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◎お騒がせ萩生田氏、消費増税見送り論のねらい

 自民党の萩生田光一氏と言えば、安倍首相の友人の架計孝太郎氏が理事長を務める架計学園疑惑で、「萩生田副長官ご発言概要」と題する文科省のメモに生々しく登場してきます。

 架計学園の獣医学部新設で、「官邸は絶対やる」「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」「文科省だけが怖じ気づいている」などと書かれていたからです。

 安倍首相と架計氏、萩生田氏の3ショット写真は、あまりにも有名になりました。官房副長官に据えておくと野党の追及にさらされるために、自民党幹事長代行におさまっています。

 その萩生田氏、4月18日のインターネットテレビ番組で、今年10月から消費税を8%から10%へと増税することについて、日銀短観(全国企業短期経済観測調査)の動向にふれて、次のようにのべました。

 「次の6月(の日銀短観)はよく見ないといけない。(景気が)この先危ないぞと見えてきたら、崖に向かってみんなを連れていくわけにはいかないので、また違う展開はあると思う」などと増税見送りを語ったのです。

 その上で、「(消費増税を)やめるとなれば、国民の了解を得ないといけない。信を問うことになる」とのべ、衆院解散に言及しました。

4代目プリウス
(4代目プリウス。消費税増税になれば買い控えが起きます)

 日本の経済情勢は、内閣府が3月に発表した1月の「景気動向指数」と3月の「月例経済報告」が、ともに景気判断を下方修正したことに加え、4月1日には日銀の3月の「短観」も第2次安倍政権発足後で最大の悪化を記録しています。

 こうしたなかで増税すれば、これまでの消費増税で景気が悪化してきた例でわかるように、自殺行為になります。“アベノミクス”の破綻も目に見えており、萩生田氏の発言は、安倍政権の動揺を示すものです。

 日本共産党は、消費税の増税にきっぱりと反対してきました。いまたたかわれている豊田市議選など統一地方選、大阪・沖縄での衆院補選でも消費税増税の反対を訴えています。

 このブログ「トヨタで生きる」では、「消費税も上がらず、誰かが負担してくれるの?」の質問に答えます」の3回連載(今年3月9~11日)で、消費税に頼らない日本共産党の政策を示しています。

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安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/04/19 20:39

◎安倍政権の強権とたたかう 2つの衆院補選 大阪、沖縄

 安倍政権に審判を下す2つの衆院補選が終盤を迎えています(4月21日投票)。大阪12区(寝屋川市など)と沖縄3区(名護市など)です。大阪12区は、自民党議員の死亡によって、沖縄3区は自由党の玉木デニー議員の県知事選転出によるものです。

 大阪3区には、無所属の宮本岳志・日本共産党前衆院議員(59)、自民党の北川晋平氏(32)=公明党推薦、日本維新の会の藤田文武氏(38)、無所属で元民主党の樽床伸二元総務相(59)が立候補。

 宮本氏には、立憲民主党や国民民主党、自由党、社民党が推薦し野党統一候補として安倍政権と対峙しています。宮本氏は、衆院比例代表で衆院議員になっていましたが、それを辞職してのたたかいです。

 立憲民主党の枝野幸男代表ら幹部は15日、宮本事務所を訪れ、「Victory!!」の激励文を宮本氏に手渡しました。前日の14日には、日本共産党の志位和夫委員長をはじめ多数の野党議員と市民らが四條畷市、大東市、寝屋川市の4カ所で共同スピーチを行いました。「しんぶん赤旗」は、次のように伝えています。

 志位委員長は、「『本気の共闘』を広げに広げ抜き、みんなで力を合わせて、宮本たけしさんの勝利を必ず勝ち取り、安倍政治サヨナラの審判を」と呼びかけました。

 そして、宮本候補が「森友疑惑」を国会で最初に取り上げ、国政の大問題に押し上げたとのべ、「『ウソと忖度の政治』にとって最も手ごわい政治家が宮本さんです」と語りました。

 また、宮本候補のマニフェストにある「10月からの消費税10%増税反対」「安倍政権のもとでの憲法改定に反対し、9条をいかす」など、一党一派のものではく、国民多数の声をまとめたものだと強調しました。

大阪12区
(大阪12区補選で訴える宮本たけし候補や日本共産党の志位和夫委員長ら=4月14日、「しんぶん赤旗」から)

 他の野党からも、「安倍政治にノーを突きつけるために宮本さんを再び国会に」と訴え、精神科医の香山リカ氏は「全国が期待し、注目する選挙だ」と強調しました。

 維新の藤田氏は、直前の大阪知事選、大阪市長選での維新の勝利を国政選挙に繋げようと懸命。「2025年万博を経て東京を超えられるような、平成最後の選挙にさせてほしい」などと大阪万博などで大阪経済の再生を訴えています。

 知事に当選したばかりの吉村洋文政調会長は、「自民が公明とくっついている限り、憲法改正はできない」などと安倍政権が喜びそうな9条改憲を持ち出し、自民支持層の取り込みをねらっています。

 沖縄3区では、無所属で元沖縄タイムス社会部長の屋良朝博氏(56)と自民党の島尻安伊子元沖縄・北方担当相(54)=公明推薦=の争いになっています。

 最大の争点は、名護市辺野古への米軍のための新基地建設問題です。安倍政権は、強権を使って辺野古の埋め立てをすすめています。日本共産党の小池晃書記局長は14日、うるま市で「ヤラさんの勝利で、暴走する安倍政治に待ったをかけ、新基地を完全にあきらめさせ、消費税増税を中止させる審判を下そう」と訴えました。「しんぶん赤旗」は、次のように伝えています。

沖縄3区 (1)
(沖縄3区補選で訴えるヤラともひろ候補や日本共産党の小池晃書記局長ら=4月14日、「しんぶん赤旗」から)

 小池書記局長は、国会論戦で新基地予定地の超軟弱地盤の改良工事の問題点などが次々と浮き彫りになり、「辺野古は基地など造れる場所ではないことは明らか」と強調。「相手候補は『普天間基地を固定化させない』というが、辺野古にこだわることこそ固定化だ」と批判しました。

 米兵が日本人女性を殺害した13日の北谷町の事件について小池書記局長は「『綱紀粛正』と何度繰り返しても米軍の事故、事件が絶えない」と糾弾。米軍の勝手放題を許している日米地位協定の抜本改定を求めました。

 ヤラ候補は「沖縄から日本の正しい民主主義を示していこう。新基地、消費税増税、憲法改定はノーだ」と訴えました。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2019/04/16 17:40

◎F35墜落で本村議員が追及

 航空自衛隊三沢基地(青森県)所属のF35ステルス戦闘機が青森県沖で墜落した事故(4月9日)で、日本共産党の本村伸子議員は11日の衆院総務委員会で、事故の原因究明と再発防止策の策定まで飛行を中止するよう要求しました。

 本村議員は愛知県豊田市出身。これまで三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場を視察・調査しています。本村議員は、事故機が同工場で最終組み立てされた1号機であり、唯一、米国で完成検査が行われた機体だと指摘しました。

 事故機は、試験飛行でもトラブルを起こして愛知県営名古屋空港に緊急着陸しており、本村議員が昨年2月の衆院予算委員会分科会で危険性を指摘していたことをあげました。

修 県営名古屋空港
(愛知県営名古屋空港。左の工場が三菱重工名古屋航空宇宙システム製作所)

 その上で、「(国内検査の)4号機も試験飛行でトラブルを起こし、緊急着陸している。2号機以降も当然、墜落の危険性がある」「原因究明と再発防止策ができるまではF35の飛行は中止し、愛知県営名古屋空港を使っての試験飛行もやめるべきだ」と指摘しました。

 事故機について、斉藤和重防衛装備庁プロジェクト管理部長は、三沢基地配備後の2018年8月8日に後方機材の不具合で千歳基地に着陸したことを明らかにしました。

 原田憲治防衛副大臣は、「飛行を見合わせることとし、試験飛行も当面見合わせる。飛行再開は安全な飛行が確保できることが前提」と答えました。

30 本村議員
(追及する日本共産党の本村伸子衆院議員)

 今回の事故以前の2月15日、日本共産党の宮本徹議員は衆院予算委員会で、米国の政府監査院の報告書でF35の未解決の欠陥が966件(2018年1月時点)あり、うち100件以上が飛行の安全性にかかわる重大な欠陥と記されていることをあげて追及していました。

 それにもかかわらず、安倍政権は飛行の安全性に及ぼす影響はないと取り合いませんでした。このため本村議員は、F35は米国の政府機関が指摘した多くの欠陥をすべてクリアしたのか日本政府が把握すべきだと要求しました。

 原田副大臣は「米国政府に確認を行っている」と答弁しましたが、現時点でも欠陥リストは入手していないことを認めました。

 本村議員は、「パイロットと周辺住民の命がかかった問題だ」と指摘するとともに、トランプ米大統領いいなりにF35を“爆買い”しようとしていることをやめるよう要求しました。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/04/14 13:45

◎これが自民党国会議員、大臣なのか!

