◎三輪敏博さんの労災裁判 3月16日判決 (下)

 【提訴】
 2014年4月、過労死裁判を多数手掛けてきた弁護士を弁護人にたてて、遺族は「労災補償不支給の取り消し」を求めて名古屋地裁に提訴しました。以後、9回の口頭弁論があり、2015年9月9日に証人尋問があって、12月16日に結審しました。

 【裁判の争点と社会的意義】
 この裁判の争点は時間外労働が100時間程度と認められるのか否かであり、その点では複雑な争点はありません。しかし、時間外の休憩時間が本当にとれていたのか、打刻の時間外にも労働実態があったのではないか、など職場実態を裁判長が口頭弁論の進行のなかから、いかに判断するかが重要です。

 弁護人は結審での発言で、前回の法廷終了後も証人等に接触して労働実態を聞きだしたところでは、法廷の証言とは違うところもあるとしています。

 労災補償とは言いますが、労災賠償とは言いません。労災は不当な行為によって生じたものではないという前提があるからだと思います。だから、労災が起こっても必ずしも企業の過失責任が問われるものではないとも思います。なら、もう少し労災認定を積極的に行ったらいいのではないでしょうか。

 厚労省の認定基準に当てはまるから労災だ、そうでないから不認定だということなく、裁判所が労災と認めれば厚労省が新しい認定基準を決めるのだから、労災認定訴訟を損害賠償裁判ととらえず、労働者が人間らしい生活を守るための判決を期待しているとも弁護人は述べています。

三輪さん
(トヨタ総行動で訴える三輪香織さん=2015年2月11日)

 【過労死根絶を目指して】
 西三河では過労死や過労自死の裁判が目立つ異常な状態があります。昨年11月には過労死等防止対策推進法が発効しました。国、公共団体や企業に過労死防止対策を呼びかけるもので、過労死家族の会などが国会議員に働きかけて超党派で成立した法です。

 遺族の思いが法成立の原動力になったものです。今後、実効あるものとするにはいくたの乗り越えるべき問題点があることでしょう。広く国民に存在と理解を広める必要があります。

 【判決は2016年3月】
 判決は2016年3月16日(水)午後1時10分からと予定されています。勝訴を確信していますが、被告側がメンツのための控訴をしないことを切に願っています。

2015年12月23日
 三輪敏博さんの過労死認定を支援する会
事務局長 森下浩平
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過労死 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/12/26 08:27
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