◎研修や学習も労働時間 厚労省がガイドライン

 厚生労働省は2017年1月、広告大手、電通での過労自殺事件などを受けて、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を公表しました。

 電通の新入社員、高橋まつりさん(24)は、15年12月、過労自殺に追い込まれました。月約105時間もの残業を強いられてうつ病を発症し、自殺しました。

 ところが電通側の勤務記録は、まつりさんが亡くなる直近の残業時間は、10月が69・9時間、11月が69・5時間、12月が69・8時間でした。労働基準法の労使協定(「36協定」)で定められた月70時間をわずかに下回るものでした。

 電通では、トヨタ自動車のカードリーダーと同じフラッパーゲートが導入され、出退勤がコンピューターで記録されていました。しかし、「私的情報収集・自己啓発などの名目で業務として認められていなかった」(母親の幸美さん)のです。

 電通は、まつりさんの過労自殺の責任をとって社長が辞任し、代わって新社長になった山本敏博新社長は、「社員が過去のCM映像を視聴したり、担当企業の資料を見たりする時間は『自己研鑚』として労働時間と認めてこなかった」(朝日新聞、2月3日付)ことなどを改めるとしています。

 厚労省のガイドラインは、使用者が次のようなことがないかを確認するよう求めています。

 「労使協定(いわゆる36協定)により延長することができる時間数を遵守することは当然であるが、実際には延長することができる時間数を超えて労働しているにもかかわらず、記録上これを守っているようにすることが、実際に労働時間を管理する者や労働者等において、慣習的に行われていないかについても確認すること」

 ガイドラインは、このほかに、研修や学習の名目で社内にいたと社員が申告しても、上司の指示があった場合は、「労働時間」として扱うよう明記するなど具体例を示しています。

 電通にはトヨタと同じ「1時間ルール」というものがあります。トヨタでは、カードリーダーの記録と残業時間の自己申告との間で、1時間以上の違いがある場合、勤怠入力システムに駅伝のような「HUREAI活動」など業務外(「例外」)である旨のコメントを入力し、上司が承認すれば、どれだけでも社内にいることができます。

 私的情報収集、自己啓発、自己研鑚、自主活動…わたしたちの職場のまわりにこうした言葉があふれています。電通過労自殺事件を受けて、労働時間のあり方を明確にした厚労省のガイドラインの全文を掲載します。

25 厚労 時間ガイド1

25 厚労 ガイド2

25 厚労 ガイド3

25 厚労 ガイド4



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過労死 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2017/02/03 10:37
コメント
No title
政党職員も労働者と認めましょう!
No title
いまだに言っている。情けない。
No title
労働者の保護をうたう政党が、自分の所の職員の労働者としての権利も認めないなんて情けないですよね。
No title
利益を追求する企業と国民、労働者の苦難をなくするために献身的に頑張る日本共産党を意図的にごっちやにして攻撃する、それはなんですか? 真面目なら厚労省のガイドラインについてコメントしたら! できないでしよう!
No title
え、大義があれば裁判所も労働者としての認める政党職員の労働者として当たり前の権利も認めないの!?

職員に厚労省のガイドラインも適用できない政党がブラック企業を批判だなんて恥ずかしくないの?
労働者保護をうたう2大政党である社民も共産も自分の党職員を不当解雇やら残業代不払いやらのブラック労働を強いていることの悪影響を考えないの?
No title
はっきり言って自己研鑽としてその時間を労働として認めないのは営利団体も非営利団体も同じで違法行為。

愛知県内の弁護士さんも見解を出していますね。
http://horitu-soudan.jp/column.php?cid=99

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