 「いしまき」「いしまき」「いしまき」――震災地の宮城県石巻市を「いしまき」と3回くり返した桜田義孝オリンピック・パラリンピック担当相。事務方があわて、「いしのまき」と耳打ちする。何という恥ずかしい光景でしょうか。

 4月9日の参院内閣委員会でのことです。石巻市といえば、このブログ「トヨタで生きる」(2014年3月11日アップ)でも取り上げましたが、東日本大震災で津波の大被害を受けた場所です。

……
 (日和山から)海岸まで約1kmの地域は、完全に街がなくなっていた。ところどころに、ポツンと残った家。無人化した市民病院。がれきの山。廃車になり、山積みにされた自動車…。

 日和山を下り、真下にある門脇小学校へ。3階建ての校舎の窓のほとんどが抜け落ち、完全に廃墟になっていました。屋上に残っていた「すこやかに育て心と体」の看板―。」
……

修 桜田大臣 いしまき市
(ユーチューブから)

 この被災地を「いしまき」としか読めない大臣。それ以前に自民党衆院議員とは何なのかー。桜田氏は衆院千葉8区(柏市など)の選出。千葉県議などを経て国会議員に。2017年の衆院選挙では、10万115票を得票しましたが、得票率48・8%でした。日本共産党と当時の「希望」で過半数を獲得しました。小選挙区制だから当選できたのです。

 それにしても、18年10月の第4次安倍改造内閣の一員として初入閣してからの暴言・失言はひどいものでした。1500憶円の五輪予算を「1500円」とのべて失笑を買いました。

 五輪憲章は「読んでいない」、パソコンを打ったことがない、答弁する委員会に遅刻…まわりはハラハラで、どこまで失言、暴言は続くのか、と思ったら4月10日の夜、自民党の高橋比奈子衆院議員の政治資金パーティーに出席。「復興以上に大事なのは高橋さん」などと暴言を吐きました。

修 桜田発言
(「しんぶん赤旗」、4月12日付から)

 「発言の際には頭の中でまず考えてからものを言う」(自民党細田派の細田博之会長)とまで批判される有様です。細田氏から見ても、考えることもなく発言しているとしか見えないのでしょう。

 こんな人物が大臣? いや自民党の国会議員としたらあまりにも低レベルです。安倍首相の任命責任が問われるのは当然です。桜田氏は、国会議員も辞めて当然です。
安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2019/04/12 08:35

◎「安倍・麻生道路」 首相に“忖度”したと国交副大臣

 国土交通省の塚田一郎副大臣(55)。身内の集まりで、本音を漏らしてしまった。森友・架計疑惑で盛んに使われた“忖度”を言っちゃった――それを言っちゃあお終いだよ!

 塚田氏の“忖度”発言は、北九州市で4月1日夜にあった福岡県知事選の決起集会で、自身が所属する麻生派を率いる麻生太郎副総理兼財務相が支援する候補の応援演説で飛び出したものです。(以下、朝日新聞から)

……
  国土交通副大臣なので、ちょっとだけ仕事の話を。大家(敏志)さん(福岡県選出の自民党参院議員)が吉田博美・自民参院幹事長と一緒に「地元の要望がある」と副大臣室に来た。下関北九州道路(の案件)です。

 これは11年前に凍結されているんです。何とかせにゃならん。下関と北九州ですよ。よく考えてください。下関は誰の地盤ですか。安倍晋三総理です。総理から麻生副総理の地元でもある北九州への道路事業が止まっている。

 吉田幹事長が私の顔を見て、「塚田分かってるな、これは総理の地元と副総理の地元の事業なんだよ」と。私、すごく物わかりがいいんです。すぐ忖度します。「分かりました」と。

 そりゃ総理とか副総理がそんなこと言えません。そんなこと実際ないんですよ、森友(学園をめぐる一連の問題)とか、いろいろ言われてますけど。でも私は忖度します。この事業を再スタートするには、いったん国で調査を引き取らせていただく、と。今回の新年度の予算で、国で直轄の調査計画に引き上げました。

 別に知事に頼まれたからやったわけじゃないですよ。大家敏志が言ってきた、そして私が忖度した、ということですので。
 おそらく橋を架ける形で調査を進めて、できるだけ早くみなさまのもとに、橋が通るように頑張りたい。
……

修 安倍・麻生道路2 (2)
(「しんぶん赤旗」、3月5日付から)

 塚田副大臣が語った道路とは、「下関北九州道路」(下北道路)のこと。山口県下関市と北九州市を、関門海峡をまたいで橋かトンネルで結ぶ構想です。

 1998年に国の開発計画に盛り込まれたが、2008年に凍結。安倍政権時の17年度に地元自治体の予算と国の補助による事業化のための調査が再開され、19年度から国直轄調査になりました。

 この道路、地元では「安倍・麻生道路」と呼ばれています。「しんぶん赤旗」は、3月5日付け1面と社会面で大きく報道しています。

修 安倍・麻生道路2 (1)
(「しんぶん赤旗」、3月5日付から)

 「『安倍・麻生道路』2000憶円超 ムダ事業復活の動き 関門トンネル交通量 減る一方なのに」

 いち早く取り上げてきた「しんぶん赤旗」。塚田副大臣の“忖度”発言で、安倍政権がいかにムダ遣いの公共事業を進めているかが明らかになりました。同時に、安倍政権の森友・架計疑惑に続いて、安倍周辺が“忖度”しまくっていることが明瞭になりました。

 塚田副大臣の罷免と安倍首相の任命責任が厳しく問われています。

安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2019/04/04 15:03

◎森友学園問題 佐川元局長の不起訴は「不当」 検察審が議決

 森友学園問題を、そろそろ国民は忘れ始めている。安倍首相の薄ら笑いが目に浮かぶようになった3月29日、11人の市民でつくる大阪第1検察審査会は、それは許されないとの議決をした。

 大阪地検が2018年5月に不起訴とした佐川宣寿・元理財局長(元国税庁長官)を、有印公文書変造・同行使罪と公用文書毀棄罪で弁護士らから告発されていたことについて、「不起訴不当」と議決(15日付)したことを公表したのだ。

 「日本に正義はあるのか!」――大阪地検特捜部の不起訴に国民は怒り心頭だった。公文書を改ざんして何の罪にもならないなんて、市民感覚からはありえないのだ。

佐川証人喚問 20180327
(国会での証人喚問=2018年3月27日=で証言拒否を連発した佐川元局長)

 検察審査会に申し立てていた上脇博之神戸学院大教授は、特捜部について、「起訴しないという結論ありきの捜査で、事実認定やストーリーを組み立てていたことを検察審査会は見抜いていたのではないか」(朝日新聞、30日付)と語るが、その通りだ。

 残念なのは、「起訴相当」(8人以上)にまで至らなかったことだ。「不起訴不当」では、大阪地検特捜部は再捜査し、改めて起訴するかどうか判断し、地検が不起訴とすれば刑事責任追及の手続きは終わってしまうからだ。

 森友学園問題は、ごみの撤去費用8億円余りを値引きし1億3400万円で国有地を森友学園に格安で売却して国に損害を与えたもので、佐川元局長らが国有地売却に関する決裁文書から安倍晋三首相の妻昭恵氏らの名前を削除するなどした。

 特捜部は、当初の文書から根幹が変わったとは認められないなどとした。検察審査会は、「社会的常識を逸脱し、相当大幅な削除がなされたことにより、原本が証明していた内容が変わってしまった」と指摘したが、当然である。

 森友学園問題の本質は、国有地の大幅値引きに昭恵夫人が深くかかわり、佐川元局長らがそれに“忖度”し、当初の文書から昭恵夫人の名前を5カ所も削除したことなどである。

 しかも、安倍首相が国会で追及されると、「私や妻が関係していたということになれば総理大臣も国会議員も辞める」(2018年2月17日の答弁)と口をすべらせたことから官邸は大騒ぎになったのが事の真相である。

森友 不起訴不当の流れ 日経
(日経新聞、3月30日付から)

 大阪地検特捜部は、検察審査会の「不起訴不当」に真摯に向き合い、再捜査に全力を尽くし、佐川元局長らを起訴すべきである。白日の法廷で、森友学園問題の本質を明らかにすべきである。

 「巨悪を眠らせない」とは特捜部の伝統だったはずである。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2019/03/30 11:42

◎‶スカ‶長官包囲網

 米ニューヨーク・タイムズ記者が3月22日、安倍政権のスポークスマン、菅義偉官房長官の記者会見で、「特定の記者の質問を遮ったり、政府が快く思わない質問を牽制する意図があるのか」と質問したところ、「そういうことは全くない」と否定してみせました。

 国民の知る権利を抑えようとする菅長官の異常な記者会見が、米記者に質される事態になっています。「特定の記者」とは、東京新聞の望月衣塑子記者のことで、沖縄・辺野古での新基地建設の埋め立てで、赤土が混じっていることなど、安倍政権に鋭い質問をしてきました。

 ところが、内閣報道室長が昨年末、同長官との記者会見をしている内閣記者会に、事実に基づかない質問をしているなどとして、記者会がこれを「共有するよう」求める文書を出しました。

 海外メディアが、こうした文書を問題にしたのは初めてといいます。ニューヨーク・タイムズ記者は、「最近の記者クラブへの報道室の対応が報道の自由の制限に当たるとの懸念、批判について聞きたい。過去には、表現の自由国連特別報告者が、日本の状況を批判する報告書も出した。文書で申し入れしたのはなぜか」と質しました。

 菅長官は、「事実に基づかない質問などは控えていただくようお願いした」などと、これまでと同様の答弁をしました。

官邸前行動 田村、望月
(新聞労連などでつくる日本マスコミ文化情報労組会議が開いた官邸前行動で、田村智子参院議員=左=と東京新聞の望月衣塑子記者、新聞労連の南彰委員長=3月14日)

 この赤土混入問題について、日本共産党の田村智子参院議員は3月22日の参院予算委員会で取り上げました。田村議員は、沖縄県は赤土が混入しているとして立ち入り調査を求めたこと。望月記者は、県のその要望をもとに質問をしたもので、「そうした質問を事実誤認というのか」と質しました。

 菅長官は、赤土混入をあくまでも認めず、「埋め立てたのは仕様書通りの材料であり、事実は違う」などと強弁しました。田村議員は、「政府と違う説明のものを事実誤認と決めつけている」と厳しく批判しました。

 安倍政権の一方的な見解と違うと「事実誤認」と決めつけ、望月記者の質問を妨害して、国民の知る権利を奪おうとする菅長官。安倍首相の長年の友人である加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園の獣医学部新設をめぐる問題では、「総理のご意向」と書かれた文科省の資料を「怪文書」と決めつけましたが、その後にその文書が事実と判明しました。

 菅長官のこうした姿勢を痛烈に批判した川柳をネットで見つけました。
 「『怪文書』と決めつけながら『事実』求め」 スカ長官」
安倍政権 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2019/03/25 20:53

◎トヨタへの減税 安倍政権下で5000憶円も

 利益を2兆円以上あげるトヨタ自動車1社に、安倍政権の5年間で、約5000憶円もの研究開発減税をしていた――。

 日本共産党の大門実紀史参院議員は、3月14日の参院財政金融委員会で、大企業に減税が集中している問題を取り上げました。麻生太郎財務相は、減税額の10%がトヨタに集中していることを認め、「他のところにもっといくことを考えなければいけないという感じはする」と答弁しました。

