穴あけ作業を実際に体験します。ミライの1日の生産はわずか3台です。

マツコ3
(ミライの手作り工程=トヨタの公開動画から)

 マツコは、再び豊田社長の運転で、工場内のテストコース(3km)でミライに試乗します。「(ミライを)欲しくなっちゃった」と語るマツコです。

 番組を見ながら、Tさんが正社員登用試験に受かるよう願いました。トヨタは期間従業員を募集し続けていますが、思うように集まらないのが現状です。15年度は300人を正社員に登用するといいます。頑張れTさん!
職場は今 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2015/10/02 19:48

◎ウェルチョイスのポイント

 このブログ「トヨタで生きる」で、「期間従業員にもウェルチョイスを」を9月27日にアップしたところ、これまでに11件のさまざまなコメントをいただきました。ありがとうございます。

 コメントのなかに、「ホンダは期間従業員の場合は昼飯無料です」とありましたが、このブログでも以前、ホンダの例を紹介しました(14年3月14日アップ)。トヨタでは、多くの社員がウェルチョイスのポイントを昼食に使っています。

 ホンダ以上の利益を上げているトヨタで、期間従業員の昼食を無料にすることは十分できるはずです。声を上げようではありませんか。

 記事では、「年間8万円のポイントが支給されます」と書きましたが、正確には4つのポイントがありますので、あらためて表にしてみました。ウェルチョイスは、選択型福利厚生制度と呼ぶ制度で、1ポイントは1000円です。

30 ウェルチョイスのポイント
職場は今 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2015/09/30 19:31

◎トヨタなどを描いた中日新聞記者の『ルポ 過労社会』

 通常国会(9月27日まで)で、「戦争法案」(安保法制)を最優先する安倍政権のもと、「残業代ゼロ法案」は廃案になります。しかし、日本経団連や大企業の意を受けて、安倍政権は秋の臨時国会にも再提出してくるでしょう。

 その情勢のなか、タイムリーな本『ルポ 過労社会』(副題「8時間労働は岩盤規制か」、ちくま新書)が8月に出版されました。共著に『検証 ワタミ過労自殺』がある中日新聞の中沢誠記者の力作です。

『ルポ 過労社会』


 副題にあるように、安倍政権が「世界で1番、企業が活動しやすい国にする」と称して、労働者保護ルールを根底から崩し、企業のための規制緩和をねらっているからです。

 このなかの注目すべき取材は、東証1部売り上げ上位100社の36協定の上限時間を洗い出したことです。36協定について、企業が届け出る必要がある全国の労働基準監督署へ情報公開請求しました。

 最長は、関西電力が193時間(月当たり)、三菱自動車が160時間、ソニーが150時間、東芝が130時間、トヨタ自動車が80時間…などと厚労省が「過労死ライン」としている80時間以上の企業が7割にものぼりました。

 社員を過労死に追い込むような協定を結びながら、8時間労働制をとっぱらい、どれだけ働いても残業代をゼロにするというのが、安倍政権が「高度プロフェッショナル制度」と呼ぶ「残業代ゼロ」法案です。

 対象者は、研究開発職や為替ディーラー、アナリストなどで、年収が1075万円以上としています。トヨタでは、研究開発職は約2万人を数えます。

 中沢記者は著書の第4章「すさんだ職場」で、トヨタの具体的な実態について16ページにわたって詳細にルポしています。

過労社会のページ


 なかでも2006年の正月に過労死したカムリのチーフエンジニアの取材は出色です。本社の前にあるテクニカルセンターで働き、「車を作り上げる喜びや、やりがいを感じ、仕事が止まらなくなるんです」と亡き夫について語る妻。

 「今日もアドレナリンが出っぱなしだった」といって笑っていた夫は、帰らぬ人となってしまいます。妻は語ります。「トヨタは、あれだけ車の安全性、安全性って言いながら、社員の安全はどこまで考えているのか」――。

 トヨタの社員、特に「車を作り上げる喜びで、仕事が止まらなくなる」というテクニカルセンターで働く技術者には、ぜひ読んでほしい本です。

職場は今 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2015/09/21 09:40

◎大企業に便宜 愛知労働局が秘密通達

 このブログ「トヨタで生きる」では、次のようなメールが届いたことを紹介しました(2013年12月11日アップ)。

……
(トヨタ自動車の)元町工場では、「ホットタイム・昼休みは休憩時間」というポスターが貼られるようになりました。どうやら、休憩時間の段取り(組付け用のボルトの事前準備)が日常的にやらされていて、そのことを労基署に通報し、改善を求めた人がいるみたいです。
……

