◎時間管理をより柔軟なものへ 事務・技術職の働き方議論

 安倍政権は、9月末まで大幅延長した通常国会で、労働基準法を改悪して“残業代ゼロ”法案を成立させる予定でしたが、「戦争法」(安保法制)の成立を最優先させる安倍首相の強い意思で継続審議になりました。

 同時に、何時間働いても事前に決めた労働時間分しか賃金が支払われない「裁量労働制」を営業や管理業務にも拡大したり、出勤・退勤時間を自由に設定できるフレックスタイム制も、労働時間の清算期間を1カ月から3カ月に延長するなど労働時間制度の大幅な規制緩和をねらっています。

 こうした動きのなかで気になるのがトヨタ自動車の「事技職の働き方変革 労使検討委員会」の動きです。その第2回労使検討委員会が9月22日に開かれ、それを報告したトヨタ労組の評議会ニュースが職場に配布されました。

テクニカルセンターです
(裁量労働制で働く技術労働者が多いトヨタのテクニカルセンター)

 1回目では、会社側から、飛躍的な生産性向上を目指し、「1分1秒たりとも、決してムダにしない…極限の成果を追求する」という、めざすべき働き方が示されました。

 2回目で会社側からは、「時と場所に捉われない働き方を目指し、時間管理制度を、より柔軟なものへと見直しを図っていきたい」と提案がありました。具体的には裁量労働制やフレックスタイム制度について自宅での勤務やより自由度の高い制度へと見直しをはかるべく検討したいと主張しました。

 さらに、時間・場所に捉われずに働くために、「1分1秒たりとも、決してムダにしない」ために、スマホやVDIパソコンの活用は不可欠であり、TV会議システムやLync会議をこれまで以上に推進する必要があるとの考えを示しました。

 組合側は、これまでの長時間労働を前提とした働き方からの脱却や、組合アンケートをもとに、残業を多くしている人を高く評価する風土が一部に存在することの問題点などを指摘しました。

 安倍政権の残業代ゼロ法案には、トヨタ労組の上部団体の連合は強く反対し、「残業代ゼロより過労死ゼロ」を求めています。残業代ゼロ法案は、1日8時間労働制を崩し、長時間労働とただ働きを助長するものです。

 こうした安倍政権の動きと、「時と場所に捉われない働き方」「時間管理制度をより柔軟なものへ」というトヨタの主張とはどう関係しているのでしょうか? 今後の議論の行方に注目したいと思います。
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職場は今 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/10/24 10:35
コメント
No title
本社の友人に聞きましたが、今でもメンタルヘルスにかかる人が多いと言ってました。特に部・課長に多いと言ってましたが、本当でしょうか。

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