ヨーロッパからトヨタを見る 元全国紙編集委員

 全国紙の元編集委員で、ヨーロッパ総局長を勤めた大学教授は、ヨーロッパから見たトヨタ自動車について次のように語っています。現在、テレビのコメンテーターも務めています

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 グローバル資本主義のもとで、愛知県に腰をすえたトヨタは、土着資本主義のように見える。創業家を中心にした経営と日本での生産を守る、という主義・主張に、シンパシーを感じる。家族主義的経営で、ほろりとくることがある。

 こういうと、労働者の搾取をおおい隠すいちじくの葉になるかもしれないが。トヨタを研究している学者から聞いた話だが、トヨタの生産現場では、どんな小さな傷も見逃さないという。

 今、私は安物のメルセデスベンツに乗っているが、パリにいた時はセリカに乗っていた。音もハンドルさばきも、座り心地もよく、エンジンも軽かった。日本車に対抗できるのは、ドイツ車とイタリアのアルファロメオぐらいだった。フランスの車は欠陥車だらけの印象だった。

 ハイブリッド車、プリウスのアイディアには感心する。エンジンとモーターのいいとこ取りという車に、日本人の知恵を発揮した車だと感心する。ただ、エンジンの追求では、ホンダの方が上だと思う。ホンダは、技術への夢を持っているように見える。

 トヨタは、夢を追わず、「費用対効果」を考えているように見える。プリウスも夢というよりしかりつくるという感じだ。トヨタは、夢よりもお金を持とうとする。

 ヨーロッパでは、利益を労働者と資本家が取り合いをするのが当たり前で、両者は和解しえないという考えは明快だ。トヨタのような家族主義的経営は、ナンセンスだと考えている。

 資本主義を一色にとらえずに、トヨタをヨーロッパから見るとこんな風に見える。

マイバッハ
(ドイツの高級車、マイバッハ)
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メディアから | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/07/31 10:31

中部電力 お前もか! 保安院もやらせ

 九州電力の“やらせメール”が国民の怒りをかっているなか、経済産業省原子力安全・保安院も“やらせ”に深くかかわっていたことが7月29日、国の調査で明らかになりました。

中電は保安院の依頼を受けて、原発シンポジウムに社員らを動員するなど、世論誘導していました。原発の規制をする保安院が、原発を推進する側にまわり、さらに政府と電力会社がゆ着て原発を推進していたことになります。政府と企業の責任は重大です。

 2007年8月、中部電力浜岡原発がある静岡県御前崎市で、同原発4号機の(使用済み核燃料を使う)プルサーマル発電について、国主催のシンポジウムが開かれました。シンポを前に、保安院は中電に、「質問が反対一色にならないよう、質問書を作成」することや、「空席が目立たないように、シンポジウムの参加者を集めること」などを指示していました。

 中電は、保安院の“やらせ質問”の文案を作成しましたが、質問は「コンプライアンス上、問題がある」としてしなかったといいます。シンポへの動員については、社員や関連企業などに動員をかけていました。シンポの参加者524人のうち、中電から3割に近い約150人が参加していました。

 先日、浜岡原発の原子力館(展示館)を見学したばかりでした(7月27日のブログ「トヨタで生きる」に掲載)。ビデオ、パネルなどの展示物は、いかに浜岡原発は安全であるかを、これでもか、これでもかと宣伝していました。

 国民には「安全神話」をふりまく一方で、中電は保安院とゆ着して、ひそかに世論誘導をしていたのです。政府、中電への信頼はゼロです。浜岡原発への安全度は、もはやゼロです。日本の原発54基をゼロにしましょう!


200107 浜岡原子力館


原発ゼロへ | コメント(1) | トラックバック(0) | 2011/07/30 09:16

えっ!! 残業、マイナス0・75時間!

