◎マンガ家たちの「私の8月15日展」

 「8月15日」といえば、お盆だけではなく、戦前の侵略戦争「アジア・太平洋戦争」が終わった日だ。戦争と平和の資料館「ピースあいち」でこの夏、「私の8月15日展 マンガ家・戦争体験者――あの日の記憶」が開かれたので、見に行った。

 ピース愛知は、2回目の訪問だった。名古屋市名東区よもぎ台2-820にあり、東名高速名古屋インターから15分ほどだ。1、2階は常設展示場で、3階が今回の企画展だ。

 マンガ家が絵とともに8月15日の記憶をつづったものが多数展示されていた。著作権があるので写真撮影はできなかった。ビラの表紙に、銃剣を持った水木しげるさんが描いた日本軍のマンガがある。

ピース写真2


 水木さんがパプアニューギニアやラバウルでたたかわされたことは、NHKの連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」で見た。戦争で左手を失ったものの、ビラに「助かった」と書かれているように、復員し戦後のマンガ界をリードした人だ。

 しかし、戦場へ行かされたマンガ家だけではない。まだ幼く、召集されなかったマンガ家も、育ち盛りなのにろくに食べるものはなく、飢えの体験などをつづっていた。戦争は戦場だけではなく、すべての人からすべてのものを奪いつくす。

 「個人」なんて、虫けらのように踏み潰された。現在の日本国憲法には、「すべて国民は、個人として尊重される」(13条)と書き込まれた。これは、戦前の痛切な反省から生まれたのだ。

ピース写真1
(「ピースあいち」の常設展)

 自民党は改憲草案で、「個人」を「人」に置き換えようとしている。戦争を進めるには、「個人として尊重」していたらできないことを安倍政権や自民党は知っているからだろう。

 現在、ネットにあふれている映像は、安倍政権が強行に強行を重ねている、米軍のための沖縄県高谷のヘリパッド建設での機動隊の暴力的排除の様子だ。愛知県警、福岡県警、警視庁機動隊などによる反対運動つぶしは、弾圧以外の何物でもない。

 沖縄県民の、平和な日常生活を送りたい――「個人」の願いから始まった高江での座り込みが県民全体の怒りとなっているのに、安倍政権は権力を最大限使って押しつぶそうとしている。戦前の日本と重なって見えるのは、私だけではないだろうと思う。

 ピースあいちの常設展にも寄ってみた。前回訪れた時、ロビーの机の上に置いてあったのが、金沢市に住む当時10歳の子どもが、豊田市に住む元トヨタマンのおじいさんから戦争体験を聞き書きしたスケッチブックだ。夏休みの宿題だった。

ピース写真3


 おじいさんは、召集されフィリッピンの戦場へ行かされたが、幸い復員できた。この話は、ブログ「トヨタで生きる」にも紹介した(2014年8月23日アップ)。
http://toyotaroudousya.blog135.fc2.com/blog-entry-1509.html

 その宿題が評判になり、本として出版された。中日新聞にも紹介された。図録『私の8月15日』と「おじいちゃん、戦争の話を聞かせてください。」の2冊の本を買った。

 ピースあいちは、維持するのはボランティアとカンパだと聞いた。「まだ大変ですのでカンパもよろしく」といわれたので、カンパしてきた。

            ◇

 この記事は、9月4日にアップする予定でしたが、都合により前日にアップしました。
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戦争と平和 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/09/03 15:44
コメント
No title
共産党「基地反対運動の活動家が心筋梗塞で倒れたときに助けに来た米軍や警察に罵声を浴びせて救急車の走行も妨害してた事は黙っとこ」
皇室にご不幸があった時に、ご崩御って言葉を使わず死去を使用する共産党も似たようなものです。

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