◎トヨタがカローラやレクサスのリコールを発表

 トヨタ自動車は1月31日、カローラやレクサスのISにエアバックやワイパーに不具合があるとしてアメリカや日本などでリコールしました。

 カローラは、2001年~04年にかけて生産した90万7000台。レクサスISは、2005年~11年にかけて生産した38万5000台です。合わせて129万2000台です。

 カローラについては、エアバッグのコントロールユニットに、電気ノイズに対する耐久力が不足したものがあり、車両の電装部品から発生するノイズにより、使用過程で当該ユニット内のICチップが損傷。最悪の場合、走行中にエアバッグが展開するおそれがあるとしています。

 ISについては、ワイパーの根元の部分の締めつけが設計上、不十分なため、動かなくなる可能性があるとしています。

 リコール対象になったカローラは、トヨタとGMが共同開発したもので、両社の合弁会社NUMMIで生産されてきました。日本に輸入されヴォルツの名で約6000台販売されているといいます。

 豊田章男社長は、2013年の年頭あいさつで、「品質問題を風化させることなく、品質がトヨタの生命線であることを肝に銘じる」「ためらうことなくリコールやサービスキャンペーンを行っています」などとのべています。
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品質・リコール問題 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/01/31 10:56

◎トヨタ 正式に2年ぶり世界1

 トヨタ自動車は1月28日、グループのダイハツ、日野を含む2012年(1~12月)の世界販売が974万8000台と過去最高になったことを発表しました。これまで970万台と見込みで発表していました。

 これでアメリカ・GMの929万台、ドイツ・VWの907万台を上回り、2年ぶりに世界1になったことが正式に決まりました。

 2013年の世界販売計画は、昨年をさらに上回る991万台と発表しています。

 豊田章男社長は、「国内生産300万台を守死する」とのべていますが、2013年の年頭あいさつで次のように語っています。

 「私が日本国内でのモノづくりにこだわっているのは、日本には日本ならではの競争力があると考えているからです。
 高い品質や、継続的に生産性向上やコストダウンに取り組む企業風土はもちろんのこと、ジャストインタイムでリードタイムの短い効率的なサプライチェーンや、長期的な人材育成、労使の信頼関係といったものも、日本の競争力にとって重要なものだと思います」

クラウン 12月にモデルチェンジ
(2012年12月にモデルチェンジしたクラウン)

           ◇

 また、同日、トヨタとレクサスブランドの2011年の国内生産、海外生産、輸出、国内販売が明らかになりました。

 国内生産 349万2913台
 海外生産 524万3616台
 輸出   194万5688台
 国内販売 169万2228台

 海外生産の割合は60・0%で、初めて6割を超えました。

 トヨタを含む日産、ホンダ、スズキ、マツダ、三菱自動車、ダイハツ、富士重工の8社のそれぞれは次の通りです。

 国内生産  943万6015台
 海外生産 1524万4141台
 輸出    445万8006台
 国内販売  498万4049台

 海外生産の割合は、61・8%です。
決算・経営計画 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/01/31 10:51

◎1兆円利益でも5年連続ベアなし?

 トヨタ労組の2013春闘の要求案が、1月31日に開催予定の評議会で、執行部から提案されます。中日新聞は29日付で、「トヨタ労組 ベア見送り方針」との記事を出しました。

 仮に、同記事があたっているとするならば、2009年から5年連続してトヨタの組合員はベア=賃上げがないことになります。トヨタは今年3月期決算で、1兆500億円の営業利益を見込んでいます。このところの円安で、さらに利益が増大します。

 1兆円利益があっても、ベアを要求せず、年齢が上がるごとに賃金が増える定昇=「賃金制度維持分(自動車総連は“賃金カーブ”と表現)」だけでいいのでしょうか?

