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◎トランプ大統領 日米安保条約は「不公平」

 G20で来日中のトランプ米大統領は6月29日、大阪市内での記者会見で、日米安保条約は「不公平」であり、「変えるべきだ」との考えを日本側に伝えたことを明らかにしました。

 米ブルームバーグ通信(電子版)が6月25日に、「日米安保条約の破棄を検討している」と大統領側近に語ったと報じましたが、安保条約に強い不満をぶつけることで、安倍政権を揺さぶるねらいとみられています。

 トランプ大統領は先日来日した際、安倍政権がF35ステルス戦闘機を105機追加購入することを「日本は同盟国の中でも最大規模のF35戦闘機群を持つことになる」と安倍政権の“爆買い”を大歓迎したばかりでした。

 F35は1機当たり100憶円以上もする戦闘機で、105機だと総額1兆円にもなります。トランプ大統領は、安保条約が不公平だと決めつけで、一層の爆買いや米軍への「思いやり予算」の増額、安保法制に基づく軍事分担のいっそうの拡大などをねらってくる危険があります。

ANN トランプ 安保不公平
(ANNニュースから)

 しかし、安倍首相は大統領からそうしたことを伝えられたことを一切明らかにしていません。トランプ大統領との“蜜月”ばかりをアピールする安倍首相を“組み易し”とみられているのでしょう。

 「親密な個人的関係を成果につなげることも出来ず、いいように揺さぶられている現状を、首相はどう説明するのか」(朝日新聞、30日付社説)という痛烈な批判があります。

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安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/06/30 18:21

◎菅官房長官の「機密費」 6年間で約74億円

 光文社の『週刊FLASH』(2019年6月18日号)が、「しんぶん赤旗」が入手した資料などをもとに安倍内閣の菅義偉官房長官の「官房機密費」を明らかにしています。

 それをわかりやすい図にしていますが、毎月平均1億円で、6年間で何と約74憶円の巨額に上ります。とりわけ、領収書なしの「政策推進費」は、とんでもないしろものです。その割合は91.2%にも!

80 菅長官 機密費 FLASH
(『週刊FLASH』から)

 われわれが汗水して働いて稼いだ中から税金として吸い上げ、それを湯水のように使っていいのか? 「身を切る改革」というのなら、まずここに手を付けるべし!

 内閣官房機密費(報償費)とは、内閣官房長官の判断で支出され、月平均で1億円が国庫から渡されています。

 機密費には3類型があり、(1)官房長官自らが管理し、政府協力者などに領収書不要で支出できる「政策推進費」(2)会合の飲食代や情報協力者への謝礼などの「調査情報対策費」(3)慶弔費や交通費、贈答品などの購入費用などに支出する「活動関係費」―があります。

 上脇博之・神戸学院大学教授ら大阪の市民団体「政治資金オンブズマン」が内閣官房機密費(報償費)の支出について情報公開を求めた裁判で、最高裁第2小法廷(山本庸幸裁判長)は2018年1月19日、一部文書の開示を認め、国の不開示処分を取り消しています。

 『週刊FLASH』は、改めて「官房機密費」について取り上げたものです。びっくりするような暴露もあります。

……
 2010年には、「永田町のスナイパー」とあだ名された故・野中広務氏が、「前任の官房長官からの引き継ぎ簿に、政治評論家らの名前が記載され、『ここにはこれだけ持っていけ』とあった」と暴露。さらには、「受け取らなかったのはジャーナリストの田原総一朗氏だけだった」と語ったのだ。
……

 田原氏はのちに、「野中さんはいくら僕に渡そうとしたか。こういう場だからはっきり言う。1000万円です」と明かしたといいます。以下は、安倍内閣での「官房機密費」の内訳です。

【6年間で約74億円「官房機密費」の内訳】

《官房機密費》
●2012年~2013年
・政策推進費:12億630万円
・活動関係費、政策推進費の調査情報対策費(合計):6233万円
・政策推進費の占める割合:95.0%

●2014年
・政策推進費:10億9850万円
・活動関係費、政策推進費の調査情報対策費(合計):1億1251万円
・政策推進費の占める割合:90.7%

●2015年
・政策推進費:11億2060万円
・活動関係費・政策推進費の調査情報対策費(合計):1億1222万円
・政策推進費の占める割合:90.9%

20 上脇本 機密費
(上脇博之・神戸学院大学教授の著書『内閣官房長官の裏金』=日本機関紙出版センター)

●2016年
・政策推進費:11億540万円
・活動関係費・政策推進費の調査情報対策費(合計):1億1874万円
・政策推進費の占める割合:90.3%

●2017年
・政策推進費:11億1380万円
・活動関係費、政策推進費の調査情報対策費(合計):1億1762万円
・政策推進費の占める割合:90.4%

●2018年
・政策推進費:11億1620万円
・活動関係費、政策推進費の調査情報対策費(合計):1億2227万円
政策推進費の占める割合:90.1%

●6年間合計
・政策推進費:67億6080万円
・活動関係費、政策推進費の調査情報対策費(合計):6億4572万円
・政策推進費の占める割合:91.2%

安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/06/29 15:40

◎予算委を開かず、一方で憲法審に不満 安倍首相会見

 通常国会が終6月26日に終わり、いよいよ参院選挙(7月4日告示、同21日投票)が始まります。参院選挙は、6年半続いた嘘と隠ぺいの安倍政権を退場させる絶好のチャンスになります。

 その安倍首相は26日、記者会見を開き、参院選挙の大きな争点に憲法改定を位置付けました。その言い分がとんでもないものでした。「この1年、国会の憲法審査会は衆議院で2時間余り、参議院ではたった3分しか開かれていない。議論すら行われないという姿勢で本当によいのかどうか」というのです。

 安倍首相が打ち上げた2020年に「9条改憲」(侵略戦争の反省から戦争を放棄した憲法9条を変えて戦争ができる国にする)を施行する――そのための憲法審査会での議論が、昨年の通常国会、臨時国会、今国会と3国会連続で見送りになったことに強い不満をぶつけたのです。

 そして、「参議院選挙で、憲法の議論すらしない政党を選ぶのか、議論を進めていく政党を選ぶのか」と訴えたのです。これはとんでもない詭弁です。

50 安倍会見 20190626
(安倍首相の記者会見=6月26日、首相官邸ホームページから)

 今通常国会は、公的年金だけでは2000万円が不足するという金融庁の報告書をめぐる問題をはじめ、日米貿易交渉など山積する国政の問題の解決のために野党が予算委員会の開催を呼びかけたにもかかわらず、衆院では3月1日、参院では3月27日を最後に安倍自公政権の反対で開かれませんでした。

 国権の最高機関での議論を封じながら、憲法審査会での議論が進まなかったことに安倍首相は不満をぶつけ、参院選挙での争点にしようというのです。憲法改正は、世論調査で示されているように、国民が喫緊の課題とは望んでいないものです。

 事実、NHKの6月の世論調査でも、憲法を「改正する必要がある」は29%、「必要ない」は32%、「どちらともいえない」は31%です。「今の公的年金で、自分の老後の生活を賄えると思うか」については、「賄える」が5%、「どちらかといえば賄える」が16%、「どちらかといえば賄えない」が23%、「賄えない」が51%でした。

 公的年金問題が切実であることは明瞭です。麻生太郎財務相兼金融担当相が金融庁の報告書を「受け取らない」という姿勢に終始したのをはじめ、安倍自公政権はこの問題でも予算委員会を開こうとはしなかったのです。

 参院選挙は、嘘と隠ぺいの安倍政権にサヨナラする絶好の機会です。安倍首相は記者会見で、「12年前の参院選で自民党は歴史的な惨敗を喫した」とのべましたが、ふたたび自民党に歴史的な惨敗を味わわせようではありませんか。

安倍政権 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2019/06/27 16:01

◎「森友事件をスクープした私が辞めた理由」

 NHKの元記者の相沢冬樹氏(1962年生まれ)の著書『安倍官邸vs.NHK』(文芸春秋)が実に面白い。同著に、「森友事件をスクープした私が辞めた理由」との副題が付いているように、安倍政権へ“忖度”したNHK幹部によってスクープがつぶされるまでの生々しいやり取りが書いてあるからだ。

 相沢氏は、森友学園がある大阪のNHK大阪放送局に勤務する記者で、司法キャップを務めた。昨年夏にNHKを退職し、現在は大阪日日新聞の論説委員。今も森友疑惑を追い続けている。

相沢本


 森友疑惑で安倍晋三首相は、衆議院予算委員会(2017年2月17日)で、次のように進退をかけて疑惑を否定した。

 「私や妻がこの認可あるいは国有地払い下げに、もちろん事務所も含めて、一切かかわっていないということは明確にさせていただきたいと思います。もしかかわっていたのであれば、これはもう私は総理大臣をやめるということでありますから、それははっきりと申し上げたい、このように思います」

 これに驚愕した菅義偉官房長官ら首相官邸が、大慌てで森友疑惑隠しに奔走し、官僚らに安倍首相の身を守るために忖度させたというのが真実だ。

 NHKの上層部も同様に忖度したことを、相沢氏が著書で暴露しているのだ。著書のなかで、第11章の『「口裏合わせ」の特ダネに圧力再び~プロの記者はこうして取材する~』が断然、面白い。

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(森友学園が建設していた小学校=大阪府豊中市)

 それによると、2018年4月4日。再開された「クローズアップ現代+」で、森友疑惑を取り上げることが決まる。相沢氏は、新ネタがないのはさびしいとスクープをねらう。

 新ネタは、財務省側が8億円もの値引きを正当化するために、森友学園側に「トラック何千台もごみを搬出したことにしてほしい」という電話を掛け、虚偽の口裏合わせを学園側に求めていた――その裏付けを財務省側から取ることだった。

 財務省側が絶対に認めないのを認めさせる――相沢氏の記者魂が奮起する。先輩記者から「頭が禿げるほど考え抜け!」といわれた相沢氏。核心の人物、財務省のZ氏のプロフィールを調べ尽くす。

 そして、Z氏の自宅から職場までの通勤経路での「30分1本勝負」に賭ける。その日の朝。相沢氏「Zさんですね」。Z氏「私は何も言えませんよ」。相沢氏「私がしゃべりますから、少し話にお付き合いください」と言って、調べたZ氏の経歴や仕事ぶり、周囲の評価をしゃべり続ける。

