◎こんな法案は「働き方」改悪だ 一括法案を閣議決定 (下)

 安倍政権が4月6日に閣議決定し、国会に提出した「働き方改革」一括法案のもう1つの大きな問題点は、残業の上限規制です。青天井だった日本の残業時間を初めて法的に規制するとしていますが、過労死ラインまで認めていることは重大です。

 上限規制では、「月45時間、年360時間」を法律で定めるとしています。この数字は、厚生労働大臣告示を法律化したもので、労働組合や全国過労死を考える家族の会などが長年にわたって主張してきたことです。

 ところが特例を設け、過労死ラインである1カ月で100時間未満、2~6カ月平均で80時間まで認めています。「100時間未満」というのは、日本経団連の榊原定征会長と連合の神津里季生会長との直接交渉、安倍晋三首相の裁定で決まったものです。特例として認めれば、月100時間までの残業が合法化されてしまいます。

 100時間というのは、労働者が死亡する1カ月前にしていた残業として労災認定される数字です。名古屋高裁は2017年2月、トヨタ系のテー・エス・シーの愛知工場(東海市)で働いていた三輪敏博さん(死亡当時37歳)を労災と認めました。

 妻の香織さん(41)は、「高裁は、月85時間余の残業でも、うつ病を発症していたなどとして過労死と認めました。厚生労働省は最高裁に上告せず、判決は確定しました。100時間未満でも過労死するのです」と語ります。

テクニカルセンターの夜景
(トヨタの技術者が働くテクニカルセンター=豊田市=の夜景)

 さらに上限規制で見逃せないのは、研究開発業務を適用除外としていることです。トヨタ自動車で、残業時間が「年360時間」を超えた労働者は、2003年度で1万人を超えました。

 リーマン・ショック後に、690人(09年度)にまで減りましたが、その後は増え続け、4813人(16年度)にもなっています。

 16年度の内訳は、工場などで働く技能職が762人(15・8%)で、事務・技術職が4051人(84・2%)です。圧倒的に事務・技術職です。トヨタの研究開発業務に携わる労働者は、上限規制からはずされることになります。

 大臣告示の「月45時間、年360時間」を上限とし、特例や適用除外を設けない――これしか過労死をなくする道はないはずです。

               ◇

 この記事は、4月9日にアップする予定でしたが、都合により前日にアップしました。
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職場は今 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/04/08 22:06
コメント
No title
労働人権の管轄官庁である厚生労働省は100時間以上の残業となるひとが20人に1人も占める過酷な状況。

法案が通れば少なくともそれだけの人が救うことが出来る。

共産党は表向きは残業削減を謳うも野党共闘先の立憲民主などは公務員削減を訴える。
つまり1人当たりの業務負荷を増やして残業時間増大を謀っている。

野党共闘の忖度のせいか共産党はそれになにも言えない。
批判するのは簡単で、完璧なものはあり得ないから、何かの対策案をまた批判すれば弱者の味方のように見えます野党や共産党に騙される人がなくならない。

じゃ共産党の案を出して下さい
絶対に過労死や鬱を出さない案を
勿論、収入が減ってはダメです
会社が倒れてもダメで国際競争のなか利益が減ってはダメです

そんなお前らが納得する
働き方
を提示して下さい

ちなみに今の、提案では海外より長いんだろ?
鬱や過労死予備軍がいるんだよね?
あと、最も残業したい人にはどう説明するの?
No title
適用除外を設けないと言いつつ「党職員は労働者では無い」なんて恥ずかしくないの?

「党職員も勿論労働者です」くらい言わないと。

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