◎野党4党 長時間規制法案を提出

 民進党、日本共産党、生活の党、社民党の野党4党は4月19日、残業時間の法規制などを盛り込んだ労働基準法改正案(長時間労働規制法案)を衆院に共同提出しました。

 安倍内閣は、労働時間の規制を撤廃し、長時間労働と過労死を促進する「残業代ゼロ」法案(高度プロフェッショナル制度)を提出していますが、これへの対案となるものです。

 法案は、36協定(労基法36条)を結べば青天井となる労働時間の延長について、上限規制を設けます。具体的な時間は労働政策審議会で議論して、厚生労働省令で決めます。

 トヨタ労組や同労組が加入する労組の全国組織、連合は「残業代ゼロより過労死ゼロ」と「残業代ゼロ」法案に反対しています。もう1つの全国組織、全労連も反対しており、労組と野党がそろって長時間労働の規制に乗り出すことになります。

トヨタの36協定


 トヨタでは、トヨタ労組が36協定で、年600時間(月当たり50時間)、年720時間(同、60時間)の「絶対限度時間」を引き下げるよう会社と2014、15年に交渉しました。

 しかし会社側は、13年度で残業が「(年間)500時間を超えている者が相当数に上がった。今年度(14年度)も同様の負荷が見込まれている」と応じませんでした。

 日本共産党の志位和夫委員長は、昨年2月の衆院予算委員会基本的質疑で、残業の上限の目安としている「厚労大臣告示」の月45時間について取り上げました。

 このなかで、厚労省の通達でも月45時間を超えると健康障害のリスクが徐々に高まり、80時間を超えると“過労死ライン”になると指摘しました。

 その上で、「月45時間の法制化」を求めましたが、安倍首相は「慎重に検討すべきだ」として応じませんでした。その一方で、「残業代ゼロ」法案を通そうとしています。

 厚労省や裁判所は、労働者が亡くなる1カ月前に「おおむね100時間」の残業をしていたことを、過労死認定の目安にしています。トヨタでは、これまでわかっているだけでも5件の過労死認定事件があります。「月45時間の法制化」が実現していたなら、これらの労働者が過労死しなかったはずです。

 野党4党は、上限規制の具体的時間は労働政策審議会で議論して、厚生労働省令で決めるとしています。志位委員長の「月45時間の法制化」の提案は大いに参考になるものでしょう。
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職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2016/04/26 20:01
コメント
No title
・長時間残業しなければ食っていけない給与体系の解消が先決だと思う。
・残業45時間が長いかどうかの判断は、職種によってことなるから、一律論議が意味があるのか?
・違法な労務管理をなくすため、刑事罰の強化が必要と思う。また、サービス残業を黙認ないし拱手傍観している組合幹部に対しても、なんらかの処置が必要かも。
・要領よく仕事を終える者に対しては「暇のなの?」と言い、できるだけ長く残業している者に対しては、「よくやっている」とほめる管理者が跳梁跋扈している会社ほど、コンプライアンスをPRしている。こういう会社に対して、社会的制裁を加える方策も、政治家は、考えて欲しい。



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