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◎天皇の「代替わり」の儀式と憲法

 日本は10連休中です。4月30日に現天皇が退位し、5月1日に新天皇が即位します。天皇の代替わり儀式である退位礼正殿の儀と剣璽(けんじ)等承継の儀が30、1日に行われますが、朝日新聞(29日付)が、「代替わり儀式と政教分離」の記者解説を掲載しています。

 政教分離を定めた憲法から見て、代替わり儀式には問題があると鋭く指摘しています。その基本は、日本共産党中央委員会が1年前の18年3月22日に発表した「天皇の『代替わり』にともなう儀式に関する申し入れ」に通じるものです。

 記事で教えられたのは、「三種の神器」のことです。3種のうちの剣と璽(まが玉)が2つの儀式で使われます。皇居・御所に「剣璽の間」と呼ばれる所に安置されているといいます。

 鏡は、皇居の宮中三殿のうち天照大神がまつられている賢所に置かれているといいます。ただ、皇居に本体があるのは璽だけで、剣と鏡の本体は、熱田神宮(名古屋市)と伊勢神宮(三重県伊勢市)にそれぞれ「ご神体」としてまつられ、皇居にあるのは「形代(かたしろ)」と呼ばれる分身といいます。

80 朝日 代替わり儀式
(朝日新聞の「代替わり儀式と政教分離」の記事=29日付)
 
 『三種の神器』(戸谷学著、河出書房新社)によると、熱田神宮にまつられている草薙の剣と呼ばれる剣には、“実見”記録がいくつもあるといいます。代表的なものに江戸時代に書かれて『玉籤集裏書』があります。

 熱田の大宮司らが密かにご神体(剣)を見たという記録です。克明に描写し、長さ81~84㎝の長剣といいます。著者は両刃の伯銅剣と推測しています。しかも同書は、「見た者は呪われて死ぬぞ、と脅している」といいます。

 朝日の記事は、次のように指摘しています。

……
神話に由来し、本体は宗教施設にまつられている。そんなベールに包まれた神器が、国事行為に使われる。…国事行為にするのであれば、宗教色のある剣璽は使用しない。剣璽を使うのであれば、国事行為ではなく皇室行事として、国費を支出しない――。このどちらかを選ぶのが筋のはずだ。
 天皇を現人神(あらひとがみ)とする戦前の体制を支えたのが、国家と宗教が一体となる国家神道という仕組みだった。その反省にたって、憲法に政教分離規定が盛り込まれた。その苦い歴史をいま一度思い起こしつつ、象徴天皇にふさわしい代替わりの形を議論すべきだ。
……

 次に、日本共産党の「天皇の『代替わり』にともなう儀式に関する申し入れ」を掲載します。申し入れとは、「天皇の『代替わり』儀式等についての衆参両院議長にたいする申し入れ」のことを指しています。

……
 天皇の「代替わり」にともなう儀式に関する申し入れ
2018年3月22日 日本共産党中央委員会

 天皇の「代替わり」にともなう2019年の一連の儀式について、政府の式典準備委員会が基本方針をまとめようとしています。

 昨年、天皇退位特例法の制定を前に、衆参両院議長は、国会を構成する全ての政党会派の意見を聴取し、立法府としての対応を議論する機会をつくりました。これは、天皇退位の問題を党派的な争いにせず、できるかぎり各党の合意を得て対応をとりまとめようとする積極的なとりくみでした。

 「代替わり」にともなう儀式についても、政府が閣議決定等で一方的に決定するのではなく、国会や各党の主張・見解にも耳を傾け、できるかぎり各党間の合意を得るとともに、国民が合意できる内容にする努力がはかられるべきと考えます。

 日本共産党は、日本国憲法の全条項をまもる立場から、天皇の「代替わり」にともなう一連の儀式にあたっても、日本国憲法の原則――とくに国民主権と政教分離の原則を厳格にまもることが大切であると考え、以下の提案を行います。

