◎トヨタの自動運転/AI(人工知能) 中間決算プレゼンから ③

 このブログ「トヨタで生きる」では、トヨタ自動車の2018年3月期の中間決算(17年4~9月)のプレゼン資料を紹介していますが、今回は自動運転/AI(人工知能)です。

 11月14日の日経新聞は、世界の自動運転のニュースを伝えています。1つは、フォルクスワーゲンが2025年に、ドライバ―が運転に関与しない「レベル4」の自動運転のEV車を発売するというのです。300万円台で主力の「ゴルフ」並みの価格で、600kmを走ることができるといいます。

 2つは、パナソニックが自社開発した自動運転システムのデモを福井県内で公開したというのです。2人乗りのEV車で、20年までには何らかのサービスを始めたいとしています。

12 TRI自動運転実験車改良版 1
(TRI自動運転実験車改良版)

 世界で相次ぐ自動運転の動き。トヨタの中間決算のプレゼン資料では次のようにのべています。

……
・TRI*を中心に、人工知能を使って、自動運転、ロボット、新たな電池材料などの研究に取組み
・データは新時代の「資源」「富」と考え、データ規模の強みを活かし、AIの性能を向上
*Toyota Research Institute
……

 TRI=トヨタ・リサーチ・インスティテュートは、人工知能技術に関する先端研究、商品企画を目的として、2016年1月にトヨタがIT技術の集積地の米シリコンバレーに設立した研究所。最高経営責任者(CEO)は、米AI研究の第一人者といわれるギル・プラット氏。

 TRIは、今年9月27日、自動運転技術などの進捗状況とトヨタの自動運転の考え方を明らかにした「白書」を発表しました。

 進捗状況では、今年3月に自動運転実験車を公開し、ガーディアン(高度安全運転支援)とショーファー(自動運転)の両モードの試験を行ってきたとしています。

 ガーディアンは、人がクルマを運転することが前提で、具体例として、「ドライバーの注意が運転からそれている場合や、居眠りの可能性がある場合をシステムが検知し、警告を表示した後、カーブを安全に曲がれるようにブレーキやハンドル操作を行う」などとしています。

 ショーファーは、人が運転をしないことが前提で、レベル4、5の自動運転に相当しています。「管理されたコースでクルマが障害物を避けながら自律的に走行したり、隣の車線に同じ速度で走行するクルマがいる場合でも、前方の障害物を避けるためにクルマ自身が安全に車線変更したりする」としています。

 また人工知能の具体的な活用例では、「ドライバーが飲み物を手に不快そうな表情を浮かべたことを検知した際に、ドライバーが暑いと感じていると仮説を立て空調を調節したり、ドライバーが眠気を感じていると検知した際に、コーヒーを飲むよう提案する、もしくはコーヒーショップまで誘導したりする」としています。

12 TRI 改良版 2
(TRI自動運転実験車改良版)

 プレゼン資料では、次のような具体化を示しています。

……
 ・試験走行、シミュレーションを組み合わせ高い環境認識と予測能力を持った人工知能の開発に取り組み
・自動運転、ロボット等における新技術発掘をめざし、「Toyota AI Ventures」(注)からベンチャー企業に投資
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 フォルクスワーゲンが自動運転車の具体的な計画を明らかにするなかで、トヨタは自動運転についてどのように考えているのでしょうか。次回では、「白書」を見てみたいと思います。

(注)TRIは今年7月11日、人工知能ベンチャーなどへの投資を目的に総額1億ドルの投資ファンドを設立すると発表しました。
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決算・経営計画 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2017/11/14 18:02
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