◎王手飛車取りした志位委員長

 日本共産党の志位和夫委員長が、党首討論で安倍首相(5月20日)と「ポツダム宣言」についてやりとりしたことが大きな反響を呼んでいます。5月22日の朝日新聞の「天声人語」も取り上げています。

 「天声人語」は、松井孝治慶応大教授のフェイスブックを引用しながら書いています。松井氏は、東大在学中、国家公務員上級職試験に1位で合格し、経済産業省に入省したエリート官僚。民主党参院議員(2期)を務め、官房副長官などを経験しました。

天声人語 党首討論


 松井氏は、党首討論について、「まさに志位氏の術数にはまり恰(あたか)も王手飛車取りに遭った如(ごと)き感がある」と評価しています。松井氏は官僚時代、首相官邸に勤務し、志位委員長ら国会議員の“質問取り”の仕事をしていました。

 “質問取り”とは、何を質問するのかを事前に聞きだし、首相の答弁の準備をしておくものです。松井氏は、「僕のひそかな楽しみは、その志位氏の質問の狙いを、『質問取り』で焙(あぶ)り出せるかにあった」とフェイスブックに書いています。

松井孝治 フェイスブック


 志位委員長は党首討論で、「ポツダム宣言」の第6項、第8項を引用し、日本の戦争は、「世界征服」のための戦争、侵略戦争だったと規定していると指摘。「この認識をお認めにならないのですか」と安倍首相にたずねました。

 ところが安倍首相は、“志位委員長の術数にはまり”(松井氏)、「私はまだ、その部分をつまびらかに読んでおりませんので、承知はしておりませんから、いまここで直ちにそれに対して論評することは差し控えたい」とのべたのです。

 侵略戦争と認めず、「戦後体制(レジーム)からの脱却」を唱える安倍首相が、戦後の日本政治の出発点であった「ポツダム宣言」を、「つまびらかに読んでおりません」とのべたのです。傍聴していた国会議員は驚き、議場にざわめきが広がりました。

 松井氏は、「他の二人の野党党首(民主党、維新の党)を圧倒していた」とフェイスブックにつづっています。次がそのアドレスです。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1630450053835851&id=100006126152789
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戦争と平和 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2015/05/22 17:49
コメント
この程度のことで勝った気でいるなんて
小さいなぁ
No title
私はこちらの説を信じています。
http://www.nikkei.com/article/DGXDZO40250830X00C12A4MZA001/

ルーズベルトが諸悪の根源かと。
No title
この程度? ポッダム宣言は、戦後の世界の国際秩序のもとになったんですよ。ポッダム宣言を読んでいないとは、世界の政治家から見たら驚くべきことです。大きな話を小さいとしかとらえられない方が、小さいですね。
No title
 志位委員長が「間違った戦争か」と安倍首相にたずねたことに対し、一部から「正しい戦争」「不正義の戦争」があるのか、戦争はすべて悪であるとの論調、批判をする向きがあります。
 それは、第2次世界大戦の意味――ヒトラーや東条英機、ムッソリーニなどのファシストとアメリカやイギリス、旧ソ連などの連合国がたたかったことを無視する暴論です。戦争がすべて悪との立場なら、ヒットラーとのたたかいはすべきではなかったということになります。
 そうしたら、今日の世界はヒットラーらに「世界征服」(ポッダム宣言)され、ファシズムの世界になっていたでしょう。ルーズベルトのあれこれの言動を見るのではなく、ファシズムとたたかった世界の人々の大きな動きのなかでとらえないと、本質は見えなくなるのではないでしょうか。
ポツダム宣言を本当に読んでいないのは誰でしょうか。私は志位氏だと考えています。ということで、ポツダム宣言全文は皆さんも読んで欲しい。

ここで問題になっているのが"4条"と"6条"なぜだか"8条"ですね。ここは客観性を保つために訳はwikiを参照させてください。

日本語訳
4.日本が、無分別な打算により自国を滅亡の淵に追い詰めた軍国主義者の指導を引き続き受けるか、それとも理性の道を歩むかを選ぶべき時が到来したのだ。

6.日本国民を欺いて世界征服に乗り出す過ちを犯させた勢力を除去する。無責任な軍国主義が世界から駆逐されるまでは、平和と安全と正義の新秩序も現れ得ないからである。

8.カイロ宣言の条項は履行されるべきであり、又日本国の主権は本州、北海道、九州及び四国ならびに我々の決定する諸小島に限られなければならない。

それでは志位発言を抜き出してみましょう。

「過去の戦争が間違っていたのか正しいのか、善悪の判断を聞いている。ポツダム宣言では、日本の戦争を"6条に、世界征服のための戦争だった"、"8条に、侵略である"とあり、"間違った戦争だ"と示されている。総理はこの認識をお認めにならないのか?」