 労基署=労働基準監督署は、労働者が企業の違法な働かせ方を告発するために、駆け込むことができる場所です。労働基準監督官には司法警察権(事業所への立入調査権や帳簿・書類、証拠物件などの提出要求権、事業主や労働者に対する尋問権、報告命令権、出頭命令権)があり、悪質な経営者は逮捕することができます。

クラウン
(元町工場で生産されているクラウン)

 そうした労働者にとって大事な監督署を管轄する厚生労働省愛知労働局が、大企業に便宜を与えるために秘密の通達を出していたことが9月10日、日本共産党の小池晃参院議員の質問で明らかになりました。次は、それを伝える「しんぶん赤旗」の記事です。

……
 厚生労働省愛知労働局で、労働基準監督官がトヨタ自動車など大企業に監督指導に入る場合、労働局の承認なしに認めない“マル秘”通達を出していたことが分かりました。日本共産党の小池晃議員が10日の参院厚生労働委員会で内部資料を明らかにしました。

 同通達を出した時の局長が派遣業界団体に天下りし、派遣法改悪を推進していたことも判明。小池氏は、厚労省と大企業、派遣業界の醜い癒着は許されないと追及しました。

 監督指導は通常、監督署長の決裁で行われます。ところが愛知労働局は、県内に本社を置く3000人以上の事業所か1000人以上の事業所について、労働基準部長らの承認を課す通達を2013年3月に出し、向こう10年間マル秘扱いとしていました。県内に本社を置く大企業は、トヨタ自動車などです。

小池晃 愛知労働局 秘密通達
(追及する小池晃参院議員)

 小池氏は、同局の監督件数は、通達前の7千件台から通達後の14年度は5395件と2割も減っており、「大企業の監督に手心を加えると見られても仕方ない。こんな通達はやめさせるべきだ」と追及。塩崎恭久厚労相は「大企業だからと指導を控えることはあってはならない。(通達は)やめるようにしたい」と言明しました。

 この通達を出した時の新宅友穂局長は退職後、製造業派遣会社でつくる日本生産技能労務協会の専務理事に就任。同協会は労働政策審議会部会に代表を送って派遣法改悪を主張し、要求に沿った改悪案が提出されました。

 小池氏は「在職中は大企業に便宜を図るような通達を出す。退職したら業界団体に天下りし、法案を提案させる。まるで“越後屋”(商人と癒着した代官)だ。許されない。(元局長を)やめさせるべきだ」と批判し、衆院に回付された派遣法改悪案は廃案にすべきだと求めました。
……

               ◇

 この記事は、9月12日アップの予定でしたが、都合により前日にアップしました。
職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/09/11 16:22

◎トヨタ 10月から特別の生産体制へ

 トヨタ自動車が10月から来年3月までの6カ月間、特別な生産体制に入ることがわかりました。新型プリウス(4代目)の生産が始まるだけでなく、3カ月以上の納車待ちの車があるというのが理由です。

 ランドクルーザー・プラド(ディーゼル)の納車は12月以降、新型シェンタのハイブリッド車、ガソリン車とも来年1月以降の納車、燃料電池車のミライは2018年以降などとなっています。

 このため、要員確保のために、期間従業員の採用増や定着率の向上、期間満了金の見直し、無料ランチ懇談会などを行っています。また、工場内応援や社内応援、他のボデーメーカーからの応援などを行っているものの、要員の確保がままならず、事務系職場からの応援をふくめるなど、「過去に例を見ない異例のケース」になっているといいます。

P1300266.jpg
(新型シェンタ=トヨタのカタログから)

 このため、次のような対応をとるとしています。
 ▽10~11月は、1日当たり最大2時間の残業に、1カ月に4直の休日出勤(1人当たり月2回)
 ▽12月は、2直(午後4時10分~午前1時)の開始時間を15分遅らせ、1、2直の直間を拡大することで最大2・5時間の残業
 ▽16年1~3月は、1日当たり最大2・5時間の残業に、各月に2直の休日出勤(1人当たり月1回)