 少し心を許したZ氏に、「去年の2月20日に籠池理事長に雲隠れを指示する電話をかけたと言われてますけど、そういう電話はしていませんよね。そのことも知っています」

 そして勝負所。「でも、別の電話をしていますよね、同じ日に。『トラック何千台でごみを搬出したと言ってほしい』という電話」。Z氏は一瞬立ち止まって、こちらを振り向いた。その表情は、それまでの冷静な顔つきとは変わって、ちょっと驚いたふうに見えた。

 「知ってるんだ…」 認めた!「知ってるんだ」というのは、私の問いかけを認めたことになる。しかし、これだけでは弱い。

 「Zさんはあの日、そのことをメールで省内の複数の人に報告したでしょう。電話をしたけどダメだったということを報告している。あのメールはいろんな人に送られていますよね。だから見た人は大勢いるわけですよ。検察庁にもあるし」
「なるほどね」(とZ氏)
 
 こうして「口裏合わせ」の裏付けをとった冬沢氏。しかし、NHK上層部の圧力で「クローズアップ現代+」では放送されず、「ニュース7」の一番最後の項目で、目立たない形で放送された。

 そして予感する冬沢氏。「いよいよ、次の人事で何かあるな」――その予感は的中し、相沢氏は取材記者からはずされる。NHKを退職する決意をする…。
安倍政権 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2019/06/25 15:26

◎アベ政治を許さない 豊田駅前で3日行動

 作家の沢地久枝さんが呼びかけ、「アベ政治を許さない」を掲げた毎月3日の行動が6月3日(日)、全国で行われた。豊田駅前でのこの行動も4年を過ぎた。

 6月に入ったばかりなのに、夏のような日差しの強い日だった。そのせいか、駅を行き交う人も少ない。撮った写真も白っぽい。

アベ政治許さない1 20190603 


 安倍首相の改憲への執念はいささかも軽く見ることはできない。東京オリンピックと同年の2020年施行をあきらめてはいない。

 安倍首相が、トランプ米大統領を国賓として迎えた一連のパフォーマンスのなかで、海上自衛隊横須賀基地(神奈川県横須賀市)で、ヘリ搭載型護衛艦「かが」を視察(5月28日)のは、9条改憲の先取りともいえるとんでもないものだった。

 「かが」を含む「いずも」型護衛艦を改修して「空母化」し、米国製のF35Bステルス戦闘機を運用するというのだ。トランプ大統領は大喜びで、日本政府がF35ステルス戦闘機を105機追加購入することを「日本は同盟国の中でも最大規模のF35戦闘機群を持つことになる」と手放しで安倍首相を持ち上げた。
 

アベ政治許さない2 20190603

 空母、ステルス戦闘機…敵国を標的にし、攻撃できる武器だ。まがりなりにも「専守防衛」を掲げてきた自民党の政策を投げ捨てるもので、9条を空洞化するものだ。

 この日の「3日行動」で、参加者は交代して、「安倍9条改憲NO!」とリレートークして訴えた。「憲法9条を生かし、日本を戦争する国にしないようにしましょう!」「消費税の10%への増税は、今からでもやめられます!」――自民党、公明党の悪政を止めるために頑張ろうと訴えた。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/06/04 21:40

◎トランプ大統領が安倍首相と自衛艦視察 F35B取引に狂喜

 「アメリカの不動産王」と呼ばれるトランプ米大統領の政治姿勢は、よくdeal=取引といわれます。来日していた同大統領は5月28日、安倍首相とそろって海上自衛隊横須賀基地(神奈川県横須賀市)でヘリ搭載型護衛艦「かが」を視察し、日米同盟を誇示・強調しました。
 
 安倍首相は、自衛隊と米軍約500人を前に訓示。「かが」が米海軍と連携を深めているとし、短距離離陸・垂直着陸が可能なステルス戦闘機F35Bを念頭に、「今後、本艦を改修し、STOVL(短距離離陸・垂直着陸)戦闘機を搭載する」とのべました。

 「かが」を含む「いずも」型護衛艦を改修して「空母化」し、米国製のF35Bステルス戦闘機を運用する考えを改めて表明したのです。

14 TBS系 かがの上で
(テレビ朝日系のワイドショーから=5月29日)

 トランプ大統領も、日本政府がF35ステルス戦闘機を105機追加購入することを「日本は同盟国の中でも最大規模のF35戦闘機群を持つことになる」と安倍政権の“爆買い”を大歓迎しました。

 F35は1機当たり100憶円以上もする戦闘機で、105機だと総額1兆円にもなります。トランプ大統領は、このDealに狂喜したのでしよう。

 同大統領は、「まもなくこの護衛艦が、これらの最先端の航空機を搭載できるよう改修される。この素晴らしい新しい装備で、護衛艦はわたしたちの国々を守ってくれる。さまざまな地域の紛争、また、離れた地域の紛争にも対応してくれることになる」と強調しました。

 F35Bの導入は、自民党が曲がりなりにも主張してきた“専守防衛”を投げ捨てるものです。トランプ大統領は「さまざまな地域の紛争」などと言って、「日本防衛」とは無縁の海外の米軍主導の紛争への参戦を安倍政権に求めたのです。

 憲法9条とは絶対に相いれないステルス戦闘機F35の導入。安倍首相は、改憲を先取りするように、日本を海外で戦争することができる国に作り替えようとしています。この日の「かが」でのトランプ大統領との蜜月ぶりが、それを示しています。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/05/29 18:35

◎もてなし外交の果てに 開けてびっくり?

 安倍首相は5月27日、来日しているトランプ米大統領と東京・元赤坂の迎賓館で会談しました。自動車や農産物などの貿易交渉について、夏の参院選以降の決着を念頭に置いているといいます。

 ゴルフに大相撲、炉端焼き、宮中晩餐会など、新天皇の即位後に世界の元首のなかで国賓として最初の来日となったトランプ大統領をもてなし尽くした上で、出てくるものとはいったい何か? 国民にとって開けてびっくり?

 トランプ大統領は宮中晩餐会で、安倍首相が決めた新元号の「令和」の元になった万葉集に触れ、大伴旅人、山上憶良までを口にし、安倍首相のもてなしにリップサービスしました。

 貿易交渉は、日本側が7月の参院選後に決着を求めたといわれており、これに応えてトランプ大統領は、「おそらく8月に両国にとって素晴らしいことが発表されると思う」と会談でのべました。

 貿易交渉の大きなテーマは2つ。アメリカ側は、日本に牛肉など農産物の関税の引き下げを求め、自動車対米輸出については追加の関税と数量制限を求めるのではないかといわれています。参院選後になれば、トランプいいなりを押し付けられる可能性が出てきました。

トランプ 安倍 記者会見
(トランプ大統領と安倍首相の共同記者会見=内閣広報室の動画から)

 会談後の共同記者会見で、トランプ大統領は農産物を念頭に、「すべての障壁を取り除くことが目標だ」とのべ、安倍首相は「8月決着」に関する記者団の質問には答えませんでした。参院選での争点化による国民の批判をかわそうとしています。

 トランプ大統領がもっとも喜んだのは日本のF35の爆買いです。「日本は最大の買い手になった」と絶賛した上で、「F35ステルス戦闘機105機を購入いただける。米国の同盟国では、日本が最も多くのF35を保有することになる」とのべ、昨年末に決定した105機の追加購入を予定通り行うよう迫りました。

 日本共産党の小池晃書記局長は、安倍首相が「8月決着」について語らなかったことについて、「7月の参院選挙が終わるまでは黙っていようと示し合わせたのではないかといわれても仕方がない」強調。「安倍首相が『そうではない』というのなら、予算委員会を開いてきちんと説明する責任がある」とのべました。

 日本の自動車対米輸出について、アメリカが追加の関税と数量制限をしてくるのなら、トヨタの職場も大きな影響を受けます。農産物問題とともに国会で明らかにし、議論する必要があるでしょう。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/05/28 18:59

◎トランプ大統領と安倍首相の大相撲観戦

 大相撲夏場所は、3役経験がない平幕の浅乃山の優勝と体重99㌔の小さな炎鵬の活躍で沸かせました。その千秋楽の5月26日、来日中のトランプ米大統領と安倍首相が観戦に訪れました。

 両首脳が5回目のゴルフで蜜月を演じた後、東京の国技館へ。千秋楽の取材をしていた「しんぶん赤旗」の記者が、「伝統文化 特例づくしの異様」との記事を書いています(27日付)。

 土俵からわずか6mの升席最前列に設置され、4席の椅子に両首脳の夫妻をいれて約25分間観戦したといいます。貴賓席でなぜ、だめだったのか? あぐらや正座で楽しむ一般客に比べ、「異様な光景」でしたと書きます。

NHK トランプ大統領 大相撲観戦
(大相撲を升席で椅子から観戦する安倍首相とトランプ米大統領=26日のNHKニュースから)

 相撲好きで知られたフランスのシラク大統領は、2階の貴賓席からの観戦だったことをあげ、「待遇の差は歴然」と指摘します。安倍首相は、「相撲も盛り上がっているし、新しい令和の時代も日米同盟をさらに揺るぎないものにしていきたい」と語りました。

 「両国の結束強化のために日本の伝統文化を政治利用する思惑を隠そうとしません。スポーツの自主性を侵害して構わない、その感覚を疑います」と安倍首相を手厳しく批判します。

 朝日新聞も、「まげを結った力士と勝負だけでなく周辺の存在全てが、日本文化の伝承だ。足を踏み入れれば、様々なしきたり、様式美がある。その空気感が独特の味わいを醸し出している」と相撲文化を指摘しています。

 その上で、「多くの勝負に一喜一憂した過去の皇族や要人らとは雰囲気が違った。観戦する大統領からは手持ち無沙汰感も伝わってくる」とのべ、「力士らへの拍手も少ないし、国技が政治利用されている」と違和感を覚えたと書いています。

 トランプ大統領は、27日には国賓として新天皇に最初に面会しました。様々な演出でトランプ大統領をもてなす安倍首相。「おもてなし満喫プロジェクト」と揶揄する評論家もいます。

