◎労働関係法違反の企業名、厚労省がホームページで公表

 厚生労働省は5月10日、違法残業など労働関係法に違反し、書類送検した企業の社名を、同省のホームページで公表しました。全国の地方労働局が公表したのをまとめたもので、厚労省がこうした方法で公表するのは初めて。

 昨年10月以降の分で、約330の企業名を明らかにしています。公表期間は書類送検日から1年で、この間に企業が改善すれば削除するといいます。

 公表されたうち広告大手の電通(東京都港区)は、新入社員の高橋まつりさん(24)が過労自殺したことで知られています。公表日は昨年の12月28日。違反容疑は労基法32条(労働時間の原則)。「労働者2名に、36協定の延長時間を超える違法な時間外労働を行わせたもの」となっており、昨年12月28日に送検したと記しています。

 愛知労働局は、28社を公表しています。「労働者4名に3カ月間の賃金合計約370万円を支払わなかった」「フォークリフトの運転資格がない労働者を働かせた」「6日間の休業の労働災害が発生したのに、遅滞なく労働者死傷病報告を提出しなかった」…などとあります。

20 厚労省 違反企業公表
(厚労省が公表した労働関係法に違反して書類送検された企業。愛知労働局公表の分ですが企業名は一部カットしています)

 公表されたのは、極めて悪質だった電通を除くとほとんどが中小零細企業です。多いのが賃金の未払いであり、こうしたことがまかり通っていることに驚きます。

 いわゆる“ブラック企業”と呼ばれてもしかたがないでしょう。私の知人にクレーンの運転をしている労働者がいます。建設現場は労働災害が多いところです。労働関係法がきちんと守られているか心配になりました。

 また、別の30代の知人は大手ゼネコンで働いていますが、帰宅するのはほとんどが午後11時過ぎといいます。3人の幼い子どもがいます。高橋さんの過労自殺があっただけに、知人の妻に「そんな働き方をしていては過労死になる。万が一のことを考えて、夫の帰宅時間をカレンダーに記入しておいた方がいいよ」とアドバイスしました。

 厚労省の企業名発表のホームページを見て、日本の労働者はドイツやフランスなどと比べるとルール(労働関係法)のないような働き方をさせられていることを改めて痛感しました。企業にルールを厳守させることが必要です。
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その他 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2017/05/13 18:45
コメント
No title
ブラック企業名の公表だけではダメでしょう。当該違法行為を顧問弁護士が知っていた場合、弁護士も不作為犯として、弁護士会が懲戒するようにするとか、親会社も連座制を適用するとか。ブラック企業撲滅のアイディアを政府や自治体に提言すべき時期に来ています。
裁判の証拠はできる限り客観的であるのが望ましいので、帰宅途上、会社の近くのコンビニで毎日一番安い商品を購入し、レジの前で監視カメラに向かって、Vサインをして、撮像してもらうのがよいでしょう。万一、裁判になったとき、弁護士を通じて、映像の提供をコンビニに要請できるからです。同時に、レシートをノートに貼付しておくだけでも、長時間残業の客観的証拠になります(日付と販売時刻が記載されているから)。

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