◎橋下・問責決議 「脅しに屈した公明党」

 「従軍慰安婦は必要だった」という橋下徹・日本維新の会共同代表(大阪市長)の発言は、国内ばかりか、世界からも批判が相次ぎ、大阪市議会(定数86)では5月30日、問責決議が出される事態になりました。

 「市政を混乱させた」として自民党(17)、民主党系(9)、日本共産党(8)が共同提案したものです。公明党(19)も賛成するとみられており、維新(33)を除く賛成で問責決議が採択されて、橋下市長は窮地におちいると報道されていました。

 ところが30日の午前、維新の会の幹事長の松井一郎大阪府知事が記者に、「問責は不信任と同じ。民意を問うことになる」とのべました。問責決議が採択されなら、橋下市長は辞任し、市長選挙が7月の参院選挙と同じ日に行われるとのべたのです。

NHK 橋下問責 
(5月31日のNHKニュースから)

 これにあわてたのが公明党。「市長の辞職を求めるものではない」といって、文面は同じながら、題名から「問責」を除いた別の決議案を提出しました。2つの決議案は、過半数に達せず、採択は否決されました。松井知事は、「公明党さんが大人の対応をしてくれた」とのべました。

 その夜の朝日放送系の「報道ステーション」は、トップニュースで伝え、現地記者は「脅しに屈した公明党」と指摘しました。31日の毎日放送系のテレビのコメンテーターは、「ふがいない公明党」とのべるなど、公明党の対応に批判が集中しました。

 橋下氏の発言は、橋下氏がアメリカ行きを中止せざるを得ないほど、アメリカからも強い批判がでたものでした。橋下氏には、市長の資格はなく、発言を撤回し、市長を辞任しても当然のものでした。

 昨年の総選挙では、維新の会は、公明党が候補者を立てた小選挙区では維新の候補の立候補を見送り公明党を支援しました。窮地の橋下氏に、救いの手を伸べたのが公明党です。

 市議会では、市営地下鉄・バスの民営化の継続審議、水道事業の府と市の統合の否決が相次ぎました。橋下「改革」の目玉である「大阪都」構想も先が見えず、橋下氏は、市民、国民の反撃で追いつめられています。

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その他 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2013/05/31 11:17

◎豊田社長、それはあんまりです

 トヨタ自動車は6月14日に株主総会を開きます。それを前に株主に「招集ご通知」が送られてきました。そこに記載された取締役、監査役の報酬、賞与を見てビックリです。

株主通知1


 役員報酬 13名  8億5100万円
 役員賞与 13名  4億2800万円
  計       12億8000万円(「招集ご通知」は切り上げています)

 昨年は―。

 役員報酬 27名  8億2300万円
 役員賞与 11名  1億4800万円
  計        9億7200万円

 昨年より、総額で31%増です。連結で1兆3208億円、単独で2421億円もの営業利益をあげたために大盤振る舞いです。

株主通知2


 一方、社員はどうだったでしょうか。2013春闘で賃上げは、労組が要求を4年連続で見送ったためにゼロ。一時金は、昨年の178万円から205万へと増えましたが、増加率は15%です。

 31%と15%――役員は、社員の2倍もの増加率です。春闘の労使協議会で、豊田章男社長ら役員は、「要求に応えることは到底困難」を繰り返しました。一時金について、「当社の賞与決定がグループ会社や仕入れ先などの関係各社の皆さんに与える影響を十分に勘案し、万が一にも当社と関係各社の皆さんとの一体感を損なうことがあってはならない」(豊田社長)のべました。

 役員は、昨年より報酬、賞与を大幅に増やしながら、社員には賃上げゼロの上に一時金の増加額も控えめ――あんまりではありませんか? 豊田社長! これでは、社員との一体感が損なわれるとは思いませんか?
職場は今 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2013/05/30 10:52

