◎経団連「経労委報告」を読んで考えた② 内部留保活用に反論するが

 日本経団連の春闘対策方針、「2016年版 経営労働政策特別委員会報告」(「経労委報告」)で、経団連が反論に特別に力を入れているのが内部留保問題です。

 「わが国企業全体の内部留保が増加していることを捉えて、それを原資とした賃金引き上げを求める主張がある」という書き出しで、見開き2ページも費やしています。

 添付した表では、内部留保の大きな部分を占める「利益剰余金」の推移を掲載しています。トヨタ出身の奥田碩経団連会長が02春闘でトヨタ労組をベアゼロに抑えた年の利益剰余金は188・9兆円でした。それが14年には実に354・4兆円に2倍近くになっています。

 内部留保が激増していることを示していますが、「機械設備や国内外の子会社・関係会社の株式が含まれる投資有価証券などさまざまな形で保持されている」と使い古びた言い訳に終始しています。

 これが成り立たないことは、安倍政権の麻生太郎財務相兼副総理のたびたびの発言でも明らかです。2013年3月8日の衆院予算委員会基本的質疑で、日本共産党の笠井亮衆院議員の質問に対し、麻生財務相は、「共産党と自民党が一緒になって賃上げを、というのはたぶん歴史始まって以来ではないか。内部留保が賃金に回ると、そこから消費に回る。GDP(国内総生産)に占める個人消費の比率は極めて高い」と応じました。

 昨年10月16日の経済財政諮問会議では、榊原定征日本経団連会長ら民間4議員が「アベノミクスの第2ステージに向けて」との資料を提出。このなかで、「活用されていない内部留保を、人的投資、将来利益の源泉となる投資、取引先を含めた経営力強化に振り向けて好循環拡大を図るべき」とのべています。

 同会議に麻生財務相が提出した資料には、「現金・預金等」も14年で210兆2000億円までに積み上がっていることを示しています。内部留保は「機械設備…」などという議論はもはや通じず、内部留保活用論は、安倍政権内部や財界からも公然と出ています。

16年版 経労委報告 内部留保
(経労委報告では、利益剰余金が激増している表を掲載しています)

 「経労委報告」の利益剰余金の表では、企業規模別の内訳を掲載しています。資本金10億円以上の大企業は、日本には約500社あります。その総額は170・5兆円といいます。

 トヨタの利益剰余金は、15年3月期決算で15兆5919億円です。もちろんダントツの日本1ですが、トヨタ1社で500社のうちの9%も占めるという巨額なものです。

 トヨタは、16年3月期決算で過去最高の2兆8000億円の営業利益を上げる見通しです。仮に、昨年並みの6000円の賃上げを要求しても、6000円×12カ月×6万1335人(組合員数)=約43億円にすぎません。

 ばく大な内部留保を使うまでもなく6000円の賃上げは可能です。内部留保の一部を使えば万単位の賃上げも可能です。「経労委報告」の内部留保の反論は、もはや通じないものです。

             ◇

 この記事は、2月11日にアップする予定でしたが都合により9日にアップしました。
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16春闘 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2016/02/09 18:15
コメント
スバル(富士重工業株式会社)で働いている期間従業員です。
スバルは毎日1〜1.5の残業と月2回の休日出勤で長時間労働と過重労働状態です。
長時間労働と過重労働のせいで体力低下や免疫力低下によりインフルの感染者が40人を超えました。
また休憩時間が10分のはずが7分しかなく違法状態です。
期間従業員は出勤退勤を打刻するカードを配布されていないため会社はサービス残業と始業前の業務をさせているのを隠せている状態です。
期間従業員に有給を消化させません。
残業と休日出勤は強制で断ることもできない状態です。

できれば記事にしてください。
お願いします。
バカ?
自分で労基に行け。
No title
共産党は死人が出ないと記事にも問題にもしない
No title
新聞赤旗の販売をしてくれたり党員になってくれる組織には「内部留保削減反対」という共産党

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik14/2015-01-09/2015010901_07_1.html
「社会福祉法人の『内部留保』がいわれるが、将来の建て替えに備えてやむなくためているもの。経営は本当に大変だ」(岐阜)などの声も。

 山田副会長が、民医連加盟の社会福祉法人の「介護収益と利益」の実態を具体的に示し、「報酬を減らされると立ち行かなくなる現状だ」と話しました。

 要請に同席した日本共産党の小池晃参院議員は、「社会福祉法人に『内部留保』があるなどと言うが、一般企業のそれとは全く違う。大企業には法人税を減税する一方で、介護報酬を下げるのはおかしい」と指摘し、「プラス改定をすべきだ」とのべました。
No title
赤旗の販売先になったり求人広告を出して広告料を払ってくれたりする企業や団体に利益を誘導することも?

Wikiより
全日本民医連内、各地方の民医連内には歴史的経緯から年配の職員には日本共産党の党員も少なく無く、加盟医療機関内に同党支部(いわゆる職場支部)や有志後援会が組織されているケースもあり[3]、病院内の売店で同党の機関紙の「しんぶん赤旗」を販売していることや待合室に同紙が置かれていることもある[4]。同紙にはしばしば民医連に加入している医療機関等の求人広告が載せられている。全日本民医連会長鈴木篤は、「全日本民医連有志日本共産党後援会」代表世話人を努める[5]他、名誉会長高柳新は、日本共産党から参議院議員選挙に立候補の経験がある[6]。

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