 大門議員は、このブログ「トヨタで生きる」で、しばしば取り上げてきた研究開減税について質問したものです。大門議員は、研究開発減税が大企業に集中し、減税額上位10社で3割を占める実態を示した上で、トヨタ1社に5年間で約5000億円もの減税になっていると指摘したのです。

 これは、研究開発減税が、研究開発費の増加分ではなく総額を基準に減税する「総額型」を導入したため、巨大企業ほど減税額が増大し、「補助金と同じだ」との批判が噴出していました。

研究開発減税 2016年度 (2)
研究開発減税 2016年度 (1)


 このため政府税調も、法人税改革の報告書(2014年)で総額形の「大胆な縮減」を求めたほどです。

 大門議員は、19年度税制改正で、法人税額から控除可能な割合の上限(控除上限)について、総額型(法人税額の25%)に加え、産学共同研究促進などを名目とする「オープンイノベーション型」では5%から10%に引き上げられたと指摘しました。

 その上で、こうした仕組みがもともと総額型の中にあり、総額型への批判のなかで別枠にされた経緯も明らかにし、大企業に減税が集中する仕組みで「本当に日本が伸びるのかと追及しました。

 このため麻生財務相は、トヨタ1社に減税が偏っていることの異常さを認めざるを得なくなり、「他のところにもっといくことを考えなければいけないという感じはする」と答弁したものです。
安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/03/20 21:33

◎『FIGHT FOR TRUTH』=真実のためにたたかおう

 東京・永田町の首相官邸。道路を挟んで内閣記者会が入るビル。すっかり暗くなった3月14日午後6時45分。「私たちの知る権利を守る首相官邸前抗議行動」が始まった。お立ち台のそばに、黒いロングコートに赤い小さなポシェットをつるした小柄な女性記者がいた。

 東京新聞の望月衣塑子記者だ。小柄な記者が記者のあり方を大きく変えようとしている。首相官邸で1日2回行われている安倍内閣の菅義偉官房長官の内閣記者会主催の会見に出席し、沖縄辺野古の問題などで鋭い質問を突き付けてきた。

 その望月記者の質問をさえぎろうと菅長官ら安倍政権は、陰湿な妨害を続けている。この夜は、底冷えしたが約600人の参加者は、「『FIGHT FOR TRUTH』=真実のためにたたかえ」「報道の自由守れ」「記者いじめやめろ」などと、官邸と内閣記者会に向けてコールした。

 新聞やテレビ、出版などで働く人たちがつくる日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)が開いたものだ。「国民の知る権利を奪うな」――テレビカメラなどが並んだ歩道は熱気に包まれていた。

修 望月1
(主催者あいさつをする南彰MIC議長)

 主催者の南彰MIC議長(新聞労連委員長)があいさつ。朝日新聞の政治部記者出身で、菅長官の会見にも参加してきた。それだけに望月記者への取材妨害を許さぬ思いで、この日の官邸前行動をメディア労働者に呼びかけてきた。

 「マスコミの労組には幅広い考えがある。しかし、為政者のうそは許さないことで共通している」と語る。菅長官らが妨害を始めたきっかけが辺野古埋め立ての赤土問題だ。望月記者が赤土が広がっていると指摘したことに対し、菅長官は「事実に基づかない質問」だと決めつけた。

 南議長は、「現場を見れば、赤土が広がっているのは明白だ。記者の質問に政府見解の枠をはめることは一刻も早くやめさせないといけない」と訴えた。この後、現場からの発言として、現役の記者がマイクを握った。

修 望月2
(コールする人たち)

 東京新聞、毎日新聞、共同通信、中国新聞、神奈川新聞の組合員らが熱く語り、望月記者への連帯を示した。なかでも望月記者と同僚の女性記者は、記者のなかにある政権におもねるような「空気を壊すことが大事です」と呼びかけた。

 それは自分自身に問いかけるような口調でもあった。「出来るか、出来ないか。本人の性格もあるが重要な資質」と望月記者へエールを送るとともに、望月記者に続こうという思いにあふれていた。

 連帯あいさつでは、梓澤和幸弁護士や「メディアで働く女性ネットワーク」の林美子代表世話人、「国境なき記者団」の日本事務局の瀬川牧子さん、日本共産党の田村智子副委員長(参院議員)をはじめ立憲民主、国民、社民の野党の代表が語った。

修 望月3
(決意を語る東京新聞の望月衣塑子記者)

 最後に望月記者が、用意した原稿を片手に熱く、熱く語った。「沖縄紙など他紙の記者にまで質問制限がおよんでいます。看過できません」。権力の取材妨害に絶対負けないという思いが小柄な体からあふれていた。

 翌15日の菅長官の会見。望月記者は前夜の官邸前行動で、「新聞労連委員長は(官邸が)記者を弾圧し、取材制限をくり返しているが、5、6年前までは闊達な議論が行われていた、と語っていた」などと取材制限について問いただした。

 菅長官は、「事実に基づかない質問を平気で言い放つことは絶対に許されない」などと何の反省もせず、これからも続ける態度を示した。『FIGHT FOR TRUTH』は続く――。
安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2019/03/16 15:39

◎中日・東京新聞が反論 安倍政権の「質問制限」に

 憲法に保障された国民の「知る権利」。安倍政権は、これにも制約をかけようとしています。中日新聞系の東京新聞が2月20日付で、1ページ大の「検証と見解」を発表し、安倍政権に反論しています。

 菅義偉官房長官の記者会見で、東京新聞の望月衣塑子記者が沖縄・辺野古の米軍新基地建設の埋め立て土砂に赤土がまじっていることを質問。これに対し、首相官邸が昨年12月末、「事実誤認があった」などとして内閣記者会に「問題意識の共有」などといって、他の記者に同調を求めたものです。

 「検証と見解」では、「国、土砂投入の検査をせず」と反論。昨年12月に「土砂投入が始まると、海は一気に茶色く濁り、県職員や市民が現場で赤土を確認した」こと。「県は1週間後に、『赤土が大量に混じっている疑いがある』として、沖縄防衛局に現場の立ち入り検査と土砂のサンプル提供求めたが、国は必要ないと応じていない」と指摘しています。

 代わりに防衛局は、過去の検査報告書を提出したが、検査は2016年3月と17年4月に実施したもので、県は「検査時期が古く、職員が現場で確認した赤土混じりの土砂と異なる」として、埋め立てに使われている土砂の「性状検査」結果の提出を求めているが、これも行われていないことをあげています。

40 東京新聞 検証記事
(東京新聞の2月20日付の「検証と見解」)

 こうした事実をあげ、「官邸側の『事実誤認』との指摘は当たらない」と反論。望月記者が質問したことは当然と主張しています。また、森友学園問題などでの同記者の質問に対する官邸側の申し入れを示し、「質問や表現の自由を制限するものもある」と指摘しています。

 さらに、一昨年秋以来、進行役の上村秀紀官邸報道室長が「簡潔に」などと同記者の質問をせかすような異常な方法についても指摘しています。

 その例として、今年1月24日、安倍首相がNHK番組で語った沖縄・辺野古沖のサンゴ移植発言などについて質問した折には、「1分半ほどの短い質疑で質問は計7回もが遮られた」としています。

 「検証と見解」では、臼田信行編集局長の見解を掲載しています。

 「権力が認めた『事実』。それに基づく質問でなければ受け付けないというのなら、すでに取材規制です」と強調。事務方が何度も質問をせかし、終了を促すのも看過できないとし、「こんなに頻繁に遮る例は他に聞きません。批判や追及の封じ込めとも映ります」と厳しく批判しています。

 その上で、「記者会見は民主主義の根幹である国民の『知る権利』に応えるための重要な機会です。だからこそ、権力が質問を妨げたり規制したりすることなどあってはならない」とのべ、「知る権利」を踏みにじらないよう強く求めています。
安倍政権 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/02/23 18:22

◎「国民の知る権利」を奪う安倍内閣 東京新聞記者狙い撃ち

 安倍政権は2月15日の閣議で、菅義偉官房長官の記者会見で「司会者がこれまでと同様に協力呼び掛けなどを通じて、円滑な進行に協力を求める」などとする答弁書を決定しました。

 東京新聞の望月衣塑子記者をねらい撃ちした異常な決定であり、「国民の知る権利」を奪うものです。

 この決定で思い起こしたのが米トランプ大統領の昨年11月の記者会見です。CNN記者は、中米からの避難民がアメリカをめざしているなかで、大統領がメキシコとの国境に壁を強行建設しようとしていることについて質問しました。

 記者「彼ら(移民)は、まだずっと遠くにいるんですよ。これは侵略ではない」
 大統領「本当かね。国のことは私に任せてくれ。君は視聴率が上がれば、それで満足だろうが」
 記者「もう1つ質問させて下さい」
 大統領「もう十分だ。もう終わりだ」

60 トランプ 記者会見
(ネットのロイター配信から)

 大統領と記者との激しいやりとり。広報担当の女性が記者のマイクを取り上げようとします…。米国での記者会見は、真剣勝負です。これと同じように菅長官にするどく迫ってきたのが東京新聞の望月記者です。

 その望月記者が質問すると、司会の報道室長が「質問して下さい」などと急がせ、質問を妨害します。新聞労連の南彰委員長(朝日新聞政治部出身)は、『世界』(3月号)に、「記者の連帯はなぜ必要か」を執筆しています。

 このなかで、(望月記者の)「2問にかかった時間は答弁を入れても1分あまり。司会役の官邸報道室長はほぼ8秒おきに『簡潔にしてください』などと呼びかけているが、他の質問者が30秒を超える質問をしても、そうした注意を促すことは基本的にない」と指摘しています。