 納車待ち9カ月という、プリウスαやプリウスをつくっているトヨタ自動車堤工場では、7月23日からラインタクト(ラインスピード)をアップしている。人員を増やし、作業量を57秒でできるように調整している。

 生産台数は、まだ7月の予定台数だから、タクトアップした分だけ、早く仕事が終わることになる。

 7月23日の前までは、0・75時間(45分)の残業だった。タクトアップ後の先週末には、第一ラインは定時に終り、第二ラインはマイナス0・75時間になった。定時前45分に終わったというわけ。

 すごいね。来週からは、タクト57秒で回し、残業も行う。フル生産体制をつくっちゃったよ。トヨタの“職場力”は、強いですね!

 他の部署から来た応援者は、早い動きに慣れるまで、しばらく大変です。

201106 プリウスα

(堤工場に展示しているプリウスα)
職場は今 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/07/29 17:19

期間従業員が集まらない?

 ハローワークで、トヨタ自動車の期間従業員を募集している。先日、豊田市のハローワークに行った。駐車場が満杯で、警備員が「他に行ってください」と、来場者に指示していた。「いっぱい応募に来ているんだ」と思った。
 
 応募した期間従業員の面接の第1週目が7月23日(土)から、名古屋、豊田、岡崎、衣浦、田原、豊橋の6会場で始まった。30日からは、第2週目に入る。

ところが職場では、こんな会話があった―。
 上司らが「期間従業員が集まらないんだって」と話していたのだ。
 「ホントかな?」。

 2008年のリーマンショックで、トヨタは期間従業員を6000人以上雇い止めした。2009年秋には、プリウスの大増産で、期間従業員の再募集をした。800人募集のところを倍の1600人も応募があったのに…。

 今回の募集では、ハローワークの求人票には募集人数は「通勤999人」とある。初回の契約期間は3カ月で、最長は2年11カ月だ。

 今回の募集は、東日本大震災で減産になったので、それを取り戻すことと、エコ減税が来年2012年3月までのために、それに間に合わせようという大増産が理由だ。

 しかし、その先が雇用されるのかどうかわからない。せっかくトヨタの期間従業員になれても、生産が落ちれば、契約期間の延長なしで、また失業することになる。「もうトヨタの期間従業員は、まっぴらだ」ということか?

201107 豊田ハローワーク
(豊田ハローワーク)
期間従業員 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2011/07/28 14:37

津波対策はあったが地震対策は? 浜岡原発原子力館を見学

201107 浜岡原子力館
(展望台から見た浜岡原発)

 先日、中部電力浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の原子力館(展示館)を見学しました。浜岡原発に隣接して建っています。平日の夕方だったので見学者はまばらでした。

 館内の真ん中に高さ22mの実物大の原子炉模型がありました。福島第一原発の事故で、原子炉の建屋が吹っ飛んだ映像をテレビで毎日のように見ています。「原子炉はこんなに大きいのか」とびっくりしました。

シースルーのエレベーターで、原子炉の大きさが体感できるようになっています。しかし、もし、こんな巨大な原子炉が福島原発のように事故を起こして、放射線をまき散らしたなら…と考えるだけで恐ろしい気がしました。

・津波に対する安全性を一層高める
・福島第一で発生した事態を仮定しても、確実かつ安全に冷温停止に導く

ビデオで浜岡原発では、万全の対策をとっているとアピールしていました。18mの防潮堤を築くとしています。しかし、浜岡原発の危険性は、東海地震の想定地震域の真上にあるということです。

地震対策については、よくわかりませんでした。「放射能を閉じこめる5重の壁」というパネルがありました。圧力容器、格納容器、原子炉建屋…しかし、福島第一原発では、炉心が溶融(メルトダウン)しました。

三重県の松坂牛の肉にも放射性セシウムが検出されました。東北地方のわらを松坂牛が食べたからです。東海地方の足元にも放射線の怖さが押し寄せています。東海地震で、「五重の壁」が護られるのか?

