◎都議選の争点 「豊洲移転中止、築地市場の再整備を」と志位委員長

 国政選挙を先取りするといわれるのが首都・東京の東京都議会選挙です。7月2日の投票に向けて激しい論戦が続いていますが、築地市場(中央区)をどうするかが大争点の1つです。

 東京で働く知人と築地市場の周辺に密集する店で、ウニ丼を食べたことがあります。カウンターしかない小さな店でしたが、その美味に驚嘆しました。北海道から入手するのでしょう。さすがは、「築地ブランド」とうなりました。外国人観光客も押しよせています。

 小池百合子知事は6月20日、▽豊洲市場(江東区)を、追加の土壌汚染対策をした上で築地市場から移転し、「ITを活用した総合物流拠点」にする、▽築地市場は、「食のテーマパーク」として再開発し、築地への復帰を希望する業者を受け入れる――などとする基本方針を発表しました。

 これに対し、日本共産党の志位和夫委員長は都議選の街頭演説で、「築地市場の豊洲移転を中止し、世界に誇る築地市場を未来に引き継ごう」と訴えています。その内容を紹介します。

……
 小池都知事は20日、市場を豊洲に移転するとともに、築地市場についても市場としての機能を残すという「基本方針」を発表しました。まず小池知事が、「築地を守る」と言明し、築地を売却せずに市場としての機能を確保するための方策を見いだしていきたいと述べたことは評価できるものです。

 築地を売却して、豊洲開発の原資にあてる――これが石原知事いらいの都政の一貫した方針でしたが、小池知事の今回の方針が、これを転換したものであることは間違いありません。都民のみなさんの声、市場関係者のみなさんの声、そして日本共産党の主張が、都政を一歩動かしたといえるのではないでしょうか。

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(築地市場の周辺には、寿司店などが密集しています)

 しかし、築地をさら地にして、豊洲移転を進めるという方針には、二つの重大な問題点があります。第1は、「食の安全・安心」が確保できるのかという問題です。今年に入って、豊洲予定地の地下水から基準値の100倍のベンゼンなど高濃度の汚染物質が検出されました。それを受けて、小池知事は、6月の都議会で、「かつて都知事が約束した無害化は達成できていない」。このことを初めて認めました。

 そもそも東京都はなぜ汚染土壌の「無害化」を約束したのでしょうか。それは汚染土壌が残されていたら、表に出てくる危険があるからです。たとえば、大地震が起こったらどうなるでしょう。東日本大震災の時には、豊洲予定地は地面が液状化して、土砂が噴き上がりました。そうした時に生鮮食料品の卸売市場があったら、たいへんな被害が出るではありませんか。

 小池知事は、「地下空間」の床にコンクリートを敷けば大丈夫だということを言い出しています。しかしコンクリートというのは数年たてばひび割れが生じます。ひびが入ればすき間から汚染物質が上にあがってきます。こんなものでは安全対策にならないと、専門家から厳しい批判があがっています。

 みなさん。豊洲移転=すなわち汚染土壌の上に生鮮食料品の市場をつくることは、「食の安全・安心」と両立しないことは、誰が考えても明らかではないでしょうか。

 第2は、「築地ブランド」を守ることができるのかという問題です。「築地ブランド」を支えているのは、仲卸業者のみなさんです。仲卸のみなさんの「目利きの技」が「築地ブランド」を支えている。仲卸業者のみなさんは、今度の小池知事の方針について何と言っているでしょうか。

 「築地女将さん会」の山口タイ会長は、「豊洲に行ったら帰って来られない。豊洲で5年も仲卸の体力がもたない」といっています。豊洲移転をしたら仲卸業者が激減してしまうことは必至であります。仲卸業者がいなくなって、どうして「築地ブランド」を守ることができるでしょうか。

 東京中央市場労組委員長の中澤誠さんは、「豊洲と築地に市場機能を分断したら、『築地ブランド』を守れなくなることは明らかです」といっています。豊洲と築地に市場が分かれたら、機能がばらばらにされてしまい、築地に市場機能を残すことはとうていできない。こういう批判だと思います。

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(外国人観光客が多い築地)

 ですからみなさん、豊洲移転は、「築地ブランド」を守るということとも両立しえないことは、これも明らかではないでしょうか。築地を守るということと、豊洲移転ということは、根本的に矛盾しているのです。

