◎「東洋経済」が豊田章男社長の特集

 週刊経済誌『東洋経済』が4月9日号で、「経営者 豊田章男」の特集を組んでいます。「世界販売台数は1000万台を突破、純利益は2兆円超。最強企業トヨタ自動車を率いる総帥、豊田章男。この並外れた御曹司は何者なのか」というものです。

 リーマン・ショック後の社長就任会見(09年6月25日)からもうすぐ7年。4610億円の営業赤字、東日本大震災、世界で1000万台を超すリコール問題での米下院公聴会の証言(10年2月24日)などどん底の時期。

 一転して、営業利益の過去最高更新(2兆2921億円、14年3月期)、世界販売世界1への復帰(2012年から4年連続)、燃料電池車・ミライの発売、TNGN1号車の4代目プリウスの発売などと脚光を浴びる日々――。

東洋経済 豊田章男


 特集では、自動車グッズに囲まれた社長室を公開。背広姿ではなくトヨタの作業着姿で独占インタビューに応じています(全14ページ)。「みんな社長の意見を忖度(そんたく)して、顔色をうかがっているんじゃないかとか」との質問に、豊田社長は、「それはね、ないと思う。それと生まれたときからこの名前を得た『お坊ちゃま』なんですよ」などと率直に語っています。

 確かに日本の同族企業のいくつかは、3代目当たりからおかしくなっています。松下電器の名前が消え、パナソニックになりました。大王製紙の3代目の井川意高・元社長は、カジノの賭けのために子会社からばく大な金を出させ、最高裁で懲役4年の刑(特別背任)を受けました。

 その点、豊田章男社長の評価は高く、「東洋経済」は特集で、東京オリンピック開催時期に重なる次期日本経団連会長への豊田社長の就任の現実味を探っています。

 自動車は、燃料源をガソリンからハイブリッド、電気、水素などへと大きく転換する時代に突入しています。さらに自動運転時代が目の前に到来し、人工知能やビックデータの活用などに各社はしのぎを削っています。

 2239人が参加した4月1日の新入社員の入社式では、「自ら進んでバッターボックスに立ち、失敗を恐れずに挑戦してほしい」(日経新聞、2日付)と訓示。社内では、三振を恐れるなと檄を飛ばしています。

 一方で、社長自ら明らかにしたように、リーマン・ショック時の赤字によって5年間(08~12年度)法人税を払っていなかった問題や下請け企業への単価切り下げ再開、16春闘では組合の3000円賃上げ要求に対し半額の1500円しか回答しなかったことなど、ばく大なもうけを社会に還元していないことへの労働者・国民の厳しい批判があります。

 豊田社長はインタビューで、「トヨタ、イコール儲けすぎ、トヨタ、イコール満額じゃないとダメだということはないでしょう?と。もう少し長い目で見てくれません?」などとのべています。

 特集では、トヨタの社会的責任にもっと切り込んでほしかったと思いました。

                ◇

 この記事は、4月9日にアップの予定でしたが、都合により前日にアップしました。
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その他 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2016/04/08 17:25
コメント
No title
雑誌の特集記事は企業がお金を払って載せて貰うものなのでネガティブな情報は書きません。
赤旗で共産党に不利な記事や意見が出ないのと同じ。
No title
東洋経済は、昔は、石橋湛山が主筆として健筆をふるい、影響力があったが、今は、単なる、二流経済誌。金出して買う価値もない。経済誌を備えている、ビジネス街の喫茶店で、読むのが一番。
TNGNって何

TNGAじゃなかったけ?
パナマ文書についてはだんまりですか?
やはり共産圏の指導者のほうが余程の守銭奴であることが露呈してしまうからなんでしょうか?

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