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◎地位協定を知っていますか?

 独立国であるはずの日本に米軍の基地があり、危険な低空飛行を繰り返し、犯罪や交通事故でも簡単に逮捕されない。米軍になぜ、そんな特権があるのか? それは、日米地位協定があるからです。

 地位協定とは、そもそも何でしょうか? 米国は第2次世界大戦後、戦勝国として海外に兵力を常駐させる「前方展開戦略」を取り、517もの海外基地を置き、165カ国に米兵を駐留させています。

 そのために米国は、米兵などの要員を保護し、受け入れ国の法律に制約されずに軍事作戦に従事できるようにするための枠組み=地位協定(SOFA)を押し付けています。米国は世界の100カ国以上と地位協定を交わしています。
 
 米軍基地の7割が集中する沖縄県では、女性や幼い子が犠牲になる例が後を絶たないのが現実です。米軍は、一時的に外出禁止令などを出しますが、すぐに犯罪が起きています。

 2017年10月、沖縄県東村の民有牧草地に米軍CH53Eヘリが墜落しました。沖縄県警は現場に規制線を張り、立ち入り禁止に。土地の所有者すら立ち入ることができず、米軍は墜落地点の土壌を勝手に持ち去りました。

 同年年末には、県宜野湾市の普天間第二小学校に米軍ヘリの窓が落下。警察は証拠物品である窓を差し押さえず、米軍に返却しました。こうした日本の主権侵害の背景には、日米地位協定があるのです。

 沖縄県の玉城デニー知事は、米軍駐留を受け入れているヨーロッパ4カ国の地位協定の内容や運用実態などをまとめた「他国地位協定調査報告書(欧州編)」を公表(今年4月12日)しました。

修 朝日新聞 沖縄県がまとめた地位協定の5カ国比較
(朝日新聞=4月13日付から)

 報告書は、これらの国が米軍に自国の法律や規則を適用して自国の主権を確立させていると指摘し、日米地位協定の下で国内法が原則として適用されない日本とは大きな違いがあることを告発しています。

 日米地位協定の見直しは「何よりも、日本の主権についてどう考えるかという極めて国民的な問題」(報告書)であることを浮き彫りにしています。朝日新聞(4月13日付)は、報告書の内容を表にしています。

 実際、ドイツ、イタリア、ベルギー、英国では国内法が適用されていますが、日本は適用されないのです。安倍政権は放置しているのです。こんな日本に主権がありますか? 日本は独立国ですか? 植民地状態ではないですか? 
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沖縄 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/05/07 18:55

◎辺野古ノー 沖縄3区補選で示した民意

 衆院沖縄3区の補選が4月21日投開票され、名護市辺野古への米軍新基地ノーを訴えた「オール沖縄」の屋良朝博氏が、自民党の島尻安伊子氏=公明党、日本維新の会推薦=を破って当選しました。

 補選は、玉城デニー氏の知事選出馬のための議員辞職に伴うもの。3区には名護市がふくまれています。昨年9月の沖縄知事選、今年2月の県民投票に続いて沖縄の民意は辺野古への新基地建設ノーを改めて示しました。安倍政権が強権を使って土砂を投入し続ける姿勢に、県民が怒りを示しました。

 屋良朝博  7万7156票
 島尻安伊子 5万9428票

nhk 沖縄3区補選
(当選した屋良朝博氏=左=と玉城デニー沖縄県知事=右=、NHKテレビから)

 屋良氏は、沖縄タイムス社会部長などを歴任したジャーナリスト。選挙戦で、新基地建設の断念と同県宜野湾市の米軍普天間基地の早期閉鎖・返還を日米両政府に強く迫ると繰り返し訴えました。

 勝利の後、「辺野古は解決策にならない。そろそろ別のアプローチを考えるのが現実的だ。沖縄の民意がまた示された」と強調しました。

 駆け付けた玉城知事は、屋良氏の勝利は「沖縄の民意を政府にしっかり伝え、対話による解決を続けてほしいとのエールでもある。日米両政府と沖縄の協議で、解決策を探っていくのが一番の解決策だ」と語りました。

 元沖縄北方相の島尻氏は、辺野古新基地建設について、安倍政権の強権を擁護する形で「普天間の早期返還のためにはやむを得ない」と明言していました。軟弱地盤も明らかになり、辺野古への新基地建設を「唯一の解決策」という安倍政権の行き詰まりを示しています。

沖縄 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2019/04/22 11:43

◎沖縄・辺野古新基地 「承認撤回停止は違法」と提訴

 安倍政権の防衛省が国土交通相に申し立て、防衛省のいうがままに判断をする――こんな茶番劇が違法ではないのか? この国に法はあるのか、正義はあるのか?

 沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設問題で、県が昨年8月に埋め立て承認を撤回したにもかかわらず、埋め立て工事を強行している防衛省沖縄防衛局が、県の撤回効力を停止させる執行停止申し立てを行い、石井啓一国土交通相が同11月に執行停止を決定しました。

 沖縄県は、決定の取り消しを求め、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」に審査を申し出ましたが、今年2月に係争委は県の申し出を却下していました。

辺野古の海 201812
(辺野古の青い海を切り裂いて工事が強行されています=2018年12月)

 このため沖縄県は3月22日、承認撤回効力を停止させた国土交通相の執行停止決定は違法だとして、福岡高裁那覇支部に提訴したものです。提訴状は下記のアドレスで見ることができます。
https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/henoko/documents/190322sojou.pdf


  提訴を前に、玉木デニー知事は、19日に安倍晋三首相と面談し、新たな土砂投入中止と1カ月程度工事を停止して協議期間を設けるよう要請しました。しかし、安倍政権は予定通り25日に土砂投入を行う考えを連絡してきたことから、提訴に踏み切ったものです。

 沖縄県は訴状で、防衛局が「私人には立ち得ない国固有の資格」に基づいて辺野古の埋め立て承認をうけたとし、私人救済を目的とした行政不服審査法に基づく執行停止申し立てを行うことはできないと主張。そのような申し立てに基づいて国交相が行った執行停止決定は国の違法な関与だと指摘しています。

 つまり、私人救済を目的とした行政不服審査法で、国が国に申し立てを行うことは、違法だというものです。本来、ありえない申し立てを行うことは、安倍政権がいかに憲法も法律も無視しているかがわかります。

 玉城知事はこの日、「辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向けて、ぶれることなく、全身全霊で取り組んでいくという私の決意はいささかも変わっておりません」などとするコメントを発表しています。
https://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/henoko/documents/190322comment.pdf
沖縄 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2019/03/24 09:15

◎辺野古に基地はできない 小池書記局長が安倍首相に

 沖縄県で選挙で負けても、県民投票で結果が出ても、民意を無視し、思考を停止し、「辺野古が唯一の解決策」と言い続け、工事を強行する安倍首相。日本共産党の小池晃書記局長・参院議員は3月5日の参院予算委員会で、「直ちに工事を中止せよ」と迫りました。

 沖縄県名護市の辺野古の海を埋め立てて、米軍の新基地を建設しようという安倍政権。小池書記局長は、最初に「今回の県民投票(2月24日)の結果は、辺野古の新基地建設反対ということが示されたもの」として首相の認識を問いました。

 ところが安倍首相は、「県民投票の結果について、政府として評価を加えることは差し控えたい」などとして県民の新基地建設反対の民意を認めようとしませんでした。

 何度も同じ答弁をする首相に議場は騒然となり、審議はくり返し中断しました。NHKのテレビ中継を見ていて、「民意」を絶対に認めない安倍首相に、これが民主主義の国の首相なのかと怒りを抑えられませんでした。

辺野古の青い海
(辺野古の青い海。新基地建設予定地には深さ90mもの軟弱地盤があります)

地図 辺野古の軟弱地盤


 辺野古の海には、深さ90mもの軟弱な地盤があることが明らかになり、最大の焦点になっています。軟弱地盤の改良には砂杭が7万7000本必要です。沖縄県は、安倍政権が改良工事を明らかにしないなかで、工期は13年、基地建設の総費用は当初の10倍の2兆5500億円が必要だという試算を明らかにしています。

 小池書記局長は、「国内では深さ65メートルまでしか工事の実績がない。海面下90メートルまで地盤改良できる作業船が日本には存在しない。技術的にも不可能ではないか」と追及しました。

 岩屋毅防衛相は、70メートルまでの工事で安定的な施工が可能だと強弁したために、防衛省が国土交通省に提出した「地盤に係る設計・施工の検討結果 報告書」に、「現有作業船の能力」では「改良可能な最大深度はCDL(潮位表基準面)マイナス70mとする」と明記されていることをあげました。

 「それに合わせて『70メートルより下の改良工事の必要なし』としたのではないか」とただしました。

 小池書記局長は、海を埋め立てた関西空港(大阪府)では、1万年前の氷河期以前の比較的固いといわれる洪積粘土が堆積しているにもかかわらず、当初予想をはるかに超える4メートルの残留沈下になっていると指摘しました。

 鈴木敦夫整備計画局長は、対策を取るので安全性に問題はないと答えました。これに対し、小池書記局長は、「危険を否定できなかった。辺野古は沈下し続け、使い物にならない基地になる」と強調しました。

 小池書記局長は、民意をふまえ辺野古の埋め立てを直ちに中止するとともに、普天間基地の無条件撤去へアメリカと交渉すべきだと強調しました。

沖縄 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/03/07 16:21

◎沖縄・辺野古 軟弱地盤90m 防衛相認める

 「『辺野古』平行線 続く難路 玉城知事、県民投票の結果伝達 首相は工事推進崩さず」――3月2日付の日経新聞は、前日の1日に行われた玉城―安倍会談の様子を大きく扱っていました。

 玉城デニー知事は、沖縄県の県民投票(2月24日)で、72%の県民が「辺野古の埋め立てノー」の民意を示したことを安倍首相に伝えました。以下は日経の記事です。

……
 玉城氏は会談で反対票が7割を超えたと説明し「民意が初めて明確にされたことは重要な意義がある」と述べた。「民意は尊重されなければならず、工事は直ちにとめてほしい」と訴えた。

 首相は「結果は真摯に受け止める」としながらも「普天間の危険な状況を置き去りにできない」と指摘。「(辺野古移設を)これ以上先送りできない」と応じ、双方の主張は平行線で終わった。
……

修 日経 玉城×安倍
(日経新聞3月2日付から。玉城知事=左=と安倍首相)

 日経は、安倍政権にとって「もう1つの火だね」が軟弱地盤への対応として、次のように指摘しました。

……
 県は18年11月、地盤改良によって政府計画の10倍にあたる2兆5500億円の費用が必要だとの試算を公表。2月には政府が公表していない段階で、政府が砂のくい約7万7千本を用いて、最大で海面から90メートルまで打ち込む工事を計画していると明らかにした。