 実施する上では、36協定の上限時間である月45時間以下とし、36協定違反などが絶対にでないようにする、休日出勤時の食堂無料化などを実施するとしています。

 6カ月間の限定とはいえ、1日最大2・5時間の残業になれば、2直の場合は自宅に帰れるのが明け方の午前4時前後になります。本人の健康面はもとより、家族への大きな負担になります。

 トヨタは、一切の無駄をはぶくかんばん方式で、日常的にぎりぎりの要員しか配置していないために、これまでも生産増になると、残業、休日出勤で対応してきました。過去最高の利益をあげているいまこそ、余裕のある人員配置をすることが必要ではないでしょうか。
職場は今 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2015/09/09 10:01

◎「極限の成果を追求」 トヨタが技能職に続いて事務・技術職にも

 トヨタ自動車がトヨタ労組に提案した、毎月評価、毎月賃金が変わるという“極限の成果主義”賃金が8月28日、労組の評議会で可決されました。

 職場からは、労組が認めるように、「評価に対する公平性・納得性が十分得られるのか」「マイナスの考課点を付けられたら意欲が減退する」「チームワークが悪化するのではないか」などの不安の声や反対の声が出るなかでの可決になりました。

 技能職(工場労働者)に導入するものです。「規律性」など4項目で評価し、「技能発揮給」を新設する成果主義賃金です。+4点の「期待を大幅に上回り、職場の模範となる」から、-1点の「期待を大幅に下回る」までの6段階で評価します。+1点が「期待どおり」の標準点としています。

 標準額は7万円で、1点あたり5000円。最高の+4点評価では8万5000円、最低の-1点では6万円となるために、最大で2万5000円の差が付くことになります。

堤 制か
(出勤するトヨタの労働者=堤工場)

 会社の当初の提案では、1点あたり1万円だったために、最大で5万円もの差がつくことになっていましたが、職場から反対・懸念の声が噴出したために、半額の2万5000円にしました。いかに不安の声が大きいかを示しました。

 このブログ「トヨタで生きる」にも、次のような8つの問題点を指摘したコメントが寄せられました(8月20日)。

……
 個人的にはデメリットが大きい制度だと感じます。

①公平にジャッジ(判定)できる上司がいるのか?
②現状、現場は好き嫌いのジャッジ(判定)が多い。
③評価が上がる技能員と評価が下がる技能員のモチベーションの管理、フォローの方向性は?

④評価が下がる技能員の人材育成方法は?(ほったらかし?)
⑤トヨタ基本理念の人間性尊重はどうなる?
⑦価値観多様の昨今、この制度、全技能員への落とし込み方法は?(納得させる材料は?)

⑧頑張る事をさせる導き方は?(誰が、いつ、どの様に、何を行うの?)
⑨最終結果デメリットが大きかった場合の方向性は?(誰が、いつ、どの様に、何を行うの?

    (注)⑥は欠番
……

 導入は16年1月からで、技能発揮給の変動開始は同年7月からとしていますが、今後、会社と組合は、組合員らのこうした疑問・不安に応える必要があるでしょう。

80 中日 20150829
(中日新聞も取り上げたトヨタの賃金=8月29日付)

 会社側は、技能職に続いて事務・技術職にも成果主義賃金を導入するとしています。7月に開かれた第1回労使検討委員会で、会社は次のような驚くべき提案をしています。

 「TPS(Time & Place Strategy)in the Office」(時と場所に捉われず仕事する)という位置づけで、「有限の時間で極限の成果を追求(個人の生産性)」するとしています。

 「1分1秒たりとも決してムダにしない」ともしており、いっさいのムダを省くTPS(トヨタ生産方式)の考え方を賃金でも貫徹させるものです。
職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/08/30 09:55

◎“毎月評価”で毎月賃金変わる? トヨタ、最大2・5万円の差が付く成果主義賃金の導入提案

 トヨタ自動車が、工場の労働者(技能職)に最大で2万5000円の差が付く成果主義賃金を導入しようとしています。会社の提案に合意したトヨタ労組は、8月28日の評議会で採決するとしています。

 この成果主義賃金は、2014年7月以降、労使検討委員会や賃金分科会で議論が続き、今年5月に会社が最初の具体案を労組に示しました。職場討議をへて、労使検討委員会などで再度議論、手直ししてまとまったものを7月30日の評議会で組合員に提案することになったものです。