「"認める"とおっしゃらない。これは非常に重要な発言。戦後の国際秩序は日独伊の戦争が侵略戦争だったという判断のもとに成り立っている」として、集団的自衛権によって戦争に参加することになるが「過去の日本の戦争の善悪を判断できないのなら、米国の戦争の善悪の判断が総理にできるのか」

このように安倍首相に迫ったんですね。まず、真っ先に気がつくのは8条に侵略なんて事は一言も書かれていない。というより、ポツダム宣言自体に侵略なんて書いていない。この時点で、ポツダム宣言宣言を読んだ事がある人は「そんな事書いてあったっけ?」ってなるでしょうに。ですから安倍首相は「詳らかに読んでいない」と志位氏を慮ってくれたんですよ。

次に6条、いえ、この宣言がいう一番大切なのは日本人に対する糺弾ではなく、世界征服に向かわせた勢力や権力の排除である事です。メインテーマは日本に対して「お前の仕掛けた戦争は世界征服だろ?それを認めろや!」と言っているのではなく、「この戦争を起こした中心的人物や勢力を排除しなさい!」というものなんですね。

次いでに志位氏は英文も読めない方のようなので、もう少し細かく6条を解説しますが、この条文は戦争の"目的"が世界征服であるとは書いていません。世界征服に乗り出しましたが、それは結果であり、その経緯、目的は述べていないんですね。

当たり前です。そんな戦争に至る経緯なんて書けるはずもないですし、戦争を仕向けたアメリカ本人が「アメリカの思惑通り戦争を開始した」なんて書くはずもないでしょう。ですから「世界征服のための戦争」という時点で、志位氏はポツダム宣言を読んでいません。


志位氏は、日本が世界征服を目的とした戦争を起こしたと本当にそう考えているのでしょうか?そうであれば政治家として、その証拠を提示して欲しいものです。

そして、当たり前の事ですが、戦争の善悪は戦勝国が決めます。アメリカの戦争の善悪は安倍首相が決める事ではないんですね。そんな事も分からないんですね。



Defining Terms for Japanese Surrender
Issued, at Potsdam, July 26, 1945

1.We-the President of the United States, the President of the National Government of the Republic of China, and the Prime Minister of Great Britain, representing the hundreds of millions of our countrymen, have conferred and agree that Japan shall be given an opportunity to end this war.

2.The prodigious land, sea and air forces of the United States, the British Empire and of China, many times reinforced by their armies and air fleets from the west, are poised to strike the final blows upon Japan. This military power is sustained and inspired by the determination of all the Allied Nations to prosecute the war against Japan until she ceases to resist.

3.The result of the futile and senseless German resistance to the might of the aroused free peoples of the world stands forth in awful clarity as an example to the people of Japan. The might that now converges on Japan is immeasurably greater than that which, when applied to the resisting Nazis, necessarily laid waste to the lands, the industry and the method of life of the whole German people. The full application of our military power, backed by our resolve, will mean the inevitable and complete destruction of the Japanese armed forces and just as inevitably the utter devastation of the Japanese homeland.

4.The time has come for Japan to decide whether she will continue to be controlled by those self-willed militaristic advisers whose unintelligent calculations have brought the Empire of Japan to the threshold of annihilation, or whether she will follow the path of reason.

5.Following are our terms. We will not deviate from them. There are no alternatives. We shall brook no delay.

6.There must be eliminated for all time the authority and influence of those who have deceived and misled the people of Japan into embarking on world conquest, for we insist that a new order of peace, security and justice will be impossible until irresponsible militarism is driven from the world.

7.Until such a new order is established and until there is convincing proof that Japan's war-making power is destroyed, points in Japanese territory to be designated by the Allies shall be occupied to secure the achievement of the basic objectives we are here setting forth.

8.The terms of the Cairo Declaration shall be carried out and Japanese sovereignty shall be limited to the islands of Honshu, Hokkaido, Kyushu, Shikoku and such minor islands as we determine.

9.The Japanese military forces, after being completely disarmed, shall be permitted to return to their homes with the opportunity to lead peaceful and productive lives.

10.We do not intend that the Japanese shall be enslaved as a race or destroyed as a nation, but stern justice shall be meted out to all war criminals, including those who have visited cruelties upon our prisoners. The Japanese Government shall remove all obstacles to the revival and strengthening of democratic tendencies among the Japanese people. Freedom of speech, of religion, and of thought, as well as respect for the fundamental human rights shall be established.

11.Japan shall be permitted to maintain such industries as will sustain her economy and permit the exaction of just reparations in kind, but not those which would enable her to re-arm for war. To this end, access to, as distinguished from control of, raw materials shall be permitted. Eventual Japanese participation in world trade relations shall be permitted.

12.The occupying forces of the Allies shall be withdrawn from Japan as soon as these objectives have been accomplished and there has been established in accordance with the freely expressed will of the Japanese people a peacefully inclined and responsible government.

13.We call upon the government of Japan to proclaim now the unconditional surrender of all Japanese armed forces, and to provide proper and adequate assurances of their good faith in such action. The alternative for Japan is prompt and utter destruction.

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