◎富裕層と貧困層が増大し、中間層はやせ細っている

 日本の富裕層は122万世帯、純金融資産総額は272兆円――野村総研(NRI)が11月28日に発表した富裕層調査で、アベノミクスのなかで富裕層が増大していることが浮き彫りになりました。

 日本共産党は来年1月に開く第27回大会の決議案で、次のように指摘しています。

 「超富裕層がますます富み、国民全体の所得が低下するなかで中間層が疲弊し、貧困層が増大する――これが現在の日本社会の姿である。貧困は、特別な事情でなく、倒産、失業、リストラ、病気、親や家族の介護などで職を失えば、誰もが貧困に陥ってもおかしくない。『板子一枚下は地獄』。そうした社会に陥っている」

直し 野村総研 富裕層


 野村総研の調査は、この指摘を裏付けるものです。調査によると―。

 「2013年の世帯数と比較すると、富裕層は20・0%、超富裕層は35・2%増加し、両者を合わせると20・9%増えました。NRIが同様の方法で推計を行ってきた2000年以降、ピークであった2013年の合計世帯数100・7万世帯を、約21万世帯上回っています」

 富裕層が増大している原因として、「安倍政権下の経済政策(いわゆるアベノミクス)による株価上昇がこの期間続いたため、もともと富裕層および超富裕層の人々の保有資産が拡大したことに加え、金融資産を運用(投資)している準富裕層の一部が富裕層に移行したためと考えられます」と指摘しています。

 日本共産党は大会決議案で、日本の格差問題について、「〝富裕層への富の集中〟、〝中間層の疲弊〟、〝貧困層の拡大〟」にあると分析し、「4つの改革」を提案しています。

 第1は、「税金の集め方の改革」で、「能力に応じて負担する、公正・公平な税制」にすること。このなかでは、「富裕層の所得の多くを占める株取引に対する税率が低くなっている結果、所得1億円程度を超えると逆に税負担率が下がってしまう。大株主優遇の不公平税制をあらため、富裕層に応分の負担を求める。所得税の累進を強化する」などを提案しています。

 第2は、「税金の使い方の改革」で、「社会保障、若者、子育て中心の予算」にすること。第3は、「働き方の改革」で、「8時間働けばふつうに暮らせる社会」にすること。第4は、「産業構造の改革」で、「大企業と中小企業、大都市と地方などの格差を是正」すること――です。

 詳細は、大会決議案の第3章の15項「格差と貧困をただす経済民主主義の改革を」を、次のアドレスで見てください。
http://www.jcp.or.jp/web_jcp/html/26th-7chuso/27taikai-ketsugi-an.html
           

 ◇

 この記事は、12月1日にアップする予定でしたが、都合により前日にアップしました。
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その他 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2016/11/30 20:24

◎ハイブリッド車の寿命?

 日経新聞の元記者が書いた、「加速する『脱内燃機関』の動きと『ハイブリッド車』の寿命」という記事を読んでドキッとした。ハイブリッド車(HV)に寿命があるというのだ。

 市販のハイブリッド車では、トヨタがプリウスで先駆け、日本では大衆車となった。しかし、日本自動車工業会の推計では、15年度でHVの割合は7%程度という。全世界ではごくわずかで、圧倒的にはガソリンなどで走る内燃機関車だ。

 トヨタは、次世代車を電気自動車(EV)と位置付けず、燃料電池車(FCV)のミライを世界でいち早く市販した。ところが、EVを開発する社内ベンチャーを12月に発足することを明らかにした。

 次世代車をめぐって、これまでの戦略を転換させたのだ。そうしたなかでの今回の記事は、元日経記者のシャーナリスト・大西康之氏が「新潮社フォーサイト」に掲載したもので、「ハフィントンポスト日本版」が転載している。

4代目プリウス
(4代目プリウス)

 それによると、ドイツの連邦参議院は9月末に、「2030年までに、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関を搭載した新車の販売禁止」を求める決議を採択したという。

 記事は、電池の急激な技術進歩でアメリカのベンチャー企業、テスラがEVの普及をねらってガソリン車と対抗できる価格のEVを販売するという。確かに、HVはガソリンと電気の両方のいいとこどりをしているが、あくまでもEVやFCVへの橋渡しとなる中間技術だ。記事は、最後にこう締めくくっている。