 賃金は大きく変わりますが、そのポイントは、労働者の“働きぶり”を「規律性」「協調性」「積極性」「責任性」の4つで評価する「技能発揮給」を新たに設けることです。

 “働きぶり”は、技能発揮考課点であらわし、次の6段階にするとしています。
 +4点 「期待を大幅に上回り、職場の模範となる」
 +3点 「期待を大幅に上回る」
 +2点 「期待を上回る」
 +1点 「期待どおり」=標準点
  0点 「期待を下回る」
 -1点 「期待を大幅に下回る」

6段階の考課点
(6段階の考課点=トヨタ労組の「評議会ニュース」から)

 標準額は7万円で、1点あたり5000円です。最高の+4点評価では8万5000円、最低の-1点では6万円となるために、最大で2万5000円もの差が付くことになります。

 会社の最初の提案では、1点あたり1万円だったために、最大で5万円もの差がつくことになっていましたが、職場から懸念の声が出て変更になりました。

 また、「顕著な頑張り」には、10人に1人に加点原資と1点を設けるとしていましたが、労組の「より幅広く、強弱をつけて報いる」との提案で5人に1人へと変更になりました。

 評価の期間については、「直近の働きぶり(毎月)」としていることから、賃金が毎月変わる可能性があります。導入時期は16年1月からで、技能発揮給の変動開始は16年7月からとしています。

 労組からは、「評価に対する公平性・納得性が十分得られていないのではないかという懸念」「マイナスの考課点を付点された被考課者の意欲が減退することへの懸念」「技能発揮考課を導入することで、チームワークが悪化するのではないか」という意見が職場から多くあがってきているという指摘がありました。

 また、60歳以降の働き方についても、あらたに「上級SP(スキルド・パートナー」を設けるとしています。現在のSPは、1年契約で65歳までで、賃金は6割程度に激減します。「上級SP」は、現役社員と同様か、それ以上の働きぶりが期待される人が対象で、基本的に賃金を変えないとしています。

 トヨタが5月にこの成果主義賃金を提案した時、このブログ「トヨタで生きる」で、その内容をアップしました。その記事に次のようなコメントが寄せられました。

 「中日新聞には労働組合は経営側に一定の理解を示しつつ『評価の結果次第で賃金水準が下がることは組合員の安心感に影響する』と伝えている。組合も懸念しているんであれば、反対する姿勢が必要でしょう。頑張りすぎて過労死の温床になりかけない制度だと思います」

 多くの組合員は、導入に不安の気持ちをもっています。トヨタ労組は「職場での活発な議論をお願いします」と呼びかけているように、導入の可否について徹底した論議が必要でしよう。

 トヨタは、工場労働者に続いて事務・技術職にも成果主義賃金を導入する方向で、7月23日に第1回労使検討委員会を開きました。

 検討委員会でトヨタは、「飛躍的な生産性向上をめざさなくてはならない」「『1分1秒たりとも決してムダにしない』高い意識を持ち…『極限の成果を追求』しなければならない」などと、社員に「極限の成果」を求めています。

出勤するトヨタ労働者
(出勤するトヨタ労働者)
                                   ◇

 日本の賃金制度は、大きくいって、①年齢、勤続を重ねることで賃金が上昇する「年功序列賃金」、②仕事の成果で賃金を決める「成果主義賃金」があります。

 成果主義賃金を企業が導入する最大のねらいは、労働者に支払う賃金総原資を抑えたり、減らしたりしながら、労働者同士を競い合わせ、企業業績をあげようというものです。

 このため労働者は、賃金を奪い合う競争を強いられます。実際、トヨタの今回の成果主義賃金でも、「+4点~-1点の6段階で評価」するとしており、労働者は+4点に向けて猛烈に競争させられることになります。

 労働者は、企業から高い目標を押し付けられ、競争、競争に追われます。導入した企業では、チームワーク労働がうまくいかず、長時間労働やサービス残業、「心の病」などが増えています。

 日本の大企業でもっとも早い1993年に成果主義賃金を導入し、年功部分を全廃したのが富士通です。ところが労働者は、失敗を恐れて長期の高い目標に挑戦しなくなったためにヒット商品が生まれなくなったり、地味な通常業務がおろそかになりトラブルが頻発、自分の目標達成で手いっぱいで、問題を他人におしつける――などが相次ぎました。

