◎命の問題 ちゃぶ台返しすべきではないか

 過労死ラインの上限時間を許すな!――17春闘の集中回答日だった3月15日、首相官邸前では「全国過労死を考える家族の会」の寺西笑子代表ら家族会のメンバーが抗議の声をあげました。

 安倍政権は明日17日の「働き方改革実現会議」で、繁忙期は「特例」として「月100時間未満」などという残業時間の上限規制(法律)を打ち出そうとしています。家族会は厚労省の定める、死亡1カ月前の“過労死ライン”と同じだと強く批判しています。

 家族会はこの日、参議院議員会館で開かれた過労死弁護団全国連絡会議や日本労働弁護団とともに反対集会を開きました。愛知県からは、夫がトヨタ自動車堤工場で過労死し、名古屋地裁で労災と認定された内野博子さん(47)らが参加しました。

過労死家族 東京新聞0315
(首相官邸前で抗議する家族会=3月15日、東京新聞から)

 トヨタ関連の企業で働く夫の過労死を名古屋高裁で認めさせ、さらに厚労省に最高裁の上告を断念させた三輪香織さん(40)。「85時間余」でも過労死と認めさせました。中日新聞(14日付)で、「100時間未満」について、「残業が当たり前という意識がつづくのでは」と危機感を語っています。

 「100時間未満」については、日本経団連とともに労働組合の全国組織・連合(神津里季生会長)が合意しています。神津会長は、経団連と労使交渉をしてきましたが、「労使関係は片方だけが万々歳にはならない。不満はあるが、ちゃぶ台返しはできない」(15日の記者会見で)と伝えられています。

神津会長
(連合の神津里季生会長)

 事は労働者の命にかかわる問題です。労働組合が“過労死ライン”と同じ残業時間を認めていいのか? ちゃぶ台返しをすべきではなかったか――。

 過労死、過労自殺で労災と認められた労働者は、15年度で合わせて189人にものぼります。「100時間未満」の上限規制では、これからも犠牲者を生む可能性があります。

 トヨタ労組など連合に加盟する組合は、「“過労死ゼロ”宣言」(15年3月末で9000組織)をしています。連合は、家族会の声に真摯に向き合い、「100時間未満」について、再考すべきではないでしょうか。
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過労死 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2017/03/16 09:42
コメント
No title
月45時間を超える残業時間の特例は年6カ月までとし、年720時間の枠内で「1カ月100時間」「2~6カ月平均80時間」の上限を設ける。

100時間ばかりが取り上げられて居ますけど、上記のような内容も盛られているのにこう言った前進を取り上げないのは何でかね?
No title
それが一番単純で明確なんだろうけど、
時間だけで一律に決めようとしているのは
「何だかなぁ」って感じです。

私も、かつて70時間超えを2ヶ月連続
60時間超えを3ヶ月連続を経験したけど
ぶっちゃけどうってことなかった。
理由は、当時の業務が楽しくワクワクするものが
あったから。

嫌々とか、生活のため仕方なくって思いで
仕事してたら、毎日定時でも辛い気がする。

今は、そこまでワクワクする業務じゃないから
当時のような状況なら倒れるかも?

気の持ち方と、運も大切なんじゃないのかなぁ。

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