「本当の保守主義を貫くと共産党と共鳴する時代」 東工大の中島岳志教授

 共謀罪法案や森友学園・加計学園問題などの国会論戦を見ていると、政権をチェックする野党がどんな事実を突きつけても、「指摘はまったくあたらない」と答えるなど、安倍政権は問答無用の姿勢です。

 “安倍1強”ともいわれ、自民党のなかからもほとんど声が上がらない事態です。そんな思いでいる時、「保守主義者の私の主張と日本共産党の主張が共鳴する時代だ」と語る学者がいたことを思い起こしました。

 テレビのコメンテーターとしても知られている東京工業大学の中島岳志教授です。「しんぶん赤旗」日曜版(17年4月2日号)で、次のように語っています。

……
 対立軸は「リベラルVS保守」だとよくいわれます。しかし本来の保守思想は、フランス革命のような急進改革を批判し、リベラルや自由主義を目指すものです。

 しかも保守主義者は「議論」を重視し、自分以外の「他者」の言い分や叡智(えいち)を尊重して合意形成をはかる。だから、リベラルと保守というのは実は、相性がいいのです。

 しかし、いま「保守」を標ぼうしている人たちは、本来の保守やリベラルとは真逆です。とくに安倍政権は、議論を完全に軽視し、議会を信頼せず、単に法案の通過機関ぐらいにしか考えていません。

 そのことは安保法制や共謀罪法案の審議の仕方を見ればわかります。詭弁(きべん)を弄(ろう)し、自分たちの力に対する過信が強い。保守本流の私たちは、安倍政権に批判的にならざるを得ません。
……

 なるほど、とうなずけます。かつての自民党は、鷹揚で包容力があり、考えることに幅があり、異論に対しても寛容でした。自民党の議員や同党の後援会幹部の顔を思い起こすと、中島教授のいうことがよくわかります。

 ところが今の自民党の国会議員は、親の地盤、看板を受け継いで“純粋培養”された2世、3世が多数を占め、戦争経験者もいなくなりました。安倍政権のもとでの自民党は、もやはこれまでの自民党ではなくなったのではないか…。

15 中島岳志
(「しんぶん赤旗」日曜版、17年4月2日号)

 「保守本流」を自認する中島教授は、安倍政権に強い危機感を持ちます。そして次のように語ります。

……
 いま私のような保守の立場の人たちが“困っている”ことがあります。政策から政党選ぶというインターネットのシミュレーションをやると、何回やっても共産党を選んでしまう(笑い)。1番遠いのが自民党と維新。保守の私としては、この現象を深く考えるべきですが、同時に面白い現象だな、と思っています。

 私自身は、政策的には共産党とだいたい同じではないかと思っています。たとえば憲法9条の関係でも、共産党は自衛隊の存在は暫定的には認める、と。将来の問題としては、軍事的なものがない社会をつくりたい。そういう大きなビジョンを持っているわけですね。
……

 中島教授の指摘について深く考えさせられます。では、“安倍1強”にどう対抗すべきか? 中島教授は、「民進党は共産党と組むべきです。世界の国はどこでも連立政権です」と語ります。本当の保守とリベラルが日本共産党と組むべきとの提言です。
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安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2017/06/13 16:46
コメント
No title
こりゃまた、えらい自民党批判の皮をかぶった民進党批判ですね。

>しかし、いま「保守」を標ぼうしている人たちは、本来の保守やリベラルとは真逆です。とくに安倍政権は、議論を完全に軽視し、議会を信頼せず、単に法案の通過機関ぐらいにしか考えていません。


民進党を離党した長島さんの言う民進党の現状そのままですね。

http://www.sankei.com/politics/news/170410/plt1704100017-n5.html
~以下引用~
「党内ガバナンス」という魔法の言葉によって、一致結束して「アベ政治を許さない!」と叫ぶことを求められ、過去に自分たちが推進し、容認してきた消費税も、TPPも、ACSA(物品役務相互提供協定)も、秘密保護法制も、安保法制も、憲法改正論議も、共謀罪も、すべて反対、徹底抗戦、廃案路線で突き進む。行き詰まると、院外のデモ隊の中に飛び込んで、アジる、煽る、叫ぶ。そこには熟議も、建設的な提案もない。与野党の妥協も政策調整の余地もない。

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