◎もんじゅ廃炉へ 一方、高速炉は続ける

 奈良県桜井市に、飛鳥時代に創建された安倍文殊院があります。本尊は、“3人寄れば文殊の知恵”で知られる国宝・文殊菩薩です。この地は、豪族・安倍氏の本拠地です。遣唐使の阿倍仲麻呂は、一族の出といわれます。

 安倍晋三首相は、この安倍一族とはおそらく関係ないでしょう。その安倍政権は9月21日、原子力関係閣僚会議を開き、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について「廃炉を含めて抜本的な見直しを行う」(菅義偉官房長官)ことを決めました。

 一方で、もんじゅに代わる高速炉開発の推進に向けた「高速炉開発会議」を設けることを発表しました。破たんした「核燃料サイクル」政策をあくまで続けようとしています。

2 敦賀のもんじゅ
(福井県敦賀市のもんじゅ)

 もんじゅは、原発の使用済み核燃料を再処理して取り出すプルトニウムを燃料にするものです。プルトニウムは、核兵器に使用するものです。自民党政権や電力業界は、再処理施設や高速増殖炉の開発で核燃料サイクルを完成させるとしてきました。

 核燃料サイクルとは、ウランを原発で燃やし、使用済み核燃料を再処理して取り出すプルトニウムを高速増殖炉で燃やし、さらにその使用済み核燃料を再処理して、燃やした以上のプルトニウムが取り出せるという夢物語のような話です。

 ツイッターの“もんじゅ君”を知っていますか? 2011年の東日本大震災を機に登場した、ゆるキャラのツイッターです。自己紹介で、もんじゅについてこう語っています。

 「1994年の初臨界からおしごとしたのはたったの4ヵ月。だけどおこづかいはこれまでに1兆円以上、1日あたり5500万円! はやくご隠居したいですだよ」

30 もんじゅ君 ツイッター
(もんじゅ君のツイッター)

 語尾に、「ですだよ」を多用するゆるキャラに、思わず笑いがこぼれます。もんじゅを早く廃炉にしてほしいと訴えてきました。これまでの税金投入は1兆円以上。初臨界から22年たつのに、稼働したのはわずか4カ月。1日当たり5500万円もの無駄遣いをしてきたからです。

 水で冷やす原発と違って、もんじゅは水と触れると大爆発するナトリウムで冷やします。もんじゅは、ナトリウム漏れを起こしたり、燃料交換用装置の落下事故、1万点以上の機器の点検漏れなどトラブル続きです。

 技術的に無理だといってアメリカなどが高速増殖炉から撤退するなかで、頑強にもんじゅにしがみついてきたのが自民党政権です。しかし、もんじゅを廃炉しても、高速炉の研究は続けるといいます。

 これまで、プルトニウムはイギリスなどに委託して再処理を進めてきましたが、すでに48トン近くがたまっており、日本はひそかに核兵器の開発をすすめているのではないかと国際社会から疑われてきました。

 高速増殖炉はもちろん、既存の原発でプルトニウムを使う「プルサーマル」もふくめ「核燃料サイクル」からきっぱり撤退して、日本は原発ゼロの国にすすむべきでしよう。
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原発ゼロへ | コメント(1) | トラックバック(0) | 2016/09/22 09:55
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共産党「ロシアや中国では商用化も含めて開発とか進んでるのは黙っとこ」

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