◎ねらわれるトヨタの「研究開発職」

 安倍政権と自民党、公明党は維新などとともに、衆院厚生労働委員会で5月25日、「働き方改革」一括法案を強行可決しました。今国会(6月20日まで)に何がなんでも成立させようというものです。

 「過労死を増やすもの」との全国過労死を考える家族の会などの強い反対を押し切りました。東京家族の会の中原のり子さんは、小児科医師だった夫が夜もなく休日もない働き方で過労自殺しました。「法案を廃案に」と訴えています。

 一括法案には、過労死ライン(月80時間)を上回る「月100時間未満」までの残業の上限規制や「残業代ゼロ制度」(高度プロフェッショナル制度=高プロ)などが盛り込まれているからです。

働き方 強行採決
(衆院厚生労働委員会で強行可決された「働き方改革」一括法案=5月25日)

 一括法案のなかで「研究開発職」は、今回の残業の上限規制から適用除外されており、いくらでも働かされる恐れがあります。また、高プロの対象業務には、年収1075万円以上の金融ディーラーやコンサルタントなどとともに、「研究開発職」が想定されています。

 トヨタ自働車は今、自動運転化、電動化、コネクテッド化など自動車産業の「100年に1度の大激動期」といって、エンジニア(「研究開発職」)のヘッドハンティングをすすめています。

 実際、このブログで紹介したように、昨年夏には「シリコンバレーより、南武線エリアのエンジニアが欲しい。」というポスターを、電機大手の研究所が集中する南部線(神奈川県~東京都)沿線に張り出しました。

テクニカルセンターの夜
(トヨタの技術者らが働く夜のテクニカルセンター=豊田市)

 トヨタの18春闘の労使協議会(2~3月)では、トヨタの寺師茂樹副社長が、「生き残りをかけた技術開発」と題して主張。1兆円を超える研究開発費を投じること、大幅な開発効率とスピードアップが必要であること、組合員へのお願いとして、「『革新』無くして『創造』無し」などと訴えました。

 「研究開発職」の仕事ぶりが、これからのトヨタを左右するというものです。そうした「研究開発職」が、残業の上限規制から適用除外になり、高プロの対象にされるならば、家族の会が訴えるように過労死を増やすものになるでしょう。

 トヨタでは、これまでわかっているだけでチーフエンジニアら5人が過労死認定を受けています。トヨタ労組は、「過労死ゼロ宣言」をしています。「働き方改革」一括法案は、参院で必ず廃案に追い込みましょう。

スポンサーサイト
職場は今 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/05/26 10:23
コメント
No title
チーフエンジニアら5人が過労死認定ですか?
興味あります。
第2弾の記事をお願いします。
公表を望まない、家族もいるよね。
知らないと思うが。
お前の内容は家族を苦しめています。
よく考えて書け。

お前、トヨタの社員でないやろ?
本当に考えてくれ。


お前って書いてゴメンね
No title
かって、全トヨタ安全衛生委員会で、トヨタ自動車の開発部門では、毎年、10人前後の自殺者がいると、公式発表されたことがありました(かん口令はひかれていない)。この状況は、今でも同じでしょうか?

ブログ主様は、過労死を強調されています。それは結構なのですが、過労死よりも自殺者が多いのであれば、自殺者対策についても、何らかの提言があっても良いのではないでしょうか?

No title
お前って・・私の事かな(笑い)
もちろん、トヨタ社員です!

会社内での自殺は・・
数件ありましたね・・過労死とは関係ないと
思うけどね・・

管理者のみに表示