 このため労働者の働く意欲は低下し、チームワークも乱れるなど弊害が噴出、富士通はくり返し手直しを余儀なくされています。



 この記事は、8月7日アップの予定でしたが、都合により前日にアップしました。
職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/08/06 21:51

◎熱中症の季節がやってきた

 梅雨が明け、今年も熱中症の季節になった。トヨタの工場は、空調のあるところもあるが、ほとんどがスポットクーラーだ。そこで作業ができればいいが、離れると猛烈に暑い。

 「ペットボトルを現場に持ち込んで」
 「気分が悪くなったら、すぐにしゃがんで」
 「リリーフ要員が交代に行く」

ペットボトル


 職場では、上司がこう指示する。熱中症で倒れる労働者もいるからだ。なかには救急車で運ばれる労働者もいる。熱源のある塗装の職場では、40度近くなるところもある。

 トヨタの組立現場は、秒単位の仕事だ。ペットボトルに手をしていたら遅れることがある。

 会社と労組との話し合いで、会社は「熱中症は、職場環境、作業強度、衣服や保護具、そして個人の健康状態等、様々な要因がからみあうので、作業場の実情に合ったハード・ソフト両面での対応ができるよう、暑熱対策ワーキングで検討を進める」と回答している。

 ぜひともカイゼンしてほしいものだ。夏季連休(8月8~16日)は、もうすぐだ。

            ◇

 この記事は、7月25日にアップの予定でしたが、都合により前日にアップしました。

職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/07/24 12:04

◎新たに設ける「上級SP」とは?

 トヨタ自動車は、工場の労働者に、毎月評価し、毎月賃金が変わる新たな賃金制度を導入しようとしており、労働者に衝撃を与えています(このブログの6月5日アップ)。さらに、新たに「上級SP」という制度も設けるとしています。

 トヨタでは、60歳定年以降に働く労働者を、SP=スキルド・パートナーといいます。1年契約で65歳までです。それまでと同じ仕事をしても、賃金は6割程度に激減します。

 1直、2直の連続交代制勤務も同じです。年配者だからといって、仕事は軽減されず、若者でもSPでもまったく同じ仕事をする「1人工」扱いです。

 トヨタ労組の機関紙「評議会ニュース」によると、上級SPは、60歳前後で基本的に賃金を変えないとしています。対象者について、▽「組内100%の作業ができる」能力があるEX級以上、▽直近の職能評価点の全項目が「2点以上」、▽技能発揮考課の1年間の平均が「0点(期待どおり)以上」――という厳しい条件を付けています。

 つまり、職場の全工程をこなすことができる上に、+(プラス)3~-(マイナス)2の6段階の評価で「期待どおりの働きぶり」の標準点(0点)以上が必要で、マイナスだったら対象者にならないというものです。

とよた 労働者
(出勤するトヨタ労働者)

 賃金水準について、「評議会ニュース」によると、上級SPにならない通常のSPの賃金水準イメージ(SX級、技能2等級の場合)は下がるとしています。

 60歳以前の賃金が47万8640円の場合――。
 現制度のSPは28万4000円
 新制度のSPは26万1370円

 2013年から厚生年金の支給開始年齢が段階的引き上げられました。このためSPは、12年夏ころは1300人ほどでしたが、22年ころは2000人を超え、32年ころは3000人を超え、生産現場の1割ほどになるといわれてきました。

 上級SP制度は、SPが増え続けるなかで、仕事が会社の期待どおりできる者、できない者へと振り分けるものです。職場では、「60歳を超えたおじいさんが若者と同じように職場を走りまわれるのか?」などの不安の声があがっています。
職場は今 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2015/06/09 17:32

◎毎月、賃金が変わる トヨタが工場に成果主義

 トヨタ自動車が、工場で働く労働者に本格的な成果主義賃金を15年1月から導入しようとしています。大企業の成果主義賃金は、通常は年ごとに変わりますが、トヨタの場合は毎月賃金が変わるという究極の成果主義です。

 5月21日に開かれた労使の人事施策検討委員会、賃金分科会で、会社が明らかにしたもので、トヨタ労組の「評議会ニュース」(6月1日付)で報告しています。それによると、労働者の働きぶりを「規律性」「協調性」「積極性」「責任性」の4つで評価する「技能発揮給」を新たに設けます。

