◎厚労省、電通へ立ち入り調査 残業「月45時間」の法的規制を

 広告最大手の電通で、入社1年目の女性社員が過労自殺した問題で、厚生労働省は電通本社、支社に立ち入り調査(臨検監督、10月14日)をしたのをはじめ、主な主要子会社5社も立ち入り調査しています。

 電通では、1991年にも入社2年目の男性社員(当時24歳)が過労自殺しています。遺族の訴えに最高裁は00年3月、電通の安全配慮義務違反と認めました。電通は、遺族と和解し、再発防止を約束していました。

 電通は、CSR(企業の社会的責任)の「健康管理体制」で、「社員が心身ともに健康で過ごすことができるよう、予防対策から復帰まで、きめ細かい健康管理対応を心掛けています」としていました。

 ところが過労自殺した高橋まつりさんは、残業時間を労使協定で決めた月70時間以内に抑えるよう上司から指導されていたといいます。昨年10月は69・9時間、同11月は69・5時間にしていたといいます。

 実際は、弁護士らの調査で10月が130時間、11月が99時間でした。企業犯罪であるサービス残業を強要されていたのです。厚労省が過労死ラインとしている月80時間を大幅に上回っていました。

50 毎日 電通過労自殺 労働時間 
(毎日新聞から)

 トヨタ自動車は、2003年にカードリーダーを導入。出勤時間、退社時間をコンピューターに記録し、サービス残業ができなくなるシステムを取り入れました。大企業では、セキュリティーと合わせてこうしたシステムを導入しています。電通では、どうなっていたのか? 根本的な疑問がわきます。

 電通は臨検監督を受け、残業時間の上限を月65時間とする(ヤフーニュース)としていますが、たった5時間の引き下げです。

 日本共産党の志位和夫委員長は、2015年2月20日の衆院予算委員会の基本的質疑で、残業の限度は「月45時間」とする厚生労働大臣告示を法制化するよう安倍首相にせまりました。

 トヨタの2つの過労死事件を取り上げ、厚労省の通達では、「月45時間」を超えると、健康障害のリスクが徐々に高まると強調し、「月45時間」までとするよう求めたものです。

 しかし安倍首相は、「慎重に検討すべき課題」とのべるにとどまりました。安倍政権のこうした野放しの状態が電通での悲惨な過労自殺を引き起こしたのです。残業時間の法的規制は、待ったなしです。
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過労死 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/10/19 08:35
コメント
No title
今回の電通の女子社員の自殺の件に関しては、電通の組合のコメントが報道されませんね。組合員を守ることができない組合なんて、何でしょう?
ブログ主様は、トヨタは、カードリーダでサービス残業はできなくなった、と言われていますが、本当でしょうか?事技系の場合、抜け道は、いくらでもありますよ。一番簡単な例は、自宅に書類を持ち帰り、休日に仕事をする。書類の持ち出しチェックがあっても、書類を自宅のパソコンに送っておけば良いのです。
インフォーマルがある以上ムダでしょ


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