 わが党の提案は、天皇制反対の立場ではなく、憲法の原則にふさわしい行事にすべきという立場からのものです。

(1)
 新たな天皇の即位にあたって、政府は1989年から90年にかけて行われた「平成の代替わり」の儀式を踏襲するとしています。ここには日本国憲法にてらして重大な問題があります。

 それは前回の儀式が、明治憲法下の絶対主義的天皇制のもとで公布された旧皇室典範と登極令を踏襲したものであったということです。

 旧皇室典範(1889年=明治22年制定)は、「践祚(せんそ)即位」の章で、「天皇崩ずるときは皇嗣(こうし)即ち践祚し、祖宗の神器を承(う)く」として、「践祚即位」と「三種の神器」の承継が一体のものとされました。

 登極令(1909年=明治42年)は、明治天皇が死去する3年前に、明治政府が天皇の「代替わり」を想定して、天皇主権と国家神道にもとづいて「践祚」(皇位継承)、「改元」、「即位礼」、「大嘗祭」など儀式のあり方を定めたものでした。

 いずれも、天皇神格化と国家神道を徹底する立場から、明治期につくられたものです。そして、いずれも、現行憲法のもとで廃止・失効しているものです。

政府は、前回の「代替わり」の儀式について、「憲法の趣旨に沿い、かつ、皇室の伝統等を尊重したもの」と説明しましたが、実際に行われた儀式は、国民主権と政教分離という憲法の原則に反するものとなりました。またそれは、明治期につくられたものであり、「皇室の伝統」とも言えないものでした。

 今回の天皇の「代替わり」にさいして、このような儀式を繰り返すべきではありません。儀式のあり方を、現行憲法の精神に即して、全体として見直すべきです。

修 熱田神宮
(熱田神宮=iPhoneのマップから)

(2)
 とりわけ、前回の「代替わり」で行われた以下の国事行為や儀式は、明らかに日本国憲法の原則――国民主権と政教分離の原則に反するものであり、根本的な見直しが必要だと考えます。

〇「剣璽等承継の儀」(国事行為として行われた)は、登極令にあった「剣璽渡御(とぎょ)の儀」を、ほぼそのまま再現し、皇位のあかしとされる「三種の神器」を構成する剣・璽(勾玉)と、「国璽」・「御璽」を、新しい天皇に引き継ぐ儀式として行われました。「三種の神器」は、『古事記』や『日本書記』にのべられた神話で、天照大神が孫の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)に、地上を統治せよと命じて高天原から下ろしたさいに授けたとされるものです。

 現行憲法は、天皇の地位について、「主権の存する国民の総意に基づく」としています。天皇の地位は、主権者国民の総意にもとづくものであり、「三種の神器」の「承継」をもって天皇の「代替わり」のあかしとする儀式を国事行為として行うことは、憲法の国民主権の原則と両立しません。また、きわめて宗教色の濃いこうした儀式を国事行為として行うことは、憲法の政教分離の原則とも相いれません。

 それは、日本国憲法のもとで制定された現在の皇室典範では、「天皇が崩じたときは、皇嗣が、直ちに即位する」(第4条)とだけのべられ、旧典範にあった「三種の神器」を受け継ぐことを意味する「践祚」という言葉も、「神器」という用語も、ともに削除されたことにも示されています。

「三種の神器」を、天皇家が家宝として大切にあつかい、代々受け継いでいくことを否定するものではありませんが、それは天皇家の私的行為として行うべきであり、国事行為とすべきではありません。

 前回の「剣璽等承継の儀」では、皇族の出席者は男性皇族だけとされ、新皇后を含めて、女性皇族は排除されました。こういう問題が生じたのは、登極令で「剣璽渡御の儀」の出席者を皇太子、皇太孫、親王などの皇位継承権を持つ男性皇族に限定し、それを踏襲したからにほかなりません。ここにも「剣璽等承継の儀」を国事行為とすることの矛盾、時代錯誤があらわれていることを、指摘しなければなりません。