 「2020年の東京オリンピック――。電気自動車が珍しくなくなっているであろう海外から来た人々は、その時点でもまだハイブリッド車と軽自動車が幅を利かせている日本を見てなんと思うだろうか」

 記事は、次のアドレスで読める。
http://www.huffingtonpost.jp/foresight/hybrid-internal-combustion-engine_b_13273328.html?ncid=tweetlnkjphpmg00000001
決算・経営計画 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/11/30 10:07

◎日本共産党豊田市後援会が総会 野菜のバザーも

 日本共産党豊田市後援会総会が10月27日(日)、市内で開かれた。各地域後援会や各層後援会の代表らが参加した。1年間の活動報告と安倍首相が年明けにも解散をねらっていると取りざたされるなかで、衆院選挙で勝利をめざす活動について熱い議論が交わされた。

 豊田市在住のもとむら伸子衆院議員が45分にわたり国会情勢を報告した。安倍政権と自民党、公明党は、トランプ次期大統領がTPP(環太平洋連携協定)から撤退すると表明するなかでも、衆院に続いて参院でも強行するために国会会期を延長したことや「年金カット法案」も衆院委で強行採決するなど暴走し続ける実態をわかりやすく語った。

 日本共産党は来年1月に第27回大会を開く。大会決議案が発表され、夏の参院選で戦後初めての野党共闘が実現して大きな成果をあげたことに続いて、衆院選挙でも野党共闘をさらにすすめて「野党連合政権」をつくろうと呼びかけている。

 読売新聞(11月27日付)は、14年衆院選の得票をもとに野党統一が実現した場合、全295選挙区のうち59選挙区で野党が逆転し、自民党、公明党は3分の2を割るという試算をしている。

豊田市後援会総会
(日本共産党豊田市後援会総会で国会情勢を報告する、もとむら伸子衆院議員=11月27日)

 もとむら議員は、市民と野党の共闘で「野党連合政権」をつくるためには、「日本共産党の力を大きくすることです」と強調した。そのために豊田市でも党員や「しんぶん赤旗」の読者を増やす「大運動」に全力をあげている。

 各後援会からは、市民運動と結びついて生み出された大きな変化の経験がたくさん報告された。安倍政権を終わらせるためにも大きな頑張り時だということを確認した。

 総会に先だって後援会員が作った野菜のバザーが行われ、大好評だった。安い!
日本共産党 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2016/11/29 09:03

◎菅原文太が愛したラーメンとぎょうざ

 また、NHKのサラメシの話題です。11月17日に俳優の故・菅原文太が愛した味が登場しました。東京・荻窪の中国料理店のラーメンとぎょうざでした。

 この番組に登場する有名人は、庶民では入れないような高級レストランが結構多いのですが、下町の普通の中華料理店の、しかもラーメンとぎょうざというのには驚きました。

 同時に、さすがは菅原文太だと感心しました。店主がつくる特製のだしは、かつお節、羅臼の昆布、日高昆布、貝の小柱、煮干し、干ししいたけなどでつくったものです。

 800円程度のラーメンですが、菅原文太は特製だしに舌鼓を打ったのでしょう。店主は、菅原文太が来ると、来客たちは彼が食べ終わるまでいたといいます。いい話です。

サラメシ 菅原文太
(故・菅原文太が愛したラーメンとぎょうざ=NHKの「サラメシ」から)

 菅原文太が亡くなって、今日11月28日で2年になりました。彼が沖縄知事選(2014年)で、翁長雄志さんを応援した演説(11月1日)は文字通りの遺言だったことを、このブログ「トヨタで生きる」(15年1月1日アップ)で紹介しました。

 彼は翁長さんを前に訴えました。「政治の役割はふたつあります。ひとつは、国民を飢えさせないこと、安全な食べ物を食べさせること。もう一つは、これが最も大事です。絶対に戦争をしないこと!」

 名演説として今も語り継がれている菅原文太の訴え。それから1カ月もたたないうちに亡くなったのです。声を振り絞るようにして、「絶対に戦争をしないこと!」と訴えたのが絶対に忘れられません。

菅原さんの名演説は、今もユーチューブで見ることができます。もう一度、見てみてみませんか。
 https://www.youtube.com/watch?v=8PFTMiaHXAc

未分類 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2016/11/28 05:22

◎原寸大のポスター 「C-HR」

 昨日、このブログ「トヨタで生きる」で吉村昭の超短編小説「鰭紙」を紹介したが、トヨタと何の関係がある? との疑問が出たかもしれないが、大ありである。

 12月にトヨタ自動車が発売する小型SUV「C-HR」。デーラーで先行商談予約をしているという。先日、デーラーで現在乗っている車の点検を受けた際、聞いてみた。営業マンはにこにこ顔だった。

 「ところで『C-HR』って、なんの略ですか?」と聞くと、「compact high rider」だという。こうした車を運転するドライバーをくすぐろうというのか?