62mの展望台から発電を停止している浜岡原発がよく見えました。反対側からは、風力発電の風車が並んでいるのが見えました。福島第一原発の事故は、人類が原発を制御できないことを、事実をもって示しました。

「あの風力発電など自然エネルギーにこそ、人間の未来はあるのだ!」
そう実感した見学でした。

201107浜岡風力発電
(風力発電の風車群)
原発ゼロへ | コメント(3) | トラックバック(0) | 2011/07/27 20:53

プリウスα大増産 ラインタクト、1・3倍へ

 プリウスαなどの大増産に向けて、トヨタ自動車堤工場ではラインタクト(ラインのスピードのこと)を8月から現在の1・3倍化にする。

 すでに今週から、堤工場第2組立ラインは、タクトアップを始めた。7月23日から84秒→71秒→65秒→57秒へと月末に向けてアップしていく。第1組立ラインも67秒を57秒にアップする。

 第2組立ラインは、8月には27秒アップになる。現在の1・3倍化だ。徐々に上げていくのは、体を慣らすためだ。一度にアップしたら、ラインについていけなくなる。

作業も57秒でできるように組み替える。1つひとつの作業をストップウオッチで計る。「しばらくは大変だよ」とみんなぼやく。「作業が1つ変わっても、それまでのリズムが狂っちゃうから」

 「次は、何だっけ?」と考えていたら作業が遅れてしまう。「あっ、ビスを落としちゃった」となると、1、2秒遅れてしまう。あわてる。57秒で与えられた作業をこなせないと、ストップひもを引っ張ることになる。

ラインが止まる。
「♪ 森の音楽家」のメロディが、ラインが再スタートするまで鳴り続ける。

ラインタクトを早くするためには、人をふやさねばできない。他の部署、特に生産部門でない人間は大変だ。カンやコツのいる作業もある。早く、体を慣らさないとできない。

トヨタは、世界に知られた過密労働だ。汗をふくゆとりもない日が続く。夏だというのに―。

生産ラインの模型2

(生産ラインの模型)
職場は今 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2011/07/26 18:29

トヨタの“地デジ難民”

 2011年7月24日(昨日)、トヨタ自動車の工場の職場でのこと。
 「あっ」「オワッてる…」
 昼休み休憩、誰とはなしに詰所のテレビのスイッチを入れた。叫び声がした。
 「テレビはなしだね…」

テレビのアナログ放送が終わった。工場の詰所には組ごとにテレビが置いてある。みんなアナログテレビだ。教育用に置いてあるという。しかし、ライン作業の過密労働のなかで、昼休み休憩時間などにテレビを見るのは、みんなのささやかな楽しみだった。

アナログ放送終了は、ずいぶん前からいわれてきた。それが、トヨタの工場のなかでは地上デジタルに変える話はなかった。“ケチケチトヨタ”の面目躍如というところか―。

「われわれも“地デジ難民”だね」という声も。
静かな昼休みになって、会話が増えるかな?

地デジ
(アナログテレビでは何もうつらなくなった)
職場は今 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2011/07/25 12:52

浜岡原発を見てきた! 廃炉しかない

浜岡8IMG_0176

 中部電力・浜岡原発の廃炉を求める集会(7月23日)に参加した日本共産党トヨタ自動車委員会のSさんは、その前日、同原発を外から見てきました。以下は、そのリポートです。

豊田市から車で南東に100km、静岡県御前崎市の浜岡原発をめざす。海岸線まで出て見ると、54基ある日本の原発のなかで出力が日本最大の5号機がすぐそばに見えた。138万kwもある。

事故を起こした福島第一原発の1、2、3号機は出力が46~78万kwだから、浜岡原発は超巨大原発だ。

浜岡1、2号機は廃炉の予定で、福島第一原発の事故の後、菅首相の要請で3号機(110万kw)、4号機(113・7万kw)、5号機とも運転停止中だ。こんな超巨大原発が事故を起こしたら、豊田市にも放射線が降り注ぐのではないか…ぞっとする。

中部電力は、福島第一原発事故の後、18mの防潮堤をつくると発表した。福島原発に15mの津波が襲ったから、それ以上の防潮堤をつくれば安全だということだろう。

中部電力はこれまで、高さ10~15mの砂丘堤防があるから大丈夫だといってきた。しかし、浜岡原発の目の前に立って見ると、波打ち際に原発は立っている。東日本大震災クラスの東海地震が想定されている。18mの防潮堤でもとても無理だと思った。

浜岡11


浜岡原発の真の危険性は、東海地震の想定震源域の真上に原発があるということだ。巨大な地盤隆起や地殻変動が起こり得る。そうなったら、原発プラントが安全という保障はあるのか?