 働きぶりは、「期待どおりの働きぶり」を標準点(0点)とし、+3~-2点の6段階で評価するとしています。標準額は7万円で、1点あたり1万円です。最高の+3評価では10万円、最低-2点では5万円となるために、5万円もの差が付くことになります。

 また、「顕著な頑張り」には、各部の10人に1人に加点原資と1点を設けるとしています。来年1月からの導入ですが、当初の6カ月は全員に7万円を支給することから、7月から評価を反映するとしています。

トヨタの労働者と成果主義賃金
(出勤するトヨタの労働者)

 トヨタは導入のねらいについて、「モノづくり競争力」を守り抜いていくために、資格・年齢にかかわらず、「能力を十二分に発揮できている方に報い、できていない方に奮起を促すことを目的」としているといいます。「直近の『働きぶり』を評価し、直近の処遇に反映する制度」のために、「基本的に毎月評価を実施する」といいます。

 トヨタは、4つの評価の具体例として次のようなことをあげています。

 ・「規律性」 会社規則や安全・4Sに関する職場ルールを守ることなど、職場規律の遵守度合い。
 ・「協調性」 組織全体の仕事がうまくいくように、他のメンバーの仕事に協力・サポートすることなど、職場のチームワークにプラスとなる行動の度合い。

 ・「積極性」 自発的に或いは周囲のアドバイスに基づき、知識・技能の習得に取り組むことや、新しいテーマや高い目標に意欲的に取り組むなど意欲・姿勢の度合い。
 ・「責任性」 付与された業務を最後までやり遂げることや、報告・連絡・相談を適時・適切に行うことなど意欲・姿勢の度合い。

 成果主義賃金は、富士通が1993年に導入し、大企業職場に広がりました。労働者同士で賃金を奪い合わせることで、労働者全体の総人件費を抑えることを目的にしています。富士通では、労働者の働く意欲は低下し、チームワークも乱れるなど弊害が噴出し、何度も手直しをしています。
職場は今 | コメント(9) | トラックバック(0) | 2015/06/05 13:15

◎転寮で工場へのバスの時間が早くなる

 東名高速道路の豊田インターチェンジ近くにあるトヨタ自動車の独身寮、田中和風寮が2013年に取り壊され、戸建てのスマートハウス86棟とスマートマンション67戸を建設中だ。すでに完成して住んでいる家もある。

 田中和風寮は1971年に、高卒の新入社員を受け入れるためにつくられた11階建ての寮で、周りには、パチンコ店やゲーム店、居酒屋、スナック、喫茶店、寿司店など若者が利用する店がいっぱいあった。

スマートハウス
(田中和風寮の跡地には、新しい家が…)

 真新しい家々を見ていると、10代末から20代を過ごした田中和風寮を思い起こし、少し感傷的になった。その西隣の田中清風寮も、今年秋から来年2月にかけて老朽改修工事を行うという。

 田中清風寮は、和風寮より2年前の1969年につくられた。2度目の改修で、シャワートイレ化やエアコン更新などが行われるという。現在、五百数十人の社員・期間従業員が入寮している。

 改修工事によって、寮生は転寮になるという。ある期間従業員は語っていた。

田中清風寮
(田中清風寮)

 「みんないろいろな寮へ転寮になるが、自分が示された寮から工場へのバス時刻を見てびっくりした。清風寮は1直の場合、午前5時45分発(工場は6時25分始業)だったが、その寮では5時10分発で35分も早くなる。改修工事だから仕方がないとはいえ、朝の35分はキツイ。近くの別の寮はダメだといわれた」

 会社とトヨタ労組は話し合いをした。組合は寮生から寄せられた声には、真摯に対応するよう会社に申し入れている。

 その期間従業員は、トヨタ労組の組合員でもある。バスの発車時刻の改善や、それができない場合は便利な寮への転寮などで対応すべきだと思う。期間従業員の寮生は、マイカー通勤が禁止されている。「決して不利益にならないようにしてもらいたい」という期間従業員の願いを実現して欲しい。
職場は今 | コメント(11) | トラックバック(0) | 2015/05/25 18:42