 確かに、これまでのトヨタにはない、とがった鋭角的なデザインだ。数日前、名鉄名古屋駅の構内に原寸大と銘打った「C-HR」のでかいポスターが貼ってあったのには驚いた。

c-hr ポスター


 4代目プリウスの売れ行きが落ちているから、「C-HR」にかける意気込みを感じさせる。ネットでも「トヨタ新型SUV『C-HR』市販モデル全最新情報!発売日と価格、燃費予想も!」という文字が踊っている。
http://car-moby.jp/15548

 価格予想は、上記の「MOBY」によると、ガソリン車で240万円からで、ハイブリッド車は270万円からになるという。

 営業マンに聞くと、SUVは原油安になってアメリカで好調なことや日本でも若者だけでなく中高年にも人気だという。若いころにはスポーツ車に手が届かなかった世代が興味を持ち始めているという。

 確かにハリアーなどの大型SUVに比べれば、「C-HR」はコンパクトで中高年にも扱いやすそうだ。昨年秋の東京モーターショーで、実車が展示してあり、デザインに感心したことを覚えている。

 プリウスの販売が減少しているなか、「C-HR」は救世主となれるのか? もうすぐデーラーに展示される。一度、この手でとがったデザインに触れてみたいものだ。

 ところで、この「C-HR」は、コンパクトカー専門のトヨタ東日本の岩手工場(岩手県金ケ崎町)で生産される。金ケ崎町は、江戸時代の南部藩が治めた、現在の盛岡市や花巻市、奥州市などの範囲だ。「鰭紙」の飢饉の舞台になったのは、この当たりかも知れない。

トヨタ車 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2016/11/27 19:59

◎超短編で描いた小説の世界、「鰭紙」

 現在では想像しにくいことですが、江戸時代の東北地方は、冷害でたびたび飢饉にみまわれました。作家の故・吉村昭は、事実を丹念に掘り起こし、代表作の「戦艦武蔵」などの小説を発表してきました。

 ルポと見間違うくらいの小説が多く、東日本大震災の直後、「三陸海岸大津波」(文春文庫)が多くの人々に読まれました。同じ岩手県を扱った原稿用紙10枚程度の超短編に「鰭紙(ひれがみ)」があります。

 江戸時代の南部藩で起きた飢饉を題材にしたものです。大庄屋の家から天明飢饉の時の文書が見つかりました。小説では、「餓死者が増し、人べらしのため老人や子供を殺して川に流すのが習わしのようになり、牛、馬すべて食いつくしたことが、淡々とした筆致でつづられている」と書いています。

 すさまじい飢饉です。さらにある家では、老婆と別の家の老父の死体の取引があったといいます。大庄屋の目撃情報も記されていました。若い女が川岸に寄せられた子供の死体の肉を小刀で切りさいて、口にしていたのです。

天に遊ぶ


 小説は、資料のこの若い女の部分に、後世、鰭紙が貼られてあったと書きます。その鰭紙は、若い女のその後が書かれてありました。小説「鰭紙」が単にルポに終わっていないのは、この鰭紙にこそ小説の世界があったのです。

 吉村昭は、大庄屋の資料は、飢饉史の貴重な資料と呼ぶにふさわしいと書きながら、10枚ほどの超短編に人間を描いています。小説「鰭紙」は、新潮文庫の『天に遊ぶ』に収録されています。
その他 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2016/11/26 10:16

◎アイシン、エイ・ダブリュ、トヨタ紡織…正社員登用

 期間従業員(期間社員)の正社員登用制度あり―無料求人誌「TOWN WORK」(11月14~20日号)は、トヨタグループの期間従業員募集広告で、正社員登用化を大きく掲載しています。

