◎危機の東芝と「思想チェック」

 電機の名門といわれた東芝が危機に陥っています。共同通信は、その原因の1つに、長い間、労働者の“思想チェック”を続けてきた企業体質にあるとしています。“思想チェック”は、東芝に限らず大企業が例外なく行ってきたことです。

 たとえば関西電力は、日本共産党員やその支持者の職場排除を目的に1969年以降、ビラ配布への処分、監視、尾行、職場での孤立化、賃金差別などの攻撃を行ってきました。

 この思想差別に労働者は裁判に訴えてたたかい、最高裁は1995年9月、「職場における自由な人間関係を形成する自由」という画期的な判決を出し、労働者の全面勝訴になりました。

 共同通信が7月18日に配信した特集記事は、東芝の不当な「思想チェック」に迫るものです。

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 ▽「思想チェック」

 それは東芝従業員の「監視マニュアル」「思想チェック報告」だった。マル秘、取扱注意と記された数百ページに及ぶ資料。東芝の労使問題を裏側で担う「扇会」という団体が一部の管理職向けに作成したものだ。共同通信は今年7月上旬までに入手した資料や関係者の証言を基にその実態を把握した。

 扇会とは、東芝に再就職した公安警察OBらがメンバーとなり、特定の従業員をピックアップ、“問題あり”と見なした人の職場内外での活動を本社勤労部門に通報する組織とされる。1970年代に結成され、その後は名称を変えたが、つい最近まで活動は続いていた。

 1973年8月に作成された「左派一般情勢と当社の現状」(年間総括)というタイトルの資料を手に取ると、この扇会がどういうことに力を注いできたかが分かる。過去1年間の国内の政治情勢、特定の政党や団体の活動を分析。企業防衛のためとして、東芝の各工場で監視対象の従業員たちの動向を詳細にまとめている。

 「左派対策は勤労担当と(労組の)一部健全グループによる基礎固めの段階から幹部を中心とした統一体制、すなわちライン管理を強化しなければならない」。つまり管理職と会社に協力的な労働組合員が手を結び、社に批判的とみられる従業員を監視・排除していくという趣旨の文章が記載されている。全国の10工場で働く人のうち「左派」と見なした100人近い従業員の名簿をつくり、氏名、生年月日、住所、学歴、職場での資格だけでなく、集会などにどれだけの割合で参加しているか、その数字まで列挙していることには驚く。

 「26.4%」「36.4%」など、ゼロコンマが付いた数字を眺めると、対象の人物を尾行して、常に行動をチェックしなければ、作れる資料ではないと思える。

東芝 本社
(東芝本社=東京都港区、グーグルアースから)

 1995年と2003年に、神奈川県内の東芝工場の従業員たちは神奈川県地方労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てた。

 神奈川県地労委は「会社の施策に対立する独自の組合活動を行うものを嫌悪し、不利益な扱いをした」と判断、賃金格差分を支払うように東芝に命じた。その後、東芝側が不服を申し立てたが、04年に中央労働委員会は東芝に是正命令。最終的に08年に双方の和解協定が成立した。申し立てた従業員12人の処遇を是正し、解決金を支払うことが決まり、退職者ら84人も和解の対象となった。

 扇会の従業員監視の活動を示す資料は証拠として提出されている。地労委や中央労働委の担当者の「心証」に影響したことは間違いない。

 ▽経営危機の遠因

 「ものが言えない東芝。上層部に自由に意見が言えないような体質ができてしまった」。東芝差別事件の弁護団長だった岩村智文弁護士(川崎合同法律事務所)は扇会の活動などが極めて風通しの悪い東芝の社風をつくってきたと見る。今回の経営危機についても、こういった異常な労務管理が「一つの要因、遠因になったのではないか」と指摘する。
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 記事の全文は、以下のアドレスで読むことができます。
https://this.kiji.is/259938081387298817

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その他 | コメント(4) | トラックバック(0) | 2017/07/31 13:40
コメント
反党活動や議員の不倫などを内部告発すると首になりおかしいことをおかしいと言えない共産党の現状そのものですね。
共産党はここ最近でも都議が上層部を批判したところ除名になった実績があります。

何でもニセ科学の信奉者が党上層部や共闘先野党の大物でそれを批判するのはけしからんとして除名に。
http://d.hatena.ne.jp/samakita/touch/20161225/p2
No title
このブログを見ていると赤旗でも否定されている矛盾だらけの原稿をそのまま投稿したり、赤旗本紙でも訂正して謝罪したデマ記事を訂正も指摘も出来ないなど東芝を笑えない状況ですよね。

共産党という大組織の闇を感じられるデマ記事はこちら。
http://toyotaroudousya.blog135.fc2.com/blog-entry-2365.html
党の上層部にあっさりと訂正された記事も下部組織は勝手に訂正できない苦しさの具体例。
No title
近時、会社で行われる定期健診で、簡易メンタルテストというのがあります。ストレスチェックが目的のようでありますが、きわどい質問があります。
「給料に見合った分だけの働きをすれば良い」
ハイ イイエ
ハイのほうに回答すれば、ヤル気がないと判断され、イイエに回答すれば、モラールが高いと判断されるのでしょうか?
踏み絵的設問にように思われます。

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