◎トヨタの15春闘 賃上げ4000円を回答

 トヨタ自動労組など金属労協(JCM)に加わる労働組合の15春闘は、会社側が3月18日、いっせいに回答を示しました。

 賃上げ(ベア)では、トヨタは労組が要求していた6000円の6割強にあたる4000円を回答しましたが、組合員が願っていた満額に届きませんでした。6年ぶりの有額回答になった昨年の2700円に続くものです。

 定昇分にあたる賃金制度維持分の7300円を加えると1万1300円になります。

50 JCM トヨタ回答
(金属労協本部=東京=のボードに書き込まれるトヨタの賃上げ回答。定昇込みで1万1300円)

 年間一時金は、要求の6・8カ月(約246万円)の満額回答でした。昨年と同じ月数(約244万円)になります。

 賃上げの要求根拠は、EX級、技能4等級、技能職の賃金35万7030円でした。

 また、組合員である2年目のシニア期間従業員と非組合員の期間従業員の日給を300円引き上げることを求め、満額回答になりました。昨年の回答(200円)に続くものです。

 トヨタの3月期決算(連結)は、過去最高の2兆7000億円の営業利益をあげる見通しです。もちろん、日本企業でダントツの利益です。内部留保も、その大きな部分を占める利益剰余金は14年3月期決算の連結で14兆1162億円もありました。

 会社のばく大な利益からみると、昨年の回答を上回ったとはいえ、生活実態からいって組合員が納得できるものでしょうか。要求自体が消費税増税をふくむ物価上昇分に届かないものでした。

 4000円では、実質賃金は下がることになります。すでに日本の賃金は、19カ月連続で実質賃金を割り込んでおり、生活を最低維持するには問題を残した春闘になりました。

 豊田章男社長ら会社幹部は、労使協議会で国際競争力を前面に主張し、「1000円+α」程度に抑えようとし、「6000円という要求は身の丈を大きく上回るもの」などとのべて、満額回答を抑え込みました。

 他の自動車各社では、日産自動車が5000円(平均賃金改定原資として1万1000円)、ホンダが3400円、三菱自工が2000円、富士重工が3300円、日野自動車が3000円でした。

 電機では、日立製作所や東芝、三菱電機などの組合が、トヨタ労組と並ぶ6000円の賃上げ要求を求めていましたが、会社側は3000円を回答しました。

 新日鉄住金や三菱重工などでつくる基幹労連は、賃上げ要求は2年に1回のために、今回は要求しませんでした。
スポンサーサイト
トヨタ 15春闘 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/03/18 17:27
コメント
トヨタグループの非正規労働者で、今回賃上げになったのは、トヨタ自動車だけですね。他のトヨタグループ企業は、非正規労働者に対しては賃金据え置き、若しくは「努力する」という回答ですよね。

マスコミはトヨタ自動車が非正規労働者の賃上げを実施したことで、トヨタグループ全体の非正規労働者の賃上げが実現したように報道してますが、この情報操作は何なのでしょうか。

あと、同じ期間従業員の間でも格差がありませんか?不本意にも常昼部署に配属された期間従業員の待遇の悪さを是正できないものでしょうか。聞く話しによると、他工場の期間従業員と比べ、給与は3〜10万円程度安いですし、それでライン作業の激務と、決して良いとは言えない職場の人間関係とのことで、かなり悩んでる様子ですよ。会社側からは金銭面よりも精神論を悟られて、再契約するように強く説得されているようです。

管理者のみに表示