◎安倍首相 米議会で空疎な演説

 安倍晋三首相は4月29日午前(日本時間30日未明)、ワシントンの米議会上下両院合同会議で、「希望の同盟へ」(Toward an Alliance of Hope)と題して演説しました。日本の首相が両院合同会議で演説するのは初めて。

 演説は、訪米前から鳴り物入りで伝えられました。約45分にわって英語で演説しましたが、もっとも注目された歴史認識では、2枚舌で本音をかわそうとしましたが、逆に本音が透けて見える演説でした。

 冒頭で、東条内閣の1員として侵略戦争をすすめた祖父の岸信介・元首相が米議会で演説したことにふれました。それは、祖父が自身の思想形成に大きな影響を与えたことを認めた形になりました。

 「戦後の日本は、先の大戦に対する痛切な反省を胸に、歩みを刻みました。自らの行いが、アジア諸国民に苦しみを与えた事実から目をそむけてはならない。これらの点についての思いは、歴代総理と全く変わるものではありません」

 村山談話の核心的な4つのフレーズ、「侵略戦争」「植民地支配」「痛切な反省」「おわび」のうちの「痛切な反省」の1つだけで逃げようとしています。さっそく、中国、韓国から厳しい批判を受けました。

安倍首相 米議会演説
(テレビ朝日系から=4月30日)

 夏に出す予定の「戦後70年談話」は、こんな程度なのでしょうか。さらに唯一の被爆国として国際社会に発信するメッセージとして掲げたのは、憲法9条ではありませんでした。

 「いまや私たちが掲げるバナーは、『国際協調主義にもとづく、積極的平和主義』という旗です。繰り返しましょう、『国際協調主義にもとづく、積極的平和主義』こそは、日本の将来を導く旗印となります」

 9条にふれたくないために、国民が理解不能の「積極的平和主義」を2回もくり返したほどです。しかも、アメリカが海外で行う戦争に自衛隊を地球規模で派遣する集団的自衛権行使の立法化を、日本の国会で議論もしていないのに夏までに成立させると約束したのです。

 「戦後、初めての大改革です。この夏までに、成就させます」「そのために必要な法案の成立を、この夏までに、必ず実現します」

 演説を締めくくったのは、日米安保条約体制――日米軍事同盟についてでした。「私たちの同盟を、『希望の同盟』と呼びましょう」「希望の同盟――。一緒でなら、きっとできます」と大見得を切りました。

 沖縄県民が、名護市の辺野古に米軍の新基地を建設するのに強く反対しているのにもかかわらず、安倍首相とオバマ大統領は「唯一の解決策」ということで一致しました。その根源には日米軍事同盟があるからです。

 沖縄県民にとっては、戦後70年もの長きにわたって米軍基地が置かれ、しかも、耐用年数200年という新基地建設は、“絶望の同盟”といっていいでしょう。

 日本の新聞の4月30日付で、全文掲載された安倍首相の演説全文読みました。靖国神社の参拝で見られるように、安倍首相の侵略戦争賛美は、アメリカをふくめて国際的に批判されています。それを、別の言葉でかわそうという空疎な演説にすぎないものです。
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戦争と平和 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2015/04/30 17:26

◎9条を語らぬ安倍首相 地球の裏側にまで米軍支援

 憲法9条について、一切語らない安倍首相が、いつも持ちだすのが意味不明の「積極的平和主義」という言葉です。その意味がよくわかったのが、4月27日に、日米両政府が合意した、新たな日米軍事協力の指針(ガイドライン)です。

 これまでは、少なくとも日本の周辺で米軍を支援するとしていたものを、地理的制約を取り除き、地球的規模に広げたのです。“世界の警察官”を自認する米軍のアフガン戦争やイラク戦争などへの支援も可能になるのです。

 これがなぜ、「積極的平和主義」なのでしょうか? 5月中旬には、集団的自衛権行使を法的に裏付けるための「戦争立法」を国会に提出する安倍政権。新ガイドラインは、それを先取りするものです。国会の議論を後回しにして、米政府に約束する暴走ぶりです。