◎愛知県一宮市の原発避難民の訴え

 福島第一原発の事故で、全国に避難している人は15万人以上と聞いていた。そのうちの1人の女性が愛知県一宮市にいる。どんな思いで、福島から愛知県へ避難してきたのか? 先日、その女性の話を聞いた。

 名古屋市で開かれた「フクシマの今」という学習会(原発問題愛知県連絡センター主催)だった。女性は、いわき市から避難してきた。3月11日の事故の時、彼女は妊娠していた。事故1週間後の21日が出産予定日だったという。

 震災後、いわき市の周辺の病院は機能しなくなり、探して、探して隣の茨城県水戸市でやっと出産できたという。昨年12月、ホールボデーカウンター(人体に蓄積された放射性物質を測定する)の検査通知がきた。

 ところが検査は、東海村で行うという。交通費は自費だ。生まれた2歳の子どもは検査対象外だった。彼女は、福島では個人で整体院をしていた。企業には、さまざまな補償があるが、個人業には何の補償もないという。

フクシマは今 1


 現在、少し仕事をしているが収入はパート以下という。夫も失業中で、アルバイトなどで生活している。ハローワークに行っても、足もとを見たような賃金の仕事しかない。

 「避難者はいずれ、故郷に帰るのでしょう」といって雇ってもらえないという。現在、月8万円の家賃補助があるが、これも来年3月までという。

 本人には、何の責任もないのに、原発の放射線によって命がおびやかされ、家庭や仕事が破壊され、遠い愛知県にまで避難させられている。この先のメドもたたないという。彼女は、脱原発だけではなく、脱被曝運動も必要ではないかと問題提起した。避難者の強い思いだ。

 民主党・前政権は、原発事故は「収束」したと言った。安倍首相も撤回しようとしない。原発の再稼働や輸出までしようとしている。

 学習会では、日本共産党の笠井亮衆院議員がかけつけ、現地調査に基づいて、フクシマの現状を、パワーポイントを使って報告した。笠井さんは、原発ゼロをめざす、首相官邸前での毎週金曜日行動の常連参加者でもある。

フクシマは今 2
(笠井亮衆院議員)

 福島第一原発から放出されたセシウムは、10万テラベクレルで、その8割は海へ、残り2割は地上へ放出されたという。関東地方へ広く広がり、多くのホットスポットが現在もあるという。

 2人の報告を聞いて、原発事故は現在も進行中の深刻な大事故であることがよくわかった。毎週金曜日の関西電力東海支社(名古屋市東区)前での原発ゼロをめざす行動に、頑張らねばと思った。
原発ゼロへ | コメント(1) | トラックバック(0) | 2013/05/29 10:40

◎橋下発言 ドイツは、ナチスを今も忘れない

 従軍慰安婦発言などで、日本と世界から批判された橋下徹・日本維新の会共同代表(大阪市長)は5月27日、外国特派員協会で2時間半にわたって記者会見しました。

 橋下氏が事前に用意した文書は、新聞社がネットで全文を配信しており、この日のニュースとともに、読んでみました。あきれました。いい訳、強弁、アメリカには謝罪するが元慰安婦にはしない、他の国も同じことをやった、日本だけが悪くない、メディアへの責任転嫁…これで政治家でしょうか。

 2週間前の5月13日(月)、橋下氏は市役所で記者にこう語りました。

 「銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で、命をかけて走っていくときに、どこかで休息をさせてあげようと思ったら慰安婦制度は必要なのは誰だって分かる」

外国特派員 橋下会見
(NHKテレビ、5月27日放送から)

 こんな発言はどこから出てくるのでしょうか? 世界大戦を経験した20世紀は戦争の時代といわれています。日本、ドイツ、イタリアのファシズム、侵略戦争は2度と許さない、というのが21世紀の人類の到達点です。

 ドイツは、ナチスによる政権の掌握から80年となる今年1月30日、ヒトラーの侵略戦争やユダヤ人大虐殺の過ちを繰り返さないため、式典や催しを行いました。メルケル首相は、今日の国民に対しも「恒久的な責任」を負うことを求めました。

