◎2015東京モーターショーへ行った その④

 2015東京モーターショーは、11月8日に終わったが、会期中の入場者数は81万2500人で、前回(2013年)の約90%に終わった。最先端の燃料電池車や若者を意識したスポーツカー、未来のコンセプトカー、目前に来た自動運転車など話題が多かったが、入場者数は意外と伸びない。

コンセプトカー1


 今回の最大の目玉は、自動ブレーキなどの自動運転をもっと発展させ、“事故ゼロ、渋滞ゼロ”をかかげた自動運転だった。モーターショーの主催者、日本自動車工業会はモーターショーに合わせて、そのビジョンを発表した。
http://www.jama.or.jp/safe/automated_driving/pdf/vision.pdf

 それによると、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの年には、高速道路、自動車専用道における限定的な自動運転をめざすという。30年ころは普及拡大の年、50年ころは社会に定着している年というシナリオだ。

 日産自動車やマツダなどは、モーターショー会場でデモ走行を披露したというが、残念ながら見ることはできなかった。トヨタは、モーターショーを前にした10月、レクサスGSをベースにした車で、東京の高速道路での自動運転をメディアに公開した。

コンセプトカー3


 運転手がハンドルから手を離しても、他の車や車線を認識し、走行車線から追い抜き車線への変更、前の車との車間距離を保つことなどを自動で判断し、スムースに運転した。

 ここまで自動運転ができるようになったことは驚異である。科学技術の発展のすごさがわかる。普及には、インフラ整備が必要であり、また人命がかかった技術であり、絶対安全にまでには課題は山ほどある。

 自動車工業会のビジョンでは、年間57万件の交通事故、4113人の死者、渋滞でCO2の排出が30%増加する――など車社会の負の数字をあげ、自動運転でこれをゼロにするというビジョンをかかげる。

コンセプトカー4


 今や人々の暮らしに不可欠になった自動車。自動運転は、自動車メーカーに課せられた大きな課題だ。電機のトップメーカー、日立製作所は11月13日、自動運転車の試作車を発表した。

 自動運転の心臓部になるレーダーやセンサー、マイコンなどとそれらを動かすソフトウエアは、電機メーカーの最も得意とするところである。ばく大な自動運転市場で日立は世界シェア2割をねらうという。

コンセプトカー5


 この分野では、グーグルが先行している。トヨタのプリウスを使って走行実験をしている。産業、企業、国境を超えた激しい開発競争になりそうだ。

 研究者・技術者は、日夜、「1分1秒たりとも決してムダにしない」などといわれて秒単位で追われるかもしれない。そのことを想像すると、自動運転を手放しで喜んでばかりいられないのではないか、と考えた。

 (写真は、モーターショーで展示された各社のコンセプトカー)
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トヨタ車 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/11/17 08:14
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