◎トヨタの15年3月期決算を考える ②利益増は円安と原価改善

 トヨタ自動車は、2015年3月期決算で、日本1の2兆7505億円の営業利益をあげました。3年連続で過去最高益を更新するというすさまじさです。

 1年前より4584億円(20・0%増)も増やしました。過去最高というマツダの営業利益(2029億円)より、トヨタが1年間で増やした利益が多いといいますから、いかに儲けているかを示しています。

 しかし、利益増の中身を見ると、円安などの「為替変動の影響」で2800億円増、「原価改善の努力」で2800億円増の一方、販売台数減(14万4000台)など「販売面の影響」では、逆に700億円のマイナスになっているのです。

 つまり、円安や原価改善がなかったら営業利益は減っていたことになります。ドルは、前期の100円から110円へと10円の円安になったことから、3800億円を稼ぎました。

 販売台数減で大きかったのは、日本国内です。21万1000台減りました。昨年4月の消費税増税で販売台数が急減したからです。

トヨタ15年3月期 増減
(トヨタの2015年3月期決算発表プレゼン資料から)

 利益増の柱のもう1つが「原価改善の努力」です。豊田章男社長は、決算発表のあいさつの冒頭で次のようにのべました。

……
 今回の決算は、1秒単位、1円単位での生産性の向上に必死で取り組む生産現場や、いいクルマづくりの思いをこめて黙々と図面に向かう開発メンバーなど、現場の一人ひとりの努力の積み重ねの結果でもあると思っております。彼らの頑張りにも改めて敬意を表したいと思います。
……

 「1秒単位、1円単位で」原価改善に努める生産現場の社員や開発現場で図面に向かう技術系の社員に異例ともいえるような敬意を払ったのです。

 さすがに、2兆7000億円もの営業利益をあげるために、トヨタは下請け単価の切り下げを見送ったといいます。14年度下期(14年10月~15年3月)の取引分については、約450社の1次取引先に対し、半年ごとに平均1~1・5%程度の切り下げをしていたのを見送ったというのです(日経新聞、15年1月31日付)。

 それでも2800億円の原価改善を成し遂げたトヨタ。原価改善には、労働者のQCサークル活動、創意くふう活動などもふくまれています。リーマン・ショック時は、原価改善額はゼロでしたが、この6年間の累積で1兆8700億円の巨額にのぼります。

  【トヨタの原価改善額】
 2009年3月期    0億円
 2010年    5200億円
 2011年    1800億円
 2012年    1500億円
 2013年    4500億円
 2014年    2900億円
 2015年    2800億円

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決算・経営計画 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2015/05/12 10:55
コメント
緊急車両用スペースに停めたのは事実なんですね。
No title
大阪駅前では停めていません。消防署も認めています。 管理人
停めてました。
共産党が言い訳してるところも報道されてます。
No title
これって、下請けいじめのい成果じゃないの?

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