 これに岩屋毅防衛相は(2月)28日、くいは水深70メートルの地点までで済むと説明。「(改良工事の面積の)全体の約7割は水面下40メートル未満の工事だ」と反論した。県は環境保全の観点などから設計変更を認めない構えだ。
……

 この岩屋防衛相の説明は、日本共産党の赤嶺政賢議員(衆院沖縄1区選出)の衆院予算委員会での質問に対してのものです。軟弱地盤が最深90mにおよぶことを、岩屋防衛相が公式に初めて認めた答弁でした。

 防衛省は、1月18日に国土交通省に提出した「地盤に係る設計・施工の検討結果報告書」で明記していました。赤嶺議員の追及にやっと認めましたが、行政不服審査請求の最中であることを理由に「全貌を明らかにすることは控えたい」と拒否しました。

 72%の県民が「辺野古の埋め立てノー」の民意を示したにもかかわらず、埋め立てを継続し、軟弱地盤を把握しながらデータの全貌を公表しないという姿勢です。

 岩屋防衛相は、砂杭で打ち込める最大の深さは70mと答弁しました。残りの20mに対しては、「必ずしも固く安定した土層に達する深度まで施工しなくても、安定性は確保できる」とのべました。

 赤嶺議員は、地盤工学の専門家・日本大学理工学部の鎌尾彰司准教授が「改良深度が20mほど足りない分、未改良の軟弱地盤が下層に残り、長期間にわたる地盤沈下が発生するだろう」とのべていると指摘。「沈み続ける基地をつくるということだ」と批判しました。

 安倍首相は、玉城知事との会談でも民意を無視し、「辺野古が唯一の選択」という姿勢を取り続けています。専門家から見ても無謀な地盤改良工事なのに、あくまで辺野古にしがみつこうとしています。
沖縄 | コメント(9) | トラックバック(0) | 2019/03/02 14:17

◎沖縄県民投票 辺野古埋め立て反対 7割超

 沖縄県名護市の辺野古の海を埋め立てて、米軍の新基地を建設することの是非を問う県民投票(「普天間飛行場の代替施設として国が名護市辺野古に計画している米軍基地建設のための埋め立て」)が2月24日、投票され、「反対」が43万4273票で、72・15%に上りました。

 安倍政権が強権を使ってごり押ししていることに、沖縄県民は圧倒的多数で「ノー」を突き付けました。この県民の選択に思い起こしたのが辺野古のテント村に掲げられたボードでした。

 「勝つ方法はあきらめないこと」

勝つ方法は


 そうです。沖縄県民は決してあきらめず、安倍政権の脅しに屈しなかったのです。投票率は、過半数を超え52・48%。自民党、公明党が運動を盛り上げさせないようにするなかで国政選挙並みの投票率を確保しました。

 「賛成」は、11万4933票の19・10%、「どちらでもない」は、5万2682票の8・75%でした。

 投票を前に明らかになったのが辺野古の海の軟弱地盤問題です。安倍政権が隠し続けていた問題で、東京新聞や「しんぶん赤旗」などが報道。地盤改良のためには、砂の杭を約7万7000本も打ち込まざるを得なくなったことです。最深90メートル(海底まで30メートル、地盤の厚さ60メートル)で、これまで経験したことがないような深さです。

 安倍政権は、新基地建設の総事業費を2405憶円としていましたが、沖縄県の試算では、地盤改良工事費1500憶円を含めて2兆5500億円というばく大な費用がかかること。工事も大幅に遅れることは必至です。危険な普天間基地は、いつまでも使われ続けることになります。

 日米両政府が普天間返還で最初に合意したのは23年前の1996年4月。ところが返還期限は、「2001年」→「14年」→「22年度」とずれこみ、今や工期も返還時期も明示できない状態になっています。

 日本共産党の志位和夫委員長は同日、「安倍政権に対して、辺野古新基地建設のための埋め立てをただちに中止することを強く求めます。普天間基地は、『辺野古移設』という『条件付き』では、永久に返ってきません。無条件での撤去を求め、米国と交渉することを強く求めます」などとの談話を発表しました。

             ◇

 この記事は、2月26日にアップする予定でしたが、前日にアップしました。

沖縄 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2019/02/25 18:37

◎沖縄・辺野古の軟弱地盤 「報道は推測の域を出ない」と防衛相

 このブログ「トヨタで生きる」では、「杭6万本も打ち込む? 沖縄・辺野古新基地」をアップ(2月4日)しましたが、5日の衆院予算委員会で日本共産党の赤嶺政賢議員がこの問題を取り上げました。

 ブログでは、東京新聞や「しんぶん赤旗」などの報道で、辺野古の大浦湾側の海底には、マヨネーズ状といわれる軟弱な層が40mもあるといわれていること。県の埋め立て承認撤回に対して沖縄防衛局が効力停止を求めて執行停止の申し立てと審査請求をした際に、国土交通相に提出した資料に6万本の杭を打つことが記載されていた――と伝えました。

 以下は、「しんぶん赤旗」(6日付)からです。

……
 赤嶺 160ヘクタールとされる埋め立て面積のうち、地盤改良が必要なのはどのくらいか。
 防衛相 検討中であり、詳細は答えられない。

 赤嶺 報道では埋め立て面積の3分の1に上るとされる。しかも、海面から70メートルの深さまで打ち込む必要があるとしている。
 防衛相 報道は推測の域を出ない。埋め立て承認撤回への不服審査請求の最中のため、詳細は公開しない。
……

 岩屋防衛相は、「報道は推測の域を出ない」と否定し、「詳細は公表しない」というのです。昨年9月の知事選で辺野古への新基地反対を掲げた玉城デニー氏が圧勝。民意は明確なのに、あくまで隠して新基地建設を強行しようという姿勢です。

 新聞が報道するにあたって、“裏取り”(事実の確認)をするのは取材のイロハです。政権側は、都合が悪いと“推測”と言って全否定するのも常識です。“推測”と言うのは事実を認めていることにほかなりません。

20 辺野古 写真地図 平和委員会
(日本平和委員会の資料から)

……
 赤嶺議員は質問のなかで、2016年3月の防衛省沖縄防衛局のボーリング調査報告書に軟弱地盤の存在が明記されており、「3年前から分かっていた」と指摘しました。

 赤嶺 軟弱地盤の問題は新基地建設の根幹に関わる。政府はその存在を隠し続け、工事を強行した。
 岩屋毅防衛相 隠していたわけではない。追加調査をしていた。
 赤嶺 報告書には“当初想定されていなかった軟弱地盤がある”と書いてある。しかし、政府は軟弱地盤の存在さえないかのように言い続けてきた。
……

 その上で赤嶺氏は「軟弱地盤の存在を認めたのなら、工事を停止し、玉城デニー知事と協議するべきだ」と指摘しました。追い詰められた安倍政権。それでも、民意を踏みにじり、新基地建設を強行しようというのでしょうか。

沖縄 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2019/02/06 20:47

◎杭6万本も打ち込む? 沖縄・辺野古新基地

 安倍政権が沖縄県名護市辺野古で、県民の民意をふみにじって強行している米軍の新基地建設で、軟弱地盤などに杭6万本も打ち込む計画であることを「しんぶん赤旗」(2月3日付)や東京新聞(同2日付)などが相次いで伝えています。

 「環境を悪化させる」(「赤旗」)、「工事費の高騰必死」(東京新聞)など、大問題になるとしています。軟弱地盤などを理由に沖縄県は埋め立て承認を撤回していますが、安倍政権はこれに従うべきです。

 このブログ「トヨタで生きる」では、埋め立て地の東側の大浦湾側からのリポートを掲載(今年1月4日アップ)しました。

……
 広い大浦湾側は、漁港側とは違い、大型船が多数、海上にいた。慌ただしく動いている。クレーンのついた大型船。ピラミッドのように土砂を積んだ船があった。大浦湾側の一番端っこのK9護岸と呼ばれる仮設道路で、ダンプカーに土砂を積み替えて工事用ゲートへ向かって走っている。
……

 この大浦湾側の海底には、マヨネーズ状といわれる軟弱な層が40mもあるといわれています。県の埋め立て承認撤回に対して沖縄防衛局が効力停止を求めて執行停止の申し立てと審査請求をした際に、国土交通相に提出した資料に6万本の杭を打つことが記載されていたというのです。

赤旗 杭6万本 地図
(「しんぶん赤旗」、2月3日付から)

 「赤旗」は、杭打ち範囲は軟弱地盤が指摘されている部分をはるかに超え、埋め立て区域の大浦湾側のほぼ全域。杭を打つ深さは海面から最大70m(水深30m+地中40m)と指摘。

 工法は2種類で、護岸部分では強く締め固めた砂杭を地中に造成する「サンドコンパクションパイル」工法、埋め立て部分には砂杭を打ち込んで水をぬく「サンドドレーン」工法を用いるとしています。

 沖縄県は、地盤改良を行った場合は、工期は13年、総工費は2・5兆円かかると試算しています。辺野古に新基地をつくることがいかに無謀なものであることかが改めて明らかになってきました。

修 杭6万本 東京新聞
(東京新聞、2月2日付)
沖縄 | コメント(12) | トラックバック(0) | 2019/02/04 10:40

◎沖縄・辺野古 大浦湾側でも新たに護岸造成工事に着手

 安倍政権が1月28日、沖縄県名護市辺野古への米軍新基地のために、まだ埋め立てに着手していない大浦湾側でも新たに護岸の造成工事に入りました。

 安倍政権が新基地予定地の南側に当たる辺野古の海へ土砂を投入し始めたのが昨年12月14日。新基地の是非を問う沖縄県民投票(2月24日)が全市町村で実施される見通しになったなかでの暴挙であり、県民をあきらめさせることをねらっています。

12 大浦湾側
(大浦湾側からの青い海)

 大浦湾側については、このブログ「トヨタで生きる」(1月4日アップ)で現地ルポし、マヨネーズ状の軟弱地盤があることやジュゴンが生息し、サンゴが群生している青い海であることを伝えました。

 新基地には、殴り込み部隊の米海兵隊の強襲揚陸艦が接岸できる271・8mもの長い護岸が造られる予定であること。クレーンのついた大型船やピラミッドのように土砂を積んだ船が見えたこと――などを報告しました。

 その大浦湾側でも新たに護岸の造成工事に入ったというのです。大浦湾側には、移植対象として約4万群体のサンゴがあり、防衛省の移植申請について、沖縄県の玉木デニー知事は、埋め立て承認は撤回したとして認めていません。