◎トヨタの残業 年360時間超え じわり増える

 トヨタ自動車の年間残業が360時間を超えた人数が、じわり増えています。直近の14年度(14年4月~15年3月)は、4484人でした。前年度が4117人でしたから、367人増です。

 14年度の内訳は、技能職が644人(14・4%)でしたが、事務技術職が3840人(85・6%)と、圧倒的に事務技術職が占めています。

 この12年間の推移を見てみますと、2003年度は10375人と1万人を超えるという異常な事態でした。トヨタが海外生産を急速に強めた時期でした。

360時間超え推移


 03年4月から本社、工場にカードリーダーが順次導入され、労使でワークルール遵守を強めたことも相まって急速に減り、リーマン・ショック(2008年)後の09年度は690人にまでになりました。

 しかし、東日本大震災(2011年)後のばん回生産などで11年度から増加に転じ、13年度、14年度は4000人を超え、じわりと増えています。
職場は今 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2015/05/24 11:52

◎サービス残業がない職場づくりを

 昨日のブログ「トヨタで生きる」で、トヨタ労使の「36協定」の話し合いと「絶対限度時間の引き下げ」についてアップしたところ、次のような意見が寄せられましたので紹介します。

……
 トヨタ自動車の内情は、もっと深刻なものだと思います。絶対限度時間超えはもちろんできないことになっていますが、実際の職場はどのようになっているか再考すべきだと思います。

 年間360時間超えを申請していない人が、実は優に360時間を越えていたり、360時間超えの申請をした人であっても、絶対限度時間を超えて業務に携わっているのを多く見受けます。

 問題は、絶対限度時間の引き下げではなく、サービス残業がない職場づくりではないかと思います。会社も頻りに「ワークルール遵守・正しく申請、正しく承認」と呼びかけますし、サービス残業が横行している現状を把握しているのでしょう。

 「ワークルール遵守・正しく申請、正しく承認」の職場風土がない環境が多い中で、絶対限度時間の引き下げが行われれば、更なるサービス残業を助長するだけになるのではないでしょうか?

 私は絶対限度時間の引き下げに反対しているわけではないですが、今のトヨタ自動車の職場環境では、かえって裏目に出る(サービス残業が増える)のではないかと危惧します。

 偏(ひとえ)に、個人に課せられるノルマが高すぎるのではないでしょうか? 「先回よりも質の高い報告・発表」が毎回求められる中で、それを達成するために時間外に業務を行い、課せられた目標に向かわなければならない風土自体が問題だと感じます。

トヨタ 出勤
(出勤するトヨタ労働者ら)

 法に照らし合わせれば、適正ではないことですが、これによって会社が成長しているのでしょう。

 豊田章男社長が「意思のある踊り場」とよく発言されますが、これは会社の収支や生産台数だけではなく、従業員一人一人にも当てはめるべきではないでしょうか?

 成長しているならば、前回と同じ成長率で構わないはず! 前年よりも無闇矢鱈(むやみやたら)に成長率を上げる必要はないのです。皆、家庭を持ち自分の生活があるのです。楽しく、有意義で、幸せな生活を送ろうではありませんか。
職場は今 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2015/03/26 12:33

◎トヨタの「36協定」 会社、「絶対限度時間」の引き下げに応じず

 トヨタ自動車とトヨタ労組が残業時間の取り決めである「36協定」(労働基準法36条にもとづくもの)について話し合い、労組が年600時間、720時間の「絶対限度時間」を引き下げるよう求めましたが、会社はこれに応じませんでした。

 昨年に続いて応じなかったものです。今年は2月4日に行われたもので、労組の「評議会ニュース」(3月2日発行)で報告しています。

 それによると、会社側は、13年度で残業が「(年間)500時間を超えている者が相当数に上がった。今年度(14年度)も同様の負荷が見込まれている」とのべました。

 その上で、「来年度(15年度)においても緊急突発時のセーフティーネットである絶対限度時間を引き下げる状況にはないと判断している」などとして、応じなかったものです。

トヨタ 36協定


 これに対し組合側は、「心身の健康確保の観点から、絶対限度時間を引き下げるべきという考えに変わりはなく、また、セーフティーネットに頼ることのない強い職場を労使で構築していくことも必要と考える」とのべました。