 ナチ戦犯を地球の果てにまで追い続け、これまでに10万人以上のナチス関係者が裁判にかけられ、6000人以上が有罪となりました。侵略戦争への自己批判によって、ドイツは戦後、世界から信頼されるようになりました。

 ところが日本では、東条英機内閣の閣僚だった岸信介氏が首相に復権したり、首相、閣僚がA級戦犯を合祀する靖国神社に参拝するなど、いまだに侵略戦争を賛美し続けています。

 安倍首相は、靖国神社に供え物をしたり、「侵略の定義は定まっていない」などとのべ、侵略戦争だったということを認めない態度です。橋下発言は、中国、韓国から批判をされたばかりか、アメリカやヨーロッパからも批判を受けました。

 外国特派員協会の橋下会見を聞いたドイツ紙フランクフルター・アルゲマイネの東アジア特派員、カーステン・ゲアミス記者はこう語っています(朝日新聞、5月28日付)

 「私たちはユダヤ人虐殺などの過去を反省し、謝罪した。ドイツも日本も、戦時中の他国のことを問える立場にはない。彼はいい弁護士かもしれないが、今日の話では国際的には誰も納得しない。政治家としては失格だ」

 橋下発言の大本には、侵略戦争に対する国家と軍隊の責任を免除し、賛美する姿勢があります。それは、今日の国際政治、世論では通用しないものです。「大阪市長を辞任せよ」の声があがっていますが、当然でしょう。

               ◆

 このブログ「トヨタで生きる」には、橋下発言についてのコメントが寄せられています。このなかの一部には、侵略戦争を賛美し、他民族に悪言を投げつけ、憎悪をあおるもの、ヘイトスピーチに共感するものなどがあります。こうしたコメントは、ふさわしいものではありませんので、削除します。


その他 | コメント(28) | トラックバック(0) | 2013/05/28 11:33

◎原発 裁判官の肉声

 裁判官の肉声を聞いたことがありますか? 現職はむずかしいとしても、なぜ、そのような判決文を書いたのか? 原発裁判なら、なおさら、裁判官の肉声を聞きたいでしょう。3・11のような原発事故が起きたのだから。

 井戸健一さん(58)は、稼働中の原発を差し止める判決を唯一、出した裁判官です。金沢地裁在任中の2006年3月、住民が北陸電力・志賀第2原発(石川県)の差し止めを求めた裁判で、「被告は志賀原発2号機を運転してはならない」との判決を出しました。

 福島第一原発事故が起きた2011年に退官し、現在は彦根市で弁護士をしています。朝日放送系の報道ステーションで福島原発事故について語ったり、原発ゼロをめざす毎週金曜日の首相官邸前行動に参加したりしています。

井戸健一裁判長
(金沢地裁で判決を出す井戸健一裁判長、朝日放送系から)

 『原発と裁判官 なぜ司法は「メルトダウン」を許したのか』(朝日新聞出版、2013年3月)は、記者が原発裁判で判決を書いた元裁判官に取材したものです。主な原発裁判は18件ありますが、ほとんどが住民側敗訴です。

 井戸さんの判決も、高裁で破棄され、最高裁で棄却されます。同書には、住民側敗訴の判決を書いた元裁判官は、苦悩しながらインタビューに応じています。しかし、最高裁の元裁判官はインタビューを拒否しています。

 井戸さんは、判決文を書いていた真冬、布団のなかで体中から汗が噴き出すことがあったとインタビューに答えています。国の耐震設計審査指針は、多くの学者らが作ったものであり、「しろうとの裁判官には大変なプレッシャーだった」と語ります。

『原発と裁判官』


 無難な判決を書いた方がいいという誘惑もあったと率直に語りながら、北陸電力の地震への甘い想定に乗ることができなかったといいます。その上でこう語ります。

 「志賀原発の訴訟の判決は、原発政策そのものを否定したものではなかったということです。原発を動かすのなら、ちゃんと安全性を高めてほしいという趣旨でした。わたし自身、当時は電力供給の観点から原発は必要だと考えていましたから」

 その井戸さん、今は弁護士として、1市民として「原発という危険なものは、即時停止すべきです」と発言しているといいます。実に、人間らしい肉声です。

未分類 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/05/27 17:32

◎アベノミクス 暴走、制御不能?

