◎物づくりの土台を強めてこそ  新幹線台車亀裂

 乗客と運転士合わせて107人が死亡したJR西日本の福知山線脱線事故(2005年)から、今日4月25日で13年になります。遺族らでつくる「4・25ネットワーク」は、3年ぶりに「追悼と安全のつどい」を開くといいます。

 遺族の1人の浅野弥三一さん(76)は、日経新聞(23日夕刊)で、昨年12月11日の新幹線の台車の亀裂問題で、JR西日本に対し「何してるんや」と憤ったと語っています。

 博多発東京行きの、のぞみ34号が、小倉駅(北九州市)を発車した午後1時50分ごろ、異臭が発生。岡山駅(岡山市)から保守担当が乗車。異音を確認し、停車駅での点検を提案。しかし、新幹線総合指令所と協議した結果、「走行に支障はない」と判断し、名古屋駅まで約3時間走行したといいます。

 JR西日本は19日、のぞみの台車枠の亀裂の長さが全体の3分の2、約14cmに達し、あと3cmで破断する恐れがあったことを明らかにしました。運輸安全委員会が新幹線で初めての「重大インシデント」とするほどでした。

 台車枠は川崎重工が製造していたものです。同社は今年2月28日、07年に台車枠を製造した際、底面の鋼材を薄く削ったことが強度不足を引き起こした可能性があると発表しました。

 「JR西と川重によると、亀裂が入った台車枠の鋼材は縦約17センチ、横16センチ。中が空洞のロの字型構造になっている。厚さ8ミリの鋼材を使って成型した後、別の部品を溶接した際に底面の一部を削った結果、薄くなった。最も薄い部分は厚さ4・7ミリで、両社が仕様書で取り決めた基準(同7ミリ)を大幅に下回っていた」(日経新聞、2月29日付)

 また、「川重によると、現場の作業員は溶接する際に削ることが許される範囲を誤り、作業班の班長も適切な指示や終了後の確認をしていなかった」(同)と作業員や班長らの個人に問題があったとしました。

20 新幹線
(東海道新幹線=東京都内で)

 これに対し、日本共産党川崎重工委員会は職場新聞「はぐるま」(3月号外)で、「個人責任の追及ではなく、ものづくりの土台を真に強める教訓を!」と、次のように訴えています。

……
 ものづくりは営業・設計・調達・現場等の各部門や協力会社などの多くの人たちの協働で行っています。これらを円滑に運ぶための労働条件や人間関係、連携の構築は、経営施策の問題であり、それは製品の質に大きな影響を与えます。

 問題の台車枠を製造した2007年当時の兵庫工場は、高水準の操業対策に追われ、生産現場では工程が混乱していたと言われています。労働災害や精神疾患もとくに高い件数になっていました。

 また、社長の年頭挨拶では「ROIC(注、投下資本利益率)9%以上の達成」が強調されていましたので、コストダウンと納期厳守がとりわけ厳しく求められたことが想像されます。

 また、深夜までの異常な長時間労働やサービス残業、パワハラなどが放置されていなかったかの検証も大切です。職場のコンプライアンスが形骸化されていては良い製品はつくれません。

 経営陣は、これらの問題をよく検討し、作業ミスを誘発した真の原因を徹底的に究明し、経営施策の経営責任を明確にしながら“良いものをつくりたい”という働く人々の思いに応えて、ものづくりの土台を真に強める教訓を、ぜひ引き出してほしいです。

 そうすれば、きっと世間とものづくりに関わる人たちの共感を得ることができるでしょうし、「技術の企業集団」としての信頼回復の第一歩にもなることでしょう。
……

              ◇

 この記事は、4月25日にアップする予定でしたが、都合により前日にアップしました。
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その他 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/04/24 20:54
コメント
共産党の赤旗配達員は配布や集金で疲弊して暴行事件を起こすなどの問題を起こしたりもしていますが見直しはされたのでしょうか?

ボランティア配達だと事故を起こしても党は一切関知しないなんて言う酷な状況だそうですが。
物づくりは人づくり

部課の方針に従えない奴は、社内の人づくりから外れた存在

故に必要ないのが、共産党思想の連中

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