 さらに、年間540時間(厚労大臣告示では、残業は月45時間が限度基準になっており、年間にすると540時間になる)について労組側は、「事技職・業務職・医務職については、540時間を超える際に行う事前協議においては、厳しい判断をせざるを得ないと考えており、相当の拘りをもって臨んでいくことをお伝えする」と強調しました。

 昨年の話し合いでは、会社側は緊急突発時であったという東日本大震災後のばん回生産をあげ、1カ月の「限度時間」の45時間を超えた者がのべ約2000人であったと指摘。絶対限度時間を「しっかりと担保しなければならない」として、引き下げに難色を示していました。

トヨタ テクニカル
(トヨタの技術者が働くテクニカルセンター)

                ◇

 日本には、フランスなどのように残業の上限が法律で規制されていません。2月20日の衆院予算員会基本的質疑で、日本共産党の志位和夫委員長は、日本の長時間労働の問題を取り上げました。このなかで、「厚労大臣告示」の45時間について、厚労省の通達でも月45時間を超えると健康障害のリスクが徐々に高まり、80時間を超えると“過労死ライン”になると指摘しました。

 その上で、月45時間の法制化を求めましたが、安倍首相は「慎重に検討すべきだ」として応じませんでした。

 志位委員長は、「労働者の命と健康よりも、日本経団連、財界大企業のもうけを上に置くものであって、政治の重大な責任放棄だ」と厳しく批判しました。
職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/03/25 19:44

◎ミライの生産工程の動画を公開

 トヨタ自動車は2月24日、燃料電池車・ミライの生産工程の動画を公開しました。生産現場の動画を公開するのは異例のことです。燃料電池車の普及のために特許を全面公開したことから、生産現場も公開したものとみられます。

 動画は、生産ライン概要、トリム工程、シャシー工程、ファイナル工程、検査工程から成っています。ハイビジョン映像で、鮮明な画像で撮影されています。

 他の車のようにベルトコンベアーラインはなく、労働者がシャシーを台車で運んでいます。狭い車内で、かがみ込むように部品を取り付ける労働者…1台、1台、手作りで、慎重に、ていねいにつくっています。

ミライ 生産工程 公開
(公開されたミライの生産工程=公開動画から)

 シャシー工程や検査工程は、女性労働者が働いています。ぼう大な自動車の部品を、間違いなく取り付けるためのチェックが、いかに大変かがわかります。

 検査工程では、軍手の手でボデーをなで、傷1つないかを目視で見つけます。緊張感で張り詰めています。完成したミライが、工場内をエンジン音がない、無音で走って行く様は感動的です。

 動画は、次のアドレスで見ることができます。
 http://newsroom.toyota.co.jp/jp/detail/6371651/

職場は今 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2015/02/26 13:09

◎応援者の「帰る場所がない」?

【職場あれこれ】

 〇…トヨタ堤工場では、プリウスを生産している。4代目プリウスが秋に発売されるが、3代目はモデル末期ともあって販売が急速に落ちている。30分の早切り(定時割れ)や労働者の他の工場への応援も出ている。

 ある労働者は、4月までの期限で、豊田市内の他の工場へ応援に行っている。プリウスを主力につくっている堤工場第2ラインは、4月は98秒から128秒へとさらにタクトダウン。タクトダウンするたびに、労働者が工程から1人、2人とはずされる。

 生産準備などへの異動だけではなく、田原工場(愛知県田原市)や日野自動車羽村工場(東京都)への応援という話も出ている。堤工場は、7月から”オール1直”になるという。そうなると応援者の帰る場所がなくなってしまうのでは…、10月まで。

 先の応援に行っている労働者、今いっている工場は、豊田市内だから通勤できるが、田原工場や日野自動車なら単身赴任になる。今の応援は4月で切れるが、「応援を延長しないか?」という話が伝わってくる。人ごとではない。

堤工場とプリウス
(堤工場とプリウス)

 〇…トヨタのある工場では、期間従業員の退職が止まらないという。それでか、無料求人誌「TOWNWORK」(2月23日~3月1日号)の裏表紙全面に、トヨタの期間従業員募集広告が出た。昨年12月と今年1月はなかったが復活した。

 元町工場では、3月は1、2直とも土曜日の休日出勤が予定されている。それだけに、職場では、「期間従業員は、稼ごうと思って全国から来ている。しかりとばして辞めさせないでほしい。定着させてほしい」と要請があった。
職場は今 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2015/02/25 18:18
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