 ところが沖縄防衛局は、サンゴには影響がないとして工事を強行したのです。また、2つの活断層が走り、海底にはマヨネーズ状といわれる軟弱な層が40mもあり、地盤を改良しなければ地盤沈下するといわれています。新基地反対を掲げた玉木知事が設計変更を認めないのは当然です。

60 辺野古地図 毎日20190121
(米軍新基地建設計画=毎日新聞、1月21日付から)

 安倍首相は1月6日のNHKの「日曜討論」で、「土砂投入にあたり、あそこのサンゴは移している」と発言をしました。実際に移植したのは区域外のごく一部なのに、あたかも環境保全に尽くしているかのように語ったのです。

 政権のトップがでたらめな発言をし、それを受けて沖縄防衛局がなりふりかまわず辺野古の海に土砂を投入。さらに軟弱地盤がある大浦湾側でも新たに護岸の造成工事に入りました。

 辺野古の海に投入したのは、土砂だけではなく、憲法も法律も地方自治も民意も投げ捨てたと言われて当然です。
沖縄 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2019/01/28 16:20

◎沖縄・辺野古 土砂投入から1カ月

 安倍政権が、沖縄県名護市に米軍の新基地建設ために、辺野古の海に土砂を投入してから1月14日で、1カ月になった。憲法も法律も、民意も、民主主義も、地方自治も、すべてを踏みにじって――。

 メディアが撮影した現場の写真は、サンゴとジュゴンが棲息する青い、青い辺野古の海のそこだけが赤土色に染まり、痛々しい。なぜ、強権を使ってここまで、無残なことをするのか。安倍首相の言う「沖縄県民に寄り添う」とは、このことか?

 年末の沖縄旅行で、遠くからだが辺野古の海に、クレーンのついた大型船が行きかう様子を見た。ピラミッドのように大量の土砂を積んだ船。ダンプカーに土砂を積み替えて工事用ゲートへ向かって走っていた。

10 辺野古 土砂運搬船
(土砂運搬船)

 米軍キャンプシュワブゲート前では、これに抗議する沖縄県民と本土からの支援の人たち。理不尽な安倍政権に、「STOP」「土砂投入阻止」などのボードを掲げて立ち向かう姿に感動した。

 最初に土砂が投入された「②1工区」の面積は6・3㌶で、全埋め立て面積(160㌶)の約4%だという。まだ、全埋立土量の0・7%にすぎず、原状回復は難しくないともいう。

 新基地建設に反対して昨年9月に当選した沖縄県の玉城デニー知事は、安倍政権との話し合いを求めている。土砂に赤土が含まれていることから1月11日、「土砂の性状に重大な疑義が生じている」と沖縄防衛局に土砂投入の中止と立ち入り調査を求めている。

14 辺野古 大浦湾
(辺野古の青い海)

 「新基地建設の埋め立て工事を2月24日の沖縄県民投票まで停止するように」と呼びかけたトランプ大統領に求める電子署名が、20万筆を超え、さらに増え続けている。

 辺野古でのたたかいは、沖縄県民の孤立したものではなく、世界へと広がっている。安倍政権が凶暴になればなるほど、県民は団結する。県民投票は、「辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票条例」にもとづくもので、投票まで1カ月余。県民は安倍政権にきっぱりと審判を下すだろう。
沖縄 | コメント(8) | トラックバック(0) | 2019/01/14 10:25

◎「沖縄 18年末」⑦ 世界に広がる新基地建設反対の声

 18年年末の沖縄旅行は、最終日の12月28日。この日は金曜日なので、毎週金曜日に行われている那覇市の沖縄県庁周りを1周する昼休みデモに行くことにした。

 小雨の中、県庁と市役所の間の道路で待っていると、午後零時10分ごろに宣伝カーが近づいてきた。デモは、今回で1817回目というから驚く。1984年2月17日に、トマホーク配備反対をかかげて始まった。毎週、毎週、続けてきて約34年にもなる計算だ。

 このデモに、私が参加するのは3回目だ。いつも参加している日本共産党の元衆院議員の古堅実吉さん(89)は、体調不良で欠席だった。この日の参加は10人だった。

 辺野古への新基地建設反対などをコールし、ブラスターを掲げたわずか20分足らずの行動だが、国際通りの信号の所では、通行人の大きな注目を浴びた。声援を送って、励ましてくれる人もいた。また来年も参加したいと思う。

沖縄 昼デモ
(沖縄県庁周りを1周する昼休みデモ)

 こんな小さなデモだが、毎週欠かさず続けてきた粘り強い運動が、2019年の年頭になって大きく広がっていく手ごたえを感じている。

 安倍政権は、昨年12月14日、辺野古の海を埋め立てる土砂投入開始を強行した。憲法も法律も、民意も、民主主義も、地方自治も、すべてを踏みにじった暴挙だ。

 それは沖縄県民の怒りにとどまらず、日本全国に、世界に広がっている。世論調査では、土砂投入に「反対」が、「朝日」、「毎日」、「共同」、「読売」とそろって約5割~6割に達し、多数となっている。

 ハワイ在住のロブ・カジワラさんが、「新基地建設の埋め立て工事を2月24日の沖縄県民投票まで停止するように」と呼びかけたトランプ大統領に求める電子署名が、1月8日、20万筆を突破した。

 署名は、12月8日から始めたもので、30日以内に10万筆集まれば、ホワイトハウスが請願の内容を検討し、回答するという制度だ。もちろん、私も投票した。

 タレントのローラさんや伝説的な英ロックバンド「クイーン」のギタリストで天文学者のブライアン・メイ氏(71)ら著名人も署名した。辺野古への新基地建設反対の声が、世界へと広がったのだ。

14 辺野古の青い海
(辺野古の青い海。向こうは米軍キャンプシュワブ基地)

 沖縄と連帯するたたかいは、ここまで広がった。辺野古のテント村に掲げてあったスローガン「勝つ方法はあきらめないこと」を思い起こす。安倍強権政権が、どんな卑劣な手段に出ようとも、「あきらめないぞ!」。
 (このシリーズは終わり)
沖縄 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2019/01/10 07:46

◎「沖縄 18年末」⑥ 不屈館、対馬丸記念館

 18年年末の沖縄旅行は、最終日の12月28日、那覇市の不屈館と対馬丸記念館へ行った。県庁前のホテルからはどちらも車で10分ぐらいのところにある。

 不屈館とは、那覇市長や沖縄人民党委員長、日本共産党副委員長・衆院議員(7期)を歴任した故・瀬長亀次郎さん(1907~2001年)と民衆のたたかいの資料を集めた記念館だ。

 沖縄の祖国復帰と米軍基地のない平和な社会をめざし、“カメさん”の愛称で親しまれた。沖縄県民の絶大な人気があった。館長は、瀬長さんの二女の内村千尋さんが務めている。

不屈館
(右端の写真が瀬長亀次郎さん=不屈館で)

 不屈館の「会」の会費とカンパを支払うと、「毎年、この時期に来てくれますね」と私のことを覚えていてくれた。午前中なので、館内には誰もいなかった。内村さんに聞くと、28日から休館予定だったが、今日、明日は団体の予約があるので会館しているとの事だった。

 瀬長亀次郎は、17年夏から映画「米軍(アメリカ)が最も恐れた男 その名は、カメジロー」が全国各地で上映された。監督は、TBSの元アナウンサーの佐古忠彦氏が務めたこともあって反響を呼んだ。

 安倍政権が、名護市辺野古へ米軍の新基地を、県民の反対を押し切って造ろうとしている時だけに、米軍と不屈にたたかった“カメジロー”が、映画で再評価された。

 “カメジロー”の大きな写真やビデオ、数々の展示を見ていると京都の団体のグループが着いて、館内はにぎやかになった。「カメさん、絶対に新基地は造らせない」との思いを抱いて館を後にした。

 すぐ近くの対馬丸記念館に向かう。沖縄戦が激しかった1944年(昭和19年)8月21日、集団疎開する学童1500人近くが対馬丸に乗船し、長崎に向かう途中、米潜水艦に撃沈されて犠牲になった。

対馬丸記念館1
(対馬丸記念館)

 当時、厳しい箝口令がしかれていたために、現在でも正確な数字は不明な部分が多いという。館内には犠牲者の遺影や遺品が展示されていた。2014年6月に、平成天皇と皇后が来館した。

 戦後70年となる15年新年に天皇は、長崎の被曝の歌を、皇后は対馬丸について歌った。皇后の歌は、「我もまた近き齢(よはひ)にありしかば沁(し)みて悲しく対馬丸思ふ」という。

対馬丸記念館2
(犠牲になった子どもたちの写真=対馬丸記念館)

 天皇、皇后は昨年・18年3月、沖縄へ訪れた。日本の最西端で国境の島・与那国島まで訪れている。在位中に、沖縄へ11回訪れたというが、偶然だが、私の沖縄旅行も11回目である。

 壁一面に展示されている子どもたちの写真を見ていると、戦争さえなければ幸せな人生をおくれただろうと思うと胸が苦しくなってくる。戦争は2度としない、させない――それが戦後、憲法9条に刻まれたのだ。
沖縄 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/01/09 14:56

◎「沖縄 18末」⑤ 人頭税の宮古島(下)

 宮古島で、ホテルへ帰る途中、道路沿いに人頭税石(じんとうぜいせき)を見つけた。宮古島市役所の近くの平良字荷川取にある。見過ごしてしまうような場所だった。高さ143cmほどの石だった。この石よりも身長が高いと、課税されるという。

 戦国時代も終わった江戸時代はじめの1609年、薩摩藩は琉球王国を支配し、重税を強いた。困窮した琉球王国は、宮古島など先島諸島へ人頭税を課したという。

 大正時代に宮古島を訪れた民俗学者の柳田国男が著書で紹介し、人頭税の存在が広く知られるようになったといわれる。人頭税の研究は、まだ諸説がある段階だという。

人頭税石
(人頭税石)

人頭税石の説明

 宮古島を含む沖縄は、明治に入ると約400年の薩摩藩の支配から、日本への支配へと変わる――いわゆる「琉球処分」だ。戦後も、1972年までの27年間、アメリカ占領軍によって支配された。

 現在も、日本のアメリカ軍基地の74%が沖縄に集中している。その上に、名護市辺野古に、安倍政権は米軍の新基地を造ることを強行している。2本の滑走路と強襲揚陸艦が停泊できる岸壁などを備え、耐用年数200年の近代的基地だ。