 外交は自主独立で対等・平等であるべきです。トランプ大統領は26日、ツイッターで「日本との貿易交渉は大きく前進した。農産物と牛肉が交渉の中心だ。ただこれは大きな数字が期待される7月の選挙(参院選)の後までお預けだ!」とつぶやきました。

 農産物と牛肉の交渉については、安倍首相に配慮して参院選後にするというのです。安倍首相の一連のもてなしは、アメリカ従属の日米同盟の極端な姿を示したものといえるでしょう。

 安倍首相のもてなしに「卑屈な過剰同調をしてはいけない」(26日のサンデーモーニングで寺島実郎氏)という声も上がっています。

安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2019/05/27 16:00

◎国会の動きが新聞、テレビネットに出ないと思っていたら

 国権の最高機関である国会の動きが新聞、テレビネットに出ないと思っていたら、安倍政権と自民党、公明党がサボっていた―。天皇退位や即位、国賓としてのトランプ米大統領の来日(明日5月25~28日)などばかり…。

 衆院予委算員会の野党の理事と委員は22日、自民党の野田聖子委員長に、3月1日以降開かれていない同委の開催を申し入れました。

 何と3カ月近くも開かれていなかった! 予算委員会は、NHKのテレビ中継もあり、そこでの与野党の論戦は、民主政治の大きな役割を果たすものです。国民が政治に関心を持つ上でも重要です。

 野党は、国政の最大の争点の消費税増税問題や景気動向をはじめ、国際情勢、日ロ・日朝関係、統計不正問題など国民が関心を寄せる問題について、全閣僚が出席する予算委員会で安倍晋三首相が説明責任を果たすべきだと主張しました。

 野田氏は「与党に伝える」としたものの具体的な回答はありませんでした。野党は4月12日にも衆参予算委の開催を要求しましたが与党は応じませんでした。

 参院では、野党側が予算委員3分の1以上による「開催要求書」を自民党の金子原二郎委員長に提出しました。参院の規則では、この要求に沿って「委員長は委員会を開かなければならない」としています。しかし、参院でも3月27日に予算案が可決されて以来、開かれていません。

参院予算委員会
(参院予算委員会)

 トランプ大統領は26日(日)に安倍首相と千葉県茂原市でゴルフ、大相撲夏場所の千秋楽を観戦、日米首脳の非公式夕食会、27日(月)は天皇・皇后と会見、日米首脳会談…との日程です。

 テレビでコメンテーターが24日、痛烈に批判していました。
 「安倍首相のトランプ大統領への外交は、抱き着き外交とか、もてなし外交とか言われています。2人が仲良くしているのを見せかけるとしか思えない。それが国際社会にどう映るのか?

 トランプ大統領はいま、あちこちで大きなリスクを抱えています。対中貿易戦争、中東政策(イラン)でもうっかりすると戦争になるかもしれない、米国内でも弾劾の動きが出ている…危険な種を抱えている大統領に、日本はこれほど仲がいいんだと見せつけるリスクも考えなければならない。

 典型が大相撲です。マス席に、トランプ大統領のために椅子を持ち込む。文化といわれる相撲の雰囲気ががらりと変わってしまう。そこまでサービスをしなくてはならないのか」

 そんな抱き着き外交の一方で、予算委員会を開かず、さぼっているとは――安倍政権と自民党、公明党の政治は、あまりにもひどい。

安倍政権 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2019/05/24 11:14

◎お騒がせ萩生田氏、消費増税見送り論のねらい

 自民党の萩生田光一氏と言えば、安倍首相の友人の架計孝太郎氏が理事長を務める架計学園疑惑で、「萩生田副長官ご発言概要」と題する文科省のメモに生々しく登場してきます。

 架計学園の獣医学部新設で、「官邸は絶対やる」「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」「文科省だけが怖じ気づいている」などと書かれていたからです。

 安倍首相と架計氏、萩生田氏の3ショット写真は、あまりにも有名になりました。官房副長官に据えておくと野党の追及にさらされるために、自民党幹事長代行におさまっています。

 その萩生田氏、4月18日のインターネットテレビ番組で、今年10月から消費税を8%から10%へと増税することについて、日銀短観(全国企業短期経済観測調査)の動向にふれて、次のようにのべました。

 「次の6月(の日銀短観)はよく見ないといけない。(景気が)この先危ないぞと見えてきたら、崖に向かってみんなを連れていくわけにはいかないので、また違う展開はあると思う」などと増税見送りを語ったのです。

 その上で、「(消費増税を)やめるとなれば、国民の了解を得ないといけない。信を問うことになる」とのべ、衆院解散に言及しました。

4代目プリウス
(4代目プリウス。消費税増税になれば買い控えが起きます)

 日本の経済情勢は、内閣府が3月に発表した1月の「景気動向指数」と3月の「月例経済報告」が、ともに景気判断を下方修正したことに加え、4月1日には日銀の3月の「短観」も第2次安倍政権発足後で最大の悪化を記録しています。

 こうしたなかで増税すれば、これまでの消費増税で景気が悪化してきた例でわかるように、自殺行為になります。“アベノミクス”の破綻も目に見えており、萩生田氏の発言は、安倍政権の動揺を示すものです。

 日本共産党は、消費税の増税にきっぱりと反対してきました。いまたたかわれている豊田市議選など統一地方選、大阪・沖縄での衆院補選でも消費税増税の反対を訴えています。

 このブログ「トヨタで生きる」では、「消費税も上がらず、誰かが負担してくれるの?」の質問に答えます」の3回連載(今年3月9~11日)で、消費税に頼らない日本共産党の政策を示しています。

安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/04/19 20:39

◎安倍政権の強権とたたかう 2つの衆院補選 大阪、沖縄

 安倍政権に審判を下す2つの衆院補選が終盤を迎えています(4月21日投票)。大阪12区(寝屋川市など)と沖縄3区(名護市など)です。大阪12区は、自民党議員の死亡によって、沖縄3区は自由党の玉木デニー議員の県知事選転出によるものです。

 大阪3区には、無所属の宮本岳志・日本共産党前衆院議員(59)、自民党の北川晋平氏(32)=公明党推薦、日本維新の会の藤田文武氏(38)、無所属で元民主党の樽床伸二元総務相(59)が立候補。

 宮本氏には、立憲民主党や国民民主党、自由党、社民党が推薦し野党統一候補として安倍政権と対峙しています。宮本氏は、衆院比例代表で衆院議員になっていましたが、それを辞職してのたたかいです。

 立憲民主党の枝野幸男代表ら幹部は15日、宮本事務所を訪れ、「Victory!!」の激励文を宮本氏に手渡しました。前日の14日には、日本共産党の志位和夫委員長をはじめ多数の野党議員と市民らが四條畷市、大東市、寝屋川市の4カ所で共同スピーチを行いました。「しんぶん赤旗」は、次のように伝えています。

 志位委員長は、「『本気の共闘』を広げに広げ抜き、みんなで力を合わせて、宮本たけしさんの勝利を必ず勝ち取り、安倍政治サヨナラの審判を」と呼びかけました。

 そして、宮本候補が「森友疑惑」を国会で最初に取り上げ、国政の大問題に押し上げたとのべ、「『ウソと忖度の政治』にとって最も手ごわい政治家が宮本さんです」と語りました。

 また、宮本候補のマニフェストにある「10月からの消費税10%増税反対」「安倍政権のもとでの憲法改定に反対し、9条をいかす」など、一党一派のものではく、国民多数の声をまとめたものだと強調しました。

大阪12区
(大阪12区補選で訴える宮本たけし候補や日本共産党の志位和夫委員長ら=4月14日、「しんぶん赤旗」から)

 他の野党からも、「安倍政治にノーを突きつけるために宮本さんを再び国会に」と訴え、精神科医の香山リカ氏は「全国が期待し、注目する選挙だ」と強調しました。

 維新の藤田氏は、直前の大阪知事選、大阪市長選での維新の勝利を国政選挙に繋げようと懸命。「2025年万博を経て東京を超えられるような、平成最後の選挙にさせてほしい」などと大阪万博などで大阪経済の再生を訴えています。

 知事に当選したばかりの吉村洋文政調会長は、「自民が公明とくっついている限り、憲法改正はできない」などと安倍政権が喜びそうな9条改憲を持ち出し、自民支持層の取り込みをねらっています。

 沖縄3区では、無所属で元沖縄タイムス社会部長の屋良朝博氏(56)と自民党の島尻安伊子元沖縄・北方担当相(54)=公明推薦=の争いになっています。

 最大の争点は、名護市辺野古への米軍のための新基地建設問題です。安倍政権は、強権を使って辺野古の埋め立てをすすめています。日本共産党の小池晃書記局長は14日、うるま市で「ヤラさんの勝利で、暴走する安倍政治に待ったをかけ、新基地を完全にあきらめさせ、消費税増税を中止させる審判を下そう」と訴えました。「しんぶん赤旗」は、次のように伝えています。

沖縄3区 (1)
(沖縄3区補選で訴えるヤラともひろ候補や日本共産党の小池晃書記局長ら=4月14日、「しんぶん赤旗」から)

 小池書記局長は、国会論戦で新基地予定地の超軟弱地盤の改良工事の問題点などが次々と浮き彫りになり、「辺野古は基地など造れる場所ではないことは明らか」と強調。「相手候補は『普天間基地を固定化させない』というが、辺野古にこだわることこそ固定化だ」と批判しました。

 米兵が日本人女性を殺害した13日の北谷町の事件について小池書記局長は「『綱紀粛正』と何度繰り返しても米軍の事故、事件が絶えない」と糾弾。米軍の勝手放題を許している日米地位協定の抜本改定を求めました。

 ヤラ候補は「沖縄から日本の正しい民主主義を示していこう。新基地、消費税増税、憲法改定はノーだ」と訴えました。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2019/04/16 17:40

◎F35墜落で本村議員が追及

 航空自衛隊三沢基地(青森県)所属のF35ステルス戦闘機が青森県沖で墜落した事故(4月9日)で、日本共産党の本村伸子議員は11日の衆院総務委員会で、事故の原因究明と再発防止策の策定まで飛行を中止するよう要求しました。