 そして、菅長官は「質問を聞きながらせせら笑い」「全く答弁の体をなさない言葉だけを言い残して立ち去っていく」と、その対応を厳しく批判しています。

 記者が大統領や首相、政権幹部に記者会見で質問するのは、「国民の知る権利」を国民に代わって行っているものです。「視聴率が上がればいい」というものではありません。

 とりわけ日本では、戦前に新聞、ラジオがこぞって侵略戦争を「聖戦」とたたえるニュース、番組を報道しただけに、権力を監視することが第一義の役割といわれています。

 新聞労連の南委員長は、「記者の連帯はなぜ必要か」で、CNN記者の記者証がホワイトハウスによって取り上げられた際、政権と緊密な関係のFOXもふくめて意義を唱え、ホワイトハウス記者協会として記者の復帰を求めた対応を評価しています。

 その上で、新聞労連が1月の臨時大会で、「いまこそ、私たちジャーナリストの横の連帯を強化し、為政者のメディア選別にさらされることがない『公の取材機会』である記者会見などの充実・強化に努め、公文書公開の充実に向けた取り組みを強化しましょう」などとする春闘対策方針を決めたことを紹介しています。

 日本では、安倍政権に批判的なメディアと迎合するメディアに大別される傾向が強くなっています。新聞、テレビの記者が、会社の枠を超えて連帯することこそ、「国民の知る権利」を強める大きな力となるでしょう。
安倍政権 | コメント(7) | トラックバック(0) | 2019/02/17 10:19

◎権力による取材妨害・萎縮・弾圧

 戦前、NHKや朝日新聞などメディアは、国民を侵略戦争に駆り立てる記事を流し、絶対主義的天皇制擁護の論陣を張るなどして日本を滅ぼしました。その痛切な反省からメディアの第1の役割は権力監視といわれています。

 首相官邸の記者会見で、その立場から菅義偉官房長官に鋭い質問をしている東京新聞の望月衣塑子記者。同記者は2月8日(金)、記者への取材妨害について菅長官に迫りました。

 望月記者の質問中に、司会の上村秀紀官邸報道室長が数秒おきに、「簡潔にお願いします」「質問に移って下さい」「質問して下さい」などと発言を繰り返し、記者を萎縮させるような質問妨害をしているからです。

 望月「室長は政府の1員としてやっていると明確に言っていますが、上司の長官の判断で辞めさせることはできる…(司会「簡潔にお願いします」の声)」

 菅長官「質問妨害なんてやってません。記者会の中に、事実に基づく質問を、協力を依頼していることにつきる」

 この答弁に驚がくしました。森友・架計疑惑での改ざん、隠ぺい、廃棄、虚偽答弁、違憲・違法の戦争法(安保法制)の強行、民意を無視した沖縄・新基地建設の強行突破、今また統計不正…強権を振りかざして事実を無視し、隠ぺいしてきたのは安倍政権ではなかったのか?

 よくも記者に平然と「事実に基づく質問を」と言えたのか! これに対し、朝日新聞(2月8日付社説「『質問制限』容認できぬ)やTBSの番組「サンデーモーニング」(同10日放送)など、メディアがいっせいに取り上げています。

東京新聞コラム 山口二郎


 法政大学の山口二郎教授は、東京新聞(10日付)のコラムで、次のように菅長官を痛烈に批判しています。

……
 記者会見で質問されたら、事実や法的根拠を示し、政府の正当性を、記者やその背後にいる国民に納得してもらうのがスポークスマンの仕事である。

 官房長官の主観で事実を覆い隠す記者会見を繰り返しながら、記者は事実に基づいて質問しろとは何事か。公文書改ざん、統計不正、すべて握りつぶし、責任逃れをしてきた政府が、事実という言葉を使うとは、恥知らずの極みである。
……
安倍政権 | コメント(9) | トラックバック(0) | 2019/02/12 07:56

◎新聞労連が首相官邸に抗議 「『知る権利』に対する卑劣な攻撃」

 このブログ「トヨタで生きる」で、メディアの第1の役割は権力監視であり、東京新聞の望月衣塑子記者が官邸での記者会見で、菅義偉官房長官に鋭い質問をしていることを取り上げました(2月5日アップ)。

 ところが望月記者への誹謗・中傷を浴びせるコメントが寄せられました。これが、まったく的外れであることが、新聞労連(南彰委員長)が同日、首相官邸に抗議する声明を発表したことからも明らかです。

 新聞労連の抗議は、首相官邸が上村秀紀官邸報道室長名で内閣記者会に申し入れた(昨年12月28日)ことに対するものです。このなかで室長は、望月記者が質問したことを「事実に反する質問」としています。

 望月記者は、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設のための土砂投入で赤土が広がっているなどと質問しました。室長は、「東京新聞の当該記者による度重なる問題行為」は「深刻なものと捉えて」いるとして、「このような問題意識の共有をお願い申し上げる」と内閣記者会に同調を求めました。

 赤土混入は沖縄県も問題視しており、望月記者が事実関係をただしたのは当然です。内閣記者側は室長に「記者の質問を制限することはできない」と伝えたといいます。

40 新聞労連抗議 官邸に


 新聞労連はこうした経過を踏まえ、「官邸の意に沿わない記者を排除するような今回の申し入れは、明らかに記者の質問の権利を制限し、国民の『知る権利』を狭めるもので、決して容認することはできません。厳重に抗議します」と表明しています。

 また、「官房長官の記者会見を巡っては、質問中に司会役の報道室長が『簡潔にお願いします』などと数秒おきに質疑を妨げている問題もあります。このことについて、報道機関側が再三、改善を求めているにもかかわらず、一向に改まりません」と抗議しています。

 その上で、「さまざまな角度から質問をぶつけ、為政者の見解を問いただすことは、記者としての責務であり、こうした営みを通じて、国民の『知る権利』は保障されています」と指摘しています。

 さらに、「日本の中枢である首相官邸の、事実をねじ曲げ、記者を選別する記者会見の対応が、悪しき前例として日本各地に広まることも危惧しています。首相官邸にはただちに不公正な記者会見のあり方を改めるよう、強く求めます」としています。

 また、赤土混入問題についても、「土砂に含まれる赤土など細粒分の含有率は、政府は昨年12月6日の参議院外交防衛委員会でも『おおむね10%程度と確認している』と説明していましたが、実際には『40%以下』に変更されていたことが判明」したと指摘しています。

 そして、「沖縄県が『環境に極めて重大な悪影響を及ぼすおそれを増大させる』として立ち入り検査を求めていますが、沖縄防衛局は応じていません。『赤土が広がっている』ことは現場の状況を見れば明白です。偽った情報を用いて、記者に『事実誤認』のレッテルを貼り、取材行為を制限しようとする行為は、ジャーナリズムと国民の『知る権利』に対する卑劣な攻撃です」と抗議しています。

 新聞労連は、全国の新聞社と通信社に働く労働者の約8割が加入(約2万1000人)する産業別労働組合です。南委員長は朝日新聞の記者出身です。8日発売の月刊誌『世界』3月号では、「記者の連帯がなぜ必要か――強化される権力と対抗できるジャーナリズムへ」を書いています。
安倍政権 | コメント(8) | トラックバック(0) | 2019/02/08 10:34

◎東京新聞 望月衣塑子記者の勇気

 メディアの第1の役割は権力監視です。戦前の日本が、侵略戦争に突入して行った時、メディアは侵略戦争を賛美する記事、放送を国民に流し、侵略戦争に加担したからです。東京新聞の望月衣塑子記者の官邸での記者会見の質問は、まさに権力監視の立場から菅義偉官房長官に鋭い質問をし続け、注目されています。

 「統計国会」と呼ばれる今年の通常国会では、厚労省の毎月勤労統計に始まった統計不正が最大の問題になっています。政策決定の基本資料がゆがめられたからです。安倍政権は、厚労省の大西康之政策統括官(局長級)に責任を取らせ更迭しました。

 大西氏は、昨年末に不正調査の事実を知り、根本厚労相に報告しました。大西氏が現場の責任者でなくなったことを理由に、自民・公明の与党は、日本共産党など野党が求める参考人招致を拒否しています。

 2月4日午後の菅長官の記者会見。官邸のホームページで望月記者の質問を見ました。
https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201902/4_p.html

50 菅長官会見
(菅官房長官の記者会見=首相官邸ホームページから)

 望月記者は、統計不正について質問。質問時間は2問で1分3秒。大西氏が更迭されたことについて、官房長官が人事は指名権者の厚労大臣が適切に判断しているとのべたことについて質問しました。

 望月「現場責任者を異動させるのは、国会招致をさせないというもので、モリカケとまったく同じ対応ではありませんか」

 びっくりしたのは、この2問目のわずか30秒ほどの質問の間に、官邸の司会者が「質問は簡潔にお願いします」「質問に移って下さい」「質問して下さい」と3度も急がせる言葉を発するのです。望月記者はひるみませんでした。

 菅長官は「関係ありません」と一言。木で鼻をくくったような答弁をしました。自民・公明の与党は、森友問題でも理財局長から国税庁長官に栄転した佐川宣寿氏の国会招致を同じ理由で拒み続けました。

 望月記者が質問するのは当然で、司会者が質問を妨害し続ける卑劣な手法に怒りを禁じえませんでした。隠蔽、改ざん、ウソ…政治モラルと日本の民主主義を根本から崩壊させる安倍政権は退陣に追い込む以外にありません。
安倍政権 | コメント(12) | トラックバック(0) | 2019/02/05 16:59

◎トヨタ 株価時価総額、2・6兆円減る

 株価の予想ほど難しいものはないでしょう。トヨタ自動車の豊田章男社長は、今年1月5日に開かれた日本経団連など財界(経済3団体)の新年祝賀会で、東京テレビから18年の日経平均株価の予想を問われ、2万7000円と答えました。

 「AIとか自動運転とか電動化とか新しい成長エンジン」があるからというのが理由でした。確かに18年10月までは株価は上昇し、10月2日には日経平均株価は2万4270円まで上がりました。

 しかし、一転して下がり続け、12月28日の大納会での日経平均株価は、2万14円。辛うじて2万円台は維持しましたが、日経平均株価は7年ぶりに下落。トヨタの時価総額は、20・9兆円で前年比で2兆6332億円も減りました。