 株価の乱高下が、アベノミクスを揺るがしている。5月23日(木)、東証株価は前日比1143円も急落。13年ぶり、史上11番目の下げ幅だった。翌日の24日(金)には、128円以上値上がりした。

 トヨタ自動車の株価も、22日(水)6630円、23日(木)6290円、24日(金)6230円へと下がった。今年の最安値は4030円(1月9日)だから、まだ1・5倍以上だ。しかし、これまでの最高値は、リーマン・ショックの前の2007年2月27日の8350円であり、これには及ばない。

10 トヨタ本社
(トヨタ本社)

 株価って何だろう? いえることは誰にもわからないということだろう。わかっているなら、誰もが儲けることができるから。しかし今回の乱高下の原因は、おぼろげながらわかる。

 なんといっても株価つり上げの主犯は、安倍晋三首相だ。大胆な金融緩和論者を日本銀行の総裁に選んだ(黒田東彦氏)。黒田総裁は、安倍首相と、あうんの呼吸で「異次元の緩和」を打ち出し、お金をばらまく。

 これに目を付けたのが外国の機関投資家などだ。中でもヘッジファンドといわれる。東京証券取引所の売買の6割が外国人投資家である。外国からの投資マネーがどっと日本の株式市場に流れた。

 事実、昨年秋から外国人投資家の日本株の買い越しがすすんだ。こうした投機マネーは、コンピューターで、1000分の1秒単位で取引ができる「超高速売買プログラム」を使っているという。“売った、買った”を瞬時に、しかも繰り返し、超高速で行っているのだ。

株価急落
(メディアも超高速取引を問題にしている=毎日放送系、5月26日から)

 個人投資家がかなうはずはない。しかも、ヘッジファンドの決算は5~6月であり、ここで利益を確保しておきたいとの思惑があるという。だから、急上昇させた株価で、一気に売り抜き、儲けをふところにする。

 トヨタの株主は、63万4554人(2012年3月末)。このうち金融機関や金融商品取引業者、その他の法人、外国の法人などはわずか1%で、「個人その他」は99%だ。ざっくり言って、金融機関や機関投資家などが1%、個人が99%だ。

 しかし、所有株でみると、金融機関や機関投資家などが78%で、このうち外国の機関投資家・個人は、約26%にのぼる。個人投資家は22%ほどにすぎない。

 つまり、トヨタの株を左右しているのは、日本と外国の金融機関や機関投資家であり、個人株主の影響力はほとんどないといえる。

 こうした金融機関や機関投資家、なかでもヘッジファンドが、アベノミクスに向かって猛烈に投機をしているのだ。安倍首相が、政治的に投機とバブルへの道を誘導し、みずから暴走しているのだ。このままでは、制御不可能になるおそれがある。

 冷静に考えてみよう。わが家にお金があるとする。預貯金の金利が低いから、タンス預金にする。トヨタなど企業も、内需の弱い日本での設備投資を控え、利益を内部留保する。これでは、社会にお金が回らない。循環しないから、モノは売れない…悪循環である。

 これを解決する決め手は何か? 労働人口の8割を占める労働者の賃金を上げることである。お金が入ってこれば、欲しい物を買おうとする。電気製品、車、住宅…などである。賃上げの源資は? 日本の大企業にある260兆円もの内部留保である。「経済は誰のため? 人間のため」の原点に戻って考えてみよう。

その他 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2013/05/26 11:05

◎「福島バッチプロジェクト」初参加 フライデー・リポート

関電1 20130524 

 原発ゼロをめざす毎週金曜日の、関西電力東海支社前(名古屋市東区)行動が5月24日、開かれた。昼間は夏のように暑かったが、夕方からは風が吹き気持ちよかった。寒かった4月とは大ちがいだ。

