◎こんな法案は「働き方」改悪だ 一括法案を閣議決定 (上)

 安倍政権は4月6日、「働き方改革」一括法案を閣議決定し、国会に提出しました。大企業・財界が長年、要望してきた「残業代ゼロ」制度(高度プロフェッショナル制度)や残業の上限規制を柱としたものです。

 安倍政権が裁量労働制に関する労働時間データをねつ造したことが発覚し、裁量労働制の営業職への拡大は見送らざるを得なくなりました。一括法案は、日本の長時間労働や世界でも異常な過労死などをなくすどころか、反対に増やすものです。トヨタ自動車の実態からみて見てみました。

 「残業代ゼロ」制度は、金融商品開発やディーリング、コンサルタントなど年収1075万円以上の仕事をする労働者の労働時間、休憩、割増賃金などの規定をすべてとっぱらうというものです。

 「高度プロフェッショナル制度」などと称していますが、実態はどれだけ働いても残業代がなくなる制度です。1日24時間、48日間連続で働かされることも可能になります。過労死を増やす以外の何物でもありません。

 第1次安倍政権でも提出しましたが、労働界や野党の反対で廃案になったものです。対象になる労働者にコンサルタントなどの特殊な仕事だけではなく、幅広い労働者がたずさわる「研究開発」業務が想定されていることに注視しなければならないでしょう。

本社地区 ランニング
(トヨタ自動車のテクニカルセンター前を昼休みにランニングする技術労働者ら=2018年3月28日)

 トヨタ自動車は今、EV化や自動運転化など自動車産業の「100年に1度の大転換期」として、神奈川県のJR南武線沿線や東京・六本木ヒルズなどでIT技術者を引き抜く広告を出すなどしてきました。

 トヨタには、豊田市のテクニカルセンターや静岡県裾野市の東富士研究所などで研究開発にたずさわる労働者が万単位でいます。さらに増える一方です。新車開発を束ねる花形の仕事がチーフエンジニアと呼ばれています。

 カムリのチーフエンジニアだったAさんは、06年1月2日、自宅で就寝中、虚血性心疾患で亡くなりました。45歳でした。同月9日から始まるアメリカのデトロイトのモーターショーに、新型カムリとカムリハイブリッドを出品するため、翌日からアメリカ出張をひかえていました。

 Aさんは、05年1年間でアメリカに6回、のべ49日間出張。死亡1カ月前の残業時間は月79時間、2カ月前は106時間、6カ月前は114時間でした。Aさんは今から10年前の08年7月、過労死の労災認定を受けました。

 電通やNHKなどでの過労死が社会問題になる以前のことでした。働かせられ放題の「残業代ゼロ」制度が導入されたなら、Aさんのような悲劇が起きる可能性があります。

 実際、トヨタの専門業務型の裁量労働制で、2016年10月から17年3月までの半年間で100・5時間もの超過勤務時間をした技術者がいました。厚労省は月80時間以上の残業を過労死ラインとしています。

 トヨタ労組が加入している労働組合の全国組織・連合の相原康伸事務局長(トヨタ労組特別執行委員)は4月6日、「高度プロフェッショナル制度は実施すべきではない」などとする談話を発表しました。

 連合は、「残業代ゼロより過労死ゼロ」のスローガンをかかげてきました。連合やもう1つの全国組織の全労連も強く反対し、野党も廃案を求めています。安倍政権の「残業代ゼロ」制度に、トヨタの労働者はこぞって反対しましょう。
スポンサーサイト
職場は今 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/04/08 17:03
コメント
No title
まずは党職員の働き方改革から始めましょう!

党職員の残業代支給や一方的な首切りの根絶!
党職員をー労働者として認めない幹部の一掃!

愛知県から全国の共産党へ清浄化の波を広げましょう!

共産党を現代の蟹工船にしてはいけません!


党上層部の不当な圧力に負けないように頑張りましょう!
過労死を叫んで、より労働者に負担を掛けて、100%の仕組みなど出来ないとわかっていながら、与党の責任を迫る。

トヨタで実際に働いていたら、とても書けないだろうことを……
実際に働いていたら、間違いなく、お前の考え方が、まわりを苦しめていたでしょうな!

管理者のみに表示