 アイシン精機は「02~15年度実績累計1500名以上」、アイシン・エイ・ダブリュは「2015年度の登用実績679人」、トヨタ紡織は「登用制度あり」…。

 トヨタ自動車は、同誌から募集広告が消えていますが、今年5月の広告では、「16年度社員登用計画500人」と銘打っていました。

アイシン 期間従業員募集
(無料求人誌「TOWN WORK」のトヨタグループの期間従業員募集広告)

 トヨタ自動車東日本は、別の広告で「15年度実績100名」と明示しています。トヨタグループ全体でどれほど登用するのかと思っていたら、日経新聞(11月24日付)が、16年度は1000人超になるとの記事を掲載しています。

 それによると、トヨタ自動車東日本の岩手工場(岩手県金ヶ崎町)では、正社員に登用した100人の入社式を23日に開いたといいます。同社の13~14年度の正社員登用は合計で13人でしたが、15年度は99人、16年度は101人へと一気に増やすとしています。

 トヨタ自動車が500人、アイシン・エイ・ダブリュが昨年度並みに増やし、アイシンやトヨタ紡織などが登用すれば1000人を超えるのは間違いないでしょう。

 背景には、生産年齢人口が、この20数年で約1000万人減っていること、東日本大震災の復興事業、東京オリンピックに伴う建設ラッシュなどで人手不足になっていることがあり、北海道や東北から愛知県にまで働きに行く必要がなくなっているからです。

 “正社員争奪戦”ともいわれるほどです。これまでのトヨタのように、「必要な時に、必要な期間だけ、必要な人数を」を全国から集め、必要でなくなるとポイ捨てするという“人間かんばん方式”が破たんしたことを示すものです。

 非正規雇用が4割も占めるという日本社会の異常な雇用形態を改め、「正社員が当たり前」になるよう、希望する期間従業員を正社員化することが、まっとうな社会をつくる道です。

 トヨタ自動車は17兆円を超えるばく大な内部留保をたくわえており、正社員化は簡単にできるはずです。そうした声を大きくしようではありませんか。
期間従業員 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/11/25 08:08

◎トランプ氏 TPP離脱表明

 トランプ次期米大統領は11月21日、来年1月20日の就任後の100日で行う政策の概要を、ユーチューブで発表しました。このなかで、環太平洋連携協定(TPP)交渉からの撤退通告を就任当日に行うと表明しています。

 この発表を安倍首相が知ったのは、南米を訪問中のことでした。しかも、「TPPは米国抜きでは意味がない」と記者会見した後のことでした。世界の指導者で最初にトランプ氏と会談し、「信頼できる指導者」と最大限に持ち上げたばかりでした。

安倍・トランプ会談
(トランプ次期米大統領と握手する安倍首相。11月17日、ニューヨーク=ネットから)

 安倍政権は臨時国会で、TPP承認案・関連法案を衆院で強行採決し、参院の審議の真っ最中です。何が何でも成立させ、発効にこぎつけようと会期延長までねらっています。国会審議はただちにやめるべきです。

 TPPは、多国籍企業が、市場開放と規制緩和を求めて圧力をかける仕組みがいたるところにあります。トランプ氏は、ユーチューブの演説で、「アメリカ・ファースト」=アメリカを第一に考える、と強調。TPPは、「米国に壊滅をもたらす可能性がある」などとして脱退を表明したものです。

 今後は「2国間貿易協定」を重視し、多国籍企業の利益をもっと図ろうとの考えを示しました。さらに、シェールガスなどの分野での規制緩和をはじめ、「1つ規制をつくったら2つ撤廃する」とのべました。

 これには、米株式市場でダウ工業株30種平均や投資家が運用の目安とするS&P500種株価指数、ハイテク株を主体とするナスダック総合株価指数の3指数が過去最高値を更新(日経新聞、22日付夕刊)したといいます。

 いかに多国籍企業が、トランプ氏の政策に期待しているかを示しました。安倍政権がすすめるTPPは、多国籍企業のために、農業や食の安全ばかりか、労働者の雇用や賃金を抑えたり、医療など国民の暮らしを脅かすものです。