 平成天皇が12月の誕生に語った言葉を再度、引用したい。

「沖縄は、先の大戦を含め実に長い苦難の歴史をたどってきました。皇太子時代を含め、私は皇后と共に11回訪問を重ね、その歴史や文化を理解するよう努めてきました。沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくとの私どもの思いは、これからも変わることはありません」

 沖縄の「長い苦難の歴史」に、「心を寄せていく」ことは、日本人としては当然ではないだろうか。沖縄の人々は、「ヤマトンチュー」(日本本土の人々)、「ウチナンチュー」(沖縄の人々)と区別して語る時がある。

 沖縄の「長い苦難の歴史」を、「ヤマトンチュー」にはわからないだろう、という意味が込められている。沖縄知事選で、新基地ノーを2度にわたって突き付けて沖縄の人々。それに連帯することが、「長い苦難の歴史」に心を寄せ、それを終わらせることにつながるのではないだろうか…。

宮古島への橋
(宮古島と周辺の島を結ぶ橋)

 人頭税の石を見ながら、こんなことを考えた。しかも現在は、身長にかかわりなく、金持ちも貧しい人も、すべての人が買い物をすれば税金が取られる消費税がある。しかも、安倍政権は今年10月からは8%から10%に増税しようとしている。

 宮古島を回りながら、新基地の建設を許さず、逆進性が強い消費税の増税を、安倍政権にきっぱりやめさせなければならない、と強く思った。

沖縄 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/01/07 14:36

◎「沖縄 18末」④ 人頭税の宮古島(上)

 18年年末の沖縄旅行は、宮古島から始まった。中部国際空港から宮古島への直行便で行った。宮古島には3日間滞在したが、残念なことに3日間とも雨だった。

 島には、人頭税の石があることを知っていたが、その他の事は何も知らなかった。昨年11月、名古屋で見た映画「宮古島SOS」で、自衛隊が宮古島の中央部にある千代田カントリークラブというゴルフ場を買収し、ミサイル基地を作ろうとしていることを知った。

宮古島11

宮古島1


 宮古島は、直角三角形のような形をしており、沖縄島と台湾のほぼ中間にある。人口約5万2000人。山がないし、川もない平らな島である。周辺の伊良部島、下地島、来間島、池間島とは、大きな橋でつながっており、いずれも車で行くことができる。

 沖縄旅行2日目の12月25日朝、島の中央部に近いゴルフ場、千代田カントリークラブ跡へ行く。車でゴルフ場を1周したが、ほとんどの土地が整地され、いろいろな施設の建設が始まっていた。

宮古島2
(自衛隊のレーダーサイト)

 正面玄関ゲートの前では、雨の中で5人の女性がスタンディング行動をしていた。すぐそばに、航空自衛隊のレーダーサイトがあり、レーダーをドームで覆った塔が2つ見えた。

宮古島4

宮古島3

 レーダーサイトから出ている電磁波は、基準の2000倍もあるそうだ。将来、健康に悪影響があるのではないかと心配していた。その上、ミサイル基地を作るなんて許せないと話してくれた。基地建設は、17年11月から始まっている。

 この後、北部にある宮古南静園ハンセン病歴史資料館へ行った。戦前の沖縄戦は、死者約20万人、県民の約4分の1が犠牲になった。その時の悲惨な状況や爆撃で弾痕が残る塀などを見せてもらった。

宮古島5

宮古島6
(沖縄戦での弾痕跡)

 雨の中、車で島内を回り、島の西側にある伊良部島への長い橋を渡った。伊良部島に西側にくっつくような下地島へ行った。その後、島内を走り回った。思っていたよりも狭い島で、どこ行くのでも車で20分圏内だと分かった。

 今回は、雨ばかりだったが、宮古島の概略がわかったので、来年は詳しく回ってみたいと思った。
沖縄 | コメント(1) | トラックバック(0) | 2019/01/06 16:14

◎「沖縄 18年末」③ 新基地建設は阻止できる

 18年の年末の沖縄旅行で、12月27日は、大浦湾の瀬嵩を後にして辺野古漁港のテント村に向かった。テント村には全国から支援の人たちが次々と訪れていた。冬休みに入ったせいか教職員のグループが多いという。

 漁港側から見ると、一部の護岸が出来て、時々ダンプカーがその護岸道路を走っているのが見える。それだけを見ていると静かな感じだ。ネットに分かりやすい地図があったのでお借りした。土砂投入といっても、まだ新基地建設全体のごく一部分ということがわかる。

40 辺野古地図
(ネットから)

 テント村に詰めている人に話を聞くと、新基地建設は多くの問題点を持っており、安倍政権が権力を使ってどんなにゴリ押ししても、「新基地建設は阻止できます」と力強く話してくれた。

 護岸で仕切られた辺野古の青い海へ、18年の12月14日から土砂投入が始まったが、埋め立てた上に、さらに8mの高さまでかさ上げが必要だという。4階建てのビルに相当する高さになるという。


漁港1
(土砂投入現場)

漁港2
(土砂投入現場)

 この膨大な土砂をどこから持ってくるのか? 大村湾の海底のマヨネーズ状の軟弱な層の問題。埋め立て予定地に流れている美謝川の付け替えなど、解決のめどが立っていないのが多いという。

 新基地には、2本の滑走路が建設される予定で、米軍キャンプシュワブ基地内に滑走路がひっかかる。基地内にある施設を移設する工事のために、クレーンが多数立っている。


辺野古4

辺野古5
(テント村で)

辺野古6

 基地を仕切る浜辺の金網フェンスへ行くと、去年までは新基地建設に抗議する横断幕やバナーなどがたくさん吊るしてあったが、今は1つもなかった。これまでは、定期的に沖縄防衛局や米軍によって外されていた。

 現在は、監視カメラを設置して、人々が付けると、すぐに外しにくるそうだ。「付ける」、「外す」のいたちごっこだった。当局がいかに神経質になっているのかがわかる。現在はテント村に付けている。

 安倍政権や米軍の焦りが、そうさせているのだろう。新基地建設計画が思い通りに進んでいない証拠だ。玉城デニー知事を先頭にした「オール沖縄」に結集した人々の不屈のたたかいと全国からの支援が、いかに大きな力になっているかを体で感じた。

辺野古3
(辺野古の青い、青い海)
沖縄 | コメント(0) | トラックバック(0) | 2019/01/05 14:56

◎「沖縄 18年末」② マヨネーズ状の軟弱地盤

 18年の年末、12月27日の昼近く、名護市の辺野古に着いた。安倍政権は、米軍のための新基地建設を強権的にすすめているが、これに反対する沖縄県民のテント村がある辺野古漁港とは反対側の大浦湾の瀬嵩へ行った。

大浦湾 追加2
(大浦湾側の青い海)

 反対運動をしている人々が作成したパンフレットの航空地図を見て欲しい。左下の柿色に塗ったところが新基地の建設予定場所だ。その左下側に辺野古の漁港がある。

 新基地の建設予定地の上の当たりの海が大浦湾である。ジュゴンが生息し、サンゴが群生している青い、青い海だ。新基地には、殴り込み部隊の米海兵隊の強襲揚陸艦が接岸できる271・8mもの長い護岸が造られる予定だ。

辺野古パンフ1

 広い大浦湾側は、漁港側とは違い、大型船が多数、海上にいた。慌ただしく動いている。クレーンのついた大型船。ピラミッドのように土砂を積んだ船があった。大浦湾側の一番端っこのK9護岸と呼ばれる仮設道路で、ダンプカーに土砂を積み替えて工事用ゲートへ向かって走っている。

大浦湾2

大浦湾3

大浦湾 追加1

 護岸工事が終わり、護岸道路をダンプカーが走っているだけの漁港側とは違い、かなりの動きがある。漁港側は、写真で見ても浅瀬だということがわかる。だから工事を早く進めたが、大浦湾側にはいくつもの問題点がある。

 2つの活断層が走り、さらに海底にはマヨネーズ状といわれる軟弱な層が40mもあるという。この地盤を改良しなければ新基地の建設工事はすすまない。この設計変更を、昨年9月の知事選で圧勝した玉城デニー知事は認めないだろうといわれている。

 安倍政権は、漁港側の浅瀬を一刻も早く埋め立てて、沖縄県民、国民をあきらめさせようとしている。しかし、実態は、新基地の建設のメドはまったく立っていないのだ。

 すべての工事が順調に進んだと仮定しても、新基地建設は最短でも13年はかかるといわれる。その間、住宅の密集地にある世界1危険な普天間基地は、そのままに置かれる。

 安倍首相は、口を開けば沖縄県民に寄り添うというが、普天間基地を即時閉鎖・撤去し、新基地の建設をあきらめることこそが県民に寄り添うことだ。そのためには、トランプ大統領と外交交渉すべきなのだ。
沖縄 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2019/01/04 17:25

◎「沖縄 18年末」① 座り込み1635日目

 2018年12月。年末の沖縄旅行へ行った。24日~28日までの5日間。毎年、年末に行く沖縄旅行は、2008年から始めて11回目になる。

 4月末で退位する天皇は、11回沖縄に通った。天皇は、85歳の誕生日(12月23日)を前にした記者会見で語った。

 「沖縄は、先の大戦を含め実に長い苦難の歴史をたどってきました。皇太子時代を含め、私は皇后と共に11回訪問を重ね、その歴史や文化を理解するよう努めてきました。沖縄の人々が耐え続けた犠牲に心を寄せていくとの私どもの思いは、これからも変わることはありません」

 私が沖縄に通うのも、天皇と共通した思いがあるからだ。天皇が訪ねた沖縄戦の戦場跡にも何度も通った。沖縄の人々の「苦難の歴史」を知らずして、沖縄の人々に心を寄せることは不可能だからだ。

辺野古1 201812


 今、沖縄の人々の最大の苦難の問題は、名護市辺野古に米軍の新基地を安倍政権が造ろうとしていることだ。27日午後、米軍キャンプシュワブゲート前行く。

 安倍政権が辺野古の青い海に土砂を投入し始めたのが12月14日。それから約2週間。毎日、9時、12時、15時の1日3回、土砂を投入しているという。

辺野古2 201812


 私がゲート前に着いた時には、座り込んでいた沖縄の人たちは、若い機動隊員によって1人ずつごぼう抜きにされ、歩道に作られた“檻”に閉じ込められていた。

 ゲートの反対側の歩道からは、20人ぐらいの人々がプラカードやハンドマイクで抗議の声をあげている。民間警備会社大手のアルソックの警備員がゲート前に並んでいる。ダンプが米軍基地内に入って行く。

 毎日、毎日、体を張って30分でも1時間でも辺野古に米軍基地をつくらせない闘いをやっているという。県民のスローガンは、「勝つ方法はあきらめないこと」だ。そのスローガン通りのことを実践しているとはすごい!

