◎労務費は年200億円増にすぎない 第2回労使協

 トヨタ自動車の15春闘第2回労使協議会が3月4日、開かれました。組合の賃上げ6000円、一時金年6・8カ月(248万円)の要求に対し、会社側は国際競争力や関連・下請け会社との「一体感」などをあげて、「到底困難」との立場に終始しました。

 組合の「評議会ニュース」によると、会社側は、豊田章男社長が主張する「意思ある踊り場」(「1000万台を超えても成長し続けるために、あえて立ち止まるという意味=豊田社長、「日経ビジネス」14年6月30日号」)にくり返し言及しました。

 また、経営戦略の「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー=車種ごとの開発を改め、ユニットごとに開発して共通化するなどして原価低減をめざす=)」や「RR-CI」(「良品・廉価・コスト・イノベーション」の頭文字からとった原価低減)などにふれ、関連・下請けと一体となった競争力強化が必要だと主張しました。

 組合側は、燃料電池車・ミライの組立ては、13人という少人数で、手作業で行っており、そうした技能を職場に持ち帰ったり、新興国への支援につなげていくこと、新日鉄・住金名古屋製鉄所が出した黒煙で、約2万2000台に付いた直径1ミリ程度のスス落とし作業を、昨年の猛暑のなかでやりぬいたことなど、組合員の頑張り・努力を主張しました。

ミライ 工程
(ミライの生産工程=トヨタが公開した画像から)

 また、サイクルタイムの短縮など、「1秒・1円にこだわる改善」などに懸命に努力しているとのべました。

 会社側は、賃上げ6000円に定昇にあたる賃金制度維持分(7300円)を合わせた1万3300円の要求は、「賞与、超過勤務手当、法定福利費への影響を含めると、労務費は年間200億円増加」するなどとして、「組合要求にそのまま応えることは到底困難」などとはねのけました。

 トヨタの3月期決算の営業利益見通し(連結)は、2兆7000億円です。内部留保の大きな部分を占める利益剰余金は14兆円を超えます。日本の大企業で突出した利益であり、200億円の労務費はわずかなものです。

 しかも、株主に対しては14年度の中間決算(14年4~9月)で、中間配当を1株75円(総額2379億円)と決めています。前年の65円(総額2059億円)より10円(15%増)増やしています。

 組合の賃上げ要求は、執行部自身が「6000円は2%に満たない」というささやかなものです。それに対し、株主にはドーンと配当を増やしています。組合員の頑張り・努力に会社は誠実に応えるために、賃上げ、一時金とも満額回答すべきでしょう。

 次回の第3回労使協議会は3月11日、回答は3月18日です。
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トヨタ 15春闘 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/03/06 11:12
コメント
賃金と配当金を比べられてもなぁ。
配当金は、業績が悪ければダウンするし、無配の可能性だってあるんだしね。

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