関電6 20130524


 「福島バッチプロジェクト」の女性が初参加し、シーツで作ったという、のぼり旗を立ててバッチの普及をしていた。同プロジェクトは―。

 「福島の人々が『原発はイヤだ』と意思表示が出来る環境を作り、その福島の人々の心に呼応して、同じように意思表示を日本中の誰もが出来るような環境を作る事を目的として設立されました」

関電2 20130524


 今も15万人以上が東電福島第一原発事故で全国に避難を余儀なくされている。燃料棒を冷やすための水は汚染水となり、毎日、毎日、大量にたまっていく。避難している人々の心を考えたら、原発事故は収束したといえるのか! 再稼働なんかできるのか!

関電3 20130524


 小さな子どもをかかえた若いお母さんが懸命に、関電のビルに向かって「再稼働反対です」とコールしていた。意思表示をしよう、誰もが「原発はイヤだ」と意思表示しよう。

関電4 20130524


 鍋のふたをすりこぎでたたく女性、「断層上の大飯(おおめし)喰らい」と、関電大飯(おおい)原発を痛烈に皮肉った手書きのポスターをかかげる男性、俵屋宗達の屏風画に「でんき 足りとる 雷神 風人 風力あるで」を書き込む男性…ユーモアも込めて原発反対を訴える人たち。知恵も付いてきた。

関電5 20130524
原発ゼロへ | コメント(7) | トラックバック(0) | 2013/05/25 16:04

◎カードリーダー 導入から10年 (下)

 カードリーダーが導入され、トヨタで時間管理=サービス残業をなくす仕組みはできました。社員らの出退勤時間がコンピューターに記録されるからです。実際の出退勤時間が、始業、終業時刻と1時間以内であれば、問題はないとされています。

1003カードリーダー
(カードリーダー)

 ところが、職場から門前まで歩いていく時間を除いた数十分が、サービス残業が可能になっています。実際、社員が門前で待機していて、始業1時間前にカードリーダーに触れ、職場で部品の準備などの作業をする光景が見られます。

 終業時間後にサービス残業をして、1時間を前に門前へ向かい、カードリーダーに触れる社員もいます。「1時間は長い。もっと短くすることが必要」と社員らは指摘します。

 トヨタは、「法令は遵守する」といいます。社員らが残業の申請を上司にしなくて残業をした場合、会社は問題にし、申請するよう指導しています。カードリーダーの導入以前とは様変わりした点です。

 始業前に、工場では体操が行われています。労災の予防や本人の健康のためなどといいます。体操が終わると始業を知らせるチャイムが鳴り、5分間の打ち合わせやミーテングなどがあります。それが終わるとラインが一斉に動きます。

 体操は、あくまでも自主参加です。インフォーマル活動、ボランティア活動なども自主参加です。しかし、職場によっては、上司がチェックしています。

QCサークル 時間取り扱い


 QCサークル活動は、表のように会社が業務扱いと自主活動との区分を明確にしています。しかし、QCの発表会を前に、上司が工場外でメンバーを集めて、発表準備、練習をやるケースがあります。職場でやると業務扱いのために、こうした自主活動を装ったことが行われています。

 創意くふう活動は、自主活動です。提案用紙にも「各人の自由です」と明記しています。しかし、上司が労働者に、「出せる? 強制ではないけれど」と、しつこく言ってくる場合があります。

層くふう提案用紙


 「業務か? 自主活動か?」と悩む社員ら。「自主活動だけれど、上司が言うので断れない」と悩む…。

 ベテラン社員はいいます。「たとえばサービス残業。1人ひとりがきちんと申請することです。時間内に終わらなければ、上司に対応するように言うべきです。言わなければ、カードリーダーも有名無実になってしまいます。せっかく獲得した権利も守れないでしょう」