 トランプ氏は選挙中に、日本からの輸入車の関税が2・5%と低いことにふれ、「日本から何百万台も自動車が流れ込んでいるが、ほとんど関税がかかっていない」とのべ、「日本が牛肉に38%の関税をかけるのであれば、われわれも日本車に同率の関税を請求するつもりだ」と主張したことがあります。

 トランプ氏は、大統領選挙に勝った後では、これまでの主張を引っ込めたり、手直しをするなど混乱・迷走しています。しかし、不動産王らしく、多国籍企業の利益を守ることでは“不動”の姿勢のようです。
その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/11/24 13:23

◎電通の「鬼十則」 社員手帳からはずす

 広告最大手の電通が社員手帳に掲載していた「鬼十則」を来年2017年の手帳から掲載しないといいます。同社新入社員で過労自殺した高橋まつりさん(24)の母親が問題にしていたものです。

 「鬼十則」とは、「取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは…。」「周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる」など10項目にからなるものです。

 これは、電通の4代目社長で、「広告の鬼」と呼ばれた故吉田秀雄氏が1951年に書いたという10カ条の遺訓のことをいいます。高橋さんの母親、幸美さんはシンポジウム(11月9日)で、「命より大切な仕事はありません」と訴えていました。

高橋まつりさんの母の訴え NHK
(電通の「鬼十則」を問題にした高橋まつりさんの母親の幸美さん=NHK、11月17日放送から)

 こんな「鬼十則」は、民主主義社会では相容れない異常なものであり、上司が「周囲を引きずり回せ」などと言っていたらパワハラそのものです。大企業が、こんなものを麗々しく手帳に掲載していたこと自体が許されないでしょう。

 電通では、まつりさんをはじめすでに3人の過労死が確認されています。その命が失われてやっとこうした異常な「鬼十則」の掲載をやめるという企業体質の遅れに驚くばかりです。

 まつりさんの過労死認定にかかわった川人博弁護士は11月22日、神戸市での講演で、電通の企業体質について、「目標達成が第一という企業風土が問題の背景にある」と指摘。「鬼十則」について、「過度の精神主義」と批判しました(日経新聞、11月23日付)

 企業は、電通に限らず、社訓と称して前近代的なものをかかげているところがあります。トヨタ自動車では、豊田佐吉の考え方をまとめた5項目から成る「豊田綱領」があり、「トヨタ自動車75年史」に書き込まれています。

 このなかに「上下一致、至誠業務に服し、産業報国の実を拳ぐべし」とあります。「産業報国」とは、戦前、日本が侵略戦争に国民を駆り立てていくなかで、労働者を軍事生産、奴隷労働へと動員するための精神的支柱となったものです。

 こうした戦前の考え方は、戦後の民主主義社会とは相いれないものであり、しかもグローバル企業となったトヨタで、見直すべきものではないでしょうか?
過労死 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2016/11/23 10:22

◎プリウス 生産ダウン

 プリウスを生産しているトヨタ自動車の主力組立工場、堤工場(豊田市)では、組立ラインのタクトが11月からダウンしています。

 堤工場には2本の組立ラインがあります。11月からはー。
 1ラインのタクト 99秒 残業は0・5時間
 2ラインのタクト 90秒 残業は0・5時間

 10月までのラインタクトは―。
 1ラインのタクト 57秒 残業なしの定時
 2ラインのタクト 90秒 1直は残業0・25時間
              2直は残業なしの定時
 (2ラインは、8月から57秒が90秒になっている)

priusu.jpg


 特にプリウスを生産している1ラインは、57秒から99秒へと大幅ダウンです。タクトが遅くなると、労働者の数が減らされ、労働者の工程は増えます。

 減らされた労働者は、日野自動車や豊田自動織機などトヨタグループや他工場に応援に出されます。また同じ部門の生産準備グループや改善グループなどに出されます。こうしたグループでは常昼のために、2交代による手当てがなくなります。

 11月8日に発表した9月期決算では、トヨタ・レクサスブランドの17年3月期販売見通しは、期首見通しの890万台から5万台減って885万台だといいます。アジアで増えるが、日本で4万台、北米で6万台減る見通しです。

 ドル箱のアメリカでは、原油安で大型のピックアップトラックやSUVが増え、ハイブリッド車などの売れ行きは伸びていないといいます。国内も賃上げが伸びず、個人消費は冷えるばかりです。この先、どうなるのか?
職場は今 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2016/11/22 20:14
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