◎第88回メーデー 名古屋過労死家族の会の内野博子さんが訴え

 5月1日は、世界の労働者がいっせいにたたかいの声をあげたメーデー。日本では全国308カ所で行われ、名古屋市では第88回愛知県中央メーデーが伏見の白川公園で開かれた。

 今年は安倍政権が「働き方改革」として過労死ラインの「月100時間未満」まで働かせる改悪を行おうとしている。また、戦前の治安維持法の現代版の「共謀罪」法案を提出しているだけに、「8時間働けば暮らせる賃金を」「市民と野党の共闘で安倍『暴走』政治STOP」などのスローガンが掲げられた。

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 会場入り口では、日本共産党のもとむら伸子衆院議員をはじめ県議団や名古屋市議団が1列に並んで参加者を激励し、ともにたたかおうと訴えた。

 集会では、愛知県労働組合総連合(愛労連)の榑松佐一議長や日本共産党、自由党、社民党、新社会党の野党の代表があいさつ。

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(あいさつする愛労連の榑松佐一議長)

 また、「名古屋過労死を考える家族の会」の世話人代表になった内野博子さんが「働き方改革」に対する批判をした。参加者が2つのコースに分かれて市内中心部の栄へ向けてデモ行進をした。

 参加者は、「8時間は仕事のために。8時間は休息のために。残りの8時間は私たちの好きなことのために。そして8時間でまともに暮らせる賃金を」と訴えた。

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 8時間労働制を掲げてアメリカの労働者が1886年に立ち上がったメーデーの原点に、今こそ私立ち帰る時だと思った。

                 ◇

 内野さんのあいさつは次の通りです。

 おはようございます。名古屋過労死を考える家族の会の代表世話人の内野博子です。よろしくお願いします。

 2002年2月に夫がトヨタ自動車で過労死してから、早15年が経ちます。来年は17回忌です。夫の労災認定を求めて労基署に労災申請して認められず、その後、2007年に行政裁判で認められてからも既に10年の月日が流れました。

 その後、いくつもの過労死裁判の支援をしたり、過労死防止法の成立のためにできる範囲で頑張り、過労死防止のためにも尽力しました。しかし、過労死は一向になくなりません。

 そんな中、3月13日、経団連と連合の間で、労基法の時間外労働の上限規制等に関する労使合意が結ばれました。

 この中に「休日労働を含んで、単月は100時間を基準値とする」とありましたが、100時間とは、過労死認定基準で、亡くなる一カ月前の残業時間が100時間以上の場合は過労死認定になるという過労死ラインの時間です。

 つまり、上限を100時間にするということは、法律で過労死を認めると同じことなのです。私たち家族会は2日後、日本労働弁護団主催の緊急院内集会に参加し、上限時間を許すな!と口々に訴えました。

 しかし直後の17日の働き方改革実現会議で、安倍総理によって「100時間」が「100時間未満」に訂正されただけで、その合意が認められてしまいました。1分減らしたところで変わりません。安倍総理をかっこよく見せる茶番にしか見えませんでした。

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(訴える過労死家族の会の内野博子さん)

 そもそも、この働き方改革実現会議に過労死を考える家族の会のメンバーは入っていません。全国家族会の会長の寺西さんがこう言われていました。「一番、過労死を知っている私たちを入れてくれないのはなぜなのか」と。

 日本経団連は「働き方改革」で「36協定の上限規制」が実現した場合、それに合わせて「高度プロフェッショナル制度」(残業代ゼロ法案)の導入と「裁量労働制」の拡大を前提条件とする、と言っているそうです。

 これは、上限規制がアメで、高度プロフェッショナル制度と裁量労働制がムチ、とのことで、アメとムチをセットで国会で通そうという考えのようです。しかしながら、上限規制が100時間では何のアメにもなっていないんです。

 労働基準法の基本的な残業の上限は月45時間です。中小企業にとって繁忙期もあるかもしれませんが、命には代えられません。大切な家族を過労死させるような法律は絶対許せないんです。

 ましてや、例外を認める特別条項を結んでいた場合、過労死しても労災認定されなくなる恐れさえでてくるのです。

 先日、(トヨタ関連の)テーエスシーの三輪裁判が残業時間100時間未満で労災認定されました。また、岡崎の高校教師の過労死裁判も100時間未満で勝ちました。これは、残業時間だけで判断されたわけではなく、仕事の質の過重性も考慮されて総合的に判断されたのです。

 しかし、上限が100時間で法制化された場合、裁判官は法律に基づいて判断を下すのですから、これらの裁判でも認められなかった可能性もあります。このところ、電通の高橋まつりさんの過労死事件が大きく報道されています。愛するこどもを亡くす親の悲しみは計りしれません。

 私もまだ2人の子どもたちを育てています。子どもたちが社会に出るまで、あと4年。これ以上、悲しい思いをしたくありません。皆さま、これからも過労死防止、過労死認定にご理解、ご協力をよろしくお願いします。
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過労死 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2017/05/02 18:54
コメント
No title
愛知県内の共産党の支持母体における過労自殺は?
No title
監視社会NO!というのが遅すぎやしませんか?
QCサークルが、昭和・平成の五人組、戦後の内務班なんですから。
休日にサークルの食事会を開催して、若者が、「歌って、踊って恋をして」を標榜する会への参加を阻止しているのですから。

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