◎その通り、見返りです

 毎日新聞(12月21日付夕刊)が、大企業の政治献金と法人税の関係に切り込んだ出色の特集を掲載しています。題して、「これって見返り? 自民党と大企業 法人税減税/政治献金再開」です。

 新聞には、大企業の広告が多数あり、スポンサーに物申すことは極めて難しいといわれています。特集では、「財界の『社会貢献』、実は『買収』」などと、政治献金の本質を突いています。

 まず、特集に掲載された自民党(国民政治協会)への献金額上位企業・団体を見て下さい。

 (1)日本自動車工業会    8040
 (2)石油連盟         8000
 (3)日本電機工業会     7700
 <4>トヨタ自動車      6440
 (5)日本鉄鋼連盟      6000
 <6>東レ          4000
 <6>キヤノン        4000
 (6)不動産協会       4000
 <9>住友化学       3600
(10)日産自動車       3500
<10>新日鉄住金      3500
(12)三菱重工業       3300
(13)野村ホールディングス  3200
(14)大和証券グループ本社 3000
<15>東芝          2850
(15)日立製作所       2850
(15)パナソニック      2850
(18)三菱商事        2600
(18)三井物産        2600
(20)ホンダ         2500
※2014年、単位は万円、<>数字は経団連会長を出した企業

 大企業トップは、トヨタの6440万円。2位は、現在の経団連会長会社の東レの4000万円ですが、トヨタはその1・6倍も出しています。毎年、ダントツのトップです。

トヨタ本社 (2)
(企業献金No1のトヨタ自動車の新旧本社)

 「毎日」の特集は、東レ出身の榊原定征経団連会長が、税制改正大綱で、法人税実効税率を現行の32・11%から29・97%に引き下げることを決めたことに対し、「歓迎する」とのコメントを出したことにふれています。

 そして、榊原会長が12月7日の記者会見で、「14年の自民党への企業・団体寄付は13年から約1割増加した。経団連としては、社会貢献活動の一環として政治寄付の実施を呼び掛けた。(増額は)呼び掛けに応じて、各社が自主的な判断で政治寄付を実施した結果だ」とのべたことについて識者のコメントをのせています。

 「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之神戸学院大法学部教授は、「本当に社会貢献の一環ならば、企業はホームページなどで宣伝するはず。でも、『政治献金にこれだけ出しました』と公開している企業は見たことはない」と語ります。

 確かに、トヨタのホームページでも見たことはありません。日本1なら、堂々と書くべきでしよう。

 立正大法学部の浦野広明客員教授(税理士)は、「企業が何かしらの見返りを期待して献金しているならば贈賄罪になりかねない。会社の利益にならないのに金を出すのは株主に対する背任になる可能性がある。どちらの事態もグレーな行為なのです」といいます。

 2人とも、「社会貢献というのは都合のいい主張であって実際は財界によるあからさまな買収政治なのです」と批判します。そうです、企業献金を出して、法人税を減税してもらうという見返り――“買収”なのです。

 しかも、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)、みずほFG、三井住友FGの3メガバンクが政治献金を再開しようとしています。銀行は、1990年代後半の金融危機で公的資金の投入を受けたことで、98年から政治献金を自粛したのに、再開に動き出したのです。

 その一方で、安倍政権は消費税を8%から10%へと引き上げる(17年4月)というのですから、働く者にとっては怒り心頭です。

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その他 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2015/12/24 09:04
コメント
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話題からずれて恐縮ですが、下記のサイトの記事、ブログ主さまは、どう思われますか?
http://toyokeizai.net/articles/-/97715
No title
共産党「(ドイツやフランスでは1企業で億単位の企業献金があるし企業HP記載も無いけど黙っとこ)」

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