 本村議員は愛知県豊田市出身。これまで三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場を視察・調査しています。本村議員は、事故機が同工場で最終組み立てされた1号機であり、唯一、米国で完成検査が行われた機体だと指摘しました。

 事故機は、試験飛行でもトラブルを起こして愛知県営名古屋空港に緊急着陸しており、本村議員が昨年2月の衆院予算委員会分科会で危険性を指摘していたことをあげました。

修 県営名古屋空港
(愛知県営名古屋空港。左の工場が三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所)

 その上で、「(国内検査の)4号機も試験飛行でトラブルを起こし、緊急着陸している。2号機以降も当然、墜落の危険性がある」「原因究明と再発防止策ができるまではF35の飛行は中止し、愛知県営名古屋空港を使っての試験飛行もやめるべきだ」と指摘しました。

 事故機について、斉藤和重防衛装備庁プロジェクト管理部長は、三沢基地配備後の2018年8月8日に後方機材の不具合で千歳基地に着陸したことを明らかにしました。

 原田憲治防衛副大臣は、「飛行を見合わせることとし、試験飛行も当面見合わせる。飛行再開は安全な飛行が確保できることが前提」と答えました。

30 本村議員
(追及する日本共産党の本村伸子衆院議員)

 今回の事故以前の2月15日、日本共産党の宮本徹議員は衆院予算委員会で、米国の政府監査院の報告書でF35の未解決の欠陥が966件(2018年1月時点)あり、うち100件以上が飛行の安全性にかかわる重大な欠陥と記されていることをあげて追及していました。

 それにもかかわらず、安倍政権は飛行の安全性に及ぼす影響はないと取り合いませんでした。このため本村議員は、F35は米国の政府機関が指摘した多くの欠陥をすべてクリアしたのか日本政府が把握すべきだと要求しました。

 原田副大臣は「米国政府に確認を行っている」と答弁しましたが、現時点でも欠陥リストは入手していないことを認めました。

 本村議員は、「パイロットと周辺住民の命がかかった問題だ」と指摘するとともに、トランプ米大統領いいなりにF35を“爆買い”しようとしていることをやめるよう要求しました。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/04/14 13:45

◎これが自民党国会議員、大臣なのか!

 「いしまき」「いしまき」「いしまき」――震災地の宮城県石巻市を「いしまき」と3回くり返した桜田義孝オリンピック・パラリンピック担当相。事務方があわて、「いしのまき」と耳打ちする。何という恥ずかしい光景でしょうか。

 4月9日の参院内閣委員会でのことです。石巻市といえば、このブログ「トヨタで生きる」(2014年3月11日アップ)でも取り上げましたが、東日本大震災で津波の大被害を受けた場所です。

……
 (日和山から)海岸まで約1kmの地域は、完全に街がなくなっていた。ところどころに、ポツンと残った家。無人化した市民病院。がれきの山。廃車になり、山積みにされた自動車…。

 日和山を下り、真下にある門脇小学校へ。3階建ての校舎の窓のほとんどが抜け落ち、完全に廃墟になっていました。屋上に残っていた「すこやかに育て心と体」の看板―。」
……

修 桜田大臣 いしまき市
(ユーチューブから)

 この被災地を「いしまき」としか読めない大臣。それ以前に自民党衆院議員とは何なのかー。桜田氏は衆院千葉8区(柏市など)の選出。千葉県議などを経て国会議員に。2017年の衆院選挙では、10万115票を得票しましたが、得票率48・8%でした。日本共産党と当時の「希望」で過半数を獲得しました。小選挙区制だから当選できたのです。

 それにしても、18年10月の第4次安倍改造内閣の一員として初入閣してからの暴言・失言はひどいものでした。1500憶円の五輪予算を「1500円」とのべて失笑を買いました。

 五輪憲章は「読んでいない」、パソコンを打ったことがない、答弁する委員会に遅刻…まわりはハラハラで、どこまで失言、暴言は続くのか、と思ったら4月10日の夜、自民党の高橋比奈子衆院議員の政治資金パーティーに出席。「復興以上に大事なのは高橋さん」などと暴言を吐きました。

修 桜田発言
(「しんぶん赤旗」、4月12日付から)

 「発言の際には頭の中でまず考えてからものを言う」(自民党細田派の細田博之会長)とまで批判される有様です。細田氏から見ても、考えることもなく発言しているとしか見えないのでしょう。

 こんな人物が大臣? いや自民党の国会議員としたらあまりにも低レベルです。安倍首相の任命責任が問われるのは当然です。桜田氏は、国会議員も辞めて当然です。
安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2019/04/12 08:35

◎「安倍・麻生道路」 首相に“忖度”したと国交副大臣

 国土交通省の塚田一郎副大臣(55)。身内の集まりで、本音を漏らしてしまった。森友・架計疑惑で盛んに使われた“忖度”を言っちゃった――それを言っちゃあお終いだよ!

 塚田氏の“忖度”発言は、北九州市で4月1日夜にあった福岡県知事選の決起集会で、自身が所属する麻生派を率いる麻生太郎副総理兼財務相が支援する候補の応援演説で飛び出したものです。(以下、朝日新聞から)

……
  国土交通副大臣なので、ちょっとだけ仕事の話を。大家(敏志)さん(福岡県選出の自民党参院議員)が吉田博美・自民参院幹事長と一緒に「地元の要望がある」と副大臣室に来た。下関北九州道路(の案件)です。

 これは11年前に凍結されているんです。何とかせにゃならん。下関と北九州ですよ。よく考えてください。下関は誰の地盤ですか。安倍晋三総理です。総理から麻生副総理の地元でもある北九州への道路事業が止まっている。

 吉田幹事長が私の顔を見て、「塚田分かってるな、これは総理の地元と副総理の地元の事業なんだよ」と。私、すごく物わかりがいいんです。すぐ忖度します。「分かりました」と。

 そりゃ総理とか副総理がそんなこと言えません。そんなこと実際ないんですよ、森友(学園をめぐる一連の問題)とか、いろいろ言われてますけど。でも私は忖度します。この事業を再スタートするには、いったん国で調査を引き取らせていただく、と。今回の新年度の予算で、国で直轄の調査計画に引き上げました。

 別に知事に頼まれたからやったわけじゃないですよ。大家敏志が言ってきた、そして私が忖度した、ということですので。
 おそらく橋を架ける形で調査を進めて、できるだけ早くみなさまのもとに、橋が通るように頑張りたい。
……

修 安倍・麻生道路2 (2)
(「しんぶん赤旗」、3月5日付から)

 塚田副大臣が語った道路とは、「下関北九州道路」(下北道路)のこと。山口県下関市と北九州市を、関門海峡をまたいで橋かトンネルで結ぶ構想です。

 1998年に国の開発計画に盛り込まれたが、2008年に凍結。安倍政権時の17年度に地元自治体の予算と国の補助による事業化のための調査が再開され、19年度から国直轄調査になりました。

 この道路、地元では「安倍・麻生道路」と呼ばれています。「しんぶん赤旗」は、3月5日付け1面と社会面で大きく報道しています。

修 安倍・麻生道路2 (1)
(「しんぶん赤旗」、3月5日付から)

 「『安倍・麻生道路』2000憶円超 ムダ事業復活の動き 関門トンネル交通量 減る一方なのに」

 いち早く取り上げてきた「しんぶん赤旗」。塚田副大臣の“忖度”発言で、安倍政権がいかにムダ遣いの公共事業を進めているかが明らかになりました。同時に、安倍政権の森友・架計疑惑に続いて、安倍周辺が“忖度”しまくっていることが明瞭になりました。

 塚田副大臣の罷免と安倍首相の任命責任が厳しく問われています。

安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2019/04/04 15:03

◎森友学園問題 佐川元局長の不起訴は「不当」 検察審が議決

 森友学園問題を、そろそろ国民は忘れ始めている。安倍首相の薄ら笑いが目に浮かぶようになった3月29日、11人の市民でつくる大阪第1検察審査会は、それは許されないとの議決をした。

 大阪地検が2018年5月に不起訴とした佐川宣寿・元理財局長(元国税庁長官)を、有印公文書変造・同行使罪と公用文書毀棄罪で弁護士らから告発されていたことについて、「不起訴不当」と議決(15日付)したことを公表したのだ。

 「日本に正義はあるのか!」――大阪地検特捜部の不起訴に国民は怒り心頭だった。公文書を改ざんして何の罪にもならないなんて、市民感覚からはありえないのだ。

佐川証人喚問 20180327
(国会での証人喚問=2018年3月27日=で証言拒否を連発した佐川元局長)

 検察審査会に申し立てていた上脇博之神戸学院大教授は、特捜部について、「起訴しないという結論ありきの捜査で、事実認定やストーリーを組み立てていたことを検察審査会は見抜いていたのではないか」(朝日新聞、30日付)と語るが、その通りだ。

 残念なのは、「起訴相当」(8人以上)にまで至らなかったことだ。「不起訴不当」では、大阪地検特捜部は再捜査し、改めて起訴するかどうか判断し、地検が不起訴とすれば刑事責任追及の手続きは終わってしまうからだ。

 森友学園問題は、ごみの撤去費用8億円余りを値引きし1億3400万円で国有地を森友学園に格安で売却して国に損害を与えたもので、佐川元局長らが国有地売却に関する決裁文書から安倍晋三首相の妻昭恵氏らの名前を削除するなどした。

 特捜部は、当初の文書から根幹が変わったとは認められないなどとした。検察審査会は、「社会的常識を逸脱し、相当大幅な削除がなされたことにより、原本が証明していた内容が変わってしまった」と指摘したが、当然である。

 森友学園問題の本質は、国有地の大幅値引きに昭恵夫人が深くかかわり、佐川元局長らがそれに“忖度”し、当初の文書から昭恵夫人の名前を5カ所も削除したことなどである。

 しかも、安倍首相が国会で追及されると、「私や妻が関係していたということになれば総理大臣も国会議員も辞める」(2018年2月17日の答弁)と口をすべらせたことから官邸は大騒ぎになったのが事の真相である。

森友 不起訴不当の流れ 日経
(日経新聞、3月30日付から)

 大阪地検特捜部は、検察審査会の「不起訴不当」に真摯に向き合い、再捜査に全力を尽くし、佐川元局長らを起訴すべきである。白日の法廷で、森友学園問題の本質を明らかにすべきである。