 日経新聞は、「『アベノミクス相場』は名実とともに終わり」と書きました。同紙は、株価の下落として、米中貿易戦争や欧米での政治混乱、世界景気への不透明感などをあげています。

 「アベノミクス」は、安倍政権と日銀がタッグを組んで、日銀券をジャブジャブ出して国債を買い続ける「異次元の金融緩和」などを演出し、株高と円安へ誘導しました。

 トヨタが2018年3月期決算で、2兆3998億円の営業利益を稼ぐなど、大企業は空前の利益をあげ、内部留保を増やし続けてきました。

トヨタ本社 201811
(トヨタ本社=愛知県豊田市)

 しかし、GDPの6割を占める個人消費は冷え込んだままです。安倍政権の6年間で、家計消費は2人以上世帯の実質消費支出で21万円減りました。実質賃金は18万円も減っています。

 実際、世論調査では、国民の8割以上が「アベノミクスで景気回復の実感はない」と答えています。非正規労働者が4割に迫るなど、貧困と格差拡大は広がるばかりです。

 安倍政権は、来年10月に消費税を8%から10%へと増税しようとしています。このまま消費税を増税すれば、いっそう景気を悪化させ、貧困と格差拡大を広げるでしょう。

 日本共産党は、「暮らし第一で経済を立て直す5つの改革」を提唱しています。それは、①賃上げと労働時間の短縮で、働く人の生活を良くする、②子育てと教育の重い負担を軽減する、③社会保障の削減をやめ、充実へと転換する、④日米FTA交渉を中止し、経済主権・食料主権を尊重するルールを、⑤巨額のもうけがころがりこんでいる富裕層と大企業に応分の負担を――の5つです。

 消費税の増税をやめるとともに、「アベノミクス」を中止し、「暮らし第一」の経済政策に切り替える以外にないでしょう。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2018/12/29 10:01

◎今年の漢字は、やっぱり「災」

 今年の漢字に、「災」(わざわい、よくないできごと、災難)が選ばれました。日本漢字能力検定協会(京都市)が全国からの募集をもとに選んでいるもので、清水寺の森清範貫主が12月12日、墨で大書しました。災害が多かった年だけに、やっぱりという感じでした。

 日本漢字能力検定協会は、選定理由として「北海道胆振東部地震、大阪府北部地震、島根県西部地震、西日本豪雨、台風21号、24号の直撃、記録的猛暑など、自然『災』害が多発」などをあげています。

 同時に、「仮想通貨流出、スポーツ界でのパワハラ問題、財務省決裁文書改ざん、大学不正入試問題などの事件が発覚し、多くの人がこれらの出来事を人『災』や『災』いと捉えた」としています。

今年の漢字は「災」
(「災」の字を書く清水寺の森清範貫主)

 その通りです。安倍政権の前代未聞の決裁文書改ざんなど「人災」も多かった年です。しかも、決裁文書改ざんでは麻生副総理兼財務相は責任もとらず、安倍首相は財務相を続投させました。

 最も「人災」だったのは、安倍首相その人でした。「働き方改革」と称しながら、長時間残業を是正するのではなく、残業を過労死ラインを上回る「月100時間未満」まで認めたり、過労死をいっそう増やす「残業代ゼロ制度」を強行、さらにモリカケ疑惑では説明責任を果たさず、国民が望んでもいない9条改憲をねらう……さんざんな年でした。

 日本漢字能力検定協会は、「多くの人が『災』害を忘れず、教訓として減『災』につなげていきたいと心に刻んだ一年」といいます。来年こそは、自然災害も「人災」も減らしたい、無くしたい、とだれもが思うでしょう。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/12/13 09:56

◎国会審議は形だけ でたらめデータで強行、強行

 臨時国会は、今日12月10日(月)、閉会します。2日前の8日午前4時9分、出入国管理法の改定案が参院本会議で自民、公明、維新の賛成で強行採決されました。真っ暗な未明の時間帯です。

 日本共産党の仁比聡平議員は、これに先立つ午前3時半過ぎ、①劣悪な労働条件の外国人技能実習生を、さらに最大5年、安価に働かせ続けるもの、②新在留資格の外国人労働者の地位は極めて不安定で、就職や解雇、住まいなどあらゆる場面で、悪質なブローカーの介入の危険がある、③外国人労働者を雇用の調整弁にするもの――などとして反対討論に立ちました。

 安倍政権は、実習生から聴取した資料を国会議員に閲覧だけでコピーをさせなかったために、野党議員が分担して2870人分を手書きで写して、その実態を明らかにしました。仁比議員が怒りを込めて告発しました。

手書きコピー
(実習生から聴取した資料を手書きで写す日本共産党の国会議員=本村伸子衆院議員のツイッターから)

……
 急増する実習生の失踪について、政府が「意欲が低くより高い賃金を求めて失踪する者が多数」と一部の身勝手かのようにねじ曲げ、ねつ造してきたことは重大です。

 失踪が7089人に上った17年に政府が聴取した2870人の個票を、野党が結束して分析した結果、最低賃金違反は、政府のいう22人どころか1927人・67%、過労死ラインを超える人は10%に上りました。

 政府が個票の提出を拒むのは、「制度全体はうまくいっている」「だから修了者を特定技能1へ」という法案の根本が覆るからです。

 安倍晋三首相をはじめ政府は、6日も「実習生の9割はうまくいっている」「失踪者は全体から見ればわずか」だと答弁。失踪や自殺、過労死や労災事故、暴行や性暴力など、一人ひとりへの人権侵害を脇におくことは、民主主義社会の政府として絶対に許されません。実習生の失踪は氷山の一角です。
……

 日本社会のあり方や労働者の雇用・労働条件を大きく変える重要な法案なのに、衆参で審議されたのはわずか38時間ほどでした。委員会委員長の職権を乱発し、強行、強行して採決に突っ走りました。

 日本経団連の要望を最優先にし、来年4月施行に間に合わせるために、国会審議をろくにせずに通過させたのです。国会は形だけのものにし、“オレが憲法だ、法律だ、国会だ”という安倍首相の本質が露わになりました。

 経団連の中西宏明会長は、「社会生活や産業基盤の支え手の確保という課題に真摯に対応したものであり歓迎する」「経団連が目指す『Society 5.0』を実現していく上で不可欠」などとの談話を発表しました。だれが入管法の改定を求めていたかは明瞭です。

安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/12/10 11:40

◎今年最後の「3日行動」 9条改憲反対の署名呼びかけ

 「アベ政治を許さない」と、作家の沢地久枝さんが呼びかけた毎月3日の行動。12月3日(月)、今年最後の「3日行動」が全国各地で行われたが、豊田市では豊田駅前で行われた。

 雨が降りそうな空模様だったが何とか持った。月曜日の昼とあって豊田市駅のデッキの人通りは少なかった。

■豊田駅 20181203の1


 安倍首相の憲法破壊、法律無視はとどまるところを知らない。憲法違反の集団的自衛権を盛り込んだ安保法制(15年)、秘密保護法や共謀罪など違憲法案の強行、森友疑惑での公文書改ざん、裁量労働制のデータねつ造、沖縄県民が知事選で民意を示した辺野古新基地ノーを無視しての土砂投入の構え…。

 現在開かれている臨時国会では、外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法の改定案を衆院で審議したのはわずか15時間。国会での審議は必要なしと強行採決する。

■豊田駅 20181203の2

■豊田駅 20181203の3


 “オレが憲法、法律”とばかりに立憲主義を破壊して爆走する安倍首相。狙っているゴールが9条改憲だ。衆院憲法審査会を会長職権で開催(11月29日)し、9条に自衛隊を明記し、自衛隊を無制限に海外の戦争に派遣しようとする――自民党の改憲案を示そうとしている。

 安倍政治の6年間は、国民にとって到底許されない。一刻も早く退陣させなければならない。この日の行動で参加者は、交代でリレートークし、こうしたことを訴えた。

■豊田駅 20181203の4

■豊田駅 20181203の5


 来年早々に始まる県知事選、春の豊田市議選や県議選など統一地方選、夏の参院選でアベ政治に反対する共闘勢力が連続して勝利し、アベ政治を終わらせようと訴えた。

 30分の行動で、9条改憲に反対する3000万人を目標(全国)にした署名が11筆集まった。「3日行動」は、アベ退陣まで、まだまだ続けなくてはと思う。
安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2018/12/04 17:31

◎どこへ消えた消費税収?

 昨日(11月18日)、このブログ「トヨタで生きる」では、「消費税10%でトヨタカレンダーは?」をアップしましたが、「年金や医療など社会保障のためには消費税を上げるしかない」という意見があります。

 しかし、社会保障費を消費税でまかなわなくても十分できるのです。表を見て下さい。収入が少ないほど負担が多い逆進性の消費税は、1989年度から自民党政権によって強行導入されました。

 それから2018年度までの30年間で、消費税は3%から5%、8%へと打ち出の小槌のように増税され、累計372兆円にのぼります。ところが、社会保障は充実どころか、年金は削られ、医療費の窓口負担は増やされ、介護保険の利用料は上げられるなど、改悪の一途をたどりました。

消費税と法人3税
(「しんぶん赤旗」、11月1日付から)

 ところが同じ時期に、法人3税の税収は累計で291兆円も減っています。何のことはない、消費税税収の約8割が社会保障のためでなく、結果的に大企業を中心とした法人税減収の穴埋めにまわされた計算になります。

 社会保障のためだと言って消費税を導入し、税率を引き上げる。その一方で法人税を下げる――これでは社会保障が削られるわけです。法人3税の減税で企業はどうなったでしょうか?

