◎7時間労働制への動き

 味の素が2020年に、1日の労働時間を7時間にし、年間労働時間も1800時間以内にすることを明らかにしています。今年3月の決算発表で明らかにしたものです。

 労働基準法では1日8時間です。味の素は3月期決算で、「性別、国籍、価値観等に関わらず多様な人財が活躍している会社」をめざし、「1日7時間労働を前提としたグローバル基準の働き方へ」を打ち出しています。

 現在の「日本的慣行の働き方」のなかで、味の素グループでは「残業前提の働き方」になっており、男性の家事・育児の関与が低いといいます。これでは、女性や外国籍人財等の活躍が阻害されるとして、「定時退社前提」にして、夫婦で家事・育児を分担する「グローバル基準」が求められるとしています。

 そのためには、2014年現在で1日の所定労働時間が7時間35分(年間1974時間)となっているのを、20分、15分と段階的に短縮し、2020年には7時間(年間1800時間未満)とするという計画を立てています。

20 味の素 1日7時間
(味の素の16年3月期決算発表資料から)

 企業が率先して大幅な時短に乗り出すとは驚きです。なぜなら、賃上げも、時短もコスト増になるとして、時短にほとんど消極的な企業が圧倒的だからです。なぜ、味の素が率先して時短を打ち出したのでしょうか?

 同社の西井孝明社長は、ブラジル味の素社長時代に、現地社員が午後5時には必ず退社し、「一家だんらんの時間を過ごしていた」と社内でくり返し語っていたといいます(日経新聞、10月27日付)。

 同社長は、「海外の優秀な人材は、日本の残業を前提とした働き方では、会社に定着しない」と痛感したといいます。そして、みずからも午後5時半から6時には退社するよう心がけ始めたといいます。

 味の素が年間1800時間を切っても、ドイツでは1400時間を切っています。その差は、まだ400時間もあります。独フォルクスワーゲンでは、金曜日になると社員は午後3時に退社。家族いっしょに過ごすといいます。

 このブログ「トヨタで生きる」では、スウェーデンのトヨタ販売では、1日6時間労働制を取り入れたことをアップしました。「トヨタに学べ」とスウェーデンでは、6時間労働制が広がっているといいます。
http://toyotaroudousya.blog135.fc2.com/blog-entry-2089.html

 トヨタ自動車は労使協定で、所定労働時間を次のように決めています。
 事技職         1日8時間 年間1952時間(244日)
 技能職         1日7時間50分 年間1911時間(244日)
 P部門区分Aの連続2交代制 1日7時間35分 年間1850時間(244日)

 「トヨタに学べ」といわれるように、時短をすすめようではありませんか。
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その他 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/11/05 08:24
コメント
No title
残業ゼロでも食べていける給与体系にしてもらわないと、7時間労働云々は、空虚な議論です。
家族経営をしている出光の給与体系(奥さんがパートにでなくても、食べていけるだけの給料を出しているそうです)を紹介して下さい。
トヨタの場合、時短してもパチンコに行く時間が増えるだけの人が多くなるだけの気がする。

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