◎侵略戦争と言えない稲田防衛相

 安倍首相の内閣改造で防衛相に就任(8月3日)した稲田朋美氏が、日経新聞などのインタビューに応じ、戦前の中国や朝鮮への侵略戦争について、「侵略かどうかは評価の問題だ。一概に言えない」とのべました(日経新聞、8月5日付)。

 記者から、「日中戦争から第2次世界大戦に至るまでの戦争は、侵略戦争か、自衛のための戦争か、アジア解放のための戦争か」と問われて答えたものです。

50 稲田防衛相 栄誉礼 4日
(自衛隊の栄誉礼を受ける稲田防衛相=8月4日)

 恐るべき歴史認識です。侵略戦争でなければ、何というのでしょうか? こうした政治家が防衛相に就任したことで、東アジアでの緊張感をいっそう強めることになるでしょう。

 1995年の終戦50周年にあたって、当時の村山富市首相が出した談話では、「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました」とのべました。

 この村山談話では、「植民地支配と侵略」と明確にのべています。稲田氏の今回の発言は、この立場から大幅に後退させるものです。稲田氏は、毎年、終戦の日の8月15日、靖国神社に参拝してきました。

靖国神社
(靖国神社)

 同神社は戦前、国民を侵略戦争に駆り立てるための精神的支柱になった特殊な役割を果たしました。戦後も、東条英機・元首相らA戦犯を合祀しています。併設された軍事博物館の「遊就館」は、侵略戦争を「自存自衛」「アジア解放」のための「正義の戦争」と美化しています。

 こうした靖国神社に参拝し続ける稲田氏は、到底、侵略戦争といえないでしょう。安倍首相の任命責任が厳しく問われます。
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戦争と平和 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/08/06 14:56
コメント
No title
「我が共産党は『自衛隊は人殺し』と発言した藤野氏を、
政策委員長に任命した志位委員長の任命責任などは不問とします」
No title
共産党さんは広島の日にあわせて中国が尖閣諸島に侵略行為をしててもダンマリなんですね。

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