 昨日(29日)、トヨタ労組の上部団体の連合の古賀伸明会長と日本経団連の米倉弘昌会長が春闘をめぐって会談しました。古賀会長は、「デフレ経済からの脱却は、春闘の交渉結果も大きなカギを握る」とのべ、定昇とともに賃金を1%を目安に引き上げるよう求めました。

 デフレ経済からの脱却は、いまや大きな政治問題です。連合は、日本の労働者の賃金は1997年をピークに下がり続け、2011年と比較すると、厚生労働省の毎月勤労統計では、一般労働者で4・1%減になっていると指摘しています。

 賃金がダウン→物を買わない→生産は落ちる→物価は下がる…この悪循環をこの10数年くり返しているのです。トヨタがふたたび1兆円の利益を出すこの時にこそ、賃上げを要求するのは当然ではないでしょうか?

中日新聞 ベア見送り
(中日新聞)

 しかもトヨタは、2012年の世界販売でGMやVWを上回って2年ぶりに世界1になりました。2008年、09年、10年と3年連続世界1でした。2011年は、東日本大震災で生産が激減するという状況がありましたが、実質的には5年連続世界1といえるでしょう。

 いまや世界1の国際競争力を持ったトヨタ。このトヨタをここまで大きくしたのは、車の設計から生産、販売にいたるまで組合員の頑張りがあったからではないでしょうか。

 「世界1になったのだから、トヨタの賃金も世界1に」という声が上がるくらいです。そこまでいかなくても、この4年間はベアゼロです。今年くらいは要求してこそ、組合員の頑張りに答えるというものではないでしようか。

プリウス 201301
(プリウス)

 プリウスを生産している堤工場では、エコカー補助金が終了し、昨年秋は残業がゼロでした。家のローン、子どもの教育費、老後のたくわえ…多くの組合員は残業をあてにして生活設計してきました。

 この上賃上げがなくなり、残業がゼロになるようなら、生活設計が狂ってしまいます。組合は、組合員の頑張ってきた気持をくみ上げ、組合員が納得できるような春闘方針案を示してほしいと思います。

             ◆
 《訂正》1月27日アップの「真冬の1直の朝はつらいよ! プリさんの職場日記」で、ブログ管理人のミスで、起床時間や家からの出発時間、工場の駐車場から門に向かう時間などが30分繰り下がっていました。正しくは、30分繰り上がります。記事はすでに訂正しています。申し訳ありませんでした。
2013春闘 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2013/01/30 17:49

◎シリーズ「13春闘」 株主には内部留保を取り崩して配当

連合 古賀会長
(日本経団連との懇談で賃上げを要求する連合の古賀伸明会長=1月29日、NHKテレビ)

 トヨタ自動車の2013年春闘が始まります。トヨタ労組は、1月31日に開催予定の評議会に春闘要求案を示します。長引くデフレ不況の原因は、需要不足です。労働者の賃金が下がり続けているために、物を買わないからです。デフレ不況を克服するには春闘で賃上げすることが欠かせないでしょう。

 トヨタの春闘は、2009年から12年まで4年連続して賃上げはありませんでした。トヨタが連結赤字になったのは、リーマン・ショックの影響を受けた2009年3月期決算だけです。

 12年3月期決算では、3556億円の営業黒字になっています。この決算期は、東日本大震災の影響で生産が長期にわたってストップ。売上が4100億円も減少したにもかかわらず、新興国をはじめ世界から利益をあげています。

 一方、単独決算では4398億円の営業赤字になっています。国内での販売減や円高などによる為替の影響(2500億円)があったからです。一方、純利益は358億円の黒字を確保しています。

 昨年の12年春闘で労組は、賃上げ要求を見送り、賃金カーブ維持分(定期昇給分)だけを要求しました。会社と労組の労使協議会では、4年連続の単独赤字が論議され、一時金も年間178万円にとどまりました。2008年の253万円から大きく減ったままです。

50 13年用 トヨタの営業利益と賃上げの推移
(トヨタの営業利益と賃上げの推移)

 確かに単独赤字です。しかし、びっくりすることがありました。春闘後の12年6月15日にトヨタ本社で開かれた株主総会。赤字というのであれば配当を見送るのが普通です。ところが、年間1株当たり50円、総額1567億円の株主配当が決まりました。

 トヨタ単独の内部留保の大きな部分を占める利益剰余金は、前期の6兆7674億円から1675億円減って6兆5998億円になりました。つまり、配当金総額に匹敵する内部留保を取り崩して配当しているのです。

 株主といっても、日本の信託銀行や生命保険、海外の投資会社など大株主=大企業が78%を占め、個人株主は4分の1の22%にすぎません。

 トヨタの社員や期間従業員、派遣労働者ら約8万人が車を設計、生産、販売し、QC活動や創意くふう提案など原価改善して働いた利益の大きな部分が、他の大企業にまわってしまっているのです。

 トヨタは、株主配当については、「安定的・継続的に配当を行うよう務めていきます」とのべています。トヨタ社員らの東日本大震災をはじめ日々の頑張りは、どこへ行ってしまったのでしょうか?