……
 財務省が(9月)3日に公表した2017年度の法人企業統計で、企業が得た利益から株主への配当などを差し引いた利益剰余金(金融業、保険業を除く)は前年度より40兆2496億円(9・9%)増えて446兆4844億円だった。

 6年連続で過去最高を更新。第2次安倍政権が発足する直前の11年度末に比べ、いわゆる企業の「内部留保」は約164兆円積み上がった。
……

 朝日新聞が9月3日に伝えたニュースです。同紙は01年度からの内部留保の推移をグラフにしています。89年度の消費税導入直後から、内部留保はうなぎ登りです。

修 内部留保 朝日新聞
(朝日新聞、9月3日から)

 トヨタ自動車の内部留保は20兆円を超えています。1企業で、内部留保総額の約5%を占めています。大企業では、他の企業を寄せ付けないダントツの1位です。

 今開かれている臨時国会で、日本共産党の山下よしき副委員長・参院議員は参院の代表質問(10月31日)で安倍首相にこう迫りました。

……
 国民には、「社会保障のため」の増税といいながら、実際は、社会保障に削減の大ナタをふるう――国民をだまし討ちにするようなやり方はもうやめるべきではありませんか。財源というのなら、アベノミクスで純利益が2・3倍に増えた大企業、保有資産が大きくふくらんだ富裕層にこそ応分の負担を求めるべきではありませんか。
……
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/11/19 09:26

◎韓国徴用工問題 河野外相「個人の請求権が消滅したとは申し上げない」

 このブログ「トヨタで生きる」では、韓国大法院(最高裁)が新日鉄住金に韓国人の元徴用工4人が求めた損害賠償の支払いを命じた判決(10月30日)について、「徴用工問題 『個人の請求権は消滅していない』」をアップ(11月6日)しました。

 ところが、「共産党『そもそも今回の徴用工は募集で来たのは隠しなさい』、共産党『個人請求権は韓国政府にあるのは隠しなさい』――見事なまでの国民を騙すテクニックですね」などと日本共産党の主張をねじまげて攻撃するコメントがありました。

 この韓国徴用工問題、11月14日の衆院外務委員会で日本共産党の穀田恵二議員が取り上げると、河野太郎外相は「(請求権協定によって)個人の請求権が消滅したと申し上げるわけではございません」と答弁しました。

 安倍首相とともに、いきりたって「解決済み」を主張していた河野外相も、個人の請求権が消滅したとは断言できなかったのです。安倍首相は、「1965年の日韓請求権・経済協力協定によって完全かつ最終的に解決している」とのべ、「判決は国際法に照らしてありえない判断だ」として、韓国を非難する姿勢を示していました。

 ブログでは、日本共産党の志位和夫委員長の談話を引用し、安倍首相らの主張がまったく道理のないものと指摘し、1991年の外務省条約局長の答弁の国会会議録を掲載しました。

……
 (志位談話)1991年8月27日の参院予算委員会で、当時の柳井俊二外務省条約局長は、日韓請求権協定の第2条で両国間の請求権の問題が「完全かつ最終的に解決」されたとのべていることの意味について、「これは日韓両国が国家として持っている外交保護権を相互に放棄したということ」であり、「個人の請求権そのものを国内法的な意味で消滅させたものではない」と明言している。
……

柳井会議録
(1991年8月27日の参院予算委員会で、当時の柳井俊二外務省条約局長の答弁)

 この日の質問で穀田議員は、あれこれと弁解する河野外相に、「国と国との請求権の問題と個人の請求権を一緒くたにして、日韓請求権協定で全て解決済みだと、個人の請求権もないとしているところに重大問題がある」と批判しました。

 また、外務省の三上正裕国際法局長も、穀田議員の追及に、最終的には、「柳井局長の答弁を否定するつもりはまったくない」「権利自体は消滅していない」と認めました。

 この日の穀田質問で、次の点が確認されました。

① 1965年の日韓請求権協定で個人の実体的権利は消滅していない。
② 韓国の「対日要求政綱・8項目」に対応する請求権協定は個人の慰謝料請求権を含まず、慰謝料請求権は請求権協定によって消滅したとはいえない。
③ 日本国内で韓国国民の財産権を消滅させた措置法も、慰謝料請求権を対象とせず、措置法によって慰謝料請求権は消滅していない。
安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/11/17 16:38

◎安倍政権のでたらめ法案 外国人労働者受け入拡大

 「外国人実習生支援」という、今注目されているブログがあります。61万回以上ものアクセスがあります。愛労連(愛知県労働組合総連合・榑松佐一議長)が外国人実習生の労働相談を受け付けているブログです。
http://rodo110.cocolog-nifty.com/viet_nam/

 外国人労働者の受け入れの拡大をめざして安倍政権が今国会に提出したのが出入国管理法改定案です。制度の意義をはじめ、どの産業分野で、どれだけの外国人労働者を受け入れるのか、在留期間を何年にするのかなど、重要事項は法案の制定後に策定される基本方針や省令で決めることになっています。

 法案の体をなしておらず、具体的な内容は政府に「白紙委任」するというでたらめな法案です。日本共産党などの野党の追及で、やっと11月14日に、介護6万人、外食5・3万人、建設4万人など当初の5年間で26万2700人から34万5150人を受け入れることを明らかにしました。

 日本で外国人労働者は約128万人(今年1月現在)働いています。5年間に2割増やそうというものです。愛労連の榑松議長は、10年前の2008年に『トヨタの足元で―ベトナム人研修生 奪われた人権』を出版するなど外国人労働者の労働相談に力を注いできました。

 暴力、パスポート取上げ、強制貯金、時給300円で働かせるなど最賃違反、セクハラ…などを聞き取り、人権を守るために東奔西走してきました。豊田市でもベトナム人やブラジル人など外国人労働者がたくさん働いてきました。

 榑松さんが相談した1人がベトナム人労働者のHさんです。「しんぶん赤旗」(11月10日付)は、次のように伝えました。

……
 Hさんは2016年6月、「溶接」の技能実習で来日しました。しかし、実際に就労したのは産業廃棄物処理業者。行ったのは廃棄物の分別作業でした。技能実習の職種に産廃処理などありません。ベトナムの送り出し機関に問い合わせても「すでに日本に行ったのだからがんばりなさい」と取り合いませんでした。

 職場では、社長から日常的に暴力を振るわれました。「社長は言葉で指示を出さず、殴って手振りで示すだけです」。Hさんは暴力に耐えながら働き続けました。「社長に蹴りつけられる」「圧縮機で足を挟まれる」など、社長の暴力は次第にエスカレートしていきました。

 5月に社長と作業をしていた時でした。ごみを切断する設備にのぼったHさんに向かって、社長が突如としてショベルローダーを進めました。ショベルローダーのショベル部分がHさんの肩に後ろから衝突。Hさんは勢いで設備から機械の間に転落しました。「助けて! 殺される!」。Hさんの叫び声に驚いた同僚らが、すぐさまHさんを助け出しました。

50 暴力を振るわれたベトナム人労働者 赤旗20181110
(榑松佐一議長が提供した写真には、社長の暴力で大けがを負ったHさんの生々しい姿が=「しんぶん赤旗」11月10日付から)

 Hさんは救急車で病院に運ばれ、2カ月間入院。うち2日間を救急治療室で過ごしました。診断結果は左肩甲骨骨折。リハビリを経てもなお、左手の握力は戻っていません。
……

 日本共産党の小池晃書記局長・参院議員は、11月7日の参院予算委員会で、技能実習生の失踪が2017年に7089人と過去最高に達し、今年はすでに4279人(1~6月)に上っていると指摘しました。

 その上で、法務省調査では、失踪理由の87%が「低賃金」「契約賃金以下」「最低賃金以下」だと指摘し、17年の労働基準監督署の監督では70・8%に法令違反があったと明らかにしました。

 小池議員は、「技能実習制度では職場選択の自由も居住の自由もない。耐えかねて失踪し、捕まったら入管施設で拘束される。労働基準法や最低賃金も守られず、守らせるための体制もないに等しい」「深刻な実態の解決は政府にとっても最重要課題のはずだ。解決せずに拡大するなど断じて許されない」などと批判し、改定案の撤回を安倍首相に迫りました。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2018/11/15 11:28

◎安倍首相 「明治150年」式典で戦前美化

 安倍政権は10月23日、「明治150年」を祝う記念式典を東京・永田町の憲政記念館で開いた。国会議員ら約350人が出席して祝った。

 日本共産党は、「『明治150年』の前半は侵略戦争と植民地支配に向かった負の歴史。丸ごと祝い、肯定するような行事には参加できない」(小池晃書記局長)として出席しなかった。

 50年前の「明治100年」の式典では、昭和天皇と皇后が出席したが、今回は天皇・皇后は出席しなかった。

 安倍首相はあいさつで、「明治の人々が、勇気と英断、たゆまぬ努力、奮闘によって、世界に向けて大きく胸を開き、新しい時代の扉を開けたことに想いをはせながら、私たちは、この難局に真正面から立ち向かい、乗り越えていかなければならない」などとのべた。

 明治時代からの絶対主義的天皇制政府は、日清戦争、日露戦争をへて軍国主義と植民地主義に走った上に、アジア・太平洋戦争で、国内で320万人、国外では2000万人もの犠牲を出した。

 そうしたことには一言も触れず、明治時代のすべてが偉大であったかのように描き、「明治の人々に倣い、どんな困難にもひるむことなく、未来を切り拓いてまいります」と語った。

50 150年写真 安倍
(明治150年記念式典」であいさつする安倍首相=首相官邸ホームページから)

 “戦前回帰”への強い思いをにじませたあいさつだった。安倍首相は、24日から始まった臨時国会へ自民党改憲案を提出し、憲法審査会を動かそうとしている。9条改憲発議の道筋を付けようとしている。

 「明治150年」は、その絶好のチャンスとしている。内閣官房が「明治150年アーカイブス」を行うのをはじめ、各省あげて「明治150年」のキャンペーンをくり広げている。

 9条改憲の雰囲気づくりに警戒しなければならない。安倍首相は、自身の選挙区である山口県が生んだ吉田松陰に強い思い入れを持っている。作家の半藤利一さんは、松陰を危険な思想家だという。

 「明治政府が松陰を評価したのは、自分たちの行動を正当化するためだった。ただ、私はかなり危険な思想家だと思う。松陰の記した『幽囚録』には、急いで軍備を整え、カムチャツカや琉球、朝鮮、満州、台湾、ルソン諸島を支配下におさめるべきだ、とある。これはものすごい膨張主義・侵略主義ですよ」(朝日新聞、2015年6月9日付)