辺野古3 201812


 救護班に、機動隊員から腕をひねられたという女性が、シップ薬を貼ってもらっていた。機動隊はごぼう抜きする時に、腕を巧妙に逆関節にひねることがあるという。それでケガをする人もいるというのだ。

 若い機動隊は、みんな黒いサングラスをかけているのに気がついた。抗議する県民の目を、まともに見るのが辛いのだろうと思う。彼らも可哀そうだと思った。

辺野古5 201812


 新基地建設に反対する県民の民意は、すでに明らかだ。新基地反対が最大の争点になった2014年秋の知事選で、県民は翁長雄志沖縄県知事を誕生させた。翁長知事の急逝による18年9月30日投票の知事選では、玉城デニー知事が圧勝した。

 この民意を踏みにじり、安倍政権は土砂を投入し、しゃにむに新基地建設へ突っ走る。沖縄県民に心を寄せるどころか、強権を発動し、憲法を法律もブルドーザーのように蹴散らして行く。

 翌日の琉球新報を見ると、この日、3回で計238台のダンプが入り、土砂を投入したと報道していた。「新基地断念まで 座り込み抗議 不屈 1635日」――基地の前のテントに掲げてあった。県民の不屈のたたかいは続く。

辺野古4 201812
沖縄 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2019/01/02 12:58

◎ホワイトハウスへのネット署名を 辺野古の海の埋め立てで

 沖縄県名護市辺野古への米軍新基地の建設をめぐって、「県民投票が沖縄で実施されるまで辺野古/大浦湾の埋め立てを止めて下さい」との米大統領(ホワイトハウスへ)へのネット署名が10万を突破し、増え続けています。

 県民投票は、沖縄県の条例によって来年2月24日(日)に行われます。

 このネット署名は、パソコンやスマホでホワイトハウスに送るもので、オバマ前大統領の時代に国民の請願を受け付けようと設けられたもの。投稿開始から30日以内に10万筆集まれば、ホワイトハウスが請願の内容を検討し、回答するとしています。

 沖縄県系の4世のロバート梶原さん(32)=ハワイ在住=がホワイトハウスの請願サイト「We the People」で12月8日から始めたもので、18日には10万を突破し、その後も増え続けています。

辺野古の青い海
(辺野古の青い海)

 このネット署名に、モデルでタレントのローラさんが12月18日、「みんなで沖縄を守ろう! たくさんの人のサインが必要なんだ」「ホワイトハウスにこの声を届けよう」とインスタグラムへ投稿し、一気に広がりました。

 署名は、次のアドレスでできます。自分の名前とメールアドレスを記入します。折り返し、ホワイトハウスから確認のメールが届きますので、それにサインすれば完了です。是非、トヨタの労働者の署名を!

https://petitions.whitehouse.gov/petition/stop-landfill-henoko-oura-bay-until-referendum-can-be-held-okinawa
沖縄 | コメント(6) | トラックバック(0) | 2018/12/28 09:41

◎「民意」もくそもない、と土砂投げ入れる

 安倍政権は12月14日、沖縄県名護市辺野古の海に土砂を投入し始めました。老朽化した米軍・普天間基地に代わる新基地建設です。翁長雄志・前知事の急死による知事選で、辺野古基地反対を訴えた玉城デニー知事が圧勝(9月30日)した「民意」を平然と踏みにじり、強権に次ぐ強権での強行です。

 新基地は、地用年数200年、オスプレイ100機の上に、空母から生れた上陸作戦用の強襲揚陸艦が接岸できる272mの岸壁が作られます。新基地の大きさは皇居(115㌶)がすっぽり入り銀座まではみ出るという巨大さです。

修 辺野古新基地 銀座と比較
(新基地は皇居がすっぽり入り、銀座まではみ出す巨大さです=「しんぶん赤旗」、2018年1月22日付から)

 辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前の抗議行動に、翁長前知事の妻の樹子さん(63)が、前知事の死去後、初めて参加し、訴えました(「しんぶん赤旗」、15日付から)。

……
 翁長も一緒に立っている。県民は負けない。必ずまた立ち上がる強さを沖縄県民は持っている。これだけ民意をないがしろにできる国ってなんですか。1県民として、もう許してはいけない。今立たないと。辺野古に行かないと一生後悔する。

 翁長が沖縄県民の父親であり続けたいと思ったように、国は全国民の親じゃないといけない。今のこのやり方はどうですか。国のあり方がおかしくなる。沖縄で起こる事はこれから先どこでも起こること。

 翁長が、沖縄県民が1人じゃないように今も立ってくれている。県民はこんなことでは負けない。打ち砕かれたかに見えても必ず立ち上がる。その強さを安倍さん(首相)、菅さん(官房長官)は知らない。
……

 そうです。沖縄県民の合言葉は、「勝つ方法はあきらめないこと」です。戦前の悲惨な沖縄戦からたたかい続けてきた沖縄県民。安倍政権がどんな卑劣な手段で襲いかかろうと新基地建設をはねかえすでしょう。


辺野古新基地
(辺野古の新基地建設予定地図。V字型に2本の滑走路を設ける。白い〇点の左あたりに土砂を投入し始めました)
沖縄 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/12/15 10:52

◎続・“オレが憲法だ、法律だ”

 臨時国会で始まった衆院予算委員会の論戦。安倍政権が沖縄県の辺野古の米軍新基地建設工事を強行再開(11月1日)した大問題。安倍首相は、法律をねじ曲げても平然とした姿勢でした。

 11月2日の衆院予算委員会。沖縄選出の日本共産党・赤嶺政賢議員は、持ち時間の40数分を辺野古新基地問題1本で安倍首相らを追及しました。

 沖縄防衛局が「国民の権利利益の救済」を目的とする行政不服審査法を使い、県の埋め立て承認撤回の効力停止を申し立て、同じ安倍政権の石井啓一国交相が認めた「自作自演」の大問題です。

 赤嶺議員は、「安倍政権は『県民の気持ちに寄り添う』といいながら民意を無視し、法解釈をねじ曲げ、基地建設を強行した。玉城知事との話し合いに応じるべきだ」と追及しました。

 その上で、行政法研究者110人が政府の対応について「行政不服審査制度を濫用するもので、法治国家に悖(もと)るものと言わざるを得ない」と却下を求めた声明を紹介し、首相に認識を問いました。

 安倍首相は「意見は学術界での議論でありコメントはしない」と平然と答えました。行政法研究者の意見に耳を一切貸さない態度。“オレが法律だ”と言わんばかりです。

 2015年の安保法制(戦争法)でも、集団的自衛権の行使は憲法違反というのが圧倒的な憲法学者の声でした。それを無視して安保法制を強行しました。まったく同じ姿勢です。

 赤嶺議員は、「極めて不誠実な姿勢だ。国民の権利を守る制度を国家権力が国民の権利を押しつぶすために使うのは絶対に許されない」と厳しく批判しました。

12 赤嶺議員
(安倍首相=右端=を追及する日本共産党の赤嶺政賢衆院議員=11月2日、NHKテレビから)

 さらに赤嶺議員は、国交相が効力停止を決めた背景に「普天間飛行場(基地)のキャンプ・シュワブへの移設」を明記した2006年の閣議決定があると指摘した上で追及しました。

 赤嶺議員が閣議決定について、「内閣には対外的な一体性・統一性が求められ同決定に拘束される立場にある」と指摘したのに対し、石井国交相は「内閣の方針には従うが、双方(県と沖縄防衛局)の意見を聞いて判断した」と強弁しました。

 赤嶺議員は、「辺野古の基地建設を進める閣議決定に拘束される国交相が、沖縄防衛局の申し立てを認めるのは最初から分かりきったことだ」と厳しく問いただしました。

 安倍首相は、「国交相は関係法令にのっとって判断した」と同じ答弁をくり返すばかりです。行政不服審査法を乱用しながら、「関係法令にのっとって」とあたかも法律を守っているかのような答弁。これが一国の首相かと思うと恐ろしくなりました。

沖縄 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2018/11/03 18:18

◎オレが憲法だ、法律だ

 「沖縄のみなさまの心に寄り添う」――安倍首相の白々しい言葉。憲法違反の集団的自衛権を盛り込んだ安保法制(戦争法)を強行した安倍首相は、“オレが憲法だ、法律だ”といわんばかりに沖縄県民の心を踏みにじっています。

 10月30日の衆院代表質問で、日本共産党の志位和夫委員長は、安倍首相に「無法な決定に満身の怒りを込めて抗議する」とのべました。

……
 総理は、所信表明で、「沖縄の皆さんの心に寄り添う」とのべました。しかし実際にやっていることは何か。玉城デニー知事が総理に会い、「話し合いの場を設けてほしい」と要望してからわずか5日後、沖縄防衛局は、県が辺野古の埋め立て承認を撤回したことへの対抗措置として、国土交通大臣に対して、行政不服審査法に基づく効力停止の申し立てを行い、本日、国土交通大臣は不当にも、埋め立て承認撤回の執行停止を決定しました。

 私は、この無法な決定に満身の怒りを込めて抗議するものです。

 総理、こんな形で、県知事選挙で示された民意を乱暴に踏みにじっておきながら、何が「沖縄の皆さんの心に寄り添う」ですか。対話による解決すら拒否するというのは、民主主義の国では許されない態度だと考えませんか。

60 志位代表質問 20181030
(衆院代表質問で安倍首相を追及する日本共産党の志位和夫委員長=10月30日)

 だいたい行政不服審査法は、行政機関によって国民の権利が侵害された時に、その救済を図ることを目的としています。国がこの制度を用いることは、制度の乱用であることは明らかではありませんか。

 しかも、防衛省の申し立てを国交大臣が審査するというのは、「自作自演」であり、とうてい「公正な手続き」といえないことも明瞭ではありませんか。総理、あなたは沖縄には法治主義を適用しないとでもいうつもりですか。お答えいただきたい。
……

 これに対する安倍首相の答弁(要旨)は、木で鼻をくくったようなものでした。

……
 沖縄防衛局が行政不服審査法に基づき国土交通相に審査請求、執行停止を求めたのは、法治国家として必要な法的措置だ。民主主義の国で許されない、制度の乱用、公正な手続きとは言えない、沖縄には法治主義を適用しないのかとの指摘はいずれも当たらない。

 今後も抑止力を維持しながら、沖縄のみなさまの心に寄り添い、基地負担軽減に結果を出していく。
……

 これのどこが沖縄県民の心に寄り添っているのか―。「満身の怒りを込めて抗議する!」

★「朝日新聞」(10月31日付社説 「辺野古移設 工事再開を強行するな」)