 私は、小池知事に求めたい。小池知事が、本当に「食の安全・安心」に責任を負い、「築地ブランド」を守るというのならば、豊洲移転の方針を再検討すべきではないでしょうか。豊洲移転は中止し、築地市場を営業しながら再整備する道を、市場業者のみなさんと真剣に協議すべきではないでしょうか。

 小池知事が「基本方針」を示しましたが、これでものごとが決まるわけではありません。具体化はこれからです。何よりもこの問題を決めるのは都議会です。今度の都議会選挙がますます重要になってきました。

 小池知事の「基本方針」を受けて、自民党は「豊洲市場への早期移転」を求め、公明党は「豊洲移転を高く評価する」といっています。しかし、汚染土壌の「無害化」は都知事が約束しただけじゃないんですよ。

 自民党と公明党が、2010年の都議会の付帯決議で自ら都民に約束したことではないですか。この「無害化」の約束は守られていないではないですか。自らの都民への公約をほごにして恥じない自民党と公明党には、都政をになう資格はないと、いわなければなりません。

 私は、心から訴えたい。豊洲移転を中止し、世界に誇る築地市場を未来に引き継ごう。「食の安全・安心」を守り、「築地ブランド」を守り抜こう。どうかこの願いをこぞって日本共産党にお寄せください。
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その他 | コメント(8) | トラックバック(0) | 2017/06/26 08:43
コメント
No title
トヨタ系企業で働く勤労者にとっては、東京都議会議員選挙より、西尾市長選挙の方が、大事なのではないでしょうか。民進、つまり御用組合連合集団が推す現職が破れたことは、企業城下町の崩壊の予兆とおもわれ。勝利した新人を自民が推していたとはいえ、民間資金活用に伴う疑惑、ありていに言えば利権に、有権者が、ノー、と言ったことは、共産党さんは、評価してやっても良いのではないでしょうか。
今後、三河地区で、御用組合連合の影響が払拭された選挙が行われることを期待したい。
No title
公明党からボロクソに言われてる釈明はまだなのかな?

https://www.komei.or.jp/news/detail/20170607_24481
「豊洲」を児童施設に 共産都議が驚くべき発言

公明新聞:2017年6月7日(水)付

“汚染深刻”と言いながら子どもはOK!?

共産党は、7月の東京都議選へ、築地市場から豊洲市場への移転反対を掲げ、志位和夫委員長を先頭に「豊洲は地上も地下も危険」「築地で再整備を」とアピールしていますが、豊洲市場の地元・江東区選出の共産党都議から驚くべき発言が飛び出しました。

5月24日付「赤旗」によると、その都議は同21日の演説で「豊洲の跡地利用については、足立区のような無料の児童施設、中小企業のための展示場など要望が出ています。市場以外の暮らしを豊かにするものに活用させましょう」と言い放ったのです。

「ケタ違いに汚染が深刻」「こんなひどい汚染を取り除くことは不可能」と志位委員長が糾弾してきた豊洲市場の敷地。なぜ鮮魚を扱う市場はダメで、子どもが使う児童施設ならOKなのでしょうか。

そもそも、都の「専門家会議」の平田健正座長は“豊洲市場の地上部分は安全、地下は科学的知見で対応可能”との見解を示しています。

これに対し共産党は真っ向から反発し“豊洲は危険”と決め付け、豊洲移転反対を都議選の争点に掲げ、都民の不安を徹底的にあおっています。が、同党は移転を中止した後にどうするかという具体的なビジョンは何一つ示していません。

そんな中で飛び出した“魚の施設はダメだが、子どもの施設ならOK”と言わんばかりの共産党都議の発言。結局、安全かどうかよりも、票になるかどうかで態度を決める共産党特有の党利党略的な体質が露呈した格好です。
No title
債務超過のゾンビ企業の既得権益を守る共産党?