 「巨悪を眠らせない」とは特捜部の伝統だったはずである。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2019/03/30 11:42

◎‶スカ‶長官包囲網

 米ニューヨーク・タイムズ記者が3月22日、安倍政権のスポークスマン、菅義偉官房長官の記者会見で、「特定の記者の質問を遮ったり、政府が快く思わない質問を牽制する意図があるのか」と質問したところ、「そういうことは全くない」と否定してみせました。

 国民の知る権利を抑えようとする菅長官の異常な記者会見が、米記者に質される事態になっています。「特定の記者」とは、東京新聞の望月衣塑子記者のことで、沖縄・辺野古での新基地建設の埋め立てで、赤土が混じっていることなど、安倍政権に鋭い質問をしてきました。

 ところが、内閣報道室長が昨年末、同長官との記者会見をしている内閣記者会に、事実に基づかない質問をしているなどとして、記者会がこれを「共有するよう」求める文書を出しました。

 海外メディアが、こうした文書を問題にしたのは初めてといいます。ニューヨーク・タイムズ記者は、「最近の記者クラブへの報道室の対応が報道の自由の制限に当たるとの懸念、批判について聞きたい。過去には、表現の自由国連特別報告者が、日本の状況を批判する報告書も出した。文書で申し入れしたのはなぜか」と質しました。

 菅長官は、「事実に基づかない質問などは控えていただくようお願いした」などと、これまでと同様の答弁をしました。

官邸前行動 田村、望月
(新聞労連などでつくる日本マスコミ文化情報労組会議が開いた官邸前行動で、田村智子参院議員=左=と東京新聞の望月衣塑子記者、新聞労連の南彰委員長=3月14日)

 この赤土混入問題について、日本共産党の田村智子参院議員は3月22日の参院予算委員会で取り上げました。田村議員は、沖縄県は赤土が混入しているとして立ち入り調査を求めたこと。望月記者は、県のその要望をもとに質問をしたもので、「そうした質問を事実誤認というのか」と質しました。

 菅長官は、赤土混入をあくまでも認めず、「埋め立てたのは仕様書通りの材料であり、事実は違う」などと強弁しました。田村議員は、「政府と違う説明のものを事実誤認と決めつけている」と厳しく批判しました。

 安倍政権の一方的な見解と違うと「事実誤認」と決めつけ、望月記者の質問を妨害して、国民の知る権利を奪おうとする菅長官。安倍首相の長年の友人である加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園の獣医学部新設をめぐる問題では、「総理のご意向」と書かれた文科省の資料を「怪文書」と決めつけましたが、その後にその文書が事実と判明しました。

 菅長官のこうした姿勢を痛烈に批判した川柳をネットで見つけました。
 「『怪文書』と決めつけながら『事実』求め」 スカ長官」
安倍政権 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2019/03/25 20:53

◎トヨタへの減税 安倍政権下で5000憶円も

 利益を2兆円以上あげるトヨタ自動車1社に、安倍政権の5年間で、約5000憶円もの研究開発減税をしていた――。

 日本共産党の大門実紀史参院議員は、3月14日の参院財政金融委員会で、大企業に減税が集中している問題を取り上げました。麻生太郎財務相は、減税額の10%がトヨタに集中していることを認め、「他のところにもっといくことを考えなければいけないという感じはする」と答弁しました。

 大門議員は、このブログ「トヨタで生きる」で、しばしば取り上げてきた研究開減税について質問したものです。大門議員は、研究開発減税が大企業に集中し、減税額上位10社で3割を占める実態を示した上で、トヨタ1社に5年間で約5000億円もの減税になっていると指摘したのです。

 これは、研究開発減税が、研究開発費の増加分ではなく総額を基準に減税する「総額型」を導入したため、巨大企業ほど減税額が増大し、「補助金と同じだ」との批判が噴出していました。

研究開発減税 2016年度 (2)
研究開発減税 2016年度 (1)


 このため政府税調も、法人税改革の報告書(2014年)で総額形の「大胆な縮減」を求めたほどです。

 大門議員は、19年度税制改正で、法人税額から控除可能な割合の上限(控除上限)について、総額型(法人税額の25%)に加え、産学共同研究促進などを名目とする「オープンイノベーション型」では5%から10%に引き上げられたと指摘しました。

 その上で、こうした仕組みがもともと総額型の中にあり、総額型への批判のなかで別枠にされた経緯も明らかにし、大企業に減税が集中する仕組みで「本当に日本が伸びるのかと追及しました。

 このため麻生財務相は、トヨタ1社に減税が偏っていることの異常さを認めざるを得なくなり、「他のところにもっといくことを考えなければいけないという感じはする」と答弁したものです。
安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/03/20 21:33

◎『FIGHT FOR TRUTH』=真実のためにたたかおう

 東京・永田町の首相官邸。道路を挟んで内閣記者会が入るビル。すっかり暗くなった3月14日午後6時45分。「私たちの知る権利を守る首相官邸前抗議行動」が始まった。お立ち台のそばに、黒いロングコートに赤い小さなポシェットをつるした小柄な女性記者がいた。

 東京新聞の望月衣塑子記者だ。小柄な記者が記者のあり方を大きく変えようとしている。首相官邸で1日2回行われている安倍内閣の菅義偉官房長官の内閣記者会主催の会見に出席し、沖縄辺野古の問題などで鋭い質問を突き付けてきた。

 その望月記者の質問をさえぎろうと菅長官ら安倍政権は、陰湿な妨害を続けている。この夜は、底冷えしたが約600人の参加者は、「『FIGHT FOR TRUTH』=真実のためにたたかえ」「報道の自由守れ」「記者いじめやめろ」などと、官邸と内閣記者会に向けてコールした。

 新聞やテレビ、出版などで働く人たちがつくる日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)が開いたものだ。「国民の知る権利を奪うな」――テレビカメラなどが並んだ歩道は熱気に包まれていた。

修 望月1
(主催者あいさつをする南彰MIC議長)

 主催者の南彰MIC議長(新聞労連委員長)があいさつ。朝日新聞の政治部記者出身で、菅長官の会見にも参加してきた。それだけに望月記者への取材妨害を許さぬ思いで、この日の官邸前行動をメディア労働者に呼びかけてきた。

 「マスコミの労組には幅広い考えがある。しかし、為政者のうそは許さないことで共通している」と語る。菅長官らが妨害を始めたきっかけが辺野古埋め立ての赤土問題だ。望月記者が赤土が広がっていると指摘したことに対し、菅長官は「事実に基づかない質問」だと決めつけた。

 南議長は、「現場を見れば、赤土が広がっているのは明白だ。記者の質問に政府見解の枠をはめることは一刻も早くやめさせないといけない」と訴えた。この後、現場からの発言として、現役の記者がマイクを握った。

修 望月2
(コールする人たち)

 東京新聞、毎日新聞、共同通信、中国新聞、神奈川新聞の組合員らが熱く語り、望月記者への連帯を示した。なかでも望月記者と同僚の女性記者は、記者のなかにある政権におもねるような「空気を壊すことが大事です」と呼びかけた。

 それは自分自身に問いかけるような口調でもあった。「出来るか、出来ないか。本人の性格もあるが重要な資質」と望月記者へエールを送るとともに、望月記者に続こうという思いにあふれていた。

 連帯あいさつでは、梓澤和幸弁護士や「メディアで働く女性ネットワーク」の林美子代表世話人、「国境なき記者団」の日本事務局の瀬川牧子さん、日本共産党の田村智子副委員長(参院議員)をはじめ立憲民主、国民、社民の野党の代表が語った。

修 望月3
(決意を語る東京新聞の望月衣塑子記者)

 最後に望月記者が、用意した原稿を片手に熱く、熱く語った。「沖縄紙など他紙の記者にまで質問制限がおよんでいます。看過できません」。権力の取材妨害に絶対負けないという思いが小柄な体からあふれていた。

 翌15日の菅長官の会見。望月記者は前夜の官邸前行動で、「新聞労連委員長は(官邸が)記者を弾圧し、取材制限をくり返しているが、5、6年前までは闊達な議論が行われていた、と語っていた」などと取材制限について問いただした。

 菅長官は、「事実に基づかない質問を平気で言い放つことは絶対に許されない」などと何の反省もせず、これからも続ける態度を示した。『FIGHT FOR TRUTH』は続く――。
安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2019/03/16 15:39

◎中日・東京新聞が反論 安倍政権の「質問制限」に

 憲法に保障された国民の「知る権利」。安倍政権は、これにも制約をかけようとしています。中日新聞系の東京新聞が2月20日付で、1ページ大の「検証と見解」を発表し、安倍政権に反論しています。

 菅義偉官房長官の記者会見で、東京新聞の望月衣塑子記者が沖縄・辺野古の米軍新基地建設の埋め立て土砂に赤土がまじっていることを質問。これに対し、首相官邸が昨年12月末、「事実誤認があった」などとして内閣記者会に「問題意識の共有」などといって、他の記者に同調を求めたものです。

 「検証と見解」では、「国、土砂投入の検査をせず」と反論。昨年12月に「土砂投入が始まると、海は一気に茶色く濁り、県職員や市民が現場で赤土を確認した」こと。「県は1週間後に、『赤土が大量に混じっている疑いがある』として、沖縄防衛局に現場の立ち入り検査と土砂のサンプル提供求めたが、国は必要ないと応じていない」と指摘しています。

 代わりに防衛局は、過去の検査報告書を提出したが、検査は2016年3月と17年4月に実施したもので、県は「検査時期が古く、職員が現場で確認した赤土混じりの土砂と異なる」として、埋め立てに使われている土砂の「性状検査」結果の提出を求めているが、これも行われていないことをあげています。

40 東京新聞 検証記事
(東京新聞の2月20日付の「検証と見解」)

 こうした事実をあげ、「官邸側の『事実誤認』との指摘は当たらない」と反論。望月記者が質問したことは当然と主張しています。また、森友学園問題などでの同記者の質問に対する官邸側の申し入れを示し、「質問や表現の自由を制限するものもある」と指摘しています。