……
 行政不服審査法にもとづいて防衛省が申し立てていたが、国民の権利を守るためにある法律の趣旨を逸脱していることは明らかだ。政府と県の対立を、同じ政府内の国交相が審査するのは、公平性・中立性を欠き、身内同士のなれ合いと言われても仕方あるまい。
……

★「東京新聞」(10月31日付社説 「辺野古基地問題 法治国の否定に等しい」)

……
 法治国の否定に等しい政府内の自作自演に失望する。沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設を巡り、国土交通相は県の承認撤回の効力を停止。工事再開を認めた。民意尊重の誠意こそ必要なのに。

 (略)

 法治主義を軽んじてまで基地建設に突き進み、何が得られるのか。日米同盟のために沖縄の民意を踏みにじっていいはずがない。
……
沖縄 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/10/31 20:38

◎「自作自演」で辺野古の工事再開強行へ

 公明党の石井啓一国土交通相の結論は、「自作自演」で見え透いていました。安倍政権が強行している沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設。沖縄県が埋め立て承認を撤回していた問題で10月30日、石井国交相はその効力を停止すると発表しました。

 その理由として、「日米間の信頼関係や同盟関係に悪影響を及ぼしかねない」などとのべました。新たな米軍基地を造ることには、沖縄県民の民意は関係ないという姿勢です。

 岩屋毅防衛相が行政不服審査請求に基づいて、石井国交相に申し立てていたもので、同じ安倍政権内での結論は見え見え。行政不服審査請求は、国民が行政に対する不服を申し立てる制度で、政府が使うことはありえないことです。

辺野古の海の埋め立て
(沖縄防衛局がすすめている辺野古の海の埋め立て=2017年12月)

 埋め立てを強行するためには、どんな手法でも使う安倍政権の強権姿勢を示すものです。沖縄県の玉城デニー知事は同日、東京都内で「強い憤りを禁じ得ない」と語りました。

 その上で、執行停止を取り消すために、総務省の第三者機関の「国地方係争処理委員会への審査申し出を軸に速やかに対応していく」と語りました。

 沖縄知事選で、玉城知事が8万票の大差で、安倍政権が全面的に推した候補に圧勝(9月30日)。故・翁長雄志前知事に続く県民の民意は、辺野古に新基地を造らないです。

 わずか1か月前に明確に示した沖縄県民の強い民意もなんのその、県が8月に埋め立て承認を撤回して以来、止まっていた工事の再開に安倍政権は踏み切ろうとしています。

 これが民主主義国家であるはずの日本の政府なのでしょうか? 否!
沖縄 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/10/30 16:32

◎安倍政権に3連勝 那覇市長選挙で「オール沖縄」勝利

 どこまで沖縄を踏みつけるのか! 那覇市民に安倍政権への強い反発、怒りが渦巻いていた――。沖縄県の県都・那覇市長選挙が10月21日、投開票され、玉城デニー知事ら「オール沖縄」が推す城間幹子氏(67)=無所属現職=が、安倍政権の支援を受けた前県議の翁長政俊氏(69)を破り、再選されました。

 城間氏の得票は7万9677票で、翁長氏に3万7000票余りの大差を付けました。これで「オール沖縄」は、1カ月足らずで知事選、初当選の豊見城市長選に続いて3連勝しました。

那覇市長に城間氏
(前列中央が那覇市長に再選された城間幹子氏。右隣が玉城デニー知事=10月21日、「しんぶん赤旗」から)

 城間氏は事務所で、玉城知事や支持者たちと「カチャーシー」を踊りました。ネットで流れる動画を見て、喜びがあふれました。城間氏も、知事選と同様に安倍政権が強行する名護市辺野古への新基地建設の反対を訴えてきました。

 市長選挙のさなかの17日、防衛省は沖縄県民を逆なでする暴挙に打って出ました。沖縄県の辺野古の海の埋め立て承認撤回に対し、行政不服審査法に基づいて、埋め立ての法律を所管する石井啓一国土交通相に撤回の効力を一時的に停止する執行停止の申し立てを行うとともに、撤回の取り消しを求める審査請求を行ったのです。

 行政不服審査法は、民間の紛争を想定したものです。同じ安倍政権の中でこれを使うのは、「自作自演」であり、法治国家では到底許されるものではありません。どんな手法でも使って強行する安倍政権に那覇市民が怒りを示した市長選挙になりました。

那覇2 20151225 (2)
(那覇市での昼休みデモ=2015年12月25日)

那覇2 20151225 (1)
(那覇市での昼休みデモ=2015年12月25日)

 3年前の2015年年末の沖縄旅行を思い出します。12月25日(金)のクリスマス。午後零時。沖縄県庁と那覇市役所の間の通りで待っていると、宣伝カーが来ました。「昼休みデモ 1660回」。窓に貼り付けてありました。

 核兵器廃絶! 辺野古への新基地建設反対! ヘリパッド建設許すな! 普天間基地は無条件撤去せよ! オスプレイ配備反対!

 デモは、1984年2月17日に、トマホーク配備反対をかかげて始まりました。毎週金曜日の昼休みデモは、雨が降っても台風が吹き荒れても、欠かさず続けてきたといいます。この日で何と1660回目。次回の1月1日は元旦ですが、この日も行うといいます。

 県庁、那覇市役所を見ながらいっしょにデモ行進しました。沖縄県民の不屈の闘いを共有したデモでした。県民の思いと愛知県、豊田市でも連帯し、共有しようとしてきたこの3年間です。

 沖縄県庁、那覇市役所の2カ所とも2回連続で、首長は「オール沖縄」になりました。安倍首相は、知事選、豊見城市長選、那覇市長選の3つの選挙で示された沖縄の「民意」に基づいて、新基地建設をただちに中止すべきです。

 それでも強行するなら、今度は愛知県、豊田市をはじめ全国津々浦々で安倍政権に「民意」を示そうではありませんか。

沖縄 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/10/22 16:54

◎民意をかなぐり捨てる安倍政権 辺野古新基地建設で不服審査請求

 沖縄知事選(9月30日投開票)で、名護市辺野古への新基地建設反対を訴え、知事選史上最高の39万票の得票を獲得し、安倍政権丸抱え候補に8万票の大差を付けて勝利した玉城デニー知事。民意は、翁長雄志・前知事に続いて「辺野古新基地ノー」でした。

 NHKは10月17日の夕方、次のニュースを流しました。

……
 沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、沖縄県が埋め立ての承認を撤回したことを受けて、防衛省は工事の再開を目指し、行政不服審査法に基づいて、埋め立ての法律を所管する国土交通大臣に撤回の効力を一時的に停止する執行停止の申し立てを行うとともに、撤回の取り消しを求める審査請求を行いました。

 アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、沖縄県はことし8月、死去した翁長前知事の遺志を受け継ぎ、国が講じた環境保全対策に問題があるなどとして埋め立ての承認を撤回したことから、現場の埋め立て工事は中断しています。
……

辺野古 NHKニュースから
(辺野古の海は新基地建設で埋め立てられようとしています=NHKニュースから)

 玉城首相は12日に、安倍首相と面会し、新基地の建設をしないよう求めていましたが、わずか5日後に沖縄県民の民意を平然と踏みにじったのです。

 防衛相が同じ政権内の国土交通相に、沖縄県の撤回の効力の執行停止を求めるのは「自作自演」で、結果は目に見えています。選挙で示された民意を土足で平然と踏みにじる、民主主義のかけらもない強権的姿勢です。

 玉城知事は、前日の16日に開会した沖縄県議会定例会で、就任あいさつを行い、所信と基本的方針を県議にのべました。このなかで、翁長・前県知事の遺志を継ぎ、辺野古新基地建設の阻止、「誇りある豊かな沖縄」の実現に向けた決意を表明しました。

 また、翁長・前県知事は県民が心を一つにすることを深く望み、県民の「力」をだれよりも信じ、前知事自らの決意がいつも県民とともにあることを、命をかけて伝えたと強調。「この思いを受け継ぎ、全身全霊をもって県政運営に取り組む」と語りました。

 玉城知事は、県民の総意をもとに辺野古の新基地阻止を訴えているのです。それなのに、一顧だにしない安倍政権は、退陣に追い込む以外にありません。
沖縄 | コメント(7) | トラックバック(0) | 2018/10/18 08:57

◎故・翁長雄志前沖縄県知事の県民葬

 NHKは10月10日、世論調査で、安倍政権が沖縄県の米軍・普天間基地を名護市辺野古へ移設しようとしていることについて、「賛成」23%、「反対」32%、「どちらともいえない」36%だったと伝えました。

 全国調査とはいえ、沖縄県での米軍の新基地建設に「反対」が「賛成」を上回っています。安倍政権の強権的な手法に反発し、沖縄の過重負担に国民が心を寄せていることを示すものです。

 日経新聞(10月5日夕刊)は、翁長前知事の追悼記事で、「(翁長氏は)暮らしをよくしようと自民党に入ったが、『ヤマトの保守とは違うんです』と繰り返し強調していた」と書いています。

 「本土」ではなく、「ヤマト」という言葉遣いのなかに、琉球王朝時代から薩摩藩に従属させられ、戦前は地上戦を強いられ、戦後は米軍基地を集中させられる……常に「ヤマト」に犠牲にされてきたという沖縄県民の無念の思いが込められている気がしてなりません。

 その沖縄県民は、翁長氏の死去に伴う9月30日投票の知事選で、「辺野古に新基地を造らせない」という翁長前知事の遺志を引き継いだ玉城デニー候補に、歴代の県知事選で最高の39万票を与え、安倍政権丸抱え候補に8万票の大差を付けて勝利させました。

 10月9日に開かれた翁長前知事の県民葬。参加した日本共産党の小池晃書記局長はツイッターでつぶやきました。

……
 故翁長雄志元沖縄県知事の県民葬に参列しました。玉城デニー新知事の挨拶に「本当に勝ってよかった」と涙。城間幹子那覇市長月那覇高校同級生として「翁長くん、ありがとう」にもまた涙。官房長官が退出したあと流された生前の映像「ウチナーグスーヨー、マキティナイビランドー」(沖縄県民のみなさん、負けてはならないぞ!の意味)に満場から拍手。
……

県民葬での玉城知事のあいさつ
(県民葬での玉城知事のあいさつ=毎日新聞から)

 玉城新知事の「沖縄県民が頑張っている姿を見守っていてください」というあいさつは、県民、国民の心を揺さぶるものでした。その全文を紹介します(毎日新聞から)。

……
 本日、菅義偉内閣官房長官をはじめ、ご来賓の方々のご臨席を賜り、ご遺族並びに県民多数のご列席を得て、ここに故翁長雄志元沖縄県知事の県民葬を執り行うに当たり、145万県民に代わり謹んで哀悼の意を表します。