 カードリーダーの導入から10年。これを機に、改めてサービス残業をなくす努力をしようではありませんか。サービス残業を見かけたら、その場で上司に言いましょう。労働組合や労働基準監督署などへ訴えることも手です。匿名でも可能です。

職場は今 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2013/05/24 14:06

◎カードリーダー 導入から10年 (上)

 トヨタ自動車の社員らは、出退勤時に、工場などの門前にあるカードリーダーに、社員証をピィと触れさせます。見慣れた風景になりました。カードリーダーがトヨタ自動車の本社に導入されたのは2003年4月。順次、工場に導入されて10年になりました。

 労働基準法第32条は、「使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない」としています。37条は、それを超えた場合、「賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない」と定めています。

 労働基準監督官は、「1分でも残業です。割増賃金を支払わなくてはなりません」といいます。しかし、割増賃金を支払わない、いわゆるサービス残業が日本の企業で、長い間まかり通ってきました。

 このため厚生労働省は2001年4月6日に通達を出しました。企業に「労働時間を管理する責務がある」と強調。企業の責任で労働者の毎日の始業・終業時刻を確認し記録すること、労働者の「自主申告」ではなくタイムカードやICカードによる客観的記録を原則とすることなどを明記しました。

カードリーダー
(カードリーダー)

 トヨタで03年1月、労働基準監督署からサービス残業の是正指導を受ける出来事が起きました。トヨタは生産ラインを止めて緊急集会を開きました。集会後の4月からカードリーダーが設置されました。

 それから10年。トヨタの職場は、どう変わったのでしょうか?


職場は今 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2013/05/23 15:51

◎トヨタの利益 日本1、自動車世界1

 トヨタ自動車の利益は、日本では1位、自動車メーカーでは世界1――5月18日付の日本経済新聞を読んで、あらためてトヨタの利益のすごさがわかりました。

 ◆日本企業の2013年3月期の経常利益ランキング

 1位 トヨタ      1兆4036億円
 2位 NTT      1兆2010億円
 3位 NTTドコモ     8416億円
 4位 国際石開帝石     7181億円
 5位 ソフトバンク     6532億円
 6位 日産自動車      5293億円
 7位 KDDI       5144億円
 8位 JT         5095億円
 9位 ホンダ        4888億円
 10位 日立        3445億円

 ◆世界の自動車大手の連結業績(12年度)

               営業利益       時価総額
 1位 トヨタ      1兆3208億円  22兆3085億円
 2位 VW       1兆3165億円   9兆6909億円
 3位 ダイムラー      9853億円   6兆6361億円
 4位 BMW        9493億円   6兆463億円
 5位 フォード       6909億円   5兆7611億円

トヨタ世界1? 
(日本1、世界1のトヨタらしい労働条件を!)

 私たち、トヨタで働く者が、日本1、世界1を実感できるでしょうか? 賃金や労働時間は? たとえばドイツには、トヨタと競い合っているVWやダイムラー、BMWなどのメーカーがあります。

 国際比較は、その国で働き、生活しないとなかなか比較、実感しにくいものです。指標の1つに、国際金属労連が2006年で比較した賃金があります。時間当たり賃金を、購買力平価で比較しています。

 それによると、ドイツの金属労働者は29・40ユーロに対し、日本は9・71ユーロです。日本は、ドイツの3分の1程度です。

 労働時間は、ドイツは週35時間労働が当たり前で、休みは、ばっちりとります。残業はほとんどありません。年間総労働時間は1500時間ほどといわれています。トヨタの2011年度の年間総労働時間は、1914・2時間、残業は199・6時間です。

 400時間も長いのは、年間でドイツより2カ月も長く働くことになります。世界1の自動車メーカーとして、“トヨタは豊かだ”と胸を張れるような労働条件といえるでしょうか? 実感できるでしょうか? 「もっといい労働条件にしようよ!」
決算・経営計画 | コメント(7) | トラックバック(0) | 2013/05/22 18:03
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