◎電通 過労自殺事件で和解 自己啓発の名でサービス残業

 広告大手の電通で、新入社員の高橋まつりさん(24)が過労自殺し、社会的大問題になった事件で、電通とまつりさんの母親の幸美さん(54)は1月20日、和解しました。和解には、石井直社長が出席しました。

 電通は、解決金を支払い18項目の再発防止策を取ることで合意しました。再発防止策は残業時間の削減や、自己啓発などで会社にいることを原則禁止するなどが柱です。

 幸美さんは、石井社長に次のように訴えたといいます。

……
 娘が死ぬほど辛かった、死の原因となった連続の深夜残業・休日出勤。これらの業務が私的情報収集・自己啓発などの名目で業務として認められていなかったこと。

 このことが原因で、娘の残業申告時間は月70時間に収まっていました。そのため、娘は産業医との面談も受診もしていませんでした。これらが業務として認められていたら、残業時間を正確に申告することが許されていたら、娘はどこかで誰かに救われていたかもしれません。娘は死なずにすんだかもしれません。
……

 幸美さんは、「会社と合意書調印にあたって」の文書を発表しました。このなかで、「私的情報収集・自己啓発などと扱い業務として認めていなかったが、会社は、これを改め、サービス残業をなくすことを約束した」とのべています。

 「私的情報収集・自己啓発などと扱い業務として認めていなかった」――この「私的」「自己啓発」という言葉は、企業で氾濫しています。そうした名で、実際にはサービス残業が強要されています。

電通 和解 写真
(まつりさんの遺影をかかげて記者会見する母親の幸美さん=1月20日、毎日新聞から)

 幸美さんは、さらに電通が次のような約束をしたと語ります。

……
 会社が、深夜残業の原則禁止など、改革をすでに始めていること、
 会社が、パワハラ防止のために全力を尽くすことを約束したこと、
 会社が、業務の改善と改革の実施状況の報告を、今後、遺族側に定期的に行うことを約束したこと、
 業務の改善と改革に向けて、役員・管理職が研修会を行い、遺族側の話を直接聞く場を設けることを約束したこと、
……

 さらに安倍政権に対し、次のように求めています。

……
 36協定延長時間の上限規制、サービス残業に対する罰則を含む規制の強化、サービス残業を助長するような固定残業制の禁止、勤務間インターバル制度の導入など、働く人を守るために法律改正をしてほしいと強く希望します。


 政治の責任として求めているものです。日本共産党は、幸美さんの願いをすでに政策としてかかげています。民進党や自由党、社民党など野党とともに、安倍政権に強く迫っていきます。
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過労死 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2017/01/21 09:33
コメント
No title
ブログ主様は、「民進党や自由党、社民党など野党とともに、安倍政権に強く迫っていきます」と仰せですが、何かお忘れではないでしょうか?
過去に過労死した人を見て見ぬふりをしてきた民進党に猛省を慫慂することこそが、共産党が、まず、しなければならないことではないのでしょうか?
野党共闘実現を優先させるために、民進党の不作為に目をつぶる態度は、有権者を失望させるだけではないでしょうか?
No title
中日新聞によれば、
「自民党の二階俊博幹事長は22日のNHK番組で、長時間労働規制に重点を置く「働き方改革」関連法案について、今国会での成立を目指す考えを示した。民進党の野田佳彦幹事長は、共産など野党3党と昨年秋に提出した、違法な時間外労働の罰則強化を盛り込んだ長時間労働規制法案の審議入りを求めた。

 二階氏は働き方改革に関し「今国会で最重要な問題だ。必ず結論を得られるようやりたい」と強調。公明党の井上義久幹事長は「残業時間の上限と、違反企業への罰則を設けた方がいい」と述べた。政府は年度内に関連法案を提出する方針だ。

 野田氏は「実効性のある法案は提出している」と審議を要求。」

会社の違法な労務管理を見て見ぬふりしてきた労働組合についても、本来しなければならないことをやらなかったことについての不作為責任の追及も必要なのでは?

また、送検された会社の役員は、公安委員、教育委員その他の公職から自動的に排除するようにしなければ、サラリーマンの身体の健康の維持を実効あらしめることができない。

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