 「戦争立法」を国民の力でつぶすたたかいが、いよいよ始まります。憲法9条は、日本が戦争をしない抑止力になってきました。戦後70年間、日本人が戦争でだれ1人殺すことも、殺されることもなかったという日本の歴史上、稀有な事態を生んだのです。

9条ポスター
(「9条を守る」と訴える日本共産党のポスター)

 現在のトヨタ自動車の本社工場に、終戦1日前の1945年8月14日に、核模擬爆弾が米軍によって投下されました。トヨタは、そうした戦争の歴史を刻んでいます。「戦争立法」ストップの1点共同で、安倍政権を追い詰めようではありませんか。

 次は、日米の新ガイドラインについての「しんぶん赤旗」の報道です。

……
 日米両政府は27日(日本時間同日深夜)、ニューヨークで外務・軍事担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を開催し、米軍と自衛隊の協力のあり方や役割分担を定めた新たな日米軍事協力の指針(ガイドライン)を正式に了承しました。

 新ガイドラインは「日米同盟のグローバルな(地球規模の)性質」を強調し、地球上のあらゆる場所・領域で起こるいかなる事態にも「切れ目なく」対処する軍事同盟への変貌を打ち出しました。

 ガイドラインの改定は1997年以来、18年ぶり。新ガイドラインはその目的で、「アジア太平洋地域およびこれを越えた地域」での「切れ目のない日米共同の対応」を表明しました。日米両国が世界の安定のために「主導的役割を果たす」と宣言しています。

 さらに、「いかなる段階においても切れ目のない形で措置をとる」として、前ガイドラインの▽平時▽日本周辺地域における事態(周辺事態)▽日本有事――の3区分を撤廃。日本の集団的自衛権行使容認を受け、新たに▽平時▽日本に重要な影響を与える事態▽日本有事▽他国有事――の4段階で日米の役割分担を明記しました。

赤旗 新ガイドライン
(拡大する日米ガイドライン=「しんぶん赤旗」、4月28日付)

 日本が集団的自衛権の行使で参戦する場合の協力項目には、米軍のアセット(装備品等)防護や機雷掃海などとともに、地方自治体・民間の戦時動員を盛り込みました。

 また、新設される「地域およびグローバルな協力」の章では、後方支援などの8項目をあげる一方、「この指針に含まれない広範な事項について協力」と掲げ、アフガニスタン・イラク型戦争のような派兵活動を含む無制限の対米支援を約束しています。

 海外派兵などに迅速対処するため、有事対処に限られていた日米の調整機関(同盟調整メカニズム)を平時から稼働。自衛隊の中央指揮所(東京都新宿区市谷本村町)への米軍幹部常駐も検討されています。

 陸海空に次ぐ戦闘領域とされる宇宙・サイバー空間での軍事協力や、武器開発など軍事の基盤をなす分野の連携強化も新たな章に盛り込まれました。
戦争と平和 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/04/29 18:34

◎突出した投票率 豊田市

 いっせい地方選挙後半戦の投開票(4月26日)が終わりましたが、愛知県内の市議選では、豊田市(定数45)の投票率が突出して高くなっています。

 豊橋48・43%、豊川52・01%、大府48・53%、半田46・99%、安城55・17%、春日井39・71%、一宮46・32%…。多くの市が有権者の半分程度しか投票していません。

 そのなかで、豊田市の64・03%は、群を抜いています。これに続くのがみよし市の60・05%です。

 豊田、みよしの両市に共通するのは、トヨタ自動車の工場があることです。ここでは、トヨタ労組や全トヨタ労連が推薦する候補者がいます。豊田市では、市議選前までは民主党系の「市民フォーラム」が9議席を占めていました。

 トヨタ労組は、国政選挙、地方選挙で組合員に民主党の支持を押し付けています。憲法で保障された思想・信条の自由を踏みにじるものです。選挙活動の一環として行っているのが、選挙管理委員会が出す「投票済証」の回収です。

