◎過労死と認めず トヨタ関連・三輪裁判

 夫の過労死を認めてほしい、とトヨタ自動車の関連会社で働く三輪敏博さん(死亡当時37歳)の妻が、厚労省労働基準監督署が労災と認めなかったことの取り消しを求めて名古屋地裁に訴えていた裁判で、同地裁は3月16日、これを認めない不当判決を出した。

 訴えていたのは三輪香織さん(39)。夫の敏博さんは、トヨタテクノクラフト(本社・東京、トヨタが100%出資の子会社)の関連会社、テー・エス・シー(同社の100%出資の子会社)のチームリーダーだった。

 敏博さんは、トヨタテクノクラフトの愛知工場(東海市)で働いていた。おもな仕事は、トヨタの救急車の防振ベッドの組立・架装だったが、連日、プリウスの試作現場へ応援に行くなど多忙をきわめていた。

 亡くなった2011年は、東日本大震災のばん回生産で、節電を理由にトヨタと関連会社は7~9月まで木金休み、土日出勤という変則勤務を実施した。敏博さんの生活リズムは大きく崩れ、うつ病も発症し、同年9月27日、自宅で虚血性心疾患で亡くなった。

三輪裁判1


 国の過労死認定基準は、亡くなる1カ月前の残業は「おおむね100時間」だが、厚労省側は85時間と算出。三輪さんは、サービス残業を含めて99時間と主張してきた。

 しかし、名古屋地裁の田中浩典裁判長は、厚労省側の算出を認め、「過重な労働とはいえない」とのべ、三輪さんの訴えを退けた。傍聴席に入れないほどの約50人の支援者からは怒りの声が出た。

三輪裁判2
(判決後、「このままでは終われない」と語る三輪香織さん)

 判決が出た後、弁護士会館で記者会見と報告集会が開かれた。三輪さんは、「このままでは終われない」とのべ、控訴することを検討する方向だ。夫がトヨタ堤工場で過労死して、同じ名古屋地裁で労災として認めさせた内野博子さんら支援者が不当判決への怒りをのべた。

 テー・エス・シーから三輪さんの証人が出ないなかでのたたかいだった。支援の声をもっとあげていく必要があると思った。
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過労死 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2016/03/19 11:48
コメント
85時間でも99時間でも過重な労働だと思います。

人それぞれ違うと思いますが、月20時間残業しただけでも体に大きな負担がかかります。

厚生労働省の過重労働ラインのガイドラインが80時間だとか100時間って労働者をなめてるとしか思えない。

どこの党も過重労働について疑問に思わないのは変です。
No title
単純な話で国会議員は国会の答弁で対応する官僚に
100時間や200時間の残業を強いていてかつ
それらの人員増を認めないからです。

厚生労働省は100時間以上の残業時間は当たり前で
タイムカードによる管理もしていないので有名。
だから「100時間?別にそんなの普通だよね?」
で済ませてしまう。
かつて残業70時間超えが続いた時があったけど、しんどいとは思わなかった。
理由は、この業務を終えた後、どう変化するかという楽しみがあったから。
残業は、時間ではなくモチベーションを高めてやれるかどうかがポイントなんだと思う。
やらされ感満点の業務だったら、月10時間程度の残業でも疲れるよ。

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