◎連合は野党共闘に応援を

 労働組合の全国組織、連合の野党共闘への姿勢が問題になっています。新潟知事選(10月16日投票)、2つの衆院補選(10月23日投票)で、野党共闘の足を引っ張っているとの批判があるからです。

 連合は、夏の参院選が終わった後の8月25日、中央執行委員会で「参院選挙の取り組みのまとめ」を明らかにしました。

 参院選では、32ある1人区のすべてで市民と野党4党の共闘が実現し、11選挙区で勝利しました。戦後初めての野党共闘で大きな成果をあげ、とりわけ安倍政権は最重要選挙区と位置付けて、安倍首相みずからが応援に入ったところで負けました。

 「まとめ」では、野党共闘についてこうのべています。

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 連合は、結成以来、共産党とは行動を共にしないことを確認し、歩んできている。「連合の政治方針」でも「左右の全体主義を排し」とそのスタンスを明確にしている。綱領に社会主義・共産主義社会の実現を掲げる共産党およびその支援団体とは、一線を画することが大原則である。

 その上で、政権の中間評価となる参院選挙は、政権選択選挙となる衆議院選挙とは異なることから、特に1人区における事実上の野党候補の一本化については選挙戦術として容認してきた。

 ただし、候補者の擁立にあたっては、連合は一貫して、「各地方で民進党(民主党)が中心になって擁立した候補者を、後から共産党は応援することがあっても、最初からその輪の中に共産党があるのは違う」とのコメントを発してきた。
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 連合が「選挙戦術として容認」してきた参院選の後に行われたのが新潟知事選と2つの衆院補選でした。安倍政権の憲法違反の集団的自衛権の行使を盛り込んだ戦争法(安保法制)の強行に続き、原発再稼働、憲法改悪、TPP推進など暴走する安倍政権ストップの声が労働者、国民から高まるなかでの選挙でした。

稲が実る


 新潟知事選では、東京電力の柏崎・刈羽原発の再稼働問題が最大の争点のなり、直前に立候補し、再稼働に反対する米山隆一氏が市民と日本共産党、社民党、自由党の推薦で勝利しました。

 民進党は野党共闘に加わりませんでした。再稼働をすすめる電力総連をかかえる連合新潟が、自民党、公明党の推薦候補を応援したからです。しかし、民進党の議員や最終盤になって蓮舫代表が応援に入りました。

 東京10区と福岡6区の衆院補選では、日本共産党はすでに決めていた候補者を降ろし、民進党候補を野党統一候補にしました。ところが、民進党候補は日本共産党や自由党、社民党の推薦を受けませんでした。

 東京10区補選では、街頭演説で野党の幹部がそろい踏みしたのに、候補者は現われませんでした。終盤になって連合東京は、民進党候補者の事務所からスタッフを引き上げました。

 3つの選挙後、民進党の野田佳彦幹事長(元首相)は、びっくりする行動に出ました。連合の神津里季生会長と連合新潟を訪ね、蓮舫代表が新潟知事選で米山候補の応援に入ったことを謝罪したというのです。

 学者や学生、ママらの団体などでつくる「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」は、「一部で野党共闘に関する後ろ向きな態度が目立ちました。…市民連合は、特定の業界の事情や狭い利害に振り回されることなく、市民と立憲野党の共闘をいっそう深化させることを求めます」との声明を発表しました。

連合 2015年10月大会
(2015年10月の連合大会で選出された神津里季生会長ら連合幹部)

 日本共産党の志位和夫委員長は、「『綱領、理念、政策の違うものとは協力できない』という議論があります。しかし、『綱領、理念、政策』が同じなら同じ政党になります。政党の共闘と、政党の合同とはまったく違う問題であることは、論ずるまでもありません」(9月20日に開いた日本共産党の第6回中央委員会総会で)と指摘しています。

 また、10月27日の記者会見では、「“本気の共闘”をやるうえで、連合指導部の要求に従う道を選ぶのか、野党と市民の共闘に真剣に取り組む道を選ぶのか。民進党に前向きな決断をしてほしい」と語り、連合指導部とも話し合う用意があることを明らかにしました。

 神津会長は、前日の26日に、自民党の二階俊博幹事長と会談し、「政策面で意見交換していくことで一致した」(時事)といわれています。

 連合は、2001年8月2日に宮城県蔵王町で開かれたサマー・トップセミナーに自民党、民主党、公明党らの幹部とともに日本共産党の志位委員長を招待しました。

 志位委員長は、日本共産党の「日本改革」提案などについて約1時間にわたって講演、会場からの質問に答えました。当時の鷲尾悦也会長や笹森清事務局長らと懇談したことがあります。

 安倍政権のもとで日本の政治の進路が問われている今こそ、神津会長は志位委員長の呼びかけにこたえ、野党共闘などの問題をめぐって率直、真剣に話し合うべきではないでしょうか。
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労働組合 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/10/30 15:59
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