◎伊方原発再稼働 事故で逃げられるのか?

 最近、車で走っていると、あちこちに太陽光パネルが設置してあるのが目立つようになりました。工場の屋上、住宅の屋根、耕作していない農地…2011年の東日本大震災の福島第一原発事故から、再生可能なエネルギーへの転換がひしひしと感じられるようになりました。

 ところが、8月12日に再稼働していた四国電力・伊方原子力発電所3号機(愛媛県伊方町、出力89万キロ・ワット)は15日には、発電と送電を始めました。

 九州電力・川内原発1、2号機(鹿児島県)、関西電力・高浜原発3、4号機に続いての再稼働です。もっとも高浜原発は、住民の訴えを裁判所が認め、稼働は差し止められています。

太陽光パネル
(太陽光パネル)

 伊方原発は、定期検査で2011年4月に停止して以来、約4年7カ月ぶりの再稼働です。今年の夏も猛暑が続いていますが、日本全国、どこも電力不足には陥っていません。原発がなくても暮らしていけることは、福島第一原発事故からの5年5カ月が証明しています。

 福島第一原発事故で、いまなお9万人余りが避難生活を余儀なくされているのに、再稼働をすすめる安倍政権と電力会社は、福島県民の気持ちを逆なでするものです。

 伊方原発の場所を地図で見ると、直線的に突き出した約40㎞もある佐田岬半島の付け根にあります。こんな細長い半島は、日本のなかでは特異です。再稼働にあたって住民からは、事故の時、逃げられるか? という不安が出ているのは当然です。

40 佐田岬
(細長い佐田岬半島。伊方と書いた下に原発の印があります=帝国書院地図から)

 佐田半島には約5000人の住民が住んでいます。先月、地元の愛媛新聞が行った県民世論調査では、伊方原発の再稼働に否定的な回答が54%と過半数を占めました。同紙は12日付社説で「不安な見切り発車 容認できない」と批判しています。

 事故時に海路での避難先が想定されている大分県の地元紙の大分合同新聞は、「伊方原発は大分県民に不安を与えるだけの存在」として、再稼働は「到底許せない」と批判しています。

 福島第一原発事故を契機に、ドイツのメルケル政権は、原発を2022年までに全廃する政治決断をしました。再生可能エネルギーへの転換が着々とすすんでおり、25年までに40~45%に、35年には55~60%にまで高めるとしています。

 日本でも、東京電力・柏崎刈羽原発をかかえる新潟県の泉田裕彦知事は、「福島原発事故の検証なしに再稼働の議論はしない」と主張する知事がいます。事故から何も学ばず、着々と再稼働をすすめる安倍政権は異常です。
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原発ゼロへ | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/08/18 11:46
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