築地の仲卸業者の半数は債務超過という驚きの真実
https://www.dailyshincho.jp/article/2016/09291200/?all=1
手元に「農林中金総合研究所」が作成した冊子がある。それによると、築地市場の水産仲卸業者583社のうち279社、実に約48%が債務超過に陥っているという。売上高1億円未満の零細事業者に限ると、その割合は約68%にも達している。

〈移転に関して最も慎重な立場をとってきたのは仲卸業者である〉

 冊子ではそう説明されているが、実際、豊洲への移転を機に、少なくとも50社の仲卸業者が廃業すると見られている。なぜ仲卸業者は苦境に陥っているのか。

「日本の漁業・養殖業の生産量は1984年の1282万トンをピークに、95年頃までに急激に減少しており、去年は467万トンでした。水産物の仲卸業者から見れば、原価が上がり、利益が薄くなっていったわけです。他に、流通の変革と多様化が進んだことも理由として挙げられます。スーパーマーケットなどの大型小売店が増え、仲卸業者の出番が少なくなった」(築地の仲卸業者)

 こうした「外的要因」だけではなく、

「仲卸業者は非常に恵まれた既得権によって守られています。そのような状況にあると、商売人は腐っていきます。そしていつしか放漫経営に陥ってしまう」

 と、別の仲卸業者は言う。

「その既得権とは何なのかと言うと、鑑札を持っているだけで商売の場所を用意してもらえて、家賃は安く、客も呼んでくれる、ということです。既得権に守られた仲卸は職人としての仕事はできても経営者の視点がなく、その日の売り上げが良かっただけでパーッと飲んで使ってしまうような人が大勢いるのです」

 築地が老朽化するにつれ、昔気質の仲卸も時代に取り残されていったのだ。
No title
>たとえば、大地震が起こったらどうなるでしょう。東日本大震災の時には、豊洲予定地は地面が液状化して、土砂が噴き上がりました。そうした時に生鮮食料品の卸売市場があったら、たいへんな被害が出るではありませんか。

現行の築地市場の土壌もベンゼンが含まれ、ビキニ環礁の水爆実験で汚染されたマグロが敷地内に埋設され、建物は未処理のアスベストが含まれる老朽建築物。

そもそも液状化で土砂が噴出するような被害が出たら市場なんてやってない。

票のためなら市民の安全なんてドウデモイイんですかね。
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共産党が築地市場の既得権益に忖度して出せない?築地の汚染情報


http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXLASFB25HHF_V20C17A5EA2000/
築地の土壌からヒ素検出 豊洲との比較が焦点
2017/5/25 20:26
 東京都は25日、築地市場の土壌調査で規制基準を上回る六価クロムやヒ素などの有害物質を計5種類、30地点で検出したと発表した。今後は地下10メートルを掘削する本格的な調査に移る。これまで不明だった築地の汚染の実態が分かれば、豊洲市場と安全性を科学的に比べられるようになる。小池百合子知事による移転判断の材料になりそうだ。


築地市場で行われた土壌調査(5月2日、東京都中央区)
 築地には戦後に進駐軍のドライクリーニング工場などがあり、都は「土壌汚染の恐れがある」との報告もまとめていた。ただ生鮮食料品を扱う市場として稼働しており、営業中の業者への配慮などから汚染の調査は見送られてきた。

 今回は市場内の過去の増築工事などで必要な土壌調査がされていないことが判明したため、今月から調査に踏み切った。「環境確保条例」に基づき、まず地表近くで有害物質の有無を確かめた。

 14日に敷地の1カ所で地中のガス成分にベンゼンがあることが判明。25日公表分では、調査した111カ所のうち計30カ所の土壌から法令の規制値を上回る六価クロム、ヒ素、水銀、フッ素、鉛を確認した。鉛は最大で規制基準の4.3倍、ヒ素が2.8倍だ。
No title
築地から有害物質が埋まっていた豊洲への移転を強行したのは石原元・知事、政治とカネの問題で辞任に追い込まれた猪瀬、舛添の両元知事。これら3代の知事の与党だったのが自民、公明の両党。公明党は、16年間で知事が提案した5020件の議案のうち、何と5019件に賛成。こんな政党の言うことを都民は信用できないでしょう。
No title
言ってるのは赤旗で公明党はそこから引用してるだけですが?
No title
ドブネズミ500匹と共存する不衛生な築地市場

共産党は国民の健康よりも業者の既得権益が大事?


ネズミの大群、銀座方面に移動も 築地移転で掃討作戦
岡戸佑樹2017年7月20日11時44分
http://www.asahi.com/amp/articles/ASK7G5DWSK7GUTIL03D.html

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