 さらに、一昨年秋以来、進行役の上村秀紀官邸報道室長が「簡潔に」などと同記者の質問をせかすような異常な方法についても指摘しています。

 その例として、今年1月24日、安倍首相がNHK番組で語った沖縄・辺野古沖のサンゴ移植発言などについて質問した折には、「1分半ほどの短い質疑で質問は計7回もが遮られた」としています。

 「検証と見解」では、臼田信行編集局長の見解を掲載しています。

 「権力が認めた『事実』。それに基づく質問でなければ受け付けないというのなら、すでに取材規制です」と強調。事務方が何度も質問をせかし、終了を促すのも看過できないとし、「こんなに頻繁に遮る例は他に聞きません。批判や追及の封じ込めとも映ります」と厳しく批判しています。

 その上で、「記者会見は民主主義の根幹である国民の『知る権利』に応えるための重要な機会です。だからこそ、権力が質問を妨げたり規制したりすることなどあってはならない」とのべ、「知る権利」を踏みにじらないよう強く求めています。
安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/02/23 18:22

◎「国民の知る権利」を奪う安倍内閣 東京新聞記者狙い撃ち

 安倍政権は2月15日の閣議で、菅義偉官房長官の記者会見で「司会者がこれまでと同様に協力呼び掛けなどを通じて、円滑な進行に協力を求める」などとする答弁書を決定しました。

 東京新聞の望月衣塑子記者をねらい撃ちした異常な決定であり、「国民の知る権利」を奪うものです。

 この決定で思い起こしたのが米トランプ大統領の昨年11月の記者会見です。CNN記者は、中米からの避難民がアメリカをめざしているなかで、大統領がメキシコとの国境に壁を強行建設しようとしていることについて質問しました。

 記者「彼ら(移民)は、まだずっと遠くにいるんですよ。これは侵略ではない」
 大統領「本当かね。国のことは私に任せてくれ。君は視聴率が上がれば、それで満足だろうが」
 記者「もう1つ質問させて下さい」
 大統領「もう十分だ。もう終わりだ」

60 トランプ 記者会見
(ネットのロイター配信から)

 大統領と記者との激しいやりとり。広報担当の女性が記者のマイクを取り上げようとします…。米国での記者会見は、真剣勝負です。これと同じように菅長官にするどく迫ってきたのが東京新聞の望月記者です。

 その望月記者が質問すると、司会の報道室長が「質問して下さい」などと急がせ、質問を妨害します。新聞労連の南彰委員長(朝日新聞政治部出身)は、『世界』(3月号)に、「記者の連帯はなぜ必要か」を執筆しています。

 このなかで、(望月記者の)「2問にかかった時間は答弁を入れても1分あまり。司会役の官邸報道室長はほぼ8秒おきに『簡潔にしてください』などと呼びかけているが、他の質問者が30秒を超える質問をしても、そうした注意を促すことは基本的にない」と指摘しています。

 そして、菅長官は「質問を聞きながらせせら笑い」「全く答弁の体をなさない言葉だけを言い残して立ち去っていく」と、その対応を厳しく批判しています。

 記者が大統領や首相、政権幹部に記者会見で質問するのは、「国民の知る権利」を国民に代わって行っているものです。「視聴率が上がればいい」というものではありません。

 とりわけ日本では、戦前に新聞、ラジオがこぞって侵略戦争を「聖戦」とたたえるニュース、番組を報道しただけに、権力を監視することが第一義の役割といわれています。

 新聞労連の南委員長は、「記者の連帯はなぜ必要か」で、CNN記者の記者証がホワイトハウスによって取り上げられた際、政権と緊密な関係のFOXもふくめて意義を唱え、ホワイトハウス記者協会として記者の復帰を求めた対応を評価しています。

 その上で、新聞労連が1月の臨時大会で、「いまこそ、私たちジャーナリストの横の連帯を強化し、為政者のメディア選別にさらされることがない『公の取材機会』である記者会見などの充実・強化に努め、公文書公開の充実に向けた取り組みを強化しましょう」などとする春闘対策方針を決めたことを紹介しています。

 日本では、安倍政権に批判的なメディアと迎合するメディアに大別される傾向が強くなっています。新聞、テレビの記者が、会社の枠を超えて連帯することこそ、「国民の知る権利」を強める大きな力となるでしょう。
安倍政権 | コメント(7) | トラックバック(0) | 2019/02/17 10:19

◎権力による取材妨害・萎縮・弾圧

 戦前、NHKや朝日新聞などメディアは、国民を侵略戦争に駆り立てる記事を流し、絶対主義的天皇制擁護の論陣を張るなどして日本を滅ぼしました。その痛切な反省からメディアの第1の役割は権力監視といわれています。

 首相官邸の記者会見で、その立場から菅義偉官房長官に鋭い質問をしている東京新聞の望月衣塑子記者。同記者は2月8日(金)、記者への取材妨害について菅長官に迫りました。

 望月記者の質問中に、司会の上村秀紀官邸報道室長が数秒おきに、「簡潔にお願いします」「質問に移って下さい」「質問して下さい」などと発言を繰り返し、記者を萎縮させるような質問妨害をしているからです。

 望月「室長は政府の1員としてやっていると明確に言っていますが、上司の長官の判断で辞めさせることはできる…(司会「簡潔にお願いします」の声)」

 菅長官「質問妨害なんてやってません。記者会の中に、事実に基づく質問を、協力を依頼していることにつきる」

 この答弁に驚がくしました。森友・架計疑惑での改ざん、隠ぺい、廃棄、虚偽答弁、違憲・違法の戦争法(安保法制)の強行、民意を無視した沖縄・新基地建設の強行突破、今また統計不正…強権を振りかざして事実を無視し、隠ぺいしてきたのは安倍政権ではなかったのか?

 よくも記者に平然と「事実に基づく質問を」と言えたのか! これに対し、朝日新聞(2月8日付社説「『質問制限』容認できぬ)やTBSの番組「サンデーモーニング」(同10日放送)など、メディアがいっせいに取り上げています。

東京新聞コラム 山口二郎


 法政大学の山口二郎教授は、東京新聞(10日付)のコラムで、次のように菅長官を痛烈に批判しています。

……
 記者会見で質問されたら、事実や法的根拠を示し、政府の正当性を、記者やその背後にいる国民に納得してもらうのがスポークスマンの仕事である。

 官房長官の主観で事実を覆い隠す記者会見を繰り返しながら、記者は事実に基づいて質問しろとは何事か。公文書改ざん、統計不正、すべて握りつぶし、責任逃れをしてきた政府が、事実という言葉を使うとは、恥知らずの極みである。
……
安倍政権 | コメント(9) | トラックバック(0) | 2019/02/12 07:56

◎新聞労連が首相官邸に抗議 「『知る権利』に対する卑劣な攻撃」

 このブログ「トヨタで生きる」で、メディアの第1の役割は権力監視であり、東京新聞の望月衣塑子記者が官邸での記者会見で、菅義偉官房長官に鋭い質問をしていることを取り上げました(2月5日アップ)。

 ところが望月記者への誹謗・中傷を浴びせるコメントが寄せられました。これが、まったく的外れであることが、新聞労連(南彰委員長)が同日、首相官邸に抗議する声明を発表したことからも明らかです。

 新聞労連の抗議は、首相官邸が上村秀紀官邸報道室長名で内閣記者会に申し入れた(昨年12月28日)ことに対するものです。このなかで室長は、望月記者が質問したことを「事実に反する質問」としています。

 望月記者は、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設のための土砂投入で赤土が広がっているなどと質問しました。室長は、「東京新聞の当該記者による度重なる問題行為」は「深刻なものと捉えて」いるとして、「このような問題意識の共有をお願い申し上げる」と内閣記者会に同調を求めました。

 赤土混入は沖縄県も問題視しており、望月記者が事実関係をただしたのは当然です。内閣記者側は室長に「記者の質問を制限することはできない」と伝えたといいます。

40 新聞労連抗議 官邸に


 新聞労連はこうした経過を踏まえ、「官邸の意に沿わない記者を排除するような今回の申し入れは、明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭めるもので、決して容認することはできません。厳重に抗議します」と表明しています。

 また、「官房長官の記者会見を巡っては、質問中に司会役の報道室長が『簡潔にお願いします』などと数秒おきに質疑を妨げている問題もあります。このことについて、報道機関側が再三、改善を求めているにもかかわらず、一向に改まりません」と抗議しています。

 その上で、「さまざまな角度から質問をぶつけ、為政者の見解を問いただすことは、記者としての責務であり、こうした営みを通じて、国民の『知る権利』は保障されています」と指摘しています。

 さらに、「日本の中枢である首相官邸の、事実をねじ曲げ、記者を選別する記者会見の対応が、悪しき前例として日本各地に広まることも危惧しています。首相官邸にはただちに不公正な記者会見のあり方を改めるよう、強く求めます」としています。

 また、赤土混入問題についても、「土砂に含まれる赤土など細粒分の含有率は、政府は昨年12月6日の参議院外交防衛委員会でも『おおむね10%程度と確認している』と説明していましたが、実際には『40%以下』に変更されていたことが判明」したと指摘しています。

 そして、「沖縄県が『環境に極めて重大な悪影響を及ぼすおそれを増大させる』として立ち入り検査を求めていますが、沖縄防衛局は応じていません。『赤土が広がっている』ことは現場の状況を見れば明白です。偽った情報を用いて、記者に『事実誤認』のレッテルを貼り、取材行為を制限しようとする行為は、ジャーナリズムと国民の『知る権利』に対する卑劣な攻撃です」と抗議しています。

 新聞労連は、全国の新聞社と通信社に働く労働者の約8割が加入(約2万1000人)する産業別労働組合です。南委員長は朝日新聞の記者出身です。8日発売の月刊誌『世界』3月号では、「記者の連帯がなぜ必要か――強化される権力と対抗できるジャーナリズムへ」を書いています。
安倍政権 | コメント(8) | トラックバック(0) | 2019/02/08 10:34

◎東京新聞 望月衣塑子記者の勇気

 メディアの第1の役割は権力監視です。戦前の日本が、侵略戦争に突入して行った時、メディアは侵略戦争を賛美する記事、放送を国民に流し、侵略戦争に加担したからです。東京新聞の望月衣塑子記者の官邸での記者会見の質問は、まさに権力監視の立場から菅義偉官房長官に鋭い質問をし続け、注目されています。