 アジア・太平洋戦争の思想的バックボーンになった“大東亜共栄圏”を先取りするような思想が松陰にあったという。安倍首相の“戦前回帰”と9条改憲は一体のものだ。「明治150年」のキャンペーンは、警戒すべきだ。

安倍政権 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/10/24 21:19

◎消費税は法人税の穴埋めに

 安倍首相は、来年2018年10月から消費税を8%から10%に増税することを表明しました。自民党政権は、財源がない、福祉のために、といって逆進性の高い消費税の導入をしたのは1989年でした。

 当初は3%でしたが、5%、8%へと増税し、今度は10%です。打出の小槌のように消費税増税で財源を増やしてきました。ところが、その一方で法人税減税をくり返し実施してきました。

 表は、「消費税をなくす会」が作成したものです。同会は、次のように説明しています。

……
 「消費税は社会保障のために」というのが、導入時からの政府の宣伝でしたが、それは全くのごまかしでした。下の表にみられるように、消費税収はそのほとんどが大企業の法人税減税による減収の穴埋めになっていることが明らかです。

 消費税が導入されて以降、2015年度までの27年間で、消費税の累計はなんと304兆円という莫大な額です。ところが企業の法人3税が消費税が導入された1989年の40%から、2015年には23・9%にまで減税され、その結果263兆円も法人税が減収になりました。

消費税と法人税
(「消費税をなくす会」のホームページから)

 この額を比較すると丁度消費税が法人税減税の肩代わりになっていることになります。一方で社会保障費は必要経費が毎年削られ、改悪されています。安倍政権になってからも大企業減税と社会保障改悪は毎年連続しています。
……

 表を見たら一目瞭然ですね。消費税は福祉のためではなく、法人税減税の穴埋めに使っていたのです。安倍政権の10%への増税はやめさせましょう!
安倍政権 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/10/19 17:58

◎「消費税10%」の愚策

 安倍首相は10月15日の臨時閣議で、2019年10月に消費税率を8%から10%へと予定通り引き上げることを明らかにしました。またもや消費税増税の愚策をくり返そうとしています。

 消費税が5%から8%へ引き上げられたのは2014年4月。トヨタ自働車では、駆け込み需要の生産が終わり、ラインタクトは軒並み落ちました。

 プリウスなどを生産している堤工場の第1ラインが68秒から83秒へ、第2ラインが65秒から105秒へ、クラウンなどを生産している元町工場が130秒から170秒に落ちました。

 堤工場のラインは、1ライン、2ラインとも国内車種が激減し、輸出車種が大幅に増えました。職場では、「増税後の落ち込みを輸出でカバー。いつまで続くのか…」という声が出ました。

4代目プリウス
(トヨタ堤工場で生産している4代目プリウス)

 車は、高額商品であり、大衆車でも10~30万もの増税になれば、買い控えするのは当たり前です。消費税を8%から10%に引き上げれば、増税前の駆け込み需要と一挙の落ち込みが、またくり返されそうです。

 安倍首相は、これまでに2回、10%への引き上げを延期しているように、消費税を増税すれば経済全体をどん底に突き落とすことはわかっているはずです。それでも増税に踏み込むとは、何という愚策でしょうか。

 安倍首相は臨時閣議で、増税による景気悪化を防ぐために万全の対策を期すとしています。自動車や住宅への補助や減税も行う方向といいます。中小規模店舗で、クレジットカードなどキャッシュレス決済で買い物をした顧客を対象に、増税2%分を公費でポイント還元することを検討するとしています。

 また、酒・外食を除く飲食料品などの税率は8%に据え置く複数税率――いわゆる軽減税率も導入するとしています。軽減税率は、連立を組む公明党が選挙目当てに強く求めてきたものです。

 日本共産党の小池晃書記局長は同日、「増税しないことが万全の対策だ」と批判しました。その上で、「消費税は逆進性を本質とする最悪の税制であり、家計消費に深刻な打撃を与え続けることがはっきりしている。いまの経済状況の下で消費税増税を強行すれば、消費不況を深刻化させ、貧困と格差の拡大に拍車をかける」と批判しました。

 そして、「来年10月からの消費税10%増税は中止する、この一点での国民的な大闘争を呼びかけていきたい」とのべ、野党での共闘を呼びかけました。

 また、消費税にかわる財源として、株高、円安を誘導した「アベノミクス」でもうけた富裕層や史上空前の利益をあげている大企業に応分の負担を求める日本共産党の税制改革も合わせて示しました。

安倍政権 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/10/16 15:12

◎週刊経済誌「ダイヤモンド」・オンライン 「『最強教団』創価学会の焦燥、進む内部崩壊の実態」のリアル

 沖縄知事選投票日(9月30日)。知事選史上最多得票(39万票)で圧勝に沸く玉城デニー候補の事務所。中継するテレビ、ネットに写ったのは、「カチャーシー」を踊る玉城氏の後方部で、創価学会の象徴の「三色旗」が振られる様子でした。

 原田稔会長をはじめ数千人を沖縄に送り込んだといわれる創価学会。安倍政権丸抱え候補の勝利に奔走していた学会に反旗をひるがえした人が振ったのです。

 牧口常三郎初代会長以来、平和運動を旗印にしてきた創価学会ですが、辺野古に新基地を造ることに加担する学会幹部に異議を唱え、玉城候補を応援したのです。

 朝日新聞の出口調査では、公明党支持者の約3割が玉城候補に投票していました。創価学会=公明党の締め付けが効かなかったのです。昨年10月の総選挙では、公明党はこれまで安定的に得票していた700万票台を切り、600万票台へと票を減らし、5議席減となりました。

 安保法制(戦争法)、共謀罪など違憲の法案やカジノ法案などを強行する安倍政権を支えてきた公明党。与党として暴走する安倍政権にブレーキを掛けるどころかアクセルを踏んできたのが実態です。

 その創価学会=公明党の姿をリアルに描いたのが、週刊経済誌「ダイヤモンド」・オンライン 「『最強教団』創価学会の焦燥、進む内部崩壊の実態」です。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181010-00181607-diamond-soci&p=1

 冒頭に、「『週刊ダイヤモンド』10月13日号の第1特集は「新宗教の寿命」です。新宗教の中でも代表的な教団である創価学会が近年、大きく変貌しています」と書き出しています。

60 写真 ダイヤモンド オンライン
(週刊経済誌「ダイヤモンド」・オンラインから)

 地域の幹部を歴任した30年来の熱心な会員が除名されたのは、安保法制に反対したためだったこと。別の主婦も、「先生(池田大作名誉会長)の教えに反し、公明党は権力に擦り寄っている」といって安保法制反対のデモに参加し、除名されました。

 「ダイヤモンド」オンラインは、こうしたリアルな実態を浮き彫りにしています。自民党総裁に3選され、残りの任期で9条改憲に突っ走ろうとする安倍首相。創価学会=公明党は、それでも安倍政権にどこまでも付いていくのでしょうか。
安倍政権 | コメント(7) | トラックバック(0) | 2018/10/13 15:45

◎安倍、加計の両氏が絶対に「隠したい事実」

 「記憶にない」「記録にない」――モリカケ問題になると追及される側は、この常套句を繰り返します。国民の側は、「あやしい、おかしい」と不満が募ります。あと一歩が踏み込めない…。

 加計学園の加計孝太郎理事長は10月7日、今年4月に開校した愛媛県今治市の岡山理科大学獣医学部で記者会見を開きました。記者の質問の焦点は、獣医学部新設をめぐり、愛媛県の文書に記されていた2015年2月25日の安倍晋三首相との面会についてでした。

 安倍首相が「腹心の友」と呼ぶ加計氏の獣医学部新設計画を知ったのは、国会で「2017年1月20日」と答弁しており、約2年間もの開きがあるからです。

 2度目の記者会見となるこの日も加計氏は、「覚えていない」「記録にない」などと繰り返し、首相との面会を否定しました。安倍首相も、「ご指摘の日に加計孝太郎理事長と会ったことはございません。念のために官邸の記録を調べたところですが、確認できませんでした」(5月22日の国会答弁)と面会を否定してきました。

 しかし、愛媛県が参院予算委員会に提出(5月21日)した資料のなかに、学園側が県に報告した記録として、問題の日に加計氏が安倍首相と「面談(15分程度)」したとありました。首相からは「『そういう新しい獣医大学の考えはいいね。』とのコメントあり」と記載されていました。

安倍動静 2015年2月25日
(安倍晋三首相の2015年2月25日の動静=時事通信)

 愛媛県文書との矛盾を塗布するために加計氏が1回目の記者会見でのべたのは、新設を前にすすめるために、学園の渡辺良人事務局長が「勇み足で誤解を招くようなことをした」と事務局長にすべての責任を転嫁する手法でした。

 この日の記者会見でも加計氏は、同様の説明を繰り返しました。会見場には渡辺事務局長の姿はありませんでした。また加計氏は、重要な県の文書を「読んでいない」と驚くべき発言をしました。この日の会見でも、説明責任をまったく果たそうとしませんでした。

 8日朝のテレビ朝日系のワードショーでコメンテーターは、「嘘をつくって学園(獣医学部)をつくった。補助金が出ることを忘れてはならない」と語っていました。

 その通りです。獣医学部の新設をめぐっては愛媛県と今治市が合わせて93億円の補助金を出す計画です。うち3分の1が県の負担です。私立大学には国からも多額な税金が投入されています。岡山理科大学には、2016年度で8億円余の補助金が出ています。私大570校中74位です。

 それなのにごまかし続ける加計氏。安倍首相も面会が嘘というのなら加計氏に抗議すべきでしょう。近く開かれる臨時国会で加計氏を証人喚問し、真実を明らかにする必要があります。
安倍政権 | コメント(8) | トラックバック(0) | 2018/10/08 10:34

◎9条改憲布陣 安倍党人事・改造内閣

 安倍晋三首相は10月2日、自民党役員人事と内閣改造を行い、第4次安倍改造内閣を発足させました。今回の人事の肝は党役員人事であり、総裁選で得た“残り3年”の任期のうちに、9条改憲を一気に成し遂げようという布陣を敷いたことです。