20 樋田市議選 投票済証
(豊田市議選の「投票済証」)

 職場委員が、組合員と同居する家族に、いつ期日前投票に行くかを求め、「投票済証」で行ったことを確認するというものです。豊田市議選は、4月19日(日)に告示されました。

 ある職場では、22日(水)までに期日前投票を終えるよう、組合員に求めました。このため、20日(月)には、組合員の半数が「投票済証」を提出、22日(水)には、1人を除いて全員提出しました。

 すべての職場で、このようなことが行われているわけではありません。なかには投票日の26日(日)が終わってから提出してもいい職場もありますが、組合は全員の「投票済証」の提出を求めています。

 組合が、組合員に投票に行くよう呼びかけるのは、いいことでしょう。しかし、「投票済証」の提出を求め、1人ひとり、家族にまで提出を求めてチェックするのは、明らかに行き過ぎです。

 しかも、特定の政党への支持を押し付けるなかでの「投票済証」の提出です。組合員からは、「ここまでやるのか」「やりたくない」などと怨嗟の声が上がっています。

 豊田市では、いつの選挙でも4000~5000票くらいの無効票が出ますが、今回の豊田市議選でも、無効票が4550票もありました。無効票の大半が白票です。候補者1人が当選できるほどの数です。

 ある組合員は、「選管の『投票済証』をもらうためだけに投票所に足を運んでいるとしか思えない。提出の強要はもうやめてもらいたい」と語ります。



労働組合 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2015/04/28 11:31

◎豊田市議選 大村、根本の両候補当選

 いっせい地方選の後半戦が4月26日投開票され、豊田市議選(定数45)で、日本共産党の大村義則(58)=5期目=、根本美晴(53)=3期目=の両候補が当選しました。

 大村候補は3345票(41位)、根本候補は4145票(21位)で、合わせて7490票でした。前回より、1287票増やしました。

樋田市議選0 花束
(当選が決まり、花束をプレゼントされる根本美晴候補=手前=と大村義則候補)

 深夜に当選が決まった後、ほとんど眠る間もない27日の朝。大村、根本の両候補は、名鉄豊田市駅前で定例の「豊田民報」を配布しながら、公約実現のあいさつ、決意を出勤するトヨタ労働者や市民に訴えました。

 人々があわただしく通りすぎるなか、「おめでとうございます」「よかったね」と声をかけていく人の姿が見られました。中には、1万円札を差し出してカンパしていく人もいました。

樋田市議選当選1
(さっそく豊田駅前で公約実現を訴える大村義則候補=右=と根本美晴候補)

 今回の選挙では、多数の新人候補が立候補。地域のはげしい締め付けとトヨタ労組やトヨタ労連の民主党系候補への支持強要のなかでも、日本共産党への支持が広がりました。

 他党、他候補がほとんど名前の連呼をするだけなのに対し、1日に10カ所以上で政策・公約を訴えるのは大村、根本の両候補だけでした。

樋田市議選 当選2


 両候補は、安倍政権が集団的自衛権行使の法制化である「戦争立法」を5月中旬に提出しようとしていること。アメリカが行う戦争に、自衛隊を送り込んで軍事支援しようというものであり、その暴走に地方からストップをかけようと訴えました。

 また、トヨタ自動車に、豊田市政はこの14年間に49億円も補助し、テストコースには5億円も投じるなど、大企業には大盤振る舞いし、日本共産党をのぞくオール与党はこれに賛成してきたと指摘しました。

 その一方で、介護保険料は制度開始以来1・5倍に値上げし、特養ホームに入れない待機者は788人にのぼることなど市民に冷たい市政を、オール与党は応援してきたと批判しました。

樋田市議選 当選3


 大村、根本の両候補は、税金の使い道を市民本位に切り替え、18歳までと70歳以上の医療費無料など「3つの無料」、特養ホームの待機者解消など「3つの解消」、少人数学級を全学年に拡大など「4つの拡大」という市民の切実な要求の政策を訴え、共感を広げました。
トヨタの街から | コメント(1) | トラックバック(0) | 2015/04/27 16:30

