◎法人税減税に消えた消費税

 安倍政権など歴代自民党政権は、消費税を福祉財源に使うと主張し、3%から5%、8%へと引き上げてきました。その一方では、法人税減税を続けてきました。

 その結果、どうなったか? 表1が歴然としています。消費税導入(1989年)以降の27年間で、消費税収は累計304兆円。これに対し、法人税の税率は、89年度当時の40%から下がり続け、23・9%(15年度)になりました。

50 法人税と消費税
(表1 消費税収と法人3税による減収の比較)

 このため、法人3税(国税の法人税と地方税の法人住民税、法人事業税)の減税の累計は263兆円になりました。消費税収の86%に当たる分が法人税減税で消えたことになります。何のことはない、弱者に税負担が大きい逆累進課税の消費税は、法人税減税の穴埋めに使われてきたのです。

 しかも、法人税をいくら減税しても、企業の内部留保として蓄えられるだけです。財務省が発表した、今年1~3月期の「法人企業統計」(抽出調査ですが、資本金5億円以上は全数調査、金融・保険業は1億円以上全数調査)では、企業の内部留保の大きな部分をしめる利益剰余金は、366兆6860億円にのぼっています。

 麻生太郎副総理・財務相は、「たまった内部留保が賃金や配当、設備投資に回らず、じーっとしている(今の)状態は異常だ」(2013年2月20日、日本共産党の大門実紀史参院議員の質問に対する答弁)とのべているほどです。

 麻生財務相は、2015年10月16日の経済財政諮問会議に、内部留保の推移表(表2)まで提出したことがあります。

麻生資料2
(表2 麻生太郎財務相が経済財政諮問会議に提出した内部留保の推移表)

 内部留保ダントツ1位は、いわずと知れたトヨタ自動車です。利益剰余金は、16年3月期決算で16兆7942億円にもふくれあがっています。企業全体の利益剰余金366兆円の約5%も占めるほどです。

 そのトヨタに、安倍政権などによるこの間の法人税減税で、実効税率は9・8%も下がり、なんと2200億円も減税されるという試算があります。

 トヨタの税引前利益(2016年3月期決算) 2兆3126億円×9.8%=2200億円

 安倍首相のいうように、消費税10%への増税を2年半先送りするのではなく、きっぱりと中止すべきでしょう。
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2016参院選 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/06/12 10:54
コメント
共産党「(現金・預金のうち大企業が占めるのは全体の4分の1程度しか無くて増加の大半は中小企業なのは黙っとこ)」
共産党「(中小企業も含めた法人税減税を「大企業への減税」と言って国民を騙してるのもこのまま続けとこ)」
トヨタで生き、トヨタで活動し、トヨタを攻撃する
本当にたまらんなぁ~


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