◎だらしない外交だった

 プーチン・ロシア大統領に振り回されて、領土問題で1mmもすすまなかった安倍政権は、米軍のオスプレイの飛行再開でも「理解できる」(菅義偉官房長官、稲田朋美防衛相)と屈辱的な外交を続けています。

 日本共産党の志位和夫委員長は、12月18日放送のNHK日曜討論で、日ロ首脳会談(15~16日)について、「一言で言って、大変だらしのない外交だったと思います。肝心の領土問題ではまったく進展がなかった」と批判しました。

 その上で、プーチン大統領は首脳会談を前に、(旧)ソ連への「千島列島の引き渡し」を取り決めた米英ソ3国による1945年のヤルタ協定を念頭に、「しかるべき国際的な文書によって確定している」とのべており、領土問題は存在しないとの態度だと指摘しました。

 それなのに安倍首相は、「新しいアプローチ」の名で、領土問題を脇に置き、まずは経済協力だという態度をとったと指摘。「これ(で)は一歩も前進しません」と批判しました。

 志位委員長は、日ロ領土問題の根本には、「領土不拡大」という第2次世界大戦の戦後処理の大原則に背いて、1945年のヤルタ協定で「千島列島の引き渡し」を勝手に決めたこと。1951年のサンフランシスコ平和条約で、ヤルタ協定に拘束されて、日本政府が「千島列島の放棄」を宣言してしまったことにあると強調しました。

 そして、この戦後処理の不公正を是正することを領土問題の解決の中心に据えなくてはならないのに、日本政府は70年余、一度もこの戦後処理の不公正の是正を求めたことがないために領土問題が一歩も進まなかったとのべました。

 こうした外交姿勢を改め、「全千島列島の返還を堂々と求める交渉をやる。その過程のなかで初めて、国後、択捉を取り戻す道も開けてくる。それから、歯舞、色丹については北海道の一部ですから、中間的な友好条約で速やかな返還を求める。ここに(交渉方針を)切り替える必要があると思います」と指摘しました。

30 日曜討論 志位 大変だらしない外交だった
(NHK日曜討論で発言する志位和夫委員長=12月18日放送から)

 志位委員長がのべたように、相手がどんな国であろうとも、大義をかかげて堂々と交渉することこそ、問題が解決する道でしょう。相手に気に入られるような姑息な方法では、こちらの姿勢を見透かされ、一歩もすすまないでしょう。

 日本共産党は来月開く第27回大会決議案で、ロシアには、国連憲章、国際法の原則を踏みにじったクリミアの併合などにみられるようにスターリン時代の覇権主義が復活していると指摘しています。

 また、中国に対しても、核兵器禁止条約に背を向けたり、東シナ海と南シナ海での力による現状変更をめざす動きなど、新しい大国主義・覇権主義があらわれていると指摘しています。

 毛沢東時代の日本共産党への無法な干渉で、32年余にわたって両党間は断絶状態でした。中国共産党は、干渉の反省のうえに、「日本共産党と中国共産党との関係正常化についての合意」(1998年)をしました。そこで表明した両党関係を律する基準の原則とは現在、まったく相いれない態度になっているとのべています。

 そして中国に対し、「大国主義、覇権主義の誤りを真剣に是正し、国際社会の信頼をえる大道に立つことを求める」と強調しています。決議案は次のアドレスで読めます。
http://www.jcp.or.jp/web_jcp/html/26th-7chuso/27taikai-ketsugi-an.html


 日本共産党は、相手がどんな国であろうとも、大国主義、覇権主義には断固としてたたかってきました。日露首脳会談やオスプレイの飛行再開問題を見ると、日本外交にはこうした姿勢が決定的に欠けていることを痛感します。
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戦争と平和 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/12/21 08:59
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