◎2015東京モーターショーへ行った その③

 今回の東京モーターショーで、注目された1つがフォルクスワーゲン(VW)だ。ジーゼルエンジンの排ガス規制を逃れるために、試験の時だけには規制値が出るようにした不正なソフトウエアを組み込んでいた。

 意外にもVWのブースは、トヨタ並みに広い。批判を受けて縮小しているのかと思ったので少々驚きだった。スタッフに聞くと、ジーゼル車は展示していないという。

 展示してあったのは、ゴルフをベースにした小型SUVのティグアンや軽自動車の「cross up!」などだ。軽自動車といってもエンジンは999ccあるというが、スモールカーで日本のお家芸の軽自動車の市場をねらおうということか?

VW cross UP
(VWの「cross up!」)

 軽自動車は、トヨタグループのダイハツで生産し、トヨタブランドでも販売している(ピクシス)。もっとも4月からの軽自動車税の値上げで、ダイハツなど軽自動車メーカーは苦戦しているが。

 今年はトヨタが世界販売ナンバー1の座を、VWに明け渡すのではないかといわれてきたが、同社の排ガス不正で微妙になっている。ここ数年のVWの急拡大は驚くべきものであった。

 世界1を目前にしたなかでの9月にアメリカで発覚した不正。不正な車は、世界で1100万台におよぶという。不正の代償は、あまりにも大きい。ブランド価値の急落によるVW離れに加え、「リコール費用や各国当局の制裁金などで、今後5年で350億ユーロ(約4兆7600億円)規模の負担を強いられるとの見方が欧州の大手金融機関から出ている」(朝日新聞、10月23日)からだ。

VW ティグアン
(VWのティグアン)

 不正は、なぜおきたのか? VWの監査役経験者は、「監査役会ではトヨタなどの利益や投資計画と比べ、追い越すための議論を繰り返した」(同)という。VWは、世界1の座をねらうあまりに、不正を行っていたのだ。

 日本でも、東芝の粉飾決算、旭化成の子会社の杭打ち不正など企業犯罪が跡をたたない。東芝の歴代3社長は、会社から総額3億円の賠償を求められた。その元凶には、行き過ぎた競争があることは明らかだろう。VWのブースを回りながら考えさせられた。
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その他 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/11/13 09:22
コメント
2012年の「トヨタで生きる」の記事より
http://toyotaroudousya.blog135.fc2.com/blog-entry-574.html
熱効率的に優れたディーゼルエンジンが、国内の乗用車に搭載されなくなって久しいですが、欧州では50%を超える市場占有率があります。排出ガス規制の違い(CO2重視かNOx重視か)や燃料に対する国策の違いなどによって優位なエンジンが異なる典型です。

ユーザーの立場から言えば、購入価格も維持費も安くて環境にも優しい車が良いですよね。
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