◎富裕層の所得は株が中心――トヨタシンポジウムから⑤

 このシリーズの前回の記事で、「日本の配当、株式譲渡の税率が極めて低い」ことを明らかにしました。コメントで、「資産の80%は株で所持しているから、配当金や税率はありがたい」というのをいただきました。

 第31回トヨタシンポジウム(5月16日開催)で、講演した税財政問題研究者の垣内亮氏の作成した次のパワーポイントの表を見て、どう考えられますか?

30 富裕層の所得は株が中心


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 2013年の申告納税者について、その所得のうちで株式譲渡所得がどのくらいを占めているかを示したグラフ(青線のグラフ)です。

 低所得者では、株式譲渡所得は1%前後しかありません。給与をはじめとした、働いて得た所得がほとんどです。所得1億円程度でも株式譲渡所得は10%くらいです。

 ところが、それ以上の富裕層になると、所得の大半が株式譲渡所得になっています。この部分の税率が低いために、先ほど示した税負担率(6月28日アップの表)をもう1度示すと(赤線のグラフ)――。ほら、このように、富裕層の税負担率が低くなってしまうのです。
……

 トヨタ自動車の社員の平均年間給与は、848万円(15年3月期の有価証券報告書)です。青いグラフを見ると株の所得は、年間給与の2~3%程度にすぎないでしょう。

 ここで問題にしているのは、少なくとも1億円以上になると、急激に所得は株が中心になり、所得税負担率が下がるということです。富裕層ほど、税負担率が少ないということです。
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トヨタシンポ・総行動 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/07/03 16:27
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