◎「9条が日本の平和を守っているんだよ」

 加藤紘一元自民党幹事長(77)が9月9日、亡くなりました。思想・信条の違いを超えて死を悼む声があがっています。日本共産党の志位和夫委員長は、ツイッターで発信しました。

「加藤紘一さんの訃報に接し、とても寂しい思いです。90年代後半、加藤さんが自民党幹事長時代、テレビ討論などでたびたび一騎打ちの討論を行ったこと、立場は違っても議論をかみあわせての丁々発止の論戦は、終わった後にある種の爽やかさを感じたことを思い出します。心からお悔やみを申し上げます」

 自民党と加藤家の合同葬儀が9月15日、東京で行われました。加藤氏と「YKKトリオ」を結成した山崎拓元党副総裁が読み上げた弔辞が話題になっています。

 山崎氏は、弔辞のなかで、次のように加藤氏との思い出を語りました(産経新聞の要旨から)。

……
 2年前、君がミャンマーに旅発つ直前に天ぷらそばを食べましたね。そのとき、僕はずっと懐疑的に思っていたことを思い切ってききました。それは「君は本当に憲法9条改正に反対か」という問いでした。

 君は「うん」と答えました。「一言一句もか」と、またききました。「そうだよ。9条が日本の平和を守っているんだよ」と断言しました。振り返ってみると、これは君の僕に対する遺言でした。まさに日本の政界最強最高のリベラルがこの世を去ったという思いです。
……

80 加藤紘一 リベラル本
(加藤紘一氏と姜尚中の共著)

 加藤氏が、山崎氏に「9条が日本の平和を守っているんだよ」と語ったことは、安倍政権に衝撃を与えるでしょう。しかも、山崎氏は加藤氏を「日本の政界最強最高のリベラル」とほめたたえているからです。

 かつての自民党は、保守リベラルと呼ばれていた政治家が大きな存在を示していました。加藤氏が所属していた派閥・宏池会は、その典型です。しかし、宏池会を引き継いだ岸田文雄外相には、リベラルのかけらもなくなっています。

 岸田氏は、憲法違反の集団的自衛権の行使を盛り込んだ安保法制(戦争法)を、安倍首相とともに強行しました。自衛隊員を、アメリカが戦争するあらゆる場所-地球の裏側にまで送り込もうとしています。

 加藤氏や山崎氏は、集団的自衛権の行使は認めず、憲法9条を守る側にいた自民党のリベラルな政治家でした。そうした政治家が自民党に育たなくなったのは、衆院に小選挙区制が導入され、政党助成金制度が設けられて、自民党総裁が人事権を一手に握るようになったからだといわれています。

 かつての自民党は、幅広い考えを認め、異論も飲み込むような大人の風貌を持っていました。しかし、2、3世が圧倒的になり、戦争体験が継承されず、同質な政治家ばかりになっています。こんな政党に未来があるのでしょうか。
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戦争と平和 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/09/19 11:26
コメント
拉致被害者を北朝鮮に送り返せと言った人
北朝鮮による拉致事件での発言 編集
2008年7月7日、日本BS放送の番組において、「拉致被害者は北朝鮮に戻すべきだった」と発言。今日の日朝交渉停滞の原因を、当時の福田官房長官案から、途中で安倍官房副長官案に切り替えた日本が彼らを北朝鮮に返さなかったことによるとした[29][30]。また、金正日のことを「あの国では、一種、天皇陛下みたいなポジションの人物ですよね」と述べた[30]。

これに対して、拉致被害者家族会(飯塚繁雄代表)と「救う会」(会長:藤野義昭)は、抗議声明を出し、「5人が北朝鮮に戻されていれば『自分の意思で戻った』と言わされたあげく『拉致問題は解決済み』という北朝鮮の主張に利用されたであろうことは少しでも外交感覚のある人には明らかだ」と指摘。「不見識極まりない発言だ。加藤氏の精神構造を強く疑わざるを得ない」と批判した[30]。

加藤は、北朝鮮に「日本は約束を破った」という不信感と口実を与えたのが現在の交渉停滞の原因という趣旨の発言であるとして、西川のりおとの対論番組での発言の前後の文脈を自身のHPに掲載することで釈明を行った[31]。

安倍晋三はこの発言に対して「誘拐された子どもが帰って来て、誘拐犯に戻す親がいるのか」と批判した[32]。また、拉致被害者5人を北朝鮮に返すとする約束も「していない」ことを指摘し、「日本は約束を裏切ったと言うのは、まさに北朝鮮の主張そのものだ」と批判した。

拉致被害者の父にあたる地村保は加藤に対して「貴殿はそれでも日本人かと言いたい」と記した抗議文を加藤に送り加藤の態度を厳しく糾弾した[33]。また、拉致問題解決に取り組む約200人の地方議員による「拉致問題を考える草莽全国地方議員の会」は、この一連の言動を強く批判し、加藤の議員辞職を求めている[34]。
山崎拓氏とはどんな人?
山崎拓の主張する新憲法試案・改正条文(安全保障):

「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、自衛権を行使する場合を除き、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、永久にこれを放棄する。日本国の主権と独立を守り、国の安全を保つとともに、国際平和の実現に協力するため、内閣総理大臣の最高指揮権の下、陸、海、空軍、その他の組織を保持する。」

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