◎トヨタ系、三輪さんの過労死認める 高裁で逆転勝訴

 三輪香織さん(39)、名古屋高裁での過労死の労災認定、本当によかった! 夫・敏博さんの過労死(死亡当時37歳)から5年半、2人の子どもを育てながら、よく頑張りました。厚生労働省に最高裁へ上告させないよう、もう1歩です。

 2月23日、トヨタテクノクラフト(本社・東京、トヨタが100%出資の子会社)の関連会社、テー・エス・シー(同社の100%出資の子会社)のチームリーダーだった三輪さんへの判決がありました。

 敏博さんは、トヨタテクノクラフトの愛知工場(東海市)で働いていました。おもな仕事は、トヨタの救急車の防振ベッドの組立・架装でしたが、連日、プリウスの試作現場へ応援に行くなど多忙をきわめていました。

 亡くなった2011年は、東日本大震災のばん回生産で、節電を理由にトヨタと関連会社は7~9月まで木金休み、土日出勤という変則勤務を実施していました。

 敏博さんの生活リズムは大きく崩れ、うつ病も発症し、同年9月27日、自宅で虚血性心疾患で亡くなりました。香織さんは、半田労基署に労災申請しましたが12年10月、却下されました。

50 勝訴した三輪香織さん。右は水野弁護士
(名古屋高裁で勝訴した三輪香織さん=中央、2月23日)

 香織さんは、労基署の決定を取り消すよう名古屋地裁へ厚労省を相手取って提訴しました。厚労省の過労死認定基準は、亡くなる1カ月前の残業は「おおむね100時間」ですが、厚労省側は85時間と算出。香織さんは、サービス残業を含めて99時間と主張してきました。

 しかし、名古屋地裁は、厚労省側の算出を認め、「過重な労働とはいえない」とのべ、三輪さんの訴えを退けました。この日の名古屋高裁判決で、藤山雅行裁判長は、残業は「少なくとも85時間以上」とした上で、次のように指摘しました。

 「直近1カ月は1日5時間程度の睡眠を確保できない状態。うつ病でない人の100時間超の時間外労働に匹敵する過重な負荷だった」と認め、1審判決をくつがえして労災と認めたものです。

 「100時間」に満たなくとも、うつ病による睡眠時間の減少など総合的に判断したものです。素晴らしい判決ではないですか。厚労省側の上告期限は2週間(3月9日)です。香織さんや支援の人たちはこの日、厚労省愛知労働局へ上告しないよう申し入れました。

スポンサーサイト
過労死 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2017/02/24 11:57
コメント
No title
・今回の判決は、誰が見ても妥当な判決と思われます。厚労省の過労死認定基準は、亡くなる1カ月前の残業は「おおむね100時間」とのことですが、職種・職場環境により限界疲労にたするまでの時間は異なるのですから、この数値の根拠に疑問を感じます。国は、上告した場合、最高裁が過労死認定基準の妥当性について言及する可能性がある=役所のメンツがつぶれる可能性があるので、上告しないと思います。
・組合がやるべきことをキチットしておれば、悲劇は防げたと思いますが、御用組合にそれを求めることは、百年河清を待つに等しいでしょう。


管理者のみに表示