 生ある者は必ず滅するとは申しましても、この度の突然の訃報に、私たち県民一同、いまだに信じられない気持ちであります。

 まだ67歳とお若く、県知事として更なるご活躍が期待されていた翁長雄志さんを、今ここに御霊(みたま)としてお迎えしなければならなくなったことは、誠に残念でなりません。

 『芯や天冠(てぃんか)みてぃ、枝(いだ)や國廣(くにふぃる)ぎ、根(ふぃじ)や地(じ)の底(すく)に、果てぃん無(ねぇ)らむ』
 「幹は天にも達し、枝は国中に広がり、根は地の底に果てしなく張り巡らされている」

 生前、翁長雄志さんは、毎朝、知事公舎にあるガジュマルの木の前で、根元に置かれた陶板に刻まれたこの琉歌を口ずさみながら、深呼吸することを日課とされていました。

 「この琉歌の木のように、誇りある豊かな沖縄にしたい。そして、自分自身も、この木のような存在でありたい」。そう、胸に刻みながら、県庁に向かわれていました。

 翁長雄志さん。あなたは本当に、この木のように大きな、大きな存在でした。

 翁長雄志さんは、終戦から5年後の昭和25年に、旧真和志村、現在の那覇市大道でお生まれになりました。元真和志村長の翁長助静(じょせい)氏を父に持ち、兄の助裕(すけひろ)氏も県議会議員を務めるなど、政治家一家に育ったこともあって、幼い頃から政治家になることを志し、那覇市議会議員に初当選した昭和60年から、本格的に政治の道を歩み始めました。

 那覇市議会議員、県議会議員を歴任された後、那覇市長として14年間、市民との対話を重視し、人と人とが支え合う「協働のまちづくり」にご尽力なされました。

平和の礎
(地上戦などで犠牲になった人々の名前をを刻んだ「平和の礎」 =糸満市)

 また、市長在任中、沖縄の歴史認識にかかわる教科書検定問題など、沖縄が断じて容認できないことについては、県民の心を一つにして国に訴えるため、多くの県民が参加した県民大会の先頭に立たれました。

 私も国会議員として参加したオスプレイの配備撤回を求める東京要請行動においては、沖縄県内の全ての市町村長と議会議長をはじめ、超党派の沖縄選出国会議員、県議会議員が参加しました。これらのオール沖縄の取り組みは、翁長雄志さんがいなければ、実現することはなかったでしょう。

 その後、沖縄県知事に就任してからは、「経済」「幸せ」「平和」の三つの視点から、沖縄の未来を切りひらくためのさまざまな取り組みを行いました。

 基地問題では、辺野古に新基地を造らせないことを県政運営の柱に掲げ、埋め立て承認の取り消しなど、あらゆる手法を駆使して新基地建設の阻止に取り組まれ、国と対峙(たいじ)しながらも沖縄の民意を強く訴え続け、多くの県民の共感を得ました。

 一方で、米国や国連に足を運び、沖縄に米軍基地が集中している現状を国際社会に訴えるとともに、全国知事会を通じて日米地位協定の改定を国に求めるなど、基地負担の軽減にご尽力なさいました。

 また、沖縄振興基本方針にもあるように、沖縄はアジア・太平洋地域への玄関口として大きな潜在力を秘めており、沖縄の持つ潜在力を存分に引き出すことが、日本再生の原動力となることから、「沖縄県アジア経済戦略構想推進計画」を策定し、アジアのダイナミズムを取り込むことで、入域観光客数の大幅な増加や、完全失業率及び有効求人倍率の改善など、経済面でも多くの成果を挙げました。

 さらに、「沖縄子どもの未来県民会議」を設立するなど、貧困の連鎖を断ち切るのは大人の責任であるとして、子どもの貧困問題の解消に心血を注がれました。

辺野古の青い海
(辺野古の青い海)

 翁長雄志さんは、沖縄県民が自ら持ってきたわけではない「基地」を挟んで、「経済」か「平和」かと、常に厳しい二者択一を迫られてきた沖縄の現状に終止符を打ち、県民が心を一つにしてさまざまな困難を乗り越えるため、イデオロギーよりアイデンティティーを大切にしていこうと訴え続けました。

 そして、県民一人一人が誇りある豊かさを手に入れることを真剣に考え続けていました。

 その強い思いは、私たちの胸の奥に、強く刻まれています。

 沖縄は、今まさに、東アジアの中心として世界に枝を広げ、人々を魅了してやまない伝統文化と多様な個性が輝く場所として根を張ろうとしており、翁長雄志さんの目指した大きな木になるため、一歩一歩着実に発展を続けています。

 我々沖縄県民は、翁長雄志さんの遺志を引き継いで、ウヤファーフジ(祖先)を敬い、自然を愛し、他者の痛みに寄り添うチムグクル(真心)をもって自立と共生の沖縄を創りあげ、生まれてくる子どもたち、明日を担う若者たちに、平和で豊かな誇りある沖縄を託せるよう、一丸となって努力し続けることをお誓い申し上げ、式辞といたします。

 うまんちゅぬちゃーが ちばとーみしぇーるしがた みーまんとーてぃ くぃみそーり(沖縄県民が頑張っている姿を見守っていてください)

 平成30年10月9日

 県民葬実行委員会委員長
 沖縄県知事 玉城デニー
……
沖縄 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2018/10/10 21:02

◎U.S. Marine’s Son Wins Okinawa Election on Promise to Oppose Military Base

 米紙「ニューヨークタイムズ」が、「米海兵隊員の息子が『米軍基地反対』を掲げて沖縄知事選で勝利」との見出しで、沖縄知事選で勝利した玉城デニー氏(58)を紹介しています。

 玉城氏の父親は米海兵隊員で、母親は日本人です。その間に生まれた子どもが、「米軍基地反対」を掲げて沖縄県知事になったことから、驚きのニュースとして伝えたものです。

 記事では、玉城氏らの万歳の写真だけではなく、普天間基地に並ぶオスプレイ(「オール沖縄」の結成の原点の1つがオスプレイ配備反対でした)の写真や海兵隊の訓練の写真、玉城氏の選挙運動中の写真などを使って詳しく伝えています。

ニューヨークタイムズ
(「ニューヨークタイムズ」が伝えた玉城デニー氏=前列中央=の沖縄知事選での勝利)

 その上で、沖縄県民は長い間、米軍基地・米兵による騒音、暴力、航空機の事故を訴え、米軍基地に抗議してきたこと。沖縄県には、33のアメリカの施設があり、日本には全米軍の半分の2万5千人の兵士が駐留していること。

 普天間基地に代わる米軍基地を名護市辺野古に造ろうとしていることに玉城氏は反対していること。その玉城氏は、「小さな蟻も象の足を動かすことができることを知っておく必要がある」などと語っていることなどを紹介しています。

 10月1日にスタートしたBS-TBSの「報道1930」(19時30分から1時間半の大型ニュース番組)では、松原耕二キャスターが玉城氏に生中継でインタビューしました。

 松原キャスターは、「ニューヨークタイムズ」が玉城氏の勝利を伝えたことを紹介し、「沖縄らしい県知事が誕生した」と問いかけると、玉城氏も「(米海兵隊員の息子が沖縄県知事になるという)多様性が認められる時代のタイミングで知事になれた。多様性をアピールするスタートラインに立てた」と応じました。

 ちなみに、松原キャスターは、番組のスタートにあたって「『両論併記のワナ』にはまらないこと」を肝に銘じていると語っています。「両論併記」とは、賛成、反対の両論を並べるだけで、何が真実か、どちらが事実かを語らないことです。

 “安倍チャンネル”とも揶揄されるNHK的な報道ではなく、メディアの役割である権力チェックに力を入れるという宣言でしょう。BS放送は最近、ニュース番組を重視していますが、「報道1930」に期待が持てそうです。

沖縄 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2018/10/02 16:29

◎沖縄の民意とは何か? 玉城氏が勝利

 翁長雄志沖縄知事の死去に伴う沖縄県知事選が9月30日、投開票され、保守・革新の枠を超えて結集した「オール沖縄」から推された玉城デニー前衆院議員(58)が初当選しました。安倍政権が前面に出て自民党、公明党などが推した佐喜真淳・前宜野湾市長に8万票の大差を付けての勝利でした。玉城氏の得票は、翁長氏より約3万票多く、沖縄知事選では過去最多の得票になりました。

 玉城デニー 39万6632票
 佐喜真淳  31万6458票

 台風24号が沖縄から日本列島を縦断するなかで迎えた投開票日。那覇市の玉城事務所で同日夜、台風の動きを中継するNHKが「当選確実」のテロップを流すと、万歳の声が爆発。「カチャーシー」を踊る玉城氏や支持者たち。

「カチャーシー」を踊る玉城デニー氏や支持者たち
(「カチャーシー」を踊る玉城デニー氏や支持者たち)

 その様子がネットで中継されました。玉城氏は、「辺野古に新基地を造らせないとの誓いをぶれずにまっとうしたい」と語ると、事務所には大きな、力強い拍手が起きました。

 名護市辺野古に米軍の新基地を造らせない、という翁長氏の県政を継承することを最大の争点にして訴えた玉城氏の勝利。これで、2期続けて新基地反対勢力が勝利したことになります。沖縄県民の民意は「辺野古新基地ノー」がいっそう鮮明になりました。

 安倍政権は、選挙で示された民意に従って辺野古に新基地を造ることをきっぱりと断念すべきです。それこそが民主主義です。これまでと同じように強権的な手法を使うことは民主主義を否定するもので、絶対に許されないでしょう。

 翁長氏が4年前に当選した直後、菅義偉官房長官ら安倍政権は面会を求める翁長氏を拒否し続けました。一方で、新基地賛成の周辺の区長らとは首相官邸で懇談会を開き、振興費予算を付けました。

 「従う者には手厚く遇し、異を唱える者には徹底して冷たく当たる政治によって、県民の間に深い分断が生まれてしまった」(朝日新聞、10月1日社説)と指摘されるほどの強権手法でした。

 こうした手法に沖縄県民はノーを突き付けたものです。実際、朝日新聞などは30日に共同で出口調査をしましたが、「安倍内閣の基地対応」について、「評価する」29%に対し、「評価しない」はその倍の64%に及びました。