 「統計国会」と呼ばれる今年の通常国会では、厚労省の毎月勤労統計に始まった統計不正が最大の問題になっています。政策決定の基本資料がゆがめられたからです。安倍政権は、厚労省の大西康之政策統括官(局長級)に責任を取らせ更迭しました。

 大西氏は、昨年末に不正調査の事実を知り、根本厚労相に報告しました。大西氏が現場の責任者でなくなったことを理由に、自民・公明の与党は、日本共産党など野党が求める参考人招致を拒否しています。

 2月4日午後の菅長官の記者会見。官邸のホームページで望月記者の質問を見ました。
https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201902/4_p.html

50 菅長官会見
(菅官房長官の記者会見=首相官邸ホームページから)

 望月記者は、統計不正について質問。質問時間は2問で1分3秒。大西氏が更迭されたことについて、官房長官が人事は指名権者の厚労大臣が適切に判断しているとのべたことについて質問しました。

 望月「現場責任者を異動させるのは、国会招致をさせないというもので、モリカケとまったく同じ対応ではありませんか」

 びっくりしたのは、この2問目のわずか30秒ほどの質問の間に、官邸の司会者が「質問は簡潔にお願いします」「質問に移って下さい」「質問して下さい」と3度も急がせる言葉を発するのです。望月記者はひるみませんでした。

 菅長官は「関係ありません」と一言。木で鼻をくくったような答弁をしました。自民・公明の与党は、森友問題でも理財局長から国税庁長官に栄転した佐川宣寿氏の国会招致を同じ理由で拒み続けました。

 望月記者が質問するのは当然で、司会者が質問を妨害し続ける卑劣な手法に怒りを禁じえませんでした。隠蔽、改ざん、ウソ…政治モラルと日本の民主主義を根本から崩壊させる安倍政権は退陣に追い込む以外にありません。
安倍政権 | コメント(12) | トラックバック(0) | 2019/02/05 16:59

◎トヨタ 株価時価総額、2・6兆円減る

 株価の予想ほど難しいものはないでしょう。トヨタ自動車の豊田章男社長は、今年1月5日に開かれた日本経団連など財界(経済3団体)の新年祝賀会で、東京テレビから18年の日経平均株価の予想を問われ、2万7000円と答えました。

 「AIとか自動運転とか電動化とか新しい成長エンジン」があるからというのが理由でした。確かに18年10月までは株価は上昇し、10月2日には日経平均株価は2万4270円まで上がりました。

 しかし、一転して下がり続け、12月28日の大納会での日経平均株価は、2万14円。辛うじて2万円台は維持しましたが、日経平均株価は7年ぶりに下落。トヨタの時価総額は、20・9兆円で前年比で2兆6332億円も減りました。

 日経新聞は、「『アベノミクス相場』は名実とともに終わり」と書きました。同紙は、株価の下落として、米中貿易戦争や欧米での政治混乱、世界景気への不透明感などをあげています。

 「アベノミクス」は、安倍政権と日銀がタッグを組んで、日銀券をジャブジャブ出して国債を買い続ける「異次元の金融緩和」などを演出し、株高と円安へ誘導しました。

 トヨタが2018年3月期決算で、2兆3998億円の営業利益を稼ぐなど、大企業は空前の利益をあげ、内部留保を増やし続けてきました。

トヨタ本社 201811
(トヨタ本社=愛知県豊田市)

 しかし、GDPの6割を占める個人消費は冷え込んだままです。安倍政権の6年間で、家計消費は2人以上世帯の実質消費支出で21万円減りました。実質賃金は18万円も減っています。

 実際、世論調査では、国民の8割以上が「アベノミクスで景気回復の実感はない」と答えています。非正規労働者が4割に迫るなど、貧困と格差拡大は広がるばかりです。

 安倍政権は、来年10月に消費税を8%から10%へと増税しようとしています。このまま消費税を増税すれば、いっそう景気を悪化させ、貧困と格差拡大を広げるでしょう。

 日本共産党は、「暮らし第一で経済を立て直す5つの改革」を提唱しています。それは、①賃上げと労働時間の短縮で、働く人の生活を良くする、②子育てと教育の重い負担を軽減する、③社会保障の削減をやめ、充実へと転換する、④日米FTA交渉を中止し、経済主権・食料主権を尊重するルールを、⑤巨額のもうけがころがりこんでいる富裕層と大企業に応分の負担を――の5つです。

 消費税の増税をやめるとともに、「アベノミクス」を中止し、「暮らし第一」の経済政策に切り替える以外にないでしょう。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2018/12/29 10:01

◎今年の漢字は、やっぱり「災」

 今年の漢字に、「災」(わざわい、よくないできごと、災難)が選ばれました。日本漢字能力検定協会(京都市)が全国からの募集をもとに選んでいるもので、清水寺の森清範貫主が12月12日、墨で大書しました。災害が多かった年だけに、やっぱりという感じでした。

 日本漢字能力検定協会は、選定理由として「北海道胆振東部地震、大阪府北部地震、島根県西部地震、西日本豪雨、台風21号、24号の直撃、記録的猛暑など、自然『災』害が多発」などをあげています。

 同時に、「仮想通貨流出、スポーツ界でのパワハラ問題、財務省決裁文書改ざん、大学不正入試問題などの事件が発覚し、多くの人がこれらの出来事を人『災』や『災』いと捉えた」としています。

今年の漢字は「災」
(「災」の字を書く清水寺の森清範貫主)

 その通りです。安倍政権の前代未聞の決裁文書改ざんなど「人災」も多かった年です。しかも、決裁文書改ざんでは麻生副総理兼財務相は責任もとらず、安倍首相は財務相を続投させました。

 最も「人災」だったのは、安倍首相その人でした。「働き方改革」と称しながら、長時間残業を是正するのではなく、残業を過労死ラインを上回る「月100時間未満」まで認めたり、過労死をいっそう増やす「残業代ゼロ制度」を強行、さらにモリカケ疑惑では説明責任を果たさず、国民が望んでもいない9条改憲をねらう……さんざんな年でした。

 日本漢字能力検定協会は、「多くの人が『災』害を忘れず、教訓として減『災』につなげていきたいと心に刻んだ一年」といいます。来年こそは、自然災害も「人災」も減らしたい、無くしたい、とだれもが思うでしょう。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/12/13 09:56

◎国会審議は形だけ でたらめデータで強行、強行

 臨時国会は、今日12月10日(月)、閉会します。2日前の8日午前4時9分、出入国管理法の改定案が参院本会議で自民、公明、維新の賛成で強行採決されました。真っ暗な未明の時間帯です。

 日本共産党の仁比聡平議員は、これに先立つ午前3時半過ぎ、①劣悪な労働条件の外国人技能実習生を、さらに最大5年、安価に働かせ続けるもの、②新在留資格の外国人労働者の地位は極めて不安定で、就職や解雇、住まいなどあらゆる場面で、悪質なブローカーの介入の危険がある、③外国人労働者を雇用の調整弁にするもの――などとして反対討論に立ちました。

 安倍政権は、実習生から聴取した資料を国会議員に閲覧だけでコピーをさせなかったために、野党議員が分担して2870人分を手書きで写して、その実態を明らかにしました。仁比議員が怒りを込めて告発しました。

手書きコピー
(実習生から聴取した資料を手書きで写す日本共産党の国会議員=本村伸子衆院議員のツイッターから)

……
 急増する実習生の失踪について、政府が「意欲が低くより高い賃金を求めて失踪する者が多数」と一部の身勝手かのようにねじ曲げ、ねつ造してきたことは重大です。

 失踪が7089人に上った17年に政府が聴取した2870人の個票を、野党が結束して分析した結果、最低賃金違反は、政府のいう22人どころか1927人・67%、過労死ラインを超える人は10%に上りました。

 政府が個票の提出を拒むのは、「制度全体はうまくいっている」「だから修了者を特定技能1へ」という法案の根本が覆るからです。

 安倍晋三首相をはじめ政府は、6日も「実習生の9割はうまくいっている」「失踪者は全体から見ればわずか」だと答弁。失踪や自殺、過労死や労災事故、暴行や性暴力など、一人ひとりへの人権侵害を脇におくことは、民主主義社会の政府として絶対に許されません。実習生の失踪は氷山の一角です。
……

 日本社会のあり方や労働者の雇用・労働条件を大きく変える重要な法案なのに、衆参で審議されたのはわずか38時間ほどでした。委員会委員長の職権を乱発し、強行、強行して採決に突っ走りました。

 日本経団連の要望を最優先にし、来年4月施行に間に合わせるために、国会審議をろくにせずに通過させたのです。国会は形だけのものにし、“オレが憲法だ、法律だ、国会だ”という安倍首相の本質が露わになりました。

 経団連の中西宏明会長は、「社会生活や産業基盤の支え手の確保という課題に真摯に対応したものであり歓迎する」「経団連が目指す『Society 5.0』を実現していく上で不可欠」などとの談話を発表しました。だれが入管法の改定を求めていたかは明瞭です。

安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/12/10 11:40

◎今年最後の「3日行動」 9条改憲反対の署名呼びかけ

 「アベ政治を許さない」と、作家の沢地久枝さんが呼びかけた毎月3日の行動。12月3日(月)、今年最後の「3日行動」が全国各地で行われたが、豊田市では豊田駅前で行われた。

 雨が降りそうな空模様だったが何とか持った。月曜日の昼とあって豊田市駅のデッキの人通りは少なかった。

■豊田駅 20181203の1


 安倍首相の憲法破壊、法律無視はとどまるところを知らない。憲法違反の集団的自衛権を盛り込んだ安保法制(15年)、秘密保護法や共謀罪など違憲法案の強行、森友疑惑での公文書改ざん、裁量労働制のデータねつ造、沖縄県民が知事選で民意を示した辺野古新基地ノーを無視しての土砂投入の構え…。

 現在開かれている臨時国会では、外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法の改定案を衆院で審議したのはわずか15時間。国会での審議は必要なしと強行採決する。

■豊田駅 20181203の2

■豊田駅 20181203の3


 “オレが憲法、法律”とばかりに立憲主義を破壊して爆走する安倍首相。狙っているゴールが9条改憲だ。衆院憲法審査会を会長職権で開催(11月29日)し、9条に自衛隊を明記し、自衛隊を無制限に海外の戦争に派遣しようとする――自民党の改憲案を示そうとしている。

 安倍政治の6年間は、国民にとって到底許されない。一刻も早く退陣させなければならない。この日の行動で参加者は、交代でリレートークし、こうしたことを訴えた。

■豊田駅 20181203の4

■豊田駅 20181203の5


 来年早々に始まる県知事選、春の豊田市議選や県議選など統一地方選、夏の参院選でアベ政治に反対する共闘勢力が連続して勝利し、アベ政治を終わらせようと訴えた。

 30分の行動で、9条改憲に反対する3000万人を目標(全国)にした署名が11筆集まった。「3日行動」は、アベ退陣まで、まだまだ続けなくてはと思う。
安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2018/12/04 17:31

◎どこへ消えた消費税収?