◎独の再生エネ、すでに23・5% 日本は15年先

 安倍政権の原発推進を受け、経済産業省は4月23日、今から15年先の2030年時点の電源構成について、原子力の比率を20~22%とする原案を関係閣僚に示しました。

 一方、太陽光などの再生可能エネルギーは、原子力を上回る22~24%にするとしています。福島第一原発事故前の原発の比率は、約30%でしたから、原発比率をやや減らす程度です。

 現在、原発は、関西電力の大飯原発電4号機(福井県)が2013年9月15日、定期検査のため運転を停止して以来、1年7カ月ゼロ。それでも電力は、足りています。

 福島第一原発事故に学んだドイツのメルケル首相は、2022年までに原発ゼロの「政治決断」をしました。

 「2013年現在、再生エネルギーの電力消費全体に対する割合は23・5%まで拡大。2014年には25%に達するのではないかとすら言われています」

 これは、このブログ(3月20日)でも紹介した、『ドイツ大使も納得した、日本が世界で愛される理由』(幻冬舎、15年1月発行)の著者で、福島第一原発事故当時、駐日ドイツ大使だったフォルカー・シュタンツェル氏が書いているものです。

 ドイツでは、日本が15年先に目標としている、再生可能エネルギーの比率をすでにクリア―し、さらに前進しているのです。ドイツでできて、日本でできない理由はまったくないでしょう。

原発ゼロ 20141024 豊田市 (2)
(豊田市内で行われた原発ゼロのデモ=2014年10月24日)

 鹿児島地裁は4月22日、住民らが求めた川内原発の再稼働の差し止め仮処分申請を退けました。4月14日の福井地裁仮処分決定とまったく反対の内容でした。

 福井地裁は、原子力規制委員会が策定した原発の新規制基準について、「緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない」「合理性を欠く」と指摘。原発の耐震設計で想定する最大の揺れである基準地震動を問題にし、この10年足らずの間に四つの原発で基準地震動を超えたケースが5回あるとのべました。

 地震列島であり、火山列島でもある日本では、「福井地裁判断に説得力がある」(4月23日の朝日新聞社説)というのも当然でしょう。なぜなら、原発事故に、“万が一”があってはならないのは福島第一原発事故の最大の教訓だからです。

 水力・火力発電などと違って、原発は異質の危険性を持ったものです。福島第一原発事故は、大量に放出された放射線を制御できなくなりました。現在の科学的英知を持ってしても放射線を、空間的、時間的、社会的に限定することができないという深刻さを示しました。

 安倍政権が、原子力の比率を20~22%にしようとしているのは、福島第一原発事故から何も学ばず、日本をふたたび悲惨な原発事故に導くものといっていいでしょう。
原発ゼロへ | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/04/26 09:15

◎トヨタ 世界販売で2位 VWが抜く

 トヨタ自動車は4月23日、グループのダイハツ、日野自動車をふくめた2014年度(14年4月~15年3月)の世界販売台数が1016万8000台(前年度比100・3%)だったと発表しました。

 ドイツのフォルクスワーゲン(VW)が約1018万台だったために、トヨタは約1万2000台差で2位になりました。年度では2位でしたが、14年の暦年(1~12月)では、トヨタが1023万1000台で、2位のVWの1014万台を上回り、3年連続世界1でした。

トヨタ本社 201502
(トヨタ本社)

 トヨタ単体の年度の国内販売は、146万6302台で、前年度より約18万1000台減の89%にとどまりました。昨年4月からの消費税増税で、販売が急激に落ちたことが要因です。VWに抜かれる原因になりました。

 また単体の国内生産は、318万5473台で、前年度の94・3%にとどまりました。豊田章男社長がいう「雇用を守るために300万台は死守する」は上回りました。このうち輸出は178万4173台でした。

 一方、海外生産は、576万2971台で、国内生産をふくめたグローバル生産894万8444台のうちの64・4%を占めました。海外生産比率は3分の2に迫っています。
決算・経営計画 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2015/04/25 10:23

