◎沖縄 経済界と翁長知事

 沖縄県の翁長雄志知事は9月14日、安倍政権が新基地を建設しようとしている名護市辺野古の海の埋め立て承認の取り消しに入ることを正式に表明しました。新基地は、老朽化した普天間基地に代わるものです。

 安倍政権が1カ月の集中的協議期間が終わるやいなや、ボーリング調査を開始したことを指摘し、「(集中協議期間で首相らに)言葉を尽しても聞く耳をもたない」と批判しました。

翁長知事 20150914
(辺野古の海の埋め立ての取り消しの手続きに入ったと記者会見する沖縄県の翁長知事=9月14日、NHKから)

 日経新聞(同日付夕刊)は、「知事決断の背景 地元経済界 反対強まる」との記事を掲載しました。このなかで、埋め立てを承認した仲井真弘多・前知事を支えてきた地元有力企業の経営者たちが、「基地は沖縄経済発展の最大の阻害要因」として、昨年11月の知事選で、翁長氏の支持に回ったことをあげています。

 具体的には、ホテル大手のかりゆしグループ、小売りや建設などを手掛ける金秀グループなどをあげています。また、今年8月には、建設会社「照正組」の社長で、県商工会連合会会長などを歴任した照屋義実氏が県の政策参与に就任したことをあげています。

 日経の記事を読みながら、この8月の沖縄旅行で考えたことを思い出しました。名護市の隣の恩納村のペンションで泊まった時のことです。早朝、5分歩いて浜辺に行きました。

辺野古の海
(辺野古の美しい海)

 辺野古の海に劣らず、海水は澄んでいます。突然、空に轟音が響きます。こんな朝から戦闘機です。昨晩、ペンションの主人は、「裏山で時々、実弾演習の音がしますよ」と語っていました。ペンションは、米軍のキャンプ・ハンセンに隣接していたのです。

 恩納村の海岸を車で走りました。巨大ホテルやペンションなどが立ち並んでいます。翁長知事は、観光立県をめざしています。基地収入は、わずか4・9%しかありません。観光客は2ケタ前後で増え続け、昨年は700万人を突破しました。

 沖縄経済界の人々が、「基地は沖縄経済発展の最大の阻害要因」と考えていることが痛いようにわかりました。先の日経新聞は、前知事が埋め立て承認をする直前の2013年末に安倍首相が、毎年3000億円台の沖縄振興計画(12~21年度)を示し、「いい正月になる」とのべたことを取りあげています。

 沖縄の観光業の経営者は、「『沖縄人は金さえもらえば基地を受け入れる』という誤ったメッセージが全国に発信されてしまった。ウチナンチュー(沖縄人)が最も大切にしている誇りが汚されたことが立ち上がる契機になった」と語っていると伝えています。

 保守、革新、労働界、経済界などの枠を超えてウチナンチューは団結しており、その力に翁長知事は後押しされているのです。金に屈しない、ウチナンチューの誇りを安倍首相はわかっているのでしょうか?

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戦争と平和 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2015/09/15 10:52
コメント
No title
お金に屈しないなら那覇空港の埋め立て拡張に
誰1人として反対しないなんて現状は無いよ。

「辺野古の美しい海は守るけど那覇の美しい海は埋め立てよう!」
沖縄県民はお金のためなら自然破壊なんて気にしない。
No title
空港と軍事基地は違うよ。しかも米軍の。
No title
残念ながら翁長知事自身が那覇と辺野古で二重基準は認めないと言ってしまってるんだ。

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