 昨日(11月18日)、このブログ「トヨタで生きる」では、「消費税10%でトヨタカレンダーは?」をアップしましたが、「年金や医療など社会保障のためには消費税を上げるしかない」という意見があります。

 しかし、社会保障費を消費税でまかなわなくても十分できるのです。表を見て下さい。収入が少ないほど負担が多い逆進性の消費税は、1989年度から自民党政権によって強行導入されました。

 それから2018年度までの30年間で、消費税は3%から5%、8%へと打ち出の小槌のように増税され、累計372兆円にのぼります。ところが、社会保障は充実どころか、年金は削られ、医療費の窓口負担は増やされ、介護保険の利用料は上げられるなど、改悪の一途をたどりました。

消費税と法人3税
(「しんぶん赤旗」、11月1日付から)

 ところが同じ時期に、法人3税の税収は累計で291兆円も減っています。何のことはない、消費税税収の約8割が社会保障のためでなく、結果的に大企業を中心とした法人税減収の穴埋めにまわされた計算になります。

 社会保障のためだと言って消費税を導入し、税率を引き上げる。その一方で法人税を下げる――これでは社会保障が削られるわけです。法人3税の減税で企業はどうなったでしょうか?

……
 財務省が(9月)3日に公表した2017年度の法人企業統計で、企業が得た利益から株主への配当などを差し引いた利益剰余金(金融業、保険業を除く)は前年度より40兆2496億円(9・9%)増えて446兆4844億円だった。

 6年連続で過去最高を更新。第2次安倍政権が発足する直前の11年度末に比べ、いわゆる企業の「内部留保」は約164兆円積み上がった。
……

 朝日新聞が9月3日に伝えたニュースです。同紙は01年度からの内部留保の推移をグラフにしています。89年度の消費税導入直後から、内部留保はうなぎ登りです。

修 内部留保 朝日新聞
(朝日新聞、9月3日から)

 トヨタ自動車の内部留保は20兆円を超えています。1企業で、内部留保総額の約5%を占めています。大企業では、他の企業を寄せ付けないダントツの1位です。

 今開かれている臨時国会で、日本共産党の山下よしき副委員長・参院議員は参院の代表質問(10月31日)で安倍首相にこう迫りました。

……
 国民には、「社会保障のため」の増税といいながら、実際は、社会保障に削減の大ナタをふるう――国民をだまし討ちにするようなやり方はもうやめるべきではありませんか。財源というのなら、アベノミクスで純利益が2・3倍に増えた大企業、保有資産が大きくふくらんだ富裕層にこそ応分の負担を求めるべきではありませんか。
……
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/11/19 09:26

◎韓国徴用工問題 河野外相「個人の請求権が消滅したとは申し上げない」

 このブログ「トヨタで生きる」では、韓国大法院(最高裁)が新日鉄住金に韓国人の元徴用工4人が求めた損害賠償の支払いを命じた判決(10月30日)について、「徴用工問題 『個人の請求権は消滅していない』」をアップ(11月6日)しました。

 ところが、「共産党『そもそも今回の徴用工は募集で来たのは隠しなさい』、共産党『個人請求権は韓国政府にあるのは隠しなさい』――見事なまでの国民を騙すテクニックですね」などと日本共産党の主張をねじまげて攻撃するコメントがありました。

 この韓国徴用工問題、11月14日の衆院外務委員会で日本共産党の穀田恵二議員が取り上げると、河野太郎外相は「(請求権協定によって)個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではございません」と答弁しました。

 安倍首相とともに、いきりたって「解決済み」を主張していた河野外相も、個人の請求権が消滅したとは断言できなかったのです。安倍首相は、「1965年の日韓請求権・経済協力協定によって完全かつ最終的に解決している」とのべ、「判決は国際法に照らしてありえない判断だ」として、韓国を非難する姿勢を示していました。

 ブログでは、日本共産党の志位和夫委員長の談話を引用し、安倍首相らの主張がまったく道理のないものと指摘し、1991年の外務省条約局長の答弁の国会会議録を掲載しました。

……
 (志位談話)1991年8月27日の参院予算委員会で、当時の柳井俊二外務省条約局長は、日韓請求権協定の第2条で両国間の請求権の問題が「完全かつ最終的に解決」されたとのべていることの意味について、「これは日韓両国が国家として持っている外交保護権を相互に放棄したということ」であり、「個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたものではない」と明言している。
……

柳井会議録
(1991年8月27日の参院予算委員会で、当時の柳井俊二外務省条約局長の答弁)

 この日の質問で穀田議員は、あれこれと弁解する河野外相に、「国と国との請求権の問題と個人の請求権を一緒くたにして、日韓請求権協定で全て解決済みだと、個人の請求権もないとしているところに重大問題がある」と批判しました。

 また、外務省の三上正裕国際法局長も、穀田議員の追及に、最終的には、「柳井局長の答弁を否定するつもりはまったくない」「権利自体は消滅していない」と認めました。

 この日の穀田質問で、次の点が確認されました。

① 1965年の日韓請求権協定で個人の実体的権利は消滅していない。
② 韓国の「対日要求政綱・8項目」に対応する請求権協定は個人の慰謝料請求権を含まず、慰謝料請求権は請求権協定によって消滅したとはいえない。
③ 日本国内で韓国国民の財産権を消滅させた措置法も、慰謝料請求権を対象とせず、措置法によって慰謝料請求権は消滅していない。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/11/17 16:38

◎安倍政権のでたらめ法案 外国人労働者受け入拡大

 「外国人実習生支援」という、今注目されているブログがあります。61万回以上ものアクセスがあります。愛労連(愛知県労働組合総連合・榑松佐一議長)が外国人実習生の労働相談を受け付けているブログです。
http://rodo110.cocolog-nifty.com/viet_nam/

 外国人労働者の受け入れの拡大をめざして安倍政権が今国会に提出したのが出入国管理法改定案です。制度の意義をはじめ、どの産業分野で、どれだけの外国人労働者を受け入れるのか、在留期間を何年にするのかなど、重要事項は法案の制定後に策定される基本方針や省令で決めることになっています。

 法案の体をなしておらず、具体的な内容は政府に「白紙委任」するというでたらめな法案です。日本共産党などの野党の追及で、やっと11月14日に、介護6万人、外食5・3万人、建設4万人など当初の5年間で26万2700人から34万5150人を受け入れることを明らかにしました。

 日本で外国人労働者は約128万人(今年1月現在)働いています。5年間に2割増やそうというものです。愛労連の榑松議長は、10年前の2008年に『トヨタの足元で―ベトナム人研修生 奪われた人権』を出版するなど外国人労働者の労働相談に力を注いできました。

 暴力、パスポート取上げ、強制貯金、時給300円で働かせるなど最賃違反、セクハラ…などを聞き取り、人権を守るために東奔西走してきました。豊田市でもベトナム人やブラジル人など外国人労働者がたくさん働いてきました。

 榑松さんが相談した1人がベトナム人労働者のHさんです。「しんぶん赤旗」(11月10日付)は、次のように伝えました。

……
 Hさんは2016年6月、「溶接」の技能実習で来日しました。しかし、実際に就労したのは産業廃棄物処理業者。行ったのは廃棄物の分別作業でした。技能実習の職種に産廃処理などありません。ベトナムの送り出し機関に問い合わせても「すでに日本に行ったのだからがんばりなさい」と取り合いませんでした。

 職場では、社長から日常的に暴力を振るわれました。「社長は言葉で指示を出さず、殴って手振りで示すだけです」。Hさんは暴力に耐えながら働き続けました。「社長に蹴りつけられる」「圧縮機で足を挟まれる」など、社長の暴力は次第にエスカレートしていきました。

 5月に社長と作業をしていた時でした。ごみを切断する設備にのぼったHさんに向かって、社長が突如としてショベルローダーを進めました。ショベルローダーのショベル部分がHさんの肩に後ろから衝突。Hさんは勢いで設備から機械の間に転落しました。「助けて! 殺される!」。Hさんの叫び声に驚いた同僚らが、すぐさまHさんを助け出しました。

50 暴力を振るわれたベトナム人労働者 赤旗20181110
(榑松佐一議長が提供した写真には、社長の暴力で大けがを負ったHさんの生々しい姿が=「しんぶん赤旗」11月10日付から)

 Hさんは救急車で病院に運ばれ、2カ月間入院。うち2日間を救急治療室で過ごしました。診断結果は左肩甲骨骨折。リハビリを経てもなお、左手の握力は戻っていません。
……

 日本共産党の小池晃書記局長・参院議員は、11月7日の参院予算委員会で、技能実習生の失踪が2017年に7089人と過去最高に達し、今年はすでに4279人(1~6月)に上っていると指摘しました。

 その上で、法務省調査では、失踪理由の87%が「低賃金」「契約賃金以下」「最低賃金以下」だと指摘し、17年の労働基準監督署の監督では70・8%に法令違反があったと明らかにしました。

 小池議員は、「技能実習制度では職場選択の自由も居住の自由もない。耐えかねて失踪し、捕まったら入管施設で拘束される。労働基準法や最低賃金も守られず、守らせるための体制もないに等しい」「深刻な実態の解決は政府にとっても最重要課題のはずだ。解決せずに拡大するなど断じて許されない」などと批判し、改定案の撤回を安倍首相に迫りました。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2018/11/15 11:28
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