 同じ出口調査で、無党派層の7割が玉城氏に投票したことに見られるように、「オール沖縄」から推された玉城氏の訴えが、県民の心をとらえました。

 「オール沖縄」のたたかい、運動は、日本の政治の今後の方向を示すものとして教訓に満ちています。有権者の支持をもっとも正確にあらわすのが衆院、参院の比例代表選挙です。そこで自民党は、国民の3分の1程度の支持しかありません。

 それなのに安倍政権が6年近くも政権を維持できるのは、衆院での小選挙区制や参院での1人区の多さなど選挙制度のあり方に大きな要因があります。

 憲法違反の集団的自衛権を盛り込んだ戦争法(安保法制)や秘密保護法、共謀罪などを次々と強行採決し、自民党総裁選で3選された安倍首相は、9条改憲に異常な執念を燃やしています。

 安倍政権を退陣に追い込むには、「オール沖縄」のように、安倍政権に反対する野党と市民が結集して共闘することです。前回参院選では、32ある1人区のうち11選挙区で野党が勝利しました。来年夏の参院選では、本気の野党共闘で安倍政権を退陣に追い込みましょう。
沖縄 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2018/10/01 14:02

◎沖縄県民を愚弄し、民意を押しつぶす 故・翁長氏の妻の訴え

 沖縄知事選挙(9月30日投票)で、故・翁長雄志前知事の遺志を受け継ぐ「オール沖縄」の玉城デニー候補の必勝をめざして9月22日(土)、那覇市内で「うまんちゅ大集会」が開かれました。

 翁長氏の妻・樹子(みきこ)さんが約8000人の参加者に玉城氏への支持と必勝を訴えました。切々たる訴えは、参加者に強い感動を与えました。「しんぶん赤旗」が掲載した訴えを紹介します。

……
 泣かずにしゃべれる自信がありません。本当にたくさんの方に支えていただいて必死に頑張りましたが、(翁長雄志は)8月8日に急逝いたしました。ひと月半になります。正直、翁長が亡くなって、頭の中では理解しているつもりなのに、心がなかなか追いつきません。洗濯物を畳んでいるだとか、ご飯を出したときに突然、「あっそうだパパ」って顔を上げちゃうんですよね。

 そしたら遺影の翁長がいつも笑っているの。「ばかだなあ君は」って言って。翁長が恋しいです。あの笑顔がもう一度見たい。あの笑い声がもう一度聞きたい。でも、かなわない。

翁長夫人と玉城候補
(訴える故・翁長雄志前知事の妻・樹子さん。右端は玉城デニー候補)

 この選挙は正直言って翁長がいつも言っていたように、みんな同じウチナーンチュ(沖縄の人)だから、みんな一生懸命考えてみんなが出した結論はもうそういうことなんだということで、私は今回、本当は静かに皆さん県民の一人ひとりの方が出す結論を待とうと思っていました。

 ところが、日本政府の方のなさることがあまりにもひどいから、たった140万人の(日本の)1%しかない沖縄県民に、「オールジャパン」と称して、政府の権力を全て行使して、私たち沖縄県民をまるで愚弄(ぐろう)するように押しつぶそうとする。民意を押しつぶそうとする。何なんですかこれは。

 こんなふうに出てくるというのは正直、とても躊躇(ちゅうちょ)しました。でももう、何だか翁長が「もう仕方がないな、みんなで頑張らないといけないから君も一緒になって頑張っておいで」と言ってくれたような気がして、今日はこの場に立っております。

 この沖縄は翁長が心の底から愛して、140万県民を本当に命がけで守ろうとした沖縄です。(日本政府は)県民の心に1ミリも寄り添おうとしない。申し訳ないけど、私は譲りたくはありません。いまデニーさんの話を聞いて、よかった、うちの人の心をデニーさんが継いでくれるんだと思ったら涙が止まりません。

 残り1週間です。簡単には勝てない。それでも簡単には負けない。翁長がずっと言っていた、私たちウチナーンチュの心の中をすべてさらけ出してでも、マグマを噴き出させてでも、必ず勝利を勝ち取りましょう、みなさん。頑張りましょうね。ぬちかじり(命の限り)。ぬちかじりですよ。よろしくお願いします。
……
沖縄 | コメント(3) | トラックバック(0) | 2018/09/24 08:34

◎沖縄知事選スタート 玉城候補「辺野古に新しい基地を造らせない」

 翁長雄志沖縄県知事の死去にともなう知事選が9月13日、告示(30日投票)されました。安倍政権がゴリ押している名護市辺野古に新基地をつくらせるかどうかが最大の争点です。

 翁長氏の遺志を受け継ぎ、日本共産党や社民党などの政党や沖縄の保守や財界もふくめた「オール沖縄」から立候補した玉城デニー候補(58、前自由党衆院議員)は、米軍の土地強奪に島ぐるみでたたかった沖縄本島北部の伊江島で出発式。「辺野古に新しい基地を造らせない」と力強く第一声をあげました。

玉城候補の第1声
(伊江島の出発式で、「辺野古に新しい基地を造らせない」と第一声をあげる玉城デニー候補)

 安倍政権の全面支援を受けた佐喜真淳氏(54、前宜野湾市長)は、「対立や分断からは何も生まれない」などと翁長県政を攻撃。普天間基地の返還を主張しましたが、辺野古の賛否については触れず、“辺野古隠し”の作戦です。

 この4年間、翁長氏の勝利をはじめ、衆院(4小選挙区)、参院(定数1)の国政選挙で、辺野古に新基地を造らせない「オール沖縄」の議員は6人中5人を占めています。県民の民意は明らかです。

 その民意を踏みにじって辺野古の工事を強行しているのが安倍政権です。「自らの意に沿う動きをする勢力には、経済振興の予算をしっかり手当するなどして、沖縄に深い分断を持ち込んだ政府の罪深さ」(朝日新聞、14日社説)と指摘されるほどです。

                ◇

 玉城候補は10日に、政策「誇りある豊かな沖縄。新時代沖縄」を発表しています。県民の誇りとともに歩む新時代沖縄の理念として、次のように主張しています。

 ・アジアのダイナミズムを取り入れ、市場が認める沖縄の高い発展可能性を顕在化させ、誇りある豊かさを実現する理念の下、日本経済をけん引する新たな振興計画を策定する。

 ・「沖縄21世紀ビジョン」の平和で自然豊かな美(ちゅ)ら島などの真の理念を実行する。

 ・(普天間基地の県外移設やオスプレイの配備撤回などを求めた)「建白書」で大同団結し、普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設断念、オスプレイ配備撤回を強く求める。そして、あらゆる手法を駆使して、辺野古に新基地はつくらせない。

辺野古の青い海
(辺野古の青い海)

 その上で、次のような主要政策を掲げています。

 ・「万国津梁(しんりょう)会議」(仮称)を設置
 世界各国との経済・文化交流などを促進し、世界に開かれた国際都市として沖縄の発信力を高める。

 ・「国際災害救援センター」(仮称)を設置
 国際機関と連携する人道支援活動の拠点を整備し、水道技術や医療の提供など、国内外に貢献する沖縄をめざす。

 ・「観光・環境協力税」(仮称)を導入
 観光客の増加が見込まれる中、派生する環境問題等への対応に資する財源として活用する。

 ・「琉球歴史文化の日」を制定
 ・日米地位協定の抜本改定、主権の行使を求める
 ・「やんばるの森・いのちの水基金」(仮称)を創設

 ・中学生・高校生のバス通学無料化をすすめる
 ・公的施設への「放課後児童クラブ」設置を推進
 ・子育て世代包括支援センターを全市町村に設置

沖縄 | コメント(5) | トラックバック(0) | 2018/09/14 07:43

◎“沖縄を全身の痛みに” 辺野古の埋め立て承認取り消し

 沖縄県の謝花喜一郎副知事は8月31日、安倍政権がすすめている名護市辺野古への米軍新基地建設で、仲井真弘多・元知事が辺野古の海の埋め立てを承認したことを取り消しました。

 同日、防衛省沖縄防衛局に、「公有水面埋立承認取消通知書」を手渡しました。これにより埋立工事は法的根拠を失うことになります。9月の知事選とともに沖縄でのたたかいは新たな段階を迎えました。

 「通知書」は、県のホームページに25ページ全文が掲載されています。
http://www.pref.okinawa.jp/site/chijiko/henoko/documents/180831torikeshitsuuchisho.pdf

このブログ「トヨタで生きる」は、沖縄の米軍基地の問題を系統的に掲載してきました。ブログの左に「カテゴリ」があり、約3000の記事を分類しています。漏れがあるかも知れませんが、「沖縄」の記事は58を数えます。

 特に、2008年に始めた年末の沖縄旅行は、昨年末で10回になりました。その旅行で沖縄の各地を回って沖縄ルポを系統的に掲載してきました。昨年の沖縄ルポでは、こう書きました。

 「正直なところ沖縄の問題は、自分の中ではまだ『小指の痛み』でしかない。『全身の痛み』と感じるまで沖縄へ通おうと思った」

オキナワ2
(地上戦で亡くなった人などの名前を刻んだ「平和の礎」。沖縄旅行から、以下同じ)

 沖縄は、先の戦争で日本で唯一の地上戦場になり、約20万人が犠牲になりました。戦後27年間、米国の統治下に置かれました。同じ日本なのに、国土のわずか0・6%の面積に70・6%の米軍基地が集中しています。沖縄に過重な負担を強いており、200年も使用可能な辺野古への新基地建設でさらに負担が増えることになります。

 沖縄の問題は、日本の全国民が向き合わなければならないはずです。沖縄の人々は、よく“ウチナンチュー”(沖縄の人)“ヤマトンチュー”(本土の人)という言葉をいいます。

 本土の人間には、心にぐさりと突き刺さる言葉です。そこには、沖縄は、またもや本土の盾にされるのではないか、という疑念があるような気がしてなりません。

 戦前から戦後、耐えに耐えてきた沖縄の人々の痛みは、自分の中では、まだ「小指の痛み」でしかなく、「全身の痛み」になっていないのではないか、沖縄旅行をしながら、そう自問自答してきました。

オキナワ1
(辺野古の青い海)

オキナワ3
(埋め立てが始まった辺野古の海)

 9月は、13日告示、30日投票で、沖縄知事選が行われます。故・翁長雄志知事の意志を受け継いで、玉城デニー氏が「オール沖縄」から立候補します。玉城氏は、埋め立て承認取り消しについて、「沖縄県の判断を強く支持します」とのべています。

 「『辺野古に新基地を造らせない』という私の決意は県民とともにあり、これからもみじんも揺らぐことはありません」――翁長さんの遺言ともいうべき言葉を必ず実現させたいと思います。
沖縄 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2018/09/01 10:01
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