20 株主配当推移 12年3月期
(トヨタの配当金推移)
2013春闘 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2013/01/29 12:10

◎トヨタ 加速する燃料電池車開発 BMWと正式提携

FC車のコンセプトカー
(トヨタのFC車のコンセプトカー)

 トヨタ自動車は、“究極のエコカー”といわれる燃料電池(FC)車の開発を加速させています。ハイブリッド車の次は、電気自動車か、FC車か――次世代車技術で主導権を握りたいという思惑があるとみられています。

 トヨタは1月24日、車技術で広範な提携をすることになったドイツの高級車メーカー、BMWと正式に契約したことを発表。このなかで、FCシステムの具体的な提携を明らかにしています。

 「BMWとトヨタは、ゼロエミッション社会の実現に向け、FC技術の普及を共通の目標とし、中長期的な協力を進めていく。2020年を目標に、両社の技術を持ち寄り、FC車の普及拡大を目指し、FCスタック・システムをはじめ、水素タンク・モーター・バッテリーなど、FC車の基本システム全般の共同開発を行う。また、FC車の普及に必要な、水素インフラの整備や規格・基準の策定に向け協力していく」

 トヨタは、2015年にFC車を、世界で初めて販売することを明らかにしています。日経新聞は、セダンタイプで500万円程度を目標にしていること、電気モーターなど駆動系の制御システムがハイブリッド車と共有できる(1月25日付)と伝えています。

 トヨタは、世界の自動車メーカーに先駆けてハイブリッド車を開発。販売で優位に立っています。電気自動車は、国内で日産自動車が先駆けて2010年12月にリーフを販売しました。しかし、販売は低迷。昨年12月末までの世界累計販売は約5万台、このうち国内販売は約2万1000台にとどまっています。

 このため1月17日、約28万円値下げし、国の補助金を入れて最低価格221万円で販売することを発表しました。この価格は、プリウスとほぼ同じです。

 トヨタは、iQをベースにした電気自動車eQを昨年12月に限定100台(360万円)で発売することを明らかにしています。電気自動車の普及は、当面むずかしいと判断し、FC車の技術開発を急ぐものとみられます。


自動車技術 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/01/28 09:54

◎真冬の1直の朝はつらいよ! プリさんの職場日記

レンジで
(レンジで残りのおかずを温める)

 今年の冬は、いつもの年より冷える。午前6時25分始業の1直はつらい。
 午前4時45分。目ざましが鳴る。真っ暗な中、フトンから手探りで止める。窓の外はまだ暗い。

 エイッと起き上がる。少しでも目をつむると、体がスト―ンと落ちてしまうから。台所の電気スイッチを入れ、廊下を照らす。うす明りでトイレへ。突然の照明は目にくらむから、弱い光に目を慣らす。

 トイレがすんだら、すぐストーブをつける。体が冷えないうちに素早く着替える。みそ汁のガスをつけ、弁当にご飯をつめる。たくあん、ラッキョウ、板のりを乗せて。おかずの野菜にはマヨネーズ。おかずは、女房が夜のうちに詰めてくれている。感謝。

 女房が朝、つきあって起きるのは無理! 弁当の準備が終わるころには、みそ汁も温まる。朝ごはんのおかずは、冷蔵庫をさがしてサッサと食べる。歯磨きをしたら、2リットルのペットボトルにストーブの上のヤカンのお湯を入れて、さぁ出発!