 安倍首相は記者会見で、「国会の第一党である自民党がリーダーシップをとって、次の国会で改正案提出をめざしていくべきだ」とのべたように、側近の下村博文氏を党憲法改正推進本部長に指名しました。

 また、来年夏の参院選前に憲法改定の国民投票を実施するよう首相に提言した甘利明・元経済再生相を選対委員長に起用。甘利氏は、「政治とカネ」の問題で閣僚を辞任したうえ、“睡眠障害”で半年も国会を休みました。

 記者から“みそぎは済んだのか”と問われると、「刑事訴追をされていない」と開き直りました。“睡眠障害”も回復し、来年のいっせい地方選、参院選で激務の選対委員長が務まるというのでしょうか。

 首相官邸と党の連絡役を担う総裁特別補佐には、南スーダンPKOの日報問題などで閣僚を辞任した稲田朋美元防衛相を起用しました。稲田氏の復権を早くも認めた形です。

 自民党総務会長には、先の通常国会に安倍内閣が提案した「働き方改革」一括法案で、裁量労働制のデータねつ造をはじめ、労働者を過労死に追いやる「残業代ゼロ制度」(高度プロフェッショナル制度)の強行採決の先導役を務めた厚労相の加藤勝信氏を任命しました。

安倍自民党人事
(テレビ朝日系から)

 閣僚では、総裁選で首相を支援した派閥のなかで、“大臣待機組”(80人ともいわれる)を論功行賞として12人を初入閣させました。自民党内からも「軽量組の在庫一掃セールス」の声が上がるほどです。

 森友学園の公文書改ざん問題などで責任を問われ、辞任を求める声にどこ吹く風の麻生太郎副総理兼財務相を留任させました。また、辺野古への新基地建設を強権的にすすめ、沖縄県知事選で先頭に立った菅義偉官房長官も安倍内閣の“骨格”だとして留任させました。

 日本共産党の小池晃書記局長は、安倍首相と同じ“右バッター”=右より政治家が占める「モノトーン(単一色)の内閣だ」と論評。国民多数が反対する自衛隊明記の9条改憲など「とんでもない。断固阻止する」と語りました。
安倍政権 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2018/10/04 09:16

◎「新潮45」休刊 「生産性ない」の杉田議員擁護で

 新潮社が9月25日、雑誌「新潮45」の休刊を発表しました。「限りなく廃刊に近い休刊」だといいます。自民党の杉田水脈衆院議員(51)が同誌の8月号に、「LGBTには生産性がない」と書き、10月号では「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」を掲載して社内外から厳しい批判を受けた結果です。

 佐藤隆信社長の21日のコメントには、「謝罪」の直接の言葉はありませんでした。今回は、「ここ数年、部数低迷に直面し、試行錯誤の過程において編集上の無理が生じ、企画の厳密な吟味や十分な原稿チェックがおろそかになっていたことは否めません」として、「このような事態を招いたことについてお詫び致します」と明確に謝罪しています。

60 新潮社 落書き
(新潮社のキャッチコピー「Yonda?」の上に、「あのヘイト本、」という言葉が落書きされました=ネットから)

 10月号の7本の論文のなかでも、もっともひどかったのが文芸評論家の小川栄太郎氏のものです。

 「LGBTの生き難さは後ろめたさ以上のものなのだというなら、SMAG(?)の人達もまた生きづらかろう。ふざけるなという奴がいたら許さない。LGBTも私のような伝統保守主義者から言わせれば充分ふざけた概念だからである」

 小川氏は、9条改憲論者で、“安倍よいしょ”でも知られた人物です。「安倍晋三総理大臣を求める民間人有志の会」をつくり、同氏の出版を祝う会には、安倍首相がかけつけてあいさつするほどです(15年11月)。

 安倍首相は、自民党総裁として杉田議員を処分するどころか、51歳の杉田議員を「まだ若いから」などといって擁護し続けています。杉田議員も沈黙を続け、謝罪もしていません。

 安倍首相が甘やかしているからでしょう。「新潮45」が休刊に追い込まれた以上、杉田氏や安倍首相が、これまでの態度を取り続けることは、到底、世論が許さないでしょう。

 トヨタ自働車は、企業の社会的責任CSRのなかで、「LGBTを適切に理解し、その存在を認識・受容することのできる職場の実現に向けた取り組みを開始」しているとしています。

 企業もこうした姿勢を明らかにしているなかで、LGBTへのヘイトスピーチなどする議員を一国の首相が擁護することは、絶対に許されないからです。
安倍政権 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2018/09/26 10:18

◎新潮社長が異例のコメント 「新潮45」の特別企画「生産性がない」の擁護で

 老舗の文芸出版社の「新潮」の名が泣いている―。雑誌「新潮45」の8月号で、「LGBTには生産性がない」と自民党の杉田水脈衆院議員(51)が書いて厳しい批判を受けている問題が新たな展開を見せています。

 このブログ「トヨタで生きる」では、同誌の10月号で特別企画「そんなにおかしいか『杉田水脈』論文」を掲載したことについて、杉田議員を擁護していると批判しました(9月18日アップ)。

 その3日後の21日、新潮社の佐藤隆信社長が異例のコメントを発表しました。直接的な謝罪の言葉はありませんが、事実上、謝罪に追い込まれた形になりました。

……
 ある部分に関しては、それらに鑑みても、あまりに常識を逸脱した偏見と認識不足に満ちた表現が見受けられました。
 差別やマイノリティの問題は文学でも大きなテーマです。文芸出版社である新潮社122年の歴史はそれらとともに育まれてきたといっても過言ではありません。弊社は今後とも、差別的な表現には十分に配慮する所存です。
……

 開き直りともいえる10月号の特別企画で文芸評論家・小川榮太郎氏は、「LGBTの生き難さは後ろめたさ以上のものなのだというなら、SMAG(?)の人達もまた生きづらかろう。ふざけるなという奴がいたら許さない。LGBTも私のような伝統保守主義者から言わせれば充分ふざけた概念だからである」などと読むに耐えないことを書いています。

新潮文庫
(新潮文庫の数々)

 これに対し、作家の平野啓一郎氏はツイッターで、「『新潮45』編集部は、新潮文庫で『仮面の告白』を読んでみたらどうか。読者として、新潮社の本で僕の人生は変わったし、小説家としてデビューし、代表作も書かせてもらった。言葉に尽くせない敬愛の念を抱いている出版社だが、一雑誌とは言え、どうしてあんな低劣な差別に荷担するのか。わからない」とつぶやきました。

 また、新潮社内部からも「新潮社出版部文芸」ツイッターが、新潮社創業者の「良心に背く出版は、殺されてもせぬ事」を引用し、「新潮45」を批判しました。

 全国の書店の中からは、新潮社の書籍を販売しない店も現われました。今回の新潮社の佐藤社長のコメントは、『新潮45』への社内外からの厳しい批判にさらされて出されたもので、新潮社が今後、どのように生まれ変わるか問われるでしょう。
安倍政権 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2018/09/22 21:41

◎石破254票に大慌て 安倍圧勝をくつがえす

 自民党総裁選が9月20日開票され、3選をめざした安倍晋三首相が553票、石破茂・元幹事長が254票で、安倍3選になった。石破氏は、メディアが200票取ればいいといわれたが、それを大きく上回り、当初、圧勝を描いていた安倍陣営は大慌てになっている。

 なかでも地方の党員票は、安倍氏が224票に対し、石破氏は181を獲得。石破氏は党員票の45%を占めた。安倍氏とほぼ互角だった。安倍氏は、国会議員票では、派閥の締め付けもあって8割を超す得票だったが、党員票では辛うじて半数を超えただけだった。

 「地方の反乱」ともいわれるが、国民と密着した生活の場では、安倍首相の約6年間は評価しないということである。なぜか? 安倍政権の約6年間の優先順序は、安保法制(戦争法)であり、秘密保護法、共謀罪などの強行、そして9条改憲への執念――侵略戦争に無反省な戦前回帰であった。

 暮らしの面でのアベノミクスの「3本の矢」は、日経新聞がコラムで、「そろそろ『3本の矢』というスローガンはお蔵入りにすべきだろう」と早々と書いた(15年2月24日)が、最近も“3本の矢の行方は不明”などと辛らつに批判している。

 トヨタ自動車など大企業は、アベノミクスの株高、円安誘導で空前の利益を稼いでいる。内部留保は17年度で425・8兆円(財務省が9月3日に発表した「法人企業統計」)と、前年度より22・4兆円増やしている。

 ところが中小零細企業や地方は、アベノミクスの恩恵がまったくないのが実情である。地方は、急速な人口減で、県都でもシャッター通りが目立ち、人出はまばらである。経済は疲弊し切っている。そこへ、岡山や北海道などで相次ぐ自然災害の追い打ち…。

 NHKの世論調査で、不支持のトップが「首相の人柄信頼できず」であるが、“モリカケ”問題で安倍首相や昭恵夫人がかかわっていたという疑念は、地方の党員に大きな影響を与えているのだろう。

60 NHK世論調査 秋の臨時国会に自民改憲案
(NHKの2018年9月の世論調査から)

 安倍首相が自身の約6年間の成果をいくら誇示してもまったく響かなかったことが、石破氏に党員の45%が投票したことに現われている。安倍3選にあきあきした空気が漂っていたというのが総裁選の本質だろう。

 その安倍首相、3選された後の記者会見で、「憲法改正は総裁選挙の最大の争点だった」とのべ、「選挙で結果が出た以上、一致結束して進んでいく」などと語った。

 いよいよ9条改憲の牙をむき出しにした。残り3年の任期中に何がなんでも9条を変えるという執念である。NHKの9月の世論調査では、「自民党の憲法改正案 秋の臨時国会に提出すべきか」との問いに、「提出すべき」18%、「提出する必要はない」32%、「どちらともいえない」40%だった。

 国民のなかでは、「提出すべき」は2割にも満たない少数意見である。それを「憲法改正は総裁選挙の最大の争点だった」と強弁し、しゃにむに国会で通そうというのだろう。「地方の反乱」どころか、来年夏の参院選挙では「国民の反乱」が待っているだろう。
安倍政権 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2018/09/21 14:55
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