◎安倍首相は何を語らなかったか

 通常、人は何を語ったかに意味があります。時には何を語らなかったかが意味を持つことがあります。安倍首相が4月22日、インドネシアのアジア・アフリカ会議(バンドン会議)の60周年記念首脳会議での演説は、何を語らなかったがニュースになりました。

 今から10年前の「バンドン会議50周年の2005年の首脳会議には小泉純一郎首相(当時)が出席し、過去の『植民地支配』や『侵略』を謝罪した戦後50年の村山富市首相談話を踏襲する演説を行った。これらの文言は、同年8月に出された戦後60年の小泉談話にも引き継がれた経緯がある」(産経Web、4月18日)

 こうした注目のなかでの安倍首相の演説は、どうだったのでしょうか?

……
 「侵略または侵略の脅威、武力行使によって、他国の領土保全や政治的独立を侵さない」「国際紛争は平和的手段によって解決する」。バンドンで確認されたこの原則を、日本は、先の大戦の深い反省とともに、いかなるときでも守り抜く国であろう、と誓いました。
……

 安倍首相は、60年前に採択された「バンドン10原則」を引用。そのなかで日本が反省の意をのべたという、過去の事実について言及しただけです。日本の首相として反省を語ったものではありませんでした。

 安倍首相は、戦後70年の節目の今年、新たな談話を出すことを明らかにしています。しかし、「基本的に歴史認識は継いでいくということはいっている。引き継いでいくといっている以上、これをもういちど書く必要はない」とのべました(20日のBSフジの番組)。

 「植民地支配」や「侵略」「痛切な反省」「おわび」という「村山談話」の核心部分を、新たな談話では書かないというのです。バンドン会議での演説は、そのことを示しました。何を語らなかったかが重要だったのです。

 その一方で安倍政権は、昨年7月に閣議決定した集団的自衛権行使の立法化――「戦争立法」を着々とすすめています。自民党と公明党との4月21日の与党協議も「大筋決着」し、5月中旬にも「戦争立法」を閣議決定し、国会審議に入る段取りを決めています。

豊田市平和を願う戦争展 14年8月
(トヨタに落とされた核模擬爆弾のパネル展示=「豊田市平和を願う戦争展」から。2014年8月)

 日本共産党は、4月26日投票で行われる一斉地方選挙後半戦では、地方から「戦争立法」に反対しようと大きな争点にしています。豊田市では、70年前の終戦前日に、現在のトヨタ自動車の本社工場に、米軍によって核模擬義爆弾が投下されるなど大きな被害を受けました。

 日本共産党は豊田市議選で、大村よしのり、根本みはるの両候補を先頭に、アメリカが行う戦争に、地球の裏側にまで自衛隊を派遣することになる安倍政権の「戦争立法」に反対しようと訴えています。
戦争と平和 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/04/24 11:11

◎豊田市の住みよさランキング全国236位 富裕度は14位

 豊田市議会選挙など、いっせい地方選挙の後半戦が4月26日投票で行われます。豊田市(人口、約42万人)は、全国791市の中で、富裕度は14位なのに、住みよさランキングでは236位と大きく遅れています。

 これは、「都市データパック」(2014年版、東洋経済新報社発行)の「新・住みよさランキング」で明らかにしているものです。算出方法は、次の5つの観点でまとめています。

① 「安心度」…病院・一般診療所病床数(人口当たり)、介護老人福祉施設・介護老人保健施設定員数(65歳人口当たり)など
② 「利便度」…小売業年間販売額(人口当たり)、大型小売店店舗面積(人口当たり)
③ 「快適度」…汚水処理人口普及率、都市公園面積(人口当たり)など
④ 「富裕度」…財政力指数、地方税収入額(人口当たり)など
⑤ 「住居水準充実度」…住宅延べ床面積(世帯当たり)、持ち家世帯比率

豊田市議選 大村候補
(豊田市議選で訴える大村よしのり候補)

