◎豊田市の法人市民税、トヨタ最高益なのに減っているナゾ

 2兆8000億円前後のばく大な営業利益をあげている、日本の大企業でダントツのトヨタ自動車。本社や工場が集中している豊田市の法人市民税は、さぞかし増えているだろうと思いますが、何と反対に減っているのです。信じられますか?

 豊田市の9月市議会で、日本共産党の大村よしのり市議の追及で、減っている実態がわかりました。市は、個別企業の税額は明らかにしていませんが、豊田市で圧倒的に利益を稼ぐのはトヨタ自動車以外にありません。

 大村 リーマンショック(2008年)前の、豊田市の法人市民税の過去最高額はどれだけですか?
 市当局 平成19年度(2007年度)の491億3000万円です。

 大村 平成27年度(2015年度)は、353億7000万円であり、(137億6000万円も)少なくなった要因を項目ごとに金額で示していただきたい。
 市当局 (国の)法人税減税(30%から25・5%へと減税された)で、60億7000万円減額になりました。(一部国税化の措置で)市の税率が12・3%から9・7%になり、35億8000万円が減額になりました。

 大村 その2つの要因を足しても96億円余りです。なお、41億円余りも少ないのはなぜですか。市内の大企業(トヨタ自動車)は、リーマンショック前の最高益(07年年度の2兆2703億円)を超えて更新し続けています。にも、かかわらず、豊田市への税収は逆に減っています。問題ではないですか。

30 豊田民報
(「豊田民報」 9月18日号から)

 こうしたやりとりがありました。国の法人税減税だけでなく、「研究開発減税」や「受取配当金不算入」制度などさまざまな大企業優遇税制が歴代自民党政権によって設けられたことによって、法人市民税も減ることになったのです。

 研究開発減税は、総額の約10%が減税されます。トヨタは、日本1の1兆円前後の巨額な研究開発費を投じていますから、1000億円もの減税の恩恵をうけることになります。

 受取配当金不算入では、国内の子会社などからばかりではなく、2009年度からは海外子会社からの配当も益金に算入されないことになりました。トヨタの海外生産比率は64・5%(2015年度、トヨタ、レクサスブランド)にも達していることから、トヨタにとってきわめてうまみがある制度です。

12 トヨタ本社
(トヨタ本社)

 ブログ「トヨタで生きる」では、これまでもトヨタへの減税についてくわしく書いてきました。次の記事を参考にしてください。

 「豊田社長『5年間税金を払っていなかった』――専門家に分析してもらいました」の5回シリーズ(2014年5月20~24日アップ)です。
 http://toyotaroudousya.blog135.fc2.com/blog-entry-1414.html
 
 「シリーズ『研究開発費と減税』」 2015年8月15日アップから4回連載です。
http://toyotaroudousya.blog135.fc2.com/blog-entry-1874.html

 (注)≪法人市民税≫ 市内に事務所、事業所、寮などがある法人にかかる税金のことをいいます。法人の規模に応じて決まる「均等割」と法人税(国税)の額に応じて決まる「法人税割」とがあります。
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トヨタの街から | コメント(1) | トラックバック(0) | 2016/09/26 17:42
コメント
No title
共産党「研究開発減税は諸外国でも似たのやってるのは黙っとこ、国内での研究開発投資が減って貧しくなればうちの党の支持者増えるし」

共産党「受け取り配当金非課税は海外子会社が現地で納税した後の利益への二重課税を防ぐ当たり前の制度だけどその点は黙っとこ」


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