浜岡原発の近くには、家が思ったより多く建っていた。原発から車で5分も走るとスーパーや大型量販店などの店がいっぱいある。超巨大原発に事故が起きたらどうなるのか?

原発の海側のゲートの中にパトカーがいた。私が、海で原発を見ていると、1台の自動車がすーっと寄ってきた。車から降りてきた人間は、じっと私を見ている。なにか、監視されているような気がする。

原発の近くには、海岸線に沿って十数基の風力発電が並んでいた。中部電力のものだ。夕日が照って、とても美しかった。不気味な浜岡原発を廃炉にし、自然エネルギーの風力発電所にするべきだ…そう思った。

浜岡33
原発ゼロへ | コメント(3) | トラックバック(0) | 2011/07/24 20:38

浜岡原発の廃炉を 静岡の集会に5000人

浜岡集会2
(5000人が集まった集会。手前左は、あいさつする日本共産党の志位和夫委員長)

 東海地震の想定震源域の真上にある中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)を永久廃炉に――と2011年7月23日、静岡市で集会が開かれ全国から5000人が集まりました。

 愛知県からは1000人、日本共産党トヨタ自動車委員会からも代表のSさんが参加。雲1つない暑い中、多数の人が集まりました。日本共産党の志位和夫委員長らがあいさつしました。

 トヨタグループの創業者、豊田佐吉の生誕地は静岡県湖西市ですが、同市の三上元市長が集会であいさつしました。同市長は、「豊田佐吉翁と豊田喜一郎氏(トヨタ自動車創業者)の生まれたまち、技術立国日本発祥の地の誇りをこの湖西市から日本へ、世界へ発信していきましょう」と語る市長です。

同市長は、国会議員は原発について「万全の対策がとられており、大丈夫だ」といいますが、「私は“脱原発”の運動を決心した」といい、7項目の反対意見を主張し、注目されています。

 Sさんは、「湖西市長のように、原発反対の世論が広がっていることに心強く思いました。トヨタの職場のなかにも必ず、広がっていくと思う」と語っています。

               ◇

 本日は写真特集です。

浜岡集会1
浜岡集会3
浜岡集会4
浜岡集会5
浜岡集会6
(写真は、上から集会の全景。2枚目はあいさつする志位委員長。下3枚はデモ行進)
原発ゼロへ | コメント(0) | トラックバック(0) | 2011/07/23 21:24

夏から冬へフル生産体制 ため息がでる


 昨日のブログでアップしましたが、9月から来年3月にかけて10日間の振替出勤や土曜日出勤で、トヨタ自動車の職場はフル生産体制になります。東日本大震災で減産分を取り戻し、昨年を上回る生産になりそうです。

 トヨタが3000~4000人の期間従業員の募集をするのをはじめ、アルファードなどワンボックスカーを生産しているトヨタ車体や豊田自動織機、関東自動車など関連メーカーも期間従業員を募集しています。

 プリウスを生産している堤工場では、他の工場から700人が応援に入っています。納車9カ月待ちになっているプリウスαの9月の生産は、6月の3倍以上という大増産体制です。

 30万台の増産になる―日経新聞(22日付)は、トヨタが6月11日に明らかにした2012年3月度の世界生産見通しより、30万台増えるとの予想を出しています。

トヨタの見通しは、国内が303万台、海外が436万台の合計739万台でした。これより30万台増え、770万台になるというのです。昨年度の734万4000台を大きく上回ります。

 堤工場の労働者が語ります。
「人員を増やすのをはじめ、7月末からラインタクトを早くするという。予定の生産台数ができるまで、残業が0・75~1時間ある。土曜日出勤になると週の休みが1日しかない。疲れが取れない。来年3月までのことを考え、みんなため息をついている」

堤工場労働者
(堤工場へ出勤する労働者)
職場は今 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2011/07/22 10:11
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