 これによる豊田市のランキングは、「安心度」542位、「利便度」641位、「快適度」282位、「富裕度」14位、「住居水準充実度」549位で、総合評価では236位です。

 「富裕度」が14位なのに、「安心度」が542位、「利便度」が641位などとアンバランスです。「富裕度」が上位なのは、製造品出荷額等が全国1位になっているようにトヨタ自動車の本社・工場が集中し、税収が多いからです。

 このため、2015年度の当初予算は、1787億円あります。人口で似たような規模の豊橋市(約38万人)の当初予算は、1217億円です。トヨタからの税収で豊かなのに、病院や介護老人福祉施設、小売業年間販売額、汚水処理人口普及率など生活レベルは大きく遅れていることからランキングが下位になっています。

 つまり、豊かな財政力が、市民本位に使われていないということです。周辺の長久手市が「総合評価」で4位、みよし市が11位、東海市が16位、日進市が16位…に比べて大きく後れています。

 このランキングの5つの観点には、異論もあると思いますが、1つの見方にはなるでしょう。

豊田市議選 根本候補
(豊田市議選で訴える根本みはる候補)

 豊田市議選で、日本共産党の大村よしのり、根本みはるの両候補は、豊田市が税金を駅前再開発ビルに68億円、豊田スタジアムの維持管理と修繕費に9億円、豊田大橋の修繕・補強に17億円、利益日本1のトヨタに49億円の補助、トヨタテストコースに5億円…に投入するなど大企業・大開発に大盤振る舞いでいいのでしょうかと訴えています。

 その上で、税金の使い道を、住民の福祉と教育の充実という地方自治本来の姿に変えるために「3つの無料」(18歳までと70歳以上の医療費無料、小中学校の給食費無料など)、「3つの解消」(特養ホームの待機者解消、病院の空白地域解消など)、「4つの拡大」(少人数学級を全学年に拡大など)の緊急提案を訴えています。
トヨタの街から | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/04/23 15:12

◎トヨタ3題

 ●…豊田市内を走る超小型車、i―ROAD。自宅から最寄りの駅前に駐車してあるi―ROADに乗って豊田駅前へ。買い物などをして、またi―ROADで自宅へ帰る。こんな風景を、豊田市内で見かけるようになりました。

 今春から東京の都心でも始まったといいます。都心の駐車料金は高いから、クルマの4分の1で駐車できるi―ROADは、格安で止められるといいます。

 i―ROADを開発したのがトヨタ自動車。友山茂樹専務役員は、「できれば五輪の時に出し、『五輪もトヨタ。四輪もトヨタ』にしていきたい」(朝日新聞、4月20日付)と語ります。

 東京オリンピック(2020年)の最高位スポンサー(ゴールドパートナー)に決まったトヨタ。1社で150億円以上のスポンサー料が必要といわれていますが、大会ロゴやスローガンを広告で使用する権利や五輪とパラリンピックの日本代表選手団への協賛権などを獲得できます。これまでに13社が決まっています。

 広告効果絶大の五輪へ向けて企業は、しのぎを削っています。東京オリンピック開催までには、次期経団連会長が就任しますが、豊田章男社長が経済誌からその候補と目されています。トヨタにとって5輪は、4輪売り出しの絶好の機会のようです。

i-ROAD
(トヨタ本社前を走るi―ROAD)

 ●…「あなたを輝かせるWebマガジンGRIGHT」で、「街のみんなが野球選手に変身する!トヨタ『G’s』のCMがおもしろい」といって、話題になっています。
http://bright-magazine.com/idea/1540/

 撮影されたのは北九州市の小倉。商店街で、突然、ハイヒールや背広姿の若者が野球を始めるという奇抜なコマーシャルです。最後は、OLが打った打球を、空を飛ぶアクアG’sの窓からグラブを差しだし、見事キャッチするというもの。

 小倉といえば松本清張の故郷。芥川賞受賞作の『或る「小倉日記」伝』は、小倉を舞台にした物語です。推理小説から考古学、政界の黒幕まであらゆることを描いた清張。トヨタのコマーシャルには、さすがにびっくりでしょう。

