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◎裁量労働、違法の疑い多数 厚労省自主点検調査

 厚生労働省が全国で裁量労働制を導入している企業に自主点検を求めたところ、回答があった1万793事業所で、労働者を違法な働かせ方をした疑いがある事例が多数明らかになりました。厚労省が8月7日に発表したものです。

 裁量労働制とは、仕事の進め方を労働者にゆだねるというもので、あらかじめ労使が協定した時間を働いた時間とみなす働き方です。トヨタ自動車は、9時間をみなし労働としています。

 「企画業務型」と「専門業務型」の2種類があります。企画業務型は、本社・本店で事業計画や営業計画の決定を行っている労働者が対象です。専門業務型は、新商品や新技術の研究開発、デザイナー、弁護士など高度な専門性を要する19業務を行っている労働者が対象です。

 企画業務型を導入しようとする場合は、労使委員会を組織して決議し、対象労働者の同意を得る、掲示などして労働者に周知する、労基署への報告(6カ月ごと)――などが必要です。

 専門業務型では、(1)制度の対象とする業務、(2)対象となる業務遂行の手段や方法、時間配分等に関し労働者に具体的な指示をしないこと、(3)労働時間としてみなす時間――など7項目を労使協定で結び、労基署に届け出ることが必要です。

東京駅
(東京駅前で)

 自主点検で違法な働かせ方をしていた疑いがあるのは、次の通りです。

 【企画業務型】
 「個別の営業活動など対象業務以外の業務に就かせている」「対象労働者の業務に対象業務以外の業務が含まれている」という対象業務以外の事例が74事業場(2・7%)で見つかり最多でした。

 また、「日常的に上司が具体的な指示をしたり、業務遂行の手段について指示する場合がある」「始業・終業時刻を定めており、それを遵守させる場合がある」「業務量が過大であったり、期日の設定が不適切」など労働者に裁量権がない事例が71事業場(2・5%)と続きました。

 さらに、労使委員会の決議を周知しなければなりませんが、「していない」「対象労働者のみに周知」していた事例が56事業場(2・0%)で明らかになりした。

 対象労働者については、「3年ないし5年程度の職務経験を有し、対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者以外にも企画業務型裁量労働制を適用」していたのが33事業所(1・2%)を数えました。

 【専門業務型】
 労使協定を周知させなければなりませんが、「していない」「対象労働者のみに周知」している事例が389事業場(4・9%)で最多でした。

 労働時間の状況では、「最長の者の労働時間の状況が相当程度長いもの」の事例が335事業場(4・2%)もありました。

 法定休日労働・深夜労働では、「36協定(休日)が未締結、割増賃金が未払。法定休日労働時間・深夜労働時間を把握していないもの」が335事業場(4・2%)にのぼりました。

 対象労働については、「対象業務以外の業務に就かせている」「対象労働者の業務に対象業務以外の業務が含まれている」を合わせて211事業場(2・6%)でありました。

 こうみると、違法な疑いで働かせている実態が多いことがわかります。トヨタでは18年3月時点で、企画業務型で276人、専門業務型で984人が働いています。超過勤務時間は、最大で月79・9時間(企画型)、月79・7時間(専門型)になっています。
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その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2018/08/11 16:04
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