 5時25分、駐車場へ。真冬の時期、車の窓には霜がしっかりついている。ペットボトルのお湯が役に立つ。かじかんだ手もあったかい。

 5時30分、出発。表道路に出ると歩く人や自転車が暗闇の中に動いている。豊田の街は、朝早い。ある人は、トヨタの関連の作業衣をはおっている。派遣労働者だ。家の近くの借り上げアパートに住んでいる。他にも早朝ジョギングの人もいる。車からは見つけにくい。せめて反射板をつけてほしい。

 工場の周りにくると、暗い中、人影がゾロゾロと門に向っている。横断歩道を人や自転車が通る。これがまた、見つけにくい。年末に、車と自転車の事故があったばかりだ。

 5時45分には工場の駐車場から門に向かう自分がいた。5月になれば家を出るころには明るくなっている。しばらくは暗いよ。

朝の駐車場
(トヨタ本社地区の駐車場=12月の午前6時30分ごろ)
プリさんの職場日記 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2013/01/27 11:36

◎フライデー・リポート 今年も毎週

原発 20130125 1


 この冬一番の寒気団が来ているらしい。寒い!
 昨年来から毎週続いている金曜日行動が1月25日、名古屋市東区の関西電力東海支社前で午後6時から行われた。

原発 20130125 2


 強い風が吹き、指先までがしびれてくる。お母さんや子どもの姿もある。年配の人は、途中で帰る人もいたが約150人が集まった。「関電大飯原発の再稼働反対」「再稼働は犯罪です」「原発は廃炉に」「原発輸出反対」などと声をあげ、プラカードをかかげた。

 東京の官邸前行動には、6000人が集まった。昨年3月から始まり、この日で40回目になったという。これに呼応して名古屋でも6月から、毎週、毎週、粘り強く続けている。

原発 20130125 3


 福島第一原発事故を起こした東京電力だが、同電力の柏崎刈羽原発(新潟県)の直下に活断層がある可能性が明らかになった。地震列島・日本で、安全な原発などはありえない。

 「原発なくせ!」―ドラム隊やトロンボーンの音が寒空にひびく。今夜も午後8時まで頑張った。

原発 20130125 4
原発ゼロへ | コメント(1) | トラックバック(0) | 2013/01/26 14:15

◎不適切な発言をする政治家

 このブログ、「トヨタで生きる」で、1月21日に「中国で存在感のないトヨタ」をアップしました。日本車、特にトヨタのシェアの少なさについて、「尖閣諸島問題の背景には、靖国神社に政治家が参拝するなど、侵略戦争をまともに反省していない日本への中国の不信感がある」とのある人のコメントを付けました。

 これについて、「まだそんなこと言ってるのですか…。その程度の見識?その程度の歴史認識?その程度の外交認識か?」などの意見をいただきました。

 これは、私たちの独自の考えではありません。たとえば、日経新聞は昨年11月21日付夕刊で、「貿易赤字 10月最大5489億円 対中輸出、車が8割減」と書きました。

 そのなかで、「中国向け自動車輸出の下げ幅は、小泉純一郎首相(当時)の靖国神社参拝で反日感情が高まった2001年10月(88・3%減)以来、11年ぶり」と指摘しました。

 朝日新聞も同日付で、「背景にあるのは、中国向け自動車輸出の不振だ。前年同月比で82・0%減った。2001年10月の同88・3%以来の大幅減。当時は小泉首相の靖国神社参拝をめぐり日中関係が緊張していたという」と指摘しました。

 中国国民は、歴史認識に対する日本の政治家の発言・言動をどう見ているのでしょうか? 

 「言論NPO」(代表・『論争 東洋経済』の工藤泰志・元編集長。アドバイザリーボードに小林陽太郎氏、宮内義彦氏ら)は、昨年6月に「第8回日中共同世論調査」(日本側の有効回収票本数は1000、中国側は1627)を発表しました。

 それによると、相手国に対して「良くない印象を持っている理由」では、「中国世論」は次のように答えています。

 ・「過去に日本と戦争をしたことがあるから」 78・6%
 ・「中国を侵略した歴史についてドイツのように正しく認識していないから」 39・9%
 ・「日本政府が尖閣諸島で強行な態度を取ったから」 39・8%
 ・「歴史問題などで不適切な発言をする政治家が相次ぐから」 33・3%