GSのCM
(商店街で、突然の野球=G’sのコマーシャルから)

 ●…日本銀行の審議委員候補にトヨタの布野幸利相談役・元副社長(68)――4月22日の新聞などがいっせいに報じました。安倍政権が前日に、国会同意人事案を衆参両院に提示したものです。

 6月末で任期が切れる元東京電力の森本宜久副社長(70)に代わるもので、自動車メーカーからは初めて。審議委員は、日銀の最高意思決定機関である政策委員会のメンバー(総裁1人、副総裁2人、審議委員6人の計9人)。金融政策の方針などを決めています。

 黒田東彦総裁は、異次元の金融緩和などでアベノミクスを推進しています。今年1月15日には、FCV(燃料電池車)「MIRAI(ミライ)」の納車式を首相官邸で行い、豊田社長と安倍首相が握手しました。

 今回の日銀の審議委員候補に布野氏があがったのも、安倍政権とトヨタのいっそうの深まりを示すようです。
その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2015/04/22 10:30

◎民意はどこにあるのか? 日経の世論調査

 マスコミの世論調査の発表が相次いでいます。消費税、集団的自衛権、沖縄・辺野古への新基地建設、原発…どの問題をとっても、安倍政権が「この道しかない」と暴走している道には、国民の多数が反対しています。そのことは、民意がどこにあるのかを示しているといっていいでしょう。

 このうち、日経新聞(4月20日付)の世論調査をみてみると、6つの質問すべて安倍政権の政策にノーです。

日経 世論調査 (2)
(日経新聞の世論調査=4月20日付)

① 「景気回復を実感している?」 実感している(16%) していない(78%) 安倍政権の鳴り物入りのアベノミクスはうまくいっていないというのが圧倒的多数です。

② 「消費税後の1年で生活は?」 良くなった(1%) 悪くなった(37%) 変わらない(60%)

③ 「消費税を17年4月に10%に上げることについて」 賛成(31%) 反対(58%) 8%で暮らしが痛みつけられたのに、10%なんてとんでもないというのが実感です。

④ 「集団的自衛権行使に関する法案成立に」 賛成(29%) 反対(52%) アメリカの戦争に対し、自衛隊をその「戦地」に派遣するようなことには過半数の国民が反対しています。自民・公明の与党協議でこれを認める方向になり、5月に閣議決定する予定ですが、憲法9条を破壊することに多数の国民は反対しているといっていいでしょう。

⑤ 「普天間基地の辺野古移設は?」 計画通りに(36%) 見直すべきだ(47%) 安倍首相は、沖縄の翁長知事との会談(4月17日)で、辺野古への新基地建設について「唯一の解決策」とのべ、翁長知事は「絶対に辺野古新基地はつくらせません」とのべました。民意は翁長知事にあることを示しました。ちなみに、朝日新聞の世論調査(4月21日付)では、沖縄県民の翁長知事支持率は70%と圧倒的です。

⑥ 「原発再稼働は?」 進めるべきだ(30%) 進めるべきではない(58%) これも過半数の国民が反対しています。福井地裁が高浜原発の再稼働の差し止めの仮処分決定をしました(4月14日)が、国民多数も同じ考えです。

関電前 高浜差し止め
(原発ゼロをめざす関西電力東海支社前での行動=4月17日)

 昨年12月の総選挙で、自民・公明の安倍政権与党は3分の2の議席を獲得し、「巨大与党」といわれていますが、その進む道に多数の国民は不安をいだいていることがわかります。

 安倍首相が寄って立つ自民党も、総選挙では民意をもっともあらわす比例代表選挙で、33・1%の得票率しか獲得できませんでした。いっせい地方選の前半戦の道府議選でも、80議席減らしました。

 いまたたかわれている豊田市議選など後半戦でも、安倍政権の暴走を地方からストップさせるには、参院選、衆院選、いっせい地方選前半戦で躍進した日本共産党を勝利させることが、その確かな保障になるでしょう。

その他 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2015/04/21 18:27
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