〇「即位後朝見の儀」(国事行為として行われた)は、即位した新天皇が、即位後初めて公式に三権の長など国民を代表する人びとと会う儀式とされています。

 しかし、「朝見」とは、臣下(家来)が宮中に参上して天子に拝謁することを意味します。実際の儀式のあり方も、天皇の「お言葉」に対して、首相が、「最善の努力を尽くすことをお誓い申し上げます」と「奉答文」を読み上げるなど、憲法の国民主権の原則にそぐわない内容となりました。

 こうした儀式を国事行為として繰り返すべきではありません。

〇国事行為として行われた「即位の礼」の一連の儀式のなかでも、とくに「即位礼正殿の儀」は、大きな問題があります。

 前回の「即位礼正殿の儀」は、即位を公に宣明するとともに内外の代表が即位を祝う儀式として行われました。「神話」にもとづいてつくられた、神によって天皇の地位が与えられたことを示す「高御座」(たかみくら)と呼ばれる玉座から天皇が言葉をのべ、その下から内閣総理大臣が祝いの言葉をのべて万歳三唱が行われました。

 しかも、「即位の礼」は、徹頭徹尾、神道行事である「大嘗祭」と一体に行われました。昭和天皇の死去から1年10カ月も経ってから「即位の礼」と「大嘗祭」が続けて行われたことにも、これらが一体不可分であることが示されています。

こうした時期に行われたことは、登極令で、「大嘗祭」は、秋冬の間に「即位の礼」に続けて行うという規定にのっとったものとしか説明がつきません。そのために、天皇の即位から「即位の礼」まで長い期間をあけるというきわめて不自然・不合理なものとなっているのです。

 こうした儀式は、憲法の国民主権、政教分離の原則とは両立せず、国事行為にふさわしくありません。

〇「大嘗祭」そのものについていえば、天皇が神と一体になり、そのことによって民を支配していく権威を身につける儀式として古来より位置づけられてきたものです。

 前回は、宗教上の儀式と見られることなどから「国事行為として行うことは困難」(1989年12月21日、閣議口頭了解)とはされましたが、事実上の国家的行事として多額の公費(宮廷費)がつぎ込まれました。こうしたあり方は、国民主権の原則にも、政教分離の原則にも明らかに反しています。

 天皇の「代替わり」にともなう儀式は、憲法にもとづく国民主権と政教分離の原則にかなった新しいやり方をつくりだすべきです。

修 伊勢神宮
(伊勢神宮=iPhoneのマップから)

(3)
 天皇の「代替わり」にともなう儀式の問題は、国家機関である天皇の即位にかかわる重要な問題であり、「国権の最高機関」としての国会を構成する全ての政党会派による十分な議論の機会がもたれるべきです。

 この点で、「平成の代替わり」と今回の「代替わり」は、条件が大きく異なっています。「平成の代替わり」の際には、昭和天皇の病状などを理由に、国会議員への説明や答弁が事実上拒否されました。

その結果、国会をふくめ、「代替わり」をめぐる開かれた議論はいっさいおこなわれないまま、政府内での秘密裡の検討によって一連の儀式が決定されました。登極令にそった「剣璽等承継の儀」や「即位後朝見の儀」の内容が明らかになったのは、昭和天皇が死去した直後でした。

 今回は前回とは事情が異なり、昨年成立した天皇退位特例法の施行としておこなわれるものであり、退位・即位までには1年以上の十分な時間があり、その間、現行憲法にふさわしい天皇即位のあり方を国民的に議論できる条件があります。

 憲法にのっとった儀式はどうあるべきなのかについて、国会の全ての政党会派の意見を反映し、国民的な議論により合意を形成する努力を行うことを強く求めます。
……
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その他 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/04/29 14:55
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