 このように中国国民は、侵略戦争にたいしまともに反省していない日本の政治家らに強い不信感を持っているのです。

99 車 尖閣問題 20121121 

未分類 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2013/01/25 09:41

◎アイドリング・ストップ車に乗った

マーチ1

 旅行をし、レンタカーに乗った。いつもは、トヨタのスモールカー、ヴィッツに乗っている。妻と2人の旅行だし、ヴィッツは安いからいい。今回は、他車も体験したいと思い、ヴィッツのライバル車、日産のマーチを予約した。

 初代マーチは、1982年に販売された。日産が吸収・合併したプリンスの技術者が開発し、プリンスの工場であった東京・村山工場で生産された。コストカッターと呼ばれたゴーン・リストラで、村山工場が閉鎖された後は、神奈川県の追浜工場で生産されていた。

 現行の第4代モデルのマーチは、タイからの逆輸入車である。円高を理由に、賃金の安いタイで生産し、2010年7月からに日本への輸入が始まった。自動車産業の空洞化の象徴であった。

 レンタカー会社の担当者は、「国産車と変わりませんよ」という。現行モデルには、停車時にはエンジンが自動停止するアイドリング・ストップ機能が付け加わった。

 レンタカーを信号待ちで止め、青で発進する時、となりの車がエンジンをかけている。「へぇ、となりの人は信号待ちでもエンジンを切るのか」と思った。「エコな走りをするのだな」と感心した。

 何回目かの信号待ちで、エンジン始動音は、自分のレンタカーのマーチだったということに気がついた。ブレーキを踏んで車が停止すると、1秒後にエンジンが停止する。踏んでいたブレーキを離すと0・4秒でエンジンが再始動する。スムースに走り、何の違和感もない。

 車の技術はどこまですすむのか? 車のメカに無関心だった私が、テレビコマーシャルでよく見るマツダのデミオのアイドリング・ストップの意味が初めてわかった。

 先日、トヨタは自動走行車の実験車を発表したが、技術進歩はとどまらない。うかうかできない。

マーチ2
その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/01/24 10:49

◎奥田“政党通信簿”の復活へ 経団連

 トヨタ自動車など大企業が加盟している日本経団連が、「奥田“政党通信簿”」を復活させようとしています。奥田氏とは、トヨタの奥田碩・元会長のことです。日本経団連の会長(2002~06年)を務めました。現在、国際協力銀行総裁です。

 奥田氏は、経団連会長時代、自民党と民主党の2大政党を育成するために、政党を政策で評価する“政党通信簿”を編み出しました。法人税引き下げ、消費税増税をはじめ、社会保障、医療・福祉、教育、農業など経団連が主張する政策に合致するかどうかで評価しました。

 A(推進している)、B(取り組んでいる)…E(逆行している)などと点数を付け、それに応じて、経団連の加盟企業の企業献金の金額を決めるというもの。いわば、金で政党の政策を動かすものでした。現在でもトヨタは、自民党への政治献金ナンバー1企業です(2011年で5140万円)。

 当初、民主党には低い点数しか付きませんでした。もっと経団連の政策に近寄れば金をだす、という姿勢でした。2009年に政権についた民主党は、自民党と変わらない政党になり、国民の願いを踏みにじりました。

 経団連は、民主党が政権についてから、“政党通信簿”を中止していました。その経団連が1月15日、「国益・国民本位の質の高い政治の実現に向けて」というタイトルの「政治改革」を提言しました。

 このなかで、「企業の政治寄付は、企業の社会貢献の一環として重要性を有する」と主張しています。企業・団体献金の禁止の世論に逆らうもので、企業献金を合理化しています。その上で、「経団連の主張と主要政党の政策や活動との比較・評価を実施することとする」とのべています。

 「奥田“政党通信簿”」の復活宣言です。現在の経団連の米倉弘昌会長は、住友化学という財閥出身です。しかし、企業規模はトヨタなどに比べて小さく、米倉氏の言動、手腕も財界のなかで評価が低いといわれています。自民党の政権復帰で、ふたたび奥田時代のように経団連が金で政党を動かしたいという思惑があるようです。

経団連 